Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●目取真俊さん「裁判所が市民を守る立場にないなら、誰が市民を守るのか」!? 法的根拠もあいまいなまま長時間拘束

2019年10月11日 00時00分46秒 | Weblog


琉球新報の記事【目取真氏拘束 二審も違法 福岡高裁判決 違憲主張認めず】(https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1003230.html)。

 《大久保正道裁判長…は、目取真さん側が刑事特別法による緊急逮捕は違憲ではないと判断した一審判決を不服とした控訴を棄却した…目取真さんは「裁判所が市民を守る立場にないなら、誰が市民を守るのか」と批判し、上告する考えを示した》。

   『●辺野古破壊のデタラメ: 《司法の監視機能の形骸化》、
        どこが法治国家なのか? アベ様が統治する人治国家
    《辺野古岩礁破砕訴訟 監視機能が形骸化 …沖縄県名護市
     辺野古の岩礁破砕差し止め訴訟は一審に続き二審判決も裁判所の
     審理対象かどうかの入り口論に終始し、県の訴えを門前払いした
     国の違法性が問われている中、沖縄防衛局の法手続きの是非に
     一言も触れない判決は司法の監視機能の形骸化といえる…
     福岡高裁那覇支部の大久保正道裁判長は一審那覇地裁に続き、
     漁業法の解釈や無許可の根拠法などについて国に主張を求めよう
     としなかった法解釈への見解を避け、問題解決への道筋も
     示さなかった

 目取真俊さんの違憲拘束問題、主張が認められませんでした。またしても、福岡高裁那覇支部のあの大久保正道裁判長か…。《裁判所が市民を守る立場にないなら、誰が市民を守るのか》!? 法的根拠もあいまいなまま長時間拘束、いったいどこが法治国家なのか。最「低」裁でも「司法判断」することなく、アベ様らに忖度な「政治判断」でしょうよ、きっと。

   『●沖縄差別:目取真俊さん「多くの日本人が
     その嘘っぱちを信じている、というよりも、信じたいんでしょう」
    「辺野古破壊高江破壊による「住民分断」「沖縄差別」を
     恥じぬアベ様や、スガ殿・百田尚樹氏などのその酷い取巻き連中。
     何のためらいも無く、「番犬様」に貢ぐ非道」
    《辺野古で米軍に拘束 芥川賞作家が体感した治外法権の現実
    《リテラ…芥川賞作家が辺野古での不当逮捕を告発
     辺野古で米軍に拘束された芥川賞作家・目取真俊が不当逮捕」の
     実態を告白! 百田尚樹の沖縄ヘイトデマ批判も》

   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●目取真俊さんの不当逮捕…「お前ら法的根拠も
      あいまいなまま、人を長時間米軍基地内に拘束したのか」!
   『●琉球新報社説: 《違法な逮捕は国策に反対する
     人々への弾圧であり国家権力の暴走にほからならない》
    《捜査当局による人権侵害に一定の歯止めをかける司法判断
     示された芥川賞作家の目取真俊さんが、名護市辺野古の
     新基地建設への抗議活動中、身柄を拘束されて人身の自由などの
     権利を侵害されたとして国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、
     那覇地裁が8万円の支払いを命じたのである。目取真さんは
     2016年4月1日、米軍キャンプ・シュワブ周辺をカヌーで
     抗議活動中、立ち入り禁止の臨時制限区域に入ったとして米軍に
     拘束された。8時間にわたり基地内に留め置かれた揚げ句、
     海上保安庁・中城海上保安部によって緊急逮捕されている。
     釈放されたのは米軍による拘束から34時間後だった。判決は、
     海保が身柄の引き受けを遅延させたことに違法性があり、それに
     続く緊急逮捕も違法と断じた。捜査当局は重く受け止めるべきだ》
    《目取真さんは基地内に監禁され、憲法で保障された当然の権利を
     行使できない状況に追いやられた
     治外法権状態を許してはならない

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https://ryukyushimpo.jp/news/entry-1003230.html

目取真氏拘束 二審も違法 福岡高裁判決 違憲主張認めず
2019年10月8日 06:00
目取真俊 福岡高裁 判決 控訴 棄却

     (控訴審判決を受け、記者会見する目取真俊さん
                 =7日午後、沖縄県庁)

 名護市辺野古の新基地建設への抗議活動中に、不当な米軍の身柄拘束や海上保安庁による緊急逮捕があったとして、芥川賞作家の目取真俊さん(59)が国に損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が7日、福岡高裁那覇支部(大久保正道裁判長)で言い渡された。大久保裁判長は、目取真さん側が刑事特別法による緊急逮捕は違憲ではないと判断した一審判決を不服とした控訴を棄却した

 控訴審判決は、中城海上保安部が米軍から身柄を引き受けるのが遅れたことと、海保が緊急逮捕したことを違法と判断して国側に計8万円の支払いを命じた一審判決を支持した。

 目取真さんは「裁判所が市民を守る立場にないなら、誰が市民を守るのか」と批判し、上告する考えを示した。

 控訴審判決は、刑特法に基づいた令状のない米軍の緊急逮捕による身体拘束や、基地内で拘束されている間に米軍が弁護士と接見させなかったりした行為違憲だとする目取真さん側の主張を退けた

 弁護団の新垣勉弁護士は「米軍という国家権力による日米地位協定に基づいた身体拘束を、一般私人と同一のレベルで論じる点で誤りがある。その点で問題の本質をつかみ損ねた判決だ」と指摘した。

 齋藤祐介弁護士は「逮捕状なしで逮捕できる現行犯的な逮捕なら違憲ではないとなれば、米軍と捜査機関で乱用できることとなる。重大な人権侵害だと主張したが、その点について判決では応答がなかった」と話した。
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●琉球新報社説: 《違法な逮捕は国策に反対する人々への弾圧であり国家権力の暴走にほからならない》

2019年03月24日 00時00分57秒 | Weblog

【電子号外】有権者4分の1超確実 県民投票 知事、日米通知へ (琉球新報 2019年2月24日)↑]



琉球新報の【<社説>緊急逮捕違法の判決 国家権力の暴走許されぬ】(https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-891118.html)。

 《捜査当局による人権侵害に一定の歯止めをかける司法判断が示された。芥川賞作家の目取真俊さんが、名護市辺野古の新基地建設への抗議活動中、身柄を拘束されて人身の自由などの権利を侵害されたとして国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁が8万円の支払いを命じたのである。目取真さんは2016年4月1日、米軍キャンプ・シュワブ周辺をカヌーで抗議活動中、立ち入り禁止の臨時制限区域に入ったとして米軍に拘束された。8時間にわたり基地内に留め置かれた揚げ句、海上保安庁・中城海上保安部によって緊急逮捕されている。釈放されたのは米軍による拘束から34時間後だった。判決は、海保が身柄の引き受けを遅延させたことに違法性があり、それに続く緊急逮捕も違法と断じた。捜査当局は重く受け止めるべきだ》。

 沖縄タイムスの記事【芥川賞作家の目取真俊さん勝訴 那覇地裁、国に8万円の支払い命じる】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/398262)によると、《名護市辺野古の新基地建設に反対する抗議活動で米軍に不法に長時間拘束されたとして、芥川賞作家の取真俊さんが国に損害賠償を求めた訴訟の判決が19日、那覇地裁であった。平山馨裁判長は、海上保安官による身柄の引き受けが遅れ、約8時間にわたり拘束された違法性を認定。国に慰謝料8万円の支払いを命じた》そうだ。

 アベ様らに忖度した政治判断乱発な裁判所には珍しく、《捜査当局による人権侵害に一定の歯止めをかける司法判断が示された》。《法が定めた手続きを無視した、恣意(しい)的な身柄の拘束がまかり通るのなら、日本は法治国家とは呼べなくなる》…アベ様独裁による人治主義国家、非民主主義国家には珍しくまともな判決。
 《見せしめのための不当逮捕》は明白だった。《最初から、逮捕ありきで動いていたことは明らかである。目取真さんが著名な作家であることから、見せしめにしたい意図があったと疑わざるを得ない》《違法な逮捕は国策に反対する人々への弾圧であり国家権力の暴走にほからならない》。アベ様や番犬様に忖度する海のイヌ海保のやることはデタラメ。民意を無視して辺野古破壊は今も続き、彼らは、抗議のために行動する市民に暴力をふるい続けている。「アベ様の威」を借りた「犯罪」。

   『●沖縄差別:目取真俊さん「多くの日本人が
     その嘘っぱちを信じている、というよりも、信じたいんでしょう」
    「辺野古破壊高江破壊による「住民分断」「沖縄差別」を
     恥じぬアベ様や、スガ殿・百田尚樹氏などのその酷い取巻き連中。
     何のためらいも無く、「番犬様」に貢ぐ非道」
    《辺野古で米軍に拘束 芥川賞作家が体感した治外法権の現実
    《リテラ…芥川賞作家が辺野古での不当逮捕を告発
     辺野古で米軍に拘束された芥川賞作家・目取真俊が不当逮捕」の
     実態を告白! 百田尚樹の沖縄ヘイトデマ批判も》

   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●目取真俊さんの不当逮捕…「お前ら法的根拠も
      あいまいなまま、人を長時間米軍基地内に拘束したのか」!

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https://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-891118.html

<社説>緊急逮捕違法の判決 国家権力の暴走許されぬ
2019年3月20日 06:01

 捜査当局による人権侵害に一定の歯止めをかける司法判断が示された。

 芥川賞作家の目取真俊さんが、名護市辺野古の新基地建設への抗議活動中、身柄を拘束されて人身の自由などの権利を侵害されたとして国に損害賠償を求めた訴訟の判決で、那覇地裁が8万円の支払いを命じたのである。

 目取真さんは2016年4月1日、米軍キャンプ・シュワブ周辺をカヌーで抗議活動中、立ち入り禁止の臨時制限区域に入ったとして米軍に拘束された。8時間にわたり基地内に留め置かれた揚げ句、海上保安庁・中城海上保安部によって緊急逮捕されている。釈放されたのは米軍による拘束から34時間後だった。

 判決は、海保が身柄の引き受けを遅延させたことに違法性があり、それに続く緊急逮捕も違法と断じた。捜査当局は重く受け止めるべきだ。

 違法な逮捕は国策に反対する人々への弾圧であり国家権力の暴走にほからならない

 日米地位協定の合意議事録では、米軍当局によって逮捕された者で米軍の裁判権に服さないものは、直ちに日本国の当局に引き渡されなければならない―とされている。

 にもかかわらず、海保は米軍から連絡を受けた後、いたずらに身柄の引き受けを遅延させた。逮捕要件の有無や身柄引き受けの方法などを判断するのに時間を要したためだという。

 最初から、逮捕ありきで動いていたことは明らかである。目取真さんが著名な作家であることから、見せしめにしたい意図があったと疑わざるを得ない。

 那覇地裁は、海保による緊急逮捕について「先行する身柄の引き受けが遅延したことにより違憲、違法な手続きであったと考えられ、海上保安官としては原告を直ちに釈放すべきであった」と判示した。

 法が定めた手続きを無視した、恣意(しい)的な身柄の拘束がまかり通るのなら、日本は法治国家とは呼べなくなる。

 看過できないのは米軍による人権侵害だ。目取真さんは基地内で拘束されている間、弁護士との面会を拒否され、濡れたウエットスーツを着替えることも許されなかった

 判決は、目取真さんの精神的苦痛を、海保による身柄の引き受けの遅延によって生じた損害と認定した。

 米軍の違法性については「海上保安官の行為が違法であるとの認定に重ねて、米軍の行為の適否を判断する要をみないとしている残念だ

 海保の対応に起因するとしても、米軍が長時間にわたって身柄を拘束し続けることは日米合意にもとる米軍による違法行為に司法が目をつぶればその傍若無人な振る舞いにお墨付きを与えることにもなりかねない

 目取真さんは基地内に監禁され、憲法で保障された当然の権利を行使できない状況に追いやられた治外法権状態を許してはならない
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●壊れ行く最「低」裁…「これは「最高裁判決」に対する市民の反乱であり、その反乱が美しい形で決着した」

2018年01月26日 00時00分43秒 | Weblog


マガジン9の鈴木耕さんのコラム【言葉の海へ/第16回: 最高裁判断への反乱】(http://maga9.jp/171220/)。

 《上原公子国立市で何が起きていたのか?…地裁で上原さん側が勝利したにもかかわらず、最高裁は上原さん個人に、なんと3123万円の賠償を命じたのだ…ところが国立の市民運動は、全国の心ある人々と呼応して、まったく意想外の闘いを繰り広げたのだ。「個人には1円も払わせない。私たちがお金を集めて支払ってやる」 そしてたった1年弱で、見事に全額を国立市へ支払ってしまったのである。これは「最高裁判決」に対する市民の反乱であり、その反乱が美しい形で決着したと言えるのだ》

   『●「ああ、イヤな世の中だなあ……哀しいほど異常な国」
                  …「裸の王様」による人治主義国家
    「マガジン9の鈴木耕さんのコラム【風塵だより 鈴木耕/115 
     強権政治の黒いさざ波…】…上原さんは「景観条例」という言葉を
     全国の自治体に知らしめた首長として一躍有名になった方だが、
     そのことで、なんともひどい裁判の犠牲になってしまった…
     しかし、最高裁は結局、建設会社から出された損害賠償請求と、
     それをめぐる上原さんの2代後の市長や一部の反上原の市民の請求を
     取り上げて、上原さん個人に約4500万円の支払いを命ずるという、
     途方もない判決を下したのだ。
       市民の意見を公約として「景観条例」を作ったことが市長個人の
     私利私欲のためとされるならば地方自治体の首長たちは、新しい施策や
     政策を、とても怖くて実施できないことになる
       この最高裁判決が地方自治の破壊にどれほど手を貸すことになるのか
     判事たちは考えたのだろうか?」

 これまた最「低」裁の政治判断。まともな判決を出せない最「低」裁。最「低」裁を頂点とした、壊れ行く司法。アベ様らによる《自治に対する市民による選択と民主主義を、上から抹殺しようとする政府の意図が加速》されるような政治判断、狂った司法。《市民に公約したことを実現した首長が、個人的に責任を問われるのはどう考えても理不尽、地方自治を踏みにじるものだ》。
 《途方もない判決》を東京高裁(小林昭彦裁判長)・最「低」裁木内道祥裁判長)が出していたことは聞いていましたが、それに対して、《これは「最高裁判決」に対する市民の反乱であり、その反乱が美しい形で決着した》というのは知りませんでした。《司法上での「負け」による賠償金の市民の「完全返済」は、誤った司法と行政に対する、市民自治の勝利宣言につながったのです》、素晴らしい!

   『●「最低裁」のコールが聞こえる…沖縄負担軽減担当相らの
            「辺野古が唯一の解決策」をオウム返しでしょう…
    《▼20年前の代理署名訴訟の最高裁判決の法廷で県側敗訴を
     言い渡したとき、傍聴席からは最低裁のコールがわき起こった
     最高裁は再び同じ罵声を浴びることないよう沖縄の訴えに
     真摯(しんし)に向き合うべきだ

   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●レトリックを吹聴する…「政治判断」乱発な最「低」裁を
          頂点とする裁判所の劣化がニッポンをメルトダウン
   『●最「低」裁(鬼丸かおる裁判長)、
     沖縄に弁論もさせずに「政治判断」…「司法判断」出来ない死んだ司法
   『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている変質者集団」
                    …「人権の砦」のはずが最「低」裁…
   『●アベ様のオトモダチのオトモダチを最高裁判事に任命?  
                「政治判断」乱発の最「低」裁からも忖度?
   『●あのアベ様のオトモダチのオトモダチ・木澤克之氏… 
        《2017年最高裁判所裁判官国民審査》を迎える!!
   『●「完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力に
          ほかならない…暴挙」…着々と司法を掌握した効果
   『●最「低」裁判決に抗う…「我が家のテレビは故障中」…
          「アベ様のNHK」を脱したら修理してもいいですよ
   『●核発電の「高裁レベルでの運転差し止め判断は初めて」…
                   その先には腐敗した司法の大きな壁が…
    「核発電の「高裁レベルでの運転差し止め判断は初めて」…その先には
     最「低」裁を頂点とした司法の大きな壁が待ち受けている。
     《脱原発ドミノが始まるのか》どうかは、まだまだ未定」

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http://maga9.jp/171220/

言葉の海へ
第16回:最高裁判断への反乱鈴木耕
By 鈴木耕 2017年12月20日


 さまざまな団体や組織が出す「声明文」という文書がある。そのほとんどは堅苦しくて、なかなか読むのがつらいけれど、稀に、胸に響く「声明文」もある。今月16日(土)に出かけた集会で、最後に読み上げられた文章は、そんな気持ちにさせるものだった。
 以下、全文を掲載しよう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
~声明文~
 「私は(も)上原公子」市民自治の声を集めて支払い完了
  市民自治のたたかいが司法と行政の誤りを照らし出す


          2017年12月16日
          「くにたち上原景観基金1万人の会」
          「くにたち大学通り景観市民の会」

 国立市民のみなさん、国立市民の自治のたたかいに力をお寄せいただきました全国のみなさん、ありがとうございました。
 司法の誤りによって元国立市長・上原公子(ひろこ)さんに課せられた「損害賠償責務」4,556万2,926円を、去る11月21日、全国の約5,000人から寄せられた基金により、国立市に全額支払い終えたことを、喜びと誇りをもってご報告申し上げます。さらに、現在高は、目標とした5,000万円を超えて50,186,382円に至っています。
 6年前の2011年12月、国立市は上原公子さんに対し3,123万円の支払いを求める「国立景観求償訴訟」を始めました。昨2016年12月3日、最高裁判所による「上告棄却・不受理決定」によって、国立市に対する上原さんの債務が確定しました。しかし、この司法の結論は到底承服できるものではありませんでした。
 最高裁決定後、政府高官は「辺野古の基地は許さない」という沖縄県民のみなさんと翁長県知事のたたかいに対して、首長の個人責任を裁く件について言及しました。自治に対する市民による選択と民主主義を、上から抹殺しようとする政府の意図が加速していることを、私たちは怒りをもって感じています。
 国立市民が戦前・戦後営々とつくりあげてきた国立の大学通りの景観を、一企業の乱暴なマンション開発で壊すことは許されません。地権者が自らの土地所有権を制限する「建物の高さ制限地区計画条例」を提案し、その意志を受けて積極的に景観破壊を止めようとした市長が、「住民運動を利用して建築を妨害したなどと非難される理由はまったく無いのです。司法の誤りは明白です。
 市民自治は、屈することなくこれを超えるたたかいを求められました。自治の精神は、「私は(も)上原公子」という声になって国立市民と全国にうねりのように広がりました。9か月間、想像を超えたスピードと広がりで基金運動は結論を出すことができました。
 司法上での「負け」による賠償金の市民の「完全返済」は、誤った司法と行政に対する、市民自治の勝利宣言につながったのです。
 私たちは、支払いにあたり国立市長に対し、この貴重な資金を、景観政策をすすめるための財源として生かしてほしいと要請しています。国立市における新たな景観保全の運動・市民自治の営みのスタートとなることを、ここに強く願っています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



国立市で何が起きていたのか?

 熱のこもった文章。これはタイトルにあるように、東京都国立市の「景観条例」をめぐる極めて難解で理不尽な司法判断への市民の側からの「異議申し立て」だったのだ
 ざっと簡単に経緯を記しておこう。
 国立市には、JR国立駅から南へ向けて約1500mの広い直線道路(大学通り)が延びており、その幅は約45m。道の両側には一橋大学の旧い趣のある校舎などがあり、桜の季節には花のトンネルが、国立という街の独特な景観を作っていることでも有名だ。
 この通りに、ある建設会社が巨大なマンションを建てようとしたのがきっかけだった。市民は「国立の景観を守れ」と、マンション建設への反対運動を立ち上げた。そして、その訴えを実現してくれる人を市長にしようとし、上原公子さんに白羽の矢が立ったのだった。
 上原さんは、市民運動に支えられて見事、市長に当選。当然のことながら、公約に掲げた「大学通りの景観を守る」ために「景観条例」を作って、マンションの高さを制限しようとした。
 しかし、建設会社はそれに反発、上原さんを業務妨害だとして訴えた。単純に言えば、これが「国立景観訴訟」である。
 さまざまな経緯があり、詳細は複雑なのでここには記さないが、地裁で上原さん側が勝利したにもかかわらず、最高裁は上原さん個人に、なんと3123万円の賠償を命じたのだ。
 この最高裁判決が出た後、上原さんを支える弁護団などは「勝利集会」を予定していたのだが、予想もできない市民自治を踏みにじるような判決が出てしまい、集会は「残念会」にならざるを得なかった。ぼくもそこに参加していたのだが、上原さんを支えた市民からは、激しい怒りの声が上がった。
 「市民に公約したことを実現した首長が、個人的に責任を問われるのはどう考えても理不尽、地方自治を踏みにじるものだ」という声が圧倒的で、そこから上原さんを市民が支えるという機運が生まれた。それが声明文にある「1万人の会」だったのだ。
 「私は(も)上原公子」がその運動の合言葉となった。
 「景観を守れ! という声を挙げたのは市民だ。それを公約に掲げたのが上原さんだ。上原さんは市民の声の代弁者だった。それなら、声を挙げた私も上原公子だ」
 これはステキな運動だった個人が課せられた賠償金を自分たちも背負う。市民運動の最良の部分が現れているスローガンだ。


「勝ったのは私たちだ!」

 最高裁という日本の司法のもっとも上級審が下した判断であれば、もはやそれは確定したことになる。異議申し立てなど、よほどのことがなければ通らないし、最高裁判断が覆ることなど、ほんとうに稀である。ところが国立の市民運動は、全国の心ある人々と呼応して、まったく意想外の闘いを繰り広げたのだ。

   「個人には1円も払わせない。私たちがお金を集めて支払ってやる

 そしてたった1年弱で、見事に全額を国立市へ支払ってしまったのである。これは「最高裁判決」に対する市民の反乱であり、その反乱が美しい形で決着したと言えるのだ。
 司法が国家に従属しつつあるのではないか、と言われる中、まさにその典型のような判断を下した最高裁。だが、人々がそれに「NO」をとなえる運動の決着を、この集会は祝ったのだ。
 「裁判では負けたけれど私たちは結果として勝ったのです」と、高らかに宣言するこの「声明文」に、ぼくが感動したのはそんなわけだ。
 個人は弱いかもしれないが、それが集まれば大きな力を発揮できる。新しい市民運動の萌芽を見たのだった。

     (上原公子さんの「賠償金完済記念集会」の模様。
      和気あいあい、大いに盛り上がった楽しい会だった…)
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●「…しかし、それは人間として正しい行動だった」「…歴史の生き証人…」、そういうことこそ教育をすべき

2018年01月01日 00時00分31秒 | Weblog


東京新聞の二つの記事。栗田晃記者による記事【「命のビザ」千畝の思い、風化防げ リトアニア・杉原記念館が老朽化】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201709/CK2017090502000124.html)と、
森本智之記者による【思想弾圧の証人残して 小林多喜二ら収監 旧中野刑務所正門 撤去の可能性】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017090590140051.html)。

 《第2次世界大戦中、外交官の杉原千畝(1900~86年)がナチス・ドイツに迫害されたユダヤ人に「命のビザ」を発給したリトアニア・カウナスの旧日本領事館で4日、ボランティアの日本の塗装業者ら約60人による修復作業が始まった。現在は杉原記念館となっている建物は老朽化しており、日本の職人たちの技でリフォームする…「思いを受け継ぐペイントをしたい」…「同郷の偉大な先輩のため、後世に残る仕事をしたい」》。
 《治安維持法違反で多くの思想家が門をくぐった歴史の生き証人だが、知る人ぞ知る存在になっていた。保存を求める声が上がっている…治安維持法が制定されたのは、震災の二年後。獄舎が建て直され、政治犯らの予防拘禁所に指定された中野刑務所には、主導的立場の思想家が収監された。プロレタリア作家の小林多喜二、マルクス経済学者の河上肇らだ。哲学者の三木清ここで獄死した…「刑務所があった歴史自体、知らない人が増えてきた。門はここでずっと中野の歴史を見てきた証人で、小学校に残すのは決して不可能とは思わない。子供たちの教育にも資するはずだ」と訴える》。

   『●『東京番外地』読了
   『●『DAYS JAPAN』
      (2013,APR,Vol.10,No.4)についてのつぶやき
    「山田養蜂場の広告頁、杉原千畝さんについて、「私のしたことは、
     外交官としては間違ったことだったのかもしれない、
     しかし、それは人間として正しい行動だった」、
     「一個の生きる人間としての勇気ある決断」」

 「安倍首相肝いりの諮問機関・教育再生実行会議」「日本教育再生機構」「日本教育再生機構大阪」といった「ト」な組織や、教科書検定、「ト」な歴史教科書の採択強要、ハタやウタの強制道徳の教科化(文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』)、教育勅語の復活、古くは忠魂碑訴訟現代の教育破壊は着実に、「教育再生」なる言葉の下で、進んでいる。文系学部の「抹殺」や軍事研究への「甘い餌」といった形で最高学府の教育や研究までが歪められていく。大変に憂慮すべき現状なニッポンの教育環境。
 《命のビザ》=《杉原千畝氏が日本外務省の訓令に背いて発給した日本通過査証》…「私のしたことは、外交官としては間違ったことだったのかもしれない、しかし、それは人間として正しい行動だった」、「一個の生きる人間としての勇気ある決断」…帰国後の杉原千畝氏への仕打ちも含めて、当時の外務省や政府の対応について、いまこそ、教育すべきではないのか?
 あるいは、《治安維持法違反で多くの思想家が門をくぐった歴史の生き証人政治犯らの予防拘禁所に指定された中野刑務所には、主導的立場の思想家が収監され…ここで獄死した》…こういうことこそ教育を。悍ましい平成の治安維持法」「予防拘禁」「プレ共謀罪が現実のものとなっている、いま。《門はここでずっと中野の歴史を見てきた証人で、小学校に残すのは決して不可能とは思わない。子供たちの教育にも資するはずだ》。

   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(1/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(2/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(3/4)
   『●『反忠 ~神坂哲の72万字~』読了(4/4)
   『●教育壊革!? ~忠魂碑と教育塔~
   『●「敗戦特集」 『週刊金曜日』
     (2014年8月8日・15日合併号、1003号)についてのつぶやき
   『●「道徳」を説く文科相がソレってOKなの? 
        「道徳心とか愛国心とかがコドモたちにとって安全」??
   『●「不正文科相が子どもに「道徳心」を説き得る」
        「大臣を辞めながら反省どころか、威張る」・・・「珍芸」

   『●文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』・・・ 
      コドモタチの道徳教育のための好例として記載を可能か?
   『●あぁ~あ、また言っちゃったよ、稲田朋美ダイジン…
       教育勅語の「核の部分は取り戻すべきだ」と「是認」
   『●教育勅語「憲法や教育基本法に反しないような形で 
       教材として用いることまでは否定されない」と閣議決定!
   『●教育勅語復活問題…森戸辰男元文部相
      「過去の文献として扱い、かりそめにも神格化することのないように」
   『●「国策の名の下に研究者が軍事研究に加担させられた
              歴史を繰り返そうとしている…亡国の施策だ」
   『●「教育再生」という名の教育破壊…「子どもから変えていこう
                  という動きは実に悪賢い」(小澤俊夫さん)
    「教科書検定や「ト」な歴史教科書の採択強要 ハタやウタの強制
     道徳の教科化(文科省道徳教育教材『わたしたちの道徳』)、
     教育勅語の復活、古くは忠魂碑訴訟現代の教育破壊は着実に
     進む…。大変に憂慮すべき現状なニッポンの教育環境」
    「《戦争屋》のアベ様らには、侵略戦争への反省も無く、壊憲して再び
     「戦争のできる国」へ…、《自分たちの加害をはっきり残し
     『もう絶対にやらないと世界に約束している》ドイツと彼我の差。
     そして今、「教育再生」という名の教育破壊が進む。札束で頬を
     打つように、最高学府の研究・教育にまで侵食」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201709/CK2017090502000124.html

「命のビザ」千畝の思い、風化防げ リトアニア・杉原記念館が老朽化
2017年9月5日 朝刊

     (4日、リトアニア・カウナスの杉原記念館で、足場を組み
      塗装作業に備えるボランティアら=栗田晃撮影)

 【カウナス(リトアニア中部)=栗田晃】第2次世界大戦中、外交官の杉原千畝(すぎはらちうね)(1900~86年)がナチス・ドイツに迫害されたユダヤ人に「命のビザ」を発給したリトアニア・カウナスの旧日本領事館で4日、ボランティアの日本の塗装業者ら約60人による修復作業が始まった。現在は杉原記念館となっている建物は老朽化しており、日本の職人たちの技でリフォームする。

 参加したのは、全国の塗装業者らでつくる団体「塗魂(とうこん)インターナショナル」のメンバー。事務局長の池田大平さん(53)=愛知県春日井市=が新聞記事で旧領事館の老朽化を知ったことから「俺たちの出番」と思い立ち、仲間を誘った。

 築七十八年、三階建ての旧領事館は杉原が過ごした当時の姿を残す。着工式でカウナス市のモティヨシャイティス市長は「杉原さんは地元でも英雄。修復に来てくれたことを感謝したい」とあいさつ。団体会長の安田啓一さん(49)=東京都豊島区=が「思いを受け継ぐペイントをしたい」と意気込みを語り、塗装以外の修復費として日本で募った三百万円を寄付した。杉原の出身地、岐阜県八百津(やおつ)町の金子政則町長も激励に訪れた。

 四日間の限られた日程や、慣れない現地の塗料使用など難しい条件のなか、メンバーらは声を掛け合い、手際良く足場を組んで塗装準備を整えていった。作業班を仕切る大野雅司さん(49)=岐阜県各務原(かかみがはら)市=は「同郷の偉大な先輩のため、後世に残る仕事をしたい」と話した。

命のビザ> ナチス・ドイツの迫害から逃れるためにポーランドなどからリトアニア・カウナスの旧日本領事館に押し寄せたユダヤ人難民に1940(昭和15)年、当時の領事代理だった杉原千畝氏が日本外務省の訓令に背いて発給した日本通過査証。難民約6000人はシベリアの陸路を経由し、船を乗り継いで福井県敦賀港に上陸。横浜や神戸から米国などに移った。
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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017090590140051.html

思想弾圧の証人残して 小林多喜二ら収監 旧中野刑務所正門 撤去の可能性
2017年9月5日 14時00分

 「れんが建築の最高峰」といわれる建物が、ひっそり消えてしまうかもしれない。三十年以上前に解体された中野刑務所のうち、唯一残る正門(東京都中野区)だ。区立小学校の移転新築に伴い、撤去される可能性が出ている。完成から百二年。治安維持法違反で多くの思想家が門をくぐった歴史の生き証人だが、知る人ぞ知る存在になっていた。保存を求める声が上がっている。 (森本智之

 一九一五年に完成した刑務所は、司法省(現法務省)技師後藤慶二の設計。獄舎も周囲一キロの高塀も総れんが造りの壮麗さで、注目を集めた。後藤は三十五歳で早世するが、後年中野区が編集した「中野のまちと刑務所」では「この建築を素通りして、近代建築の歩みは語れない」と評した。

 れんが建築は当時、東京駅舎をはじめ首都のモダンな街並みを彩った。だが、関東大震災で刑務所は正門などを残して倒壊。震災後、れんがは地震に弱いとみなされ、コンクリートが主力となる。正門は、れんが文化の薫りを伝える遺構でもある。

 治安維持法が制定されたのは、震災の二年後。獄舎が建て直され、政治犯らの予防拘禁所に指定された中野刑務所には、主導的立場の思想家が収監された。プロレタリア作家の小林多喜二、マルクス経済学者の河上肇(はじめ)らだ。哲学者の三木清ここで獄死した。

 戦後は周辺で住宅開発が進み、刑務所は八三年に廃止された。獄舎などは解体されたが、歴史をくぐり抜けた正門は、日本建築学会や住民から保存を求める声が上がり、跡地に整備された「法務省矯正研修所東京支所」内に残された。だが、見学には手続きが必要で、訪れる人も減っていた。

 数年前に研修所の昭島市への移転と、跡地への区立小学校の移転新築計画が浮上。地元の建築士らは二〇一四年以降、門を残したまま小学校を整備するよう区や法務省などに求めてきた。だが行政側から具体的な回答はないまま、建物を残してこの八月に移転が完了した。取材に対し、研修所を所管する東京矯正管区や中野区教育委員会の担当者は「今後のスケジュールや対応は未定」としている。

 門の保存を求め、見学会などを開いてきた団体のメンバーで建築士の十川(そがわ)百合子さん(63)は「刑務所があった歴史自体、知らない人が増えてきた。門はここでずっと中野の歴史を見てきた証人で、小学校に残すのは決して不可能とは思わない。子供たちの教育にも資するはずだ」と訴える。
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●「完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力にほかならない…暴挙」…着々と司法を掌握した効果

2017年10月16日 00時00分37秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



リテラの記事【「籠池氏は詐欺を働く人物」発言だけじゃない! 最高裁判事に加計学園元監事を異例の抜擢…安倍首相は司法も私物化!】(http://lite-ra.com/2017/10/post-3509.html)。

 《第二次安倍政権以降、司法の独立は脅かされつづけている。というのも、政権を忖度したような判決が次々に下されているからだ…そして、なかでも忘れてはいけないのが、木澤克之氏だ。木澤氏は学校法人加計学園の元監事という経歴をもつ》。

   『●アベ様のオトモダチのオトモダチを最高裁判事に任命?  
                「政治判断」乱発の最「低」裁からも忖度?
   『●あのアベ様のオトモダチのオトモダチ・木澤克之氏…
        《2017年最高裁判所裁判官国民審査》を迎える!!
    「【2017年最高裁判所裁判官国民審査】によると、以下の7名だそうです。
      ①小池裕
      ②戸倉三郎
      ③山口厚 
      ④菅野博之
      ⑤大谷直人
      ⑥木澤克之
      ⑦林景一
     …最後にもう一度、思い出そう…《はたしてこれらは、単なる偶然なのか
     つまり、安倍首相は最高裁人事まで私物化し、“オトモダチのオトモダチ”
     のために、ポストを用意してやったのではないか。そういう疑念が
     頭をもたげてくるのである》。 」

 最早テレビで暴言をいくら吐いても、誰も問題にしなくなってしまったようです。「トンズラ総理」「国難総理」は「息吐く様に噓つく」「病的嘘つき」でもある。
 《時の最高権力者である総理大臣が、いち民間人を有罪と決めつけ、さらにマスメディアを通じて詐欺をはたらいたと連呼するのは、完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力にほかならない。こんな暴挙が許されるわけがないが、ようするに、司法の独立という近代国家の大原則すら、この宰相は守っていないのである》…人治主義国家の「国難」な「裸の王様」アベ様が、着々と司法を掌握した効果がジワジワと。《最高裁判事まで私物化》している。いまや、最「低」裁を頂点に、様々な司法判断を放棄…。もはや政治判断乱発なのは当たり前な酷い状態だ。こんな司法の状況下、「ヒラメ」な裁判官は、上を見て、忖度するに決まっている。

   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●レトリックを吹聴する…「政治判断」乱発な最「低」裁を
          頂点とする裁判所の劣化がニッポンをメルトダウン
   『●最「低」裁(鬼丸かおる裁判長)、
     沖縄に弁論もさせずに「政治判断」…「司法判断」出来ない死んだ司法
   『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている変質者集団」
                    …「人権の砦」のはずが最「低」裁…
   『●「森友、加計、準強姦事件の3つ…諸悪の根源である
             “主犯”は目の前にいるのだ」=アベ様御夫妻

 司法まで手中にし、法治国家が終焉…三権分立も破壊してしまったアベ様。
 2017年10月衆院選、構図は単純な「2極」。〔与党自公+癒党お維キト〕 対 〔真の野党〕 …「2極」のどちらに投票すべきか、もはや明白でしょう。「地獄」へ投票するのか「平和な未来」を志向するのか? さあ、絶対に選挙に行きましょう! そして、2017年最高裁判所裁判官国民審査にも、必ず参加しましょう
 少なくとも「×」をつけるべき方は明らかなはず。木澤克之氏らの「罷免を可とする票」=「×」の割合が有効票数の過半数に達する、なんていうこと【奇跡】は起きないものでしょうか…。

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http://lite-ra.com/2017/10/post-3509.html

「籠池氏は詐欺を働く人物」発言だけじゃない! 最高裁判事に加計学園元監事を異例の抜擢…安倍首相は司法も私物化!
2017.10.13

     (首相官邸HPより)

 「籠池氏は詐欺をはたらく人物」──安倍首相が、11日に出演した『報道ステーション』(テレビ朝日)で発した言葉がいま、波紋を呼んでいる。
 籠池泰典氏の逮捕については、国の補助金不正受給に詐欺罪を適用することに対し法律関係者からも疑問の声があがっていた。だが、そもそも籠池氏は公判もまだ始まってすらおらず、判決も下されていない状態だ。にもかかわらず「詐欺をはたらく人物」と決め付けることは、推定無罪という司法の基本中の基本である大原則を無視した発言だ。
 しかも、安倍首相はこのとき「(籠池氏が)こういう人だから(昭恵夫人は)騙されたのだろう」と述べている。ようするに、昭恵夫人の関与をごまかすために、籠池氏を有罪判決が出た「詐欺師」であるかのように喧伝したのだ。よりにもよって、総理大臣がテレビの党首討論で、である。
 進行中かつ未確定の司法案件について、時の最高権力者である総理大臣が、いち民間人を有罪と決めつけ、さらにマスメディアを通じて詐欺をはたらいたと連呼するのは、完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力にほかならない。こんな暴挙が許されるわけがないが、ようするに、司法の独立という近代国家の大原則すら、この宰相は守っていないのである。
 だが、第二次安倍政権以降、司法の独立は脅かされつづけている。というのも、政権を忖度したような判決が次々に下されているからだ。
 たとえば、今回の衆院選と同時におこなわれる最高裁判所の裁判官に対する国民審査では7名の裁判官が審査を受けるが、そのなかのひとりである小池裕氏は、NPO法人による森友学園問題で国側が持つ交渉記録等の証拠保全の申し立てについて、最高裁の裁判長として保全を認めなかった高裁判断を支持し、抗告を棄却した。また、菅野博之氏は、昨年、沖縄の辺野古新基地建設をめぐって翁長雄志知事が国を訴えた上告審で、全員一致で県側の上告を棄却した判事のひとりだ。
 そして、なかでも忘れてはいけないのが、木澤克之氏だ。木澤氏は学校法人加計学園の元監事という経歴をもつ。本サイトでは今年3月に報じたが、岡山理科大学の獣医学部新設をめぐって問題になっている安倍首相と加計孝太郎理事長のオトモダチ関係が、木澤氏の最高裁判事任命にも何らかの影響を及ぼしたのではないかという疑惑が浮上したのだ。


異例中の異例の抜擢…安倍首相は最高裁判事まで私物化している?

 もともと木澤氏は東京弁護士会所属の弁護士で、昨年、定年退官した最高裁判事・山浦善樹氏の後任として任命されたのだが、2013年から加計学園の監事を務めていた。実際、昨年の最高裁人事が発表された直後には、加計学園はホームページで〈学園の監事であられた木澤克之氏が(略)7月19日付で最高裁判所判事に任命されることが決定しました 学園としても大変名誉なことであり、心よりお祝い申し上げます〉と祝福している。
 木澤氏は加計理事長と立教大学の同窓で、卒業年も同じ。二人が学生時代からの深い付き合いだった可能性は高い。しかも、木澤氏が最高裁判事に就任してすぐの昨年7月21〜22日には、安倍首相が加計理事長と食事をし、ゴルフを楽しんでいる。さらに言えば、立教大出身の最高裁判事は史上初めての“快挙”だ。
 これらはたんなる偶然なのか。つまり、安倍首相は最高裁人事まで私物化し、オトモダチのオトモダチのためにポストを用意してやったのではないか。そういう疑念をもたれてもおかしくはない。
 ただ、いくら安倍首相でも、最高裁にまで“オトモダチ人事”を強引に進めてくるとはにわかに信じがたい、そう思う向きもあるだろう。しかし、実際に最高裁人事をめぐっては、第二次安倍政権になってから政治介入が露骨になってきたとの指摘がある。
 そもそも、法的には最高裁判事の任命権は内閣にあるが、もともと15名の最高裁判事の人事は長年の「慣例」として、前職が裁判官、検察官、学識者、弁護士などという出身枠が存在してきた。そのうち裁判官枠は最高裁判所が選び弁護士枠は日本弁護士連合会が複数の候補者リストを推薦し、そこから内閣府が人選することになっている。
 この「慣例」についてはもちろん批判もあるのだが、一方で時の政治権力による人事介入を防ぎ、司法の独立を担保するのに役立っているとも言われている。ところが、第二次安倍政権はその「出身枠」を強権的に無視することで司法にプレッシャーを与えているのだ。
 朝日新聞3月2日付によれば、第二次安倍政権の最高裁人事では、たとえば定年退官する職業裁判官1枠に対し、これまで行政の最高裁担当者が1人の候補を提示していたのを、2人の候補をもってくるように指示したという。任命する内閣に選択肢を設け、内閣による最高裁人事の恣意性を強めようとしたのは明らかだろう。
 また、今年1月の人事発表では、任期終了で交代する判事2名のうち、ひとつは“弁護士枠”であったにもかかわらず、安倍内閣は日弁連推薦の候補者をはずし、その後任に刑法学者の山口厚氏をあてた。山口氏は一応弁護士資格を持ってはいるが、取得してわずか1年足らず。事実上の“学識者枠”の拡張であり、弁護士枠の削減だった。そんなところから、法曹界では「官邸による最高裁への人事介入ではないか」と恐れられ、安倍政権を忖度した判決が連発されるのではと危惧する声が上がったのだ。
 木澤氏の任命は昨年のことであり、今年のごり押し人事の前の話だが、こうした安倍政権による司法への介入の実態を考えると、木澤判事が加計学園とつながる人物であることが、判事任命の決め手になった可能性は決して低くない。
 少なくとも、安保法特定秘密保護法沖縄米軍基地問題など、安倍政権の政策や方針には憲法訴訟や行政訴訟のリスクがつきまとっている。そこで、個人的信頼の厚い加計学園の関係者ならば自分の意向を判決に反映させるだろうとの思惑を働かせ、“弁護士枠”のリストのなかからあえて木澤氏をピックアップした。そうだったとしても不思議はないだろう。


実際に木澤氏は「安倍政権を忖度」するような判決を下していた

 事実木澤氏は、最高裁判事として行政側に有利な判断を下しているたとえば、2014年に金沢市が同市役所前広場で陸上自衛隊パレードに対する反対集会の開催を認めなかったのは、表現の自由を担保する憲法に違反するとして、集会を計画した市民団体が損害賠償を求めた訴訟だ。この訴訟をめぐっては、一審の金沢地裁が市による不許可は違憲でないとして請求を棄却。二審の名古屋高裁金沢支部もこれを支持した。
 そして今年8月、木澤氏は最高裁の裁判長として、市民団体側の上告を退ける決定を出し、敗訴を確定させたのである。
 繰り返すが、森友問題での交渉記録保全申し立ての却下にしても、辺野古新基地建設での県側の敗訴にしても、自衛隊パレード反対集会拒否の合憲判断にしても安倍政権のもとで任命された最高裁判事たちの多くは、まるで政権の意向を忖度したかのような決定を下している
 それは、前述のように安倍政権が司法に対する強い人事介入の動きを見せていることも原因のひとつだ。安倍首相こそが司法の独立をないがしろにし、自分の意に沿うようコントロールしようという欲望をむき出しにしているのである。
 有権者は政権を忖度する不当判決を起こさせないよう、最高裁裁判官の国民審査を通じ、その意思を表明することはもちろん、政治権力による露骨な司法への介入・圧力に対しても、毅然とNOを突きつける必要がある。

(編集部)
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●斎藤貴男さん「人間が人間であるために、最後まで抗おう」と呼びかけ…コンナ「裸の王様」に負けたくない

2017年07月09日 00時00分50秒 | Weblog

[※ 報道特集(2017年7月8日)↑]



毎日新聞の記事【共謀罪 安倍政権が急いだ深層 「戦時体制」への恐るべき野望=斎藤貴男】(https://mainichi.jp/sunday/articles/20170626/org/00m/010/031000d)。

 《人々の会話や内心までもが取り締まりの対象となる正真正銘の悪法だが、これによる監視社会の形成には、さらに恐ろしい野望がはらまれているとジャーナリストの斎藤貴男氏は言う。経済とも連動した戦時体制づくりが目指すものとは?》

 必読! 国会を「突破」してしまった「平成の治安維持法」…読んでいて怖くなります…。アベ様らは何を狙っているのか? 斎藤貴男さんは、《人間が人間であるために、最後まで抗おう》と呼びかけます。

   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん
          「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に
        『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を
   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
              …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●「恣意的な廃棄は無い」!、って一体どの口が…
       「特定秘密」「公文書が、秘密指定期間中でも廃棄」可能
   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●「平成の治安維持法」…「一般人がこの国からいなくなり
          嫌な世の中になるのは時間の問題」(政界地獄耳)
   『●「平成の治安維持法」=「テロ対策には全く役に立たない 
              共謀罪を、誰が何のために作ろうとしている」?
   『●「官憲が内心に踏み込んで処罰して、人権を著しく
         侵害した戦前、戦中の治安維持法」が亡霊のように…
   『●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。
         「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」
   『●「平成の治安維持法」=「テロ対策には 
     全く役に立たない共謀罪を、誰が何のために作ろうとしている」?
   『●「官憲が内心に踏み込んで処罰して、
     人権を著しく侵害した戦前、戦中の治安維持法」が亡霊のように…
   『●「戦前の治安維持法」の亡霊…「共産党幹部の
     夫のために家事をしただけで処罰の対象に」という悍ましさ
   『●ソレは既に彼らの手中…「大量監視の始まり。
      日本にこれまで存在していなかった監視文化が日常のものに」
   『●「国連とは別の個人の資格」な訳のない
     国連特別報告者のアピールを無視?…沖縄でのプレ「治安維持法」

   『●『キネマ旬報』…「戦前・戦中の言論弾圧につながる
        治安維持法が成立した大正末期と…現在が似ている」
   『●「本当の権力の恣意的運用というルビコン川を渡った」自公お維
                        …「平成の治安維持法」参議院突破
   『●既に「「一般の方々」のプライバシーに踏み込み、
       権利を侵害する捜査が、現に各地で行われている」のに…
   『●内田樹さん「泥靴でふみにじられた戦後立憲政治の常識」…
             国権の最高機関という素朴な願望も打ち砕かれる

 都知事選投票日を前にして、市民に報復宣言するアベ様…コンナ「裸の王様」を未だに頂く大悲劇なニッポン。



 日刊スポーツの記事【キレた首相「こんな人たちに負けない!」国民に応酬】(https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/1848959.html)によると、《安倍首相にとって「聖地」の秋葉原で、支持者に交じって反安倍派の「帰れ&辞めろコール」が飛び交ったことは、党内に少なからず衝撃を与えた。関係者の1人は「ある程度(ヤジは)予想していたが、ここまでひどいとは…」。ヤジが激化するにつれ、首相も「憎悪や誹謗(ひぼう)中傷からは、何も生まれない!」と語気を荒らげ、「こんな人たちに負けるわけにはいかない!」と、自身に批判的な聴衆を「こんな人たち」と呼び、国民のヤジに応酬。首相としては異例の行動で、「自分への批判を許さないという空気も感じられ、大丈夫かと思った」》…そうだ。取り巻き連中や、オトモダチやオトモダチのオトモダチには好優遇、一方、気に入らない者にはブチ切れ。トンデモない「裸の王様」。

   『●2017年都議会議員選挙: 「「安倍政治」を許さない」
          →自民党亜種・トファや公明に投票? 理解不能

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https://mainichi.jp/sunday/articles/20170626/org/00m/010/031000d

共謀罪
安倍政権が急いだ深層 「戦時体制」への恐るべき野望斎藤貴男
2017年6月28日
Texts by サンデー毎日

     (「共謀罪」法案採決の投票に向かう安倍晋三首相(左)。
      右端は金田勝年法相=国会内で2017年5月23日
      午後4時12分、西本勝撮影)

 安倍政権が国民的な批判を押し切って強行採決した共謀罪。人々の会話や内心までもが取り締まりの対象となる正真正銘の悪法だが、これによる監視社会の形成には、さらに恐ろしい野望がはらまれているとジャーナリストの斎藤貴男氏は言う。経済とも連動した「戦時体制」づくりが目指すものとは?


 第193回通常国会が閉会した。翌6月19日に官邸で行われた記者会見は、はたして安倍晋三首相の嘘(うそ)と開き直りの見本市だった。

 国会答弁での自らの姿勢が、「結果として、政策論争以外の話を盛り上げてしまった」ので「深く反省して」いると述べた。だが、「印象操作のような議論に対して」が前置きなのだから、それこそ野党を貶(おとし)める“印象操作”そのものだ。「テロの恐怖」にしても、首相自身がむやみに米国との同化を進めたり、彼に近いメディアが排外的な報道で民心を煽(あお)らなかったら、と悔やまれてならない。数字の上での有効求人倍率が「バブル時代をも上回」ったとして、非正規ないしワーキング・プアの一層の拡大を自画自賛できる神経は尋常なのか

 極め付きが、加計(かけ)学園疑惑にかかわる“妄言”だ。「透明で公平、公正なプロセスこそ」が、“岩盤規制”を「打ち破る大きな力となる」。これぞ国家戦略特区だ、と。例の獣医学部新設についても、(諮問会議の)民間議員らは「一点の曇りもないと断言されておられ」るという。私自身に、と胸を張らないところが、彼なりの誠意なのかもしれないけれど。

 ああ、なのに政治記者たちは実に慎(つつ)ましやかだった。質問に立った新聞・テレビなどメディア各社とも型通りのやり取りに終始した。御用ジャーナリストの異名を取る山口敬之氏のレイプ疑惑および官邸筋による揉(も)み消し疑惑を質(ただ)す気配もない。数日前に菅義偉官房長官が、己を追及した東京新聞社会部の望月衣塑子(いそこ)記者の身辺調査を警察に指示したとの報(『週刊新潮』6月22日号)が効いてでもいるのだろうか。

 かくて会期の延長は見送られ、首相をめぐる無数のスキャンダルの国会審議は舞台ごと消滅した。口封じかどうかは知らないが、生き証人である籠池泰典(かごいけやすのり)・森友学園前理事長の逮捕も近いと聞く。以上の文脈の中核に、たとえば委員会での審議・採決を省略した掟(おきて)破りの強行採決で“成立”した「共謀罪」もあった。

 犯罪の実行がなくても、警察に“テロ集団”“組織的犯罪集団”と見なされ、何らかの“準備行為”をしたと見なされた者は、それだけで投獄か罰金刑に処せられる仕組みだ。詳しくは本誌の4月30日号に書いたが、要は人々の会話や個々の内面も取り締まりの対象にされるという話である。

 ということは、警察はテロに関係あろうとなかろうと、権力やそのスポンサーたちに隷従しない人間やグループを、いつでもどこでも恣意(しい)的に逮捕できてしまいかねない。警察も、その上に君臨する勢力も、言わば神様の地位を与えられたことになる。彼らの強烈な得物になり得るのは、昨年成立した刑事司法改革関連法制が認める司法取引や、権限が拡大された盗聴法(通信傍受法)ばかりではない


仮面ライダーのオチは「国民総背番号制」

 目下のところはまだ警察庁の構想段階とされるDNA型データベースや、信じられないかもしれないが、嫌疑をかけた相手の事務所や自宅に警察が無断で侵入して盗聴器や監視カメラを仕掛けてよいとする「会話傍受」。あるいは全国の津々浦々に張り巡らされた監視カメラ網、これと顔認証、音声認証、しぐさ認証などといったバイオメトリクス(生体認証)を連動させていく計画、携帯電話やスマホのGPS、“税と社会保障の一体改革”を掲げて私たち全員に割り当てられた12桁の“マイ”ナンバー……。最後のは事実上のスティグマ(隷属の烙印)番号(コード)と言い換えた方が適切だ。望んで頂戴したのでもない奴隷の刻印を、所有格で呼ばされる筋合いはない。個々の監視ツールを駅、得られた個人情報を名寄せし串刺しにする国民総背番号(マイナンバー)制度をレールとすると、そのありさまは“山手線”になぞらえられるだろう。

 特撮テレビドラマ『仮面ライダー』の敵役・悪の秘密結社「ショッカー」は、石ノ森章太郎氏の漫画原作では日本国民を総ロボット化する計画を進めたが、その大本は現実の政府がそれ以前に着手し、現在に至った国民総背番号制構想だったというオチになっていたことをご存じか。ショッカーの首領がライダーに、「だから われわれがうらまれるのはめいわく千万な話なのだ! うらむのなら日本政府を…そう じぶんらでえらんだ政府なのだから じぶん自身を…」と嗤(わら)うシーンもあった。石ノ森氏の先駆的な慧眼(けいがん)に脱帽する。

 私の父は戦後の11年間をシベリアの強制収容所で過ごした。“お国”に尽くした揚げ句に極寒の地で強制労働に従事させられ、帰国したらしたで祖国の公安警察に死ぬまでつきまとわれた。シベリア帰りはイコールソ連のスパイと見なされていた。 

 器でない勘違い人間が上に立ってしまった時代の恐ろしさを、だから私は戦後生まれのわりには理解しているつもりだ。共謀罪の施行(7月11日の予定)で件(くだん)の“山手線”に大量の電流が送り込まれ、本格的な運用が開始される様子が目に見える気がする。

 密告が奨励され、当局はそこいら中に密偵を撒(ま)き散らすだろう。放置しておいたら仲間同士が信じられなくなる私たちは、やがて東西冷戦時代にしばしば伝えられた秘密警察大国ソ連や東ドイツ、近年なら北朝鮮や中国のイメージにも似た社会の“生産性”を、最先端のハイテク技術でもって飛躍的に高めていくのではなかろうか。

 当然のことながら、監視社会は共産主義国の専売特許ではない。戦前戦中の治安維持法体制はもとより、“赤狩り”時代、さらには9・11以降の米国、CIAの後ろ盾で樹立されたピノチェト政権下のチリ等々、資本主義国のサンプルもいくらでもある

 暴政に右も左もない。かつ現代日本の監視社会において民衆は、ジョージ・オーウェル『一九八四年』式の「ビッグ・ブラザー」による支配に加え、これに相乗りする民間企業のダイレクト・マーケティングの海に漬からざるを得ないのだ


まず米国に「愛(う)い奴(やつ)」と思ってもらう

 首相自身の発言や公表されたIT戦略本部の「工程表」によれば、ICチップ内蔵の「マイナンバーカード」には近い将来、公的な健康保険証や運転免許証、パスポートなどは言うに及ばず、Suicaの類(たぐ)いやクレジットカード、病院の診察券、流通系の会員カード、社員証や学生証といった民間のカード類を一体化させる「ワンカード化」が急がれる予定。近ごろはNHK受信料の徴収やカジノへの入退場にも使おうという方向性も打ち出された。マイナンバーカードの携帯がなければ一歩も歩けない世の中への予兆である。

 某大手エレクトロニクスメーカーは、個々の従業員が社内のどの場所で誰と接触したかを瞬時に捕捉できる管理システムを開発し、外販している。各所各人に取り付けたICチップ同士が一定距離に近づくとセンサーが作動し、その情報が人事部門に送信される。

 企業内だけに限定される保証はない。私たち一人ひとりがテレビでいつどの番組を観(み)たのかといった嗜好(しこう)傾向も、いわゆるIoT(モノのインターネット化)の深化で一元管理され、解析されて、マーケッターたちに供されていく。

 便利か便利でないかと問われれば、疑いようもなく便利だ。ただ、それは誰にとってなのか直接の利益を得ない者が支払わされることになる代償の意味と重さを、今度こそみんなで考え、検証する必要があると叫ばずにはいられないのである。

 私は本稿で、監視社会の問題だけを論じたいのではない。安倍政権が今なぜ、こうも共謀罪を急いだのか。理由はおそらく大きく二つ。

 ひとつは新自由主義イデオロギーに基づき、連綿と続く“構造改革”が、現状にも増して階層間格差の拡大を必然とするから。

 もうひとつは、もはや多くの人々の共通認識となりつつある、戦時体制の構築だ。いずれも推進している側の層が、大切なものを片っ端から奪われる層による必死の抵抗に怯(おび)えつつ、せせら笑い、あらかじめ排除するためではないのか(複数の拙著およびJ・ヤング著、青木秀男ら訳『排除型社会』洛北出版、2007年など参照)。

 新自由主義は小泉純一郎政権の頃に目立ったが、ここでは現政権の特徴について書く。

 安倍氏が戦時体制を志向するのは、(1)祖父・岸信介元首相が追い求めた大日本帝国の“夢”よもう一度の悲願、(2)対米従属だから――。

 どちらも的を射ていると思う。一見矛盾するようでいて、だが少し考えれば、そもそも戦前の再現が米国に許されるはずもなく、首相が国内の支持者向けにでもそれらしい立ち居振る舞いをしたければ、まず米国に「愛い奴」と思っていただかなくてはならないということに気付かされる。それには彼らの戦争に付き合うのが一番だ

 私はこれらと同時に、(3)日本の支配層には彼らなりの、戦争を放棄したくない事情があるという私の取材の成果と実感を、可能な限り多くの人々に訴えたい。背景には少子高齢化があるのである。

 少子高齢化で彼らが最も心配するのは、一般の思いとは違って、社会保障の前に、ビッグ・ビジネスの将来だ。労働人口が減れば、当然、内需は縮小する。それでも売り上げ規模の拡大を目指せば外需の開拓以外に道がない道理だから、アベノミクスの成長戦略の柱には「インフラシステム輸出」が明記されている。

 原発などの発電所と電力網、通信網、鉄道、道路、ダム、水道、もっと言えば計画的な都市建設そのものといったインフラストラクチャー(社会資本)の整備が遅れがちな新興成長国群に対して、それぞれのコンサルティングから設計、施工、資材の調達、完成後の運営、メンテナンスに至るまでの大量受注を、「官民一体」の「オールジャパン体制」(大量の公表資料で強調されている形容)によって推進しようとの国策だ。


ビジネスの用心棒として「軍事力強化

 これだけなら、わかる。なるほど経済成長はみんなが幸せになるための有効な手段のひとつだから。だが現政権は、この国策に二つの危険な要素を組み入れた。「資源権益の獲得」と「在外邦人の安全」だ。

 インフラシステム輸出で友好関係を築けた相手が地下資源の豊富な国の政府なら、それらを有利な条件で回してもらおう、しかし資源国といえばグローバル・ビジネスと開発独裁vs.部族社会の紛争が付き物で、丸腰の日本人労働者やビジネスエリートがのこのこ出かけていけば、本物のテロリストらの標的にされかねない。産業戦士たちを守るためにも、海外で戦える武力が不可欠だ――。

 折しもインフラシステム輸出の国策が本格的に動き出す直前の2013年1月、アルジェリアの天然ガス精製プラントが武装グループに襲撃され、外国人労働者ら約40人(うち10人は日本人)が殺害される事件が発生した。直後に首相の指示で発足した自民・公明両党のプロジェクトチームで座長を務めた中谷元・衆議院議員(後に防衛相)に、私は取材している。「そういうのは米国やフランスでは当たり前」だと、彼は語っていた(詳細は拙著『戦争のできる国へ 安倍政権の正体』朝日新書など)。

 何のことはない、これは帝国主義ではないか。かつての“過剰人口のはけ口”を口実とした植民地支配が、自由貿易を盾に、過剰資本のはけ口を広げたい非公式(インフォーマル)な経済支配のモチベーションに置き換えられただけだ。首相がかねて、「普遍的な価値観を共有する米国とわが国」と強調してきたゆえんである。

 まとめると、大日本帝国モドキの創生、米国への積極的な隷従と自衛隊の傭兵(ようへい)化、ビジネスの用心棒としての軍事力強化。それらゆえの戦時体制であり、反戦機運を抑え込む監視社会、言論統制なのである

 こんなことを今さらいくら叫んでみても、もしかしたらかえって読者を萎縮させてしまう結果ばかりが招かれるのかもしれない。だが、誰もがそんな空気を読む達人のような生き方を目指すようなら、この国の民主主義は完全に命脈を絶たれる。1%の富裕層のために残る99%の人々が命がけで奉仕させられる社会になってしまう。私はどこまでも、改めて現状を見据え、深く考え直していただくために必要な素材と見方を提供した。人間が人間であるために、最後まで抗(あらが)おう

(ジャーナリスト・斎藤貴男
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●目取真俊さんの不当逮捕…「お前ら法的根拠もあいまいなまま、人を長時間米軍基地内に拘束したのか」!

2017年06月23日 00時00分53秒 | Weblog

[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



目取真俊さんのブログ【海鳴りの島から 沖縄・ヤンバルより…目取真俊/米軍基地内に長時間拘束した法的根拠は?】(http://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/3b3a6d9c48b914cd49d81ffc6adcf46d)。

 《私が原告になって国を訴えている裁判…。昨年の4月1日に米軍基地内で長時間拘束された件で、国に損害賠償を求めているのだが、今日の法廷であっけにとられるやり取りがあった…今に至って私を米軍基地内に拘束した法的根拠がはっきりしないことが明らかになり、怒りが湧いた。お前ら法的根拠もあいまいなまま、人を長時間米軍基地内に拘束したのか》。

   『●沖縄差別:目取真俊さん「多くの日本人が
     その嘘っぱちを信じている、というよりも、信じたいんでしょう」
    「辺野古破壊高江破壊による「住民分断」「沖縄差別」を
     恥じぬアベ様や、スガ殿・百田尚樹氏などのその酷い取巻き連中。
     何のためらいも無く、「番犬様」に貢ぐ非道」
    《リテラ…芥川賞作家が辺野古での不当逮捕を告発
     辺野古で米軍に拘束された芥川賞作家・目取真俊が不当逮捕」の
     実態を告白! 百田尚樹の沖縄ヘイトデマ批判も》

 目取真俊さんの「不当逮捕」も《見せしめのための不当逮捕》だった訳です。山城博治さん同様、これもある種、米軍様による《予防拘禁、プレ共謀罪》、プレ「平成の治安維持法」適用のようなもの。
 《お前ら法的根拠もあいまいなまま、人を長時間米軍基地内に拘束したのか》…という叫びを聞け。

   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇

 国連の特別報告者について、「independent」を「国連とは別の個人の資格」と国内外に嘯き、それを「恥」と思わないアベ様や「最低の官房長官」ら…。彼らに、そして、三権分立・権力分立無きデンデン王国に何を期待しても、国連の特別報告者がいくらアピールしてくれても、期待薄。この腐った政権を自らの手で潰す以外に道は無し。
 琉球新報の【<社説>国連対日報告 国連で基地問題論議に期待】(http://ryukyushimpo.jp/editorial/entry-506353.html)によると、《新基地建設に反対する市民への日本政府対応表現の自由に関する国際的基準から逸脱していることが明らかになった。国連人権高等弁務官事務所は、昨年日本を調査した言論と表現の自由に関する特別報告者デービッド・ケイ氏がまとめた対日調査報告書を公開した》。

   『「国連とは別の個人の資格」な訳のない
     国連特別報告者のアピールを無視?沖縄でのプレ「治安維持法」

   『●既に「「一般の方々」のプライバシーに踏み込み、
     権利を侵害する捜査が、現に各地で行われている」のに…
   『●「本当の権力の恣意的運用というルビコン川を渡った」自公お維
                  …「平成の治安維持法」参議院突破

   『●「有権者はすぐに忘れてしまうとたかをくくって」いるアベ様ら…
                    第三の森友問題を前に御優しい有権者


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http://blog.goo.ne.jp/awamori777/e/3b3a6d9c48b914cd49d81ffc6adcf46d

海鳴りの島から
沖縄・ヤンバルより…目取真俊
米軍基地内に長時間拘束した法的根拠は?
2017-06-01 23:54:44 | 米軍・自衛隊・基地問題

 6月に入った。1日は私が原告になって国を訴えている裁判があり、海上行動は休んで那覇に行った。昨年の4月1日に米軍基地内で長時間拘束された件で、国に損害賠償を求めているのだが、今日の法廷であっけにとられるやり取りがあった。

 私が米軍基地内で拘束された法的根拠を裁判長が求めたところ、国の弁護人はそれを明らかにするために3カ月必要だと述べた。裁判長はこれまで何度も進行を早めるよう求めており、3カ月と聞いてさすがに呆れたようだった。そのやり取りを見ていて、今に至って私を米軍基地内に拘束した法的根拠がはっきりしないことが明らかになり、怒りが湧いた。

 お前ら法的根拠もあいまいなまま、人を長時間米軍基地内に拘束したのか。そう怒鳴りつけてやりたかったが、法廷で大声を出すことはできないので、ぐっとこらえた。

 本来はすみやかに日本の司法警察に引き渡すか、解放すべきなのに、私の場合は8時間近く米軍基地内に拘束され、銃を腰に下げた米兵と向かい合って監禁状態に置かれたその間弁護士と連絡も取れなければ、外部から私の所在を確認することもできなかった。その法的根拠が現時点では明確に示せないという。

 米軍基地が日本の中で治外法権状態にあることがいっそう明らかになった。たとて米軍基地内であっても、拘束された市民の人権が守られ、弁護士と接見できるようにしなければならない日米地位協定が日本国憲法の上位にあるような米軍の特権は許されない海上行動に対する弾圧を抑止するためにも、この裁判を勝利したい。
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●「国連とは別の個人の資格」な訳のない国連特別報告者のアピールを無視?…沖縄でのプレ「治安維持法」

2017年06月12日 00時00分00秒 | Weblog

[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



東京新聞の記事【山城議長長期拘束は「人権法上問題」 国連報告者ら是正を求める】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201705/CK2017052802000117.html)。

 《米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設などへの抗議活動に伴い逮捕された沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)=傷害罪などで公判中=に関し、国連の特別報告者ら四人が二月末、長期拘束などには国際人権法上問題があるとして日本政府に速やかな是正を求めていたことが分かった。国連人権高等弁務官事務所が二十六日、四人の緊急共同アピールを公表した》。

   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
              …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●「恣意的な廃棄は無い」!、って一体どの口が…
       「特定秘密」「公文書が、秘密指定期間中でも廃棄」可能
   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                         「政治判断」しかできない司法の悲劇

 山城博治さんへの、沖縄でのプレ「平成の治安維持法」捜査。民主主義国家でも、法治主義国家でもない、デンデン王国「裸の王様」アベ様により統治される人治主義国家。さて、《長期拘束などには国際人権法上問題がある》について、国連人権高等弁務官事務所が緊急アピールを出したわけですが、アベ様らは無視? 「回答」「反論」は回答・反論になっているのか? さて、国連は?

 一方、国連との関係で言うと、G7から帰国後に、アベ様らは、またしても国内外に向けて酷いウソ吐きをしました。
 リテラの記事【安倍首相がサミットデマ吹聴!“G7が共謀罪後押し”“国連事務総長「共謀罪批判は国連の総意でない」”は全部嘘だった!】(http://lite-ra.com/2017/05/post-3202.html)によると、《安倍首相…案の定、共謀罪法案が審議入りしたきょうの参院本会議で、まるでG7各国が共謀罪を支持しているかのようなインチキをふりまいた。…国連事務総長の言葉を都合よく歪曲し、勝手に言葉を加えた安倍首相…グテーレス事務総長は安倍首相との会談についてプレスリリースを発表…〈…特別報告者による報告書に関し、特別報告者は人権委員会に直接報告する、独立した専門家であると語った。〉…independent…この「独立した」は……何者にも干渉されない存在であることを説明するもの。それを「国連とは別の個人の資格」と訳するのは明らかにインチキだ》。

 今回のアピールに関わるお一人は、以前も、《国連人権理事会・特別報告者のデービッド・ケイ氏は、日本のメディアの独立が深刻な脅威に直面し、報道が萎縮していると指摘》しています。

   『●記者排除: 「報道の自由、国民の知る権利の侵害を
         容認する閣議決定であり、強く抗議し、撤回を求める」

   『●スガ殿曰く「報道が萎縮するような実態は全く生じていない」
              …「日本は今や世界の笑い者」、恥ずかしい…

   『●軽減税率というお零れと「ジャーナリズムの義務」:
          「権力の犯罪を暴くためなら、権力に対しては…」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201705/CK2017052802000117.html

山城議長長期拘束は「人権法上問題」 国連報告者ら是正を求める
2017年5月28日 朝刊

     (沖縄平和運動センターの山城博治議長)

 【ジュネーブ=共同】米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設などへの抗議活動に伴い逮捕された沖縄平和運動センターの山城博治(やましろひろじ)議長(64)=傷害罪などで公判中=に関し、国連の特別報告者ら四人が二月末、長期拘束などには国際人権法上問題があるとして日本政府に速やかな是正を求めていたことが分かった。国連人権高等弁務官事務所が二十六日、四人の緊急共同アピールを公表した。

 山城議長は、米軍北部訓練場のヘリコプター離着陸帯建設の抗議活動に伴って有刺鉄線を切断した器物損壊容疑で昨年十月に逮捕され、約五カ月拘束された後、三月十八日に保釈された。人権団体は「アピールが圧力になった可能性がある」と指摘している。

 緊急アピールは二月二十八日付で、国際人権法や国際人道法の専門家であるデービッド・ケイ氏(米国)ら四人の連名。山城議長の活動は人権を守る行為と考えられるとして逮捕や長期勾留、容疑に懸念を示し、日本の表現や平和的な集会の自由への「萎縮」効果も懸念されると指摘した。

 また、長期の拘束などに関連して「適切な法的手続きの欠如」を指摘する声があるとし、独立した公正な裁判の前に自由を制限されない権利を保障するべきだと日本政府に訴えている。

 一方、日本政府は四月十日にジュネーブの国際機関代表部を通してアピールへの回答を送付。法的手続きは適正で国際人権法上も問題はないと反論していた。

 山城議長の支援者らは二十七日、「政府は謙虚に受け止めるべきだ」と主張。弁護人の池宮城紀夫(いけみやぎとしお)氏(77)は「辺野古での抗議は、最低限の抵抗権を行使したもの。弾圧のために微罪で逮捕するのは当然、人権侵害」と訴えた。

 日本政府の回答について沖縄平和運動センターの大城悟(おおしろさとる)事務局長(53)は「政府はとにかく、主張を正当化しようとする」と批判した。
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●青木理さん「供述が立証の柱…もっと物証が欲しい。「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と…」

2017年05月31日 00時00分34秒 | Weblog


アサヒコムのインタビュー記事【際限ない捜査、警察は求める 「共謀罪」青木理氏に聞く】(http://www.asahi.com/articles/ASK514JHNK51UTIL01W.html?iref=comtop_list_pol_n01)。

 《《政治や社会の矛盾に声を上げる人が疑われる社会は健全か。》…犯罪が起きる前だから、供述が立証の柱になる。それだけに頼っては冤罪(えんざい)だらけになる。もっと物証が欲しい。「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引も」と考えるだろう》。


 斎藤貴男さん曰く…:

 「斎藤 法務大臣も答弁で認めてからね。同意どころか、LINEだったら既読スルーしただけでも逮捕される可能性がある。それと、共謀罪の処罰対象を「組織的犯罪集団」に限定するなんて言ってるけど、それを決めるのも捜査機関でしょう。解釈次第でどうにでもなる。事実、法務省は2人以上で団体とみなされると言ってるし、最近、国会では処罰対象について、「普通の団体」が“性質を変えた場合”「組織的犯罪集団になりうる」という政府統一見解を示した。これって、市民団体や労組なども捜査機関が“性質を変えた”と言えば、いつでも「組織的犯罪集団」として共謀罪が適用されるということ。実際、彼らの立場ならそれはそうでしょ。テロを起こす前から、わざわざ「我々はショッカーです」とか、「黒い(ブラック)幽霊団」ですとかの看板を掲げる奴は珍しいわけで。で、「デモはテロ」と考える人たちなんだから、沖縄の基地反対運動や安保法制デモに参加した人が逮捕されない方がおかしいことになる」…。

 (リテラの対談記事【室井佑月の連載対談「アベを倒したい!」第3回ゲスト 斎藤貴男/室井佑月が斎藤貴男と「共謀罪」を徹底批判!「安倍政権に逆らう人が片っ端から逮捕される」】(http://lite-ra.com/2017/03/post-2963.html))
 (『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」』)


 このリテラの記事の中でも斎藤貴男さんや室井佑月さんが、以下のような、既に監視社会が深く進行している恐ろしい現実を指摘。

   『●教員について密告させ、労組を監視する=
        自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
    「東京新聞の記事【隠し撮り問題、被害届提出 大分県警「適正に捜査」】
     (…)によると、《大分県警別府署員が野党支援団体の入る建物の敷地に
     無断で隠しカメラを設置していた問題で、…。県警刑事企画課は
     「法と証拠に基づいて適正に捜査する」としている。建物には
     社民党支援団体の別府地区平和運動センターや、
     連合大分東部地域協議会が入っており、参院選公示後の6月24日まで
     1週間近くカメラが設置された》そうだ。
     …でも、「泥縄」「ドロナワ」させても無理なのではないでしょうか、
     「盗撮」「監視」の真相解明なんて?」

 さて、《真面目な警察官であれば何を考えるか》? デンデン王国「裸の王様」アベ様の御好きな超管理社会・監視社会・密告社会です。自公お維の議員の皆さん、支持者の皆さん、無関心派「眠り猫」の皆さん、本当にそんな社会を目指しているのですか? あまりに悍ましいと思うのですが…。《政治や社会の矛盾に声を上げる人が疑われる社会は健全か》? 「平成の治安維持法」があるような社会は健全ですか? 青木さんは《社会に異議申し立てする人が片端から捜査対象になる社会は、断じていい社会ではない》と。

   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん
          「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に
        『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を
   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
              …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●「恣意的な廃棄は無い」!、って一体どの口が…
       「特定秘密」「公文書が、秘密指定期間中でも廃棄」可能
   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●「平成の治安維持法」…「一般人がこの国からいなくなり
          嫌な世の中になるのは時間の問題」(政界地獄耳)
   『●「平成の治安維持法」=「テロ対策には全く役に立たない 
              共謀罪を、誰が何のために作ろうとしている」?
   『●「官憲が内心に踏み込んで処罰して、人権を著しく
         侵害した戦前、戦中の治安維持法」が亡霊のように…

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http://www.asahi.com/articles/ASK514JHNK51UTIL01W.html?iref=comtop_list_pol_n01

際限ない捜査、警察は求める 「共謀罪」青木理氏に聞く
聞き手・後藤遼太 2017年5月15日07時06分

     (青木理さん)

 「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織的犯罪処罰法改正案が国会で議論されている。政府は「テロ対策に必要」との立場だが、捜査当局による乱用や「表現の自由」などの侵害を危惧する声もある。

 長く公安警察を取材してきたジャーナリストの青木理さんは、あえて捜査する側の視点に立って、法案の問題点を指摘する。


 《政治や社会の矛盾に声を上げる人が疑われる社会は健全か。

 公安警察を長く取材してきた。警察官の立場から「共謀罪」を見てみよう。

 「共謀罪ができればテロを防止できる」と政府が言う。真面目な警察官であれば何を考えるか。犯罪が起きる前だから、供述が立証の柱になる。それだけに頼っては冤罪(えんざい)だらけになる。もっと物証が欲しい

 「通信傍受を縦横無尽に使いたい。司法取引」と考えるだろう。テロリストが重要な話し合いをメールや電話だけで済ませるとは思えない。アジトなどの室内を盗聴する「密室盗聴」もさせてほしいとなる。真面目に捜査しようと思えば思うほど、「もっと武器をくださいとなる

 日常的に捜査当局が「こいつは罪を犯す可能性がある」と見なす個人や団体を監視しなければならなくなる。事前に取り締まろうとすれば、そうせざるを得ないからだ。

 本来は「一般市民が対象になるから危険だ」という議論はしたくない「普通の人」だろうが、そうでない人だろうが罪を犯してもいない段階で取り締まるということ自体が異常だからだ。お上にまったく盾突かない、政権に無害無臭な人は対象にならないかもしれない。しかし、社会に異議申し立てする人が片端から捜査対象になる社会は、断じていい社会ではない

 2010年に、警視庁公安部の内部資料と見られる情報がインターネット上に流出した。国内に住むイスラム教徒が捜査対象になっていたイスラム教徒というだけであらゆる情報が吸い上げられていた

 警察がモスク前で24時間態勢で監視し、出入りする人を片端から尾行。電話番号や銀行口座記録から接触した人や家族の交友関係まで調査していた。そのような手法を、ある公安警察幹部は「点が線になり、線が面になる」と説明してくれた。

 治安組織とは古今東西、社会体制の左右問わずそういうものだ。アメリカの国家安全保障局(NSA)はわずか10年で世界中の電話や通信を盗聴するような化け物に育ってしまった

 警察は全国津々浦々に30万人の人員を配置し最強の情報力を持った強大な実力組織だ。仮に秘密法や共謀罪のような武器を与えるなら、何かあったときに暴走しない仕組みをきちんと作るのが政治の役目だ。警察という実力装置の怖さに政治が無自覚であるということは政治の劣化だ。

 共謀罪を導入しても、テロが起きる可能性はある。そのときが怖い。社会がファナチック(狂信的)になり、メディアや社会も一緒になって「もっと捕まえろ」「もっと取り締まれ」と暴走するのではないか。オウム事件を取材していた時を思い出す。警察はあらゆる法令を駆使して信者を根こそぎ捕まえた。当時、幹部が「非常時だから、国民の皆様も納得してくれる」と話していた。

 公安警察的な捜査対象が際限なく広がる。誰だって安心して暮らしたいが、日本人1億数千万人を24時間徹底的に監視すればいいのか。安全安心を究極的に追い求めれば自由やプライバシーは死滅する。果たしてそれでいいのだろうか。(聞き手・後藤遼太)

     ◇

 〈あおき・おさむ〉 共同通信記者を経てフリーに。公安警察の取材が長く、著書に「日本の公安警察」「ルポ 国家権力」など。
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●「官憲が内心に踏み込んで処罰して、人権を著しく侵害した戦前、戦中の治安維持法」が亡霊のように…

2017年05月21日 00時00分24秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年3月8日)↑]



東京新聞の社説【「共謀罪」採決 懸念は残されたままだ】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017052002000161.html)。

 《「政府・与党に今、必要なことはこの法案を強引に成立させることではなく、内心に踏み込むような法整備を断念することである》。

 つぶやき上では「#安倍晋三ウソのカルタ」の多数の実例が流れています。デンデン王国「裸の王様」アベ様は《国民に丁寧に説明する》《我が党は結党以来、強行採決をしようと考えたことはない》だの言いますが、答弁とは呼べない支離滅裂な30時間の「やり取り」の挙句、またしてもウソにウソを重ねて「強行採決」です。

   『●「政治家と公務員に、これほどまで欺かれても
          気にならない」自公お維支持者は無神経?
    「ウソツキの最たるものはコレ。これに何も感じない自公支持者の
     めでたさ、無神経さ。
     …「そもそも「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない。」という
     「冗談」のような公約でしたものね。しかも、
     「TPP断固反対といったことは一回も、ただの一回もございません
     とまで言う始末。「我が党は結党以来、強行採決をしようと考えたことはない
     と全く同じ。相変わらずの「息吐く様に噓つく」アベ様。
     室井さんは《サイコパス》か?、とまで言いますが、全く同感」」

 「平成の治安維持法」が衆院の法務委員会で強行採決されました。どこが採決か分からない混乱の中、与党及び「癒」党の「賛成多数」とのこと。
 採決の動議を出した、「癒」党お維・丸山穂高センセの尻尾フリフリブリ、あまりに醜い。与党・自民党の中から声が上がるでもなく、(戦前に起こったことを忘れ)与党・公明も沈黙し、「癒」党・お維に至っては嬉々とアベ様に尻尾を振る始末。

 与党自公や「癒」党お維の議員やその支持者、よっぽど超管理社会・監視社会・密告社会がオスキと見える。「眠り猫」の皆さん、いい加減に目覚めてほしいもの。
 「官憲が内心に踏み込んで処罰して、人権を著しく侵害した戦前、戦中の治安維持法」が、いま、亡霊のように復活しようとしているというのに…。

   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん
          「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に
        『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を
   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
              …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●「恣意的な廃棄は無い」!、って一体どの口が…
       「特定秘密」「公文書が、秘密指定期間中でも廃棄」可能
   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●「平成の治安維持法」…「一般人がこの国からいなくなり
          嫌な世の中になるのは時間の問題」(政界地獄耳)
   『●「平成の治安維持法」=「テロ対策には全く役に立たない
              共謀罪を、誰が何のために作ろうとしている」?

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017052002000161.html

【社説】
「共謀罪」採決 懸念は残されたままだ
2017年5月20日

 組織犯罪処罰法改正案の採決が衆院法務委員会で強行された。犯罪を計画段階から処罰する「共謀罪」の趣旨を含む危うい法案だ。議論が尽くされたとは言い難く、懸念は残されたままだ。

 今国会中の成立を期す与党の強引さが目立つ審議だった。四月十四日に始まった委員会審議では一般の人は本当に対象にならないのか、法案が処罰対象の主体とする「組織的犯罪集団」の定義や「準備行為」の内容などをめぐり、曖昧さを指摘する意見が相次いだ

 犯罪の共謀、計画段階と準備行為の段階で処罰できるようになるこの法案は、罪を犯した「既遂」後に処罰するという日本の刑事法の原則を根底から覆す

 官憲が内心に踏み込んで処罰して、人権を著しく侵害した戦前、戦中の治安維持法のようなことにならないか、との懸念が国民の側から出てきて当然だ。

 しかし、政府側から説得力のある答えが聞かれたとは言い難い。所管する金田勝年法相の不誠実な答弁ばかりが、多くの人の印象に残ったのではないか。

 このような一般国民にも影響が出かねない重要な法案を、与党側が委員会での審議時間のめどとした三十時間を経過したからと言って、野党側の反対を振り切り、採決を強行していいわけがない。

 政府はかつて、国際組織犯罪防止条約を締結するためには「共謀罪」法案が必要だとし、対象犯罪の削減はできないとしてきたが、この法案では対象を二百七十七に絞り込んだ。過去の答弁との整合性は全く取れていない

 また、安倍晋三首相は二〇二〇年の東京五輪開催に向けたテロ対策のために、この法案が必要だと強弁するが、そもそもこの条約はテロ対策が目的ではない

 日本は、現行法でも十分、条約を締結できるレベルにあり、テロ対策も整えられているのに、なぜ「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ法案の成立を強引に進める必要があるのか、理解に苦しむ

 権力に批判的な市民運動を抑え込もうとの意図があるとしたら、見過ごすわけにはいかない。

 与党は二十三日の衆院通過、二十四日の参院審議入りを目指し、今国会成立を確実にするため、六月十八日までの国会会期の延長も検討されている、という。

 政府・与党に今、必要なことはこの法案を強引に成立させることではなく内心に踏み込むような法整備を断念することである
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●「平成の治安維持法」=「テロ対策には全く役に立たない共謀罪を、誰が何のために作ろうとしている」?

2017年05月18日 00時00分27秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年3月8日)↑]



videonews.comの記事【清水勉氏(弁護士) マル激トーク・オン・ディマンド 第837回(2017年4月22日)/誰が何のために共謀罪を作ろうとしているのか】(http://www.videonews.com/marugeki-talk/837/)。

 《ここまで欺瞞に満ちた法案も珍しい。政府はこの法案をテロ準備罪などと呼ぶことで、あり得ないほどデタラメな法律を何とか正当化することに躍起のようだが、この法律にはそもそもテロを取り締まる条文など一つとして含まれていない。にもかかわらずメディアの中には、この法案を政府の要望に沿う形で「テロ準備罪」(読売、産経)だの「テロ等準備罪」(NHK)と呼んで憚らないところがあることも驚きだが、この法律は断じてテロ対策法などではない》。


 記事は、《テロ対策には全く役に立たない共謀罪を、誰が何のために作ろうとしているのか。政治はその刃が自分たちに向けられていることを認識できているのか》?、と指摘。この記事には、アベ様らが熱望している共謀罪、つまり、「平成の治安維持法」の危険性が全て説明されている。また、《過去の共謀罪にはなかった新たな危険性》も指摘されている。

   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
       「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
    「金平茂紀さんによると、《僕らの国の司法にはかつて予防拘禁
     という仕組みが合法的制度として存在していた》《戦前、あらゆる
     社会運動を弾圧する機能を果たした法律に治安維持法があった》。
     山城博治さんの拉致は「予防拘禁」だったようです。《沖縄では
     プレ「共謀罪」捜査が先取りされている》そうです。酷い国…。
     「平成の治安維持法」を欲するデンデン王国「裸の王様」、そして、
     「忖度」する取り巻き連中。検察や裁判所までが「忖度」する
     世も末なニッポン」

 金平茂紀さんは、《僕らの国の司法にはかつて「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた》《戦前、あらゆる社会運動を弾圧する機能を果たした法律に治安維持法があった》
《戦前、あらゆる社会運動を弾圧する機能を果たした法律に治安維持法があった》と指摘し、さらに、沖縄では、山城博治さんの拉致は「予防拘禁」で、プレ「平成の治安維持法」が実施された、と言います。そして、「沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》」わけです。

   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん
          「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に
        『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を
   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
              …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●「恣意的な廃棄は無い」!、って一体どの口が…
       「特定秘密」「公文書が、秘密指定期間中でも廃棄」可能
   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●「平成の治安維持法」…「一般人がこの国からいなくなり
          嫌な世の中になるのは時間の問題」(政界地獄耳)

 記事中の清水勉弁護士は、非「特定秘密保護法」でも反対し、石破茂氏の《絶叫デモはテロ行為》発言に関連して、《法案に反対する清水勉弁護士は「普通の法律の読み方だと 主義主張を強要しただけでテロになる」と指摘している》。

   『●どこに「民主主義」「世論の共感」?、
       特定秘密隠蔽法: 反対・廃案の声は届かないらしい
    《「絶叫デモはテロ行為」 石破幹事長 市民活動、テロと同一視
      …石破茂幹事長は十一月二十九日付の自身のブログで、
     デモ活動について「単なる絶叫戦術はテロ行為と変わらない」
     と指摘した。テロの定義をめぐっては、特定秘密保護法案の条文の
     あいまいさが問題視されており、弁護士などからテロの範囲が
     広がりすぎることへの懸念が示されている。法案の審議が続く最中に、
     市民の活動をテロと同一視した記述は批判を集めるのは必至だ。
      …特定秘密保護法案のテロの定義をめぐっては早い段階から
     議論となっている。法案は一二条で、テロについて「主義主張に
     基づき、国家もしくは他人にこれを強要し、または社会に不安もしくは
     恐怖を与える目的で人を殺傷し…(後略)」としている。…
      法案に反対する清水勉弁護士は「普通の法律の読み方だと
     主義主張を強要しただけでテロになる」と指摘している》

   『●内閣法制局、NHK、秘密保護法、消費税増税・・・、
             「肝いり人事」という安倍首相の暴走人事
    《7人中5人賛成 「秘密保護法」有識者会議も“安倍人事”
      …やはり最初から結論ありきの人選だった。昨年12月に成立した
     「特定秘密保護法」の秘密の指定や解除の基準を首相に答申する
     有識者会議「情報保全諮問会議」(座長=渡辺恒雄・読売新聞
     グループ本社会長兼主筆)の7委員のうち、5委員が「賛成派」
     だったことが分かった。
      委員には、渡辺座長のほか、衆院国家安全保障特別委員会で
     参考人として賛成意見を述べた永野秀雄法大教授、宇賀克也
     東大院教授、塩入みほも駒大准教授、清水勉日弁連情報問題対策
     委員長、住田裕子弁護士、南場智子ディー・エヌ・エー取締役が
     就いている。…反対派は清水委員だけだった》

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http://www.videonews.com/marugeki-talk/837/

2017年4月22日
誰が何のために共謀罪を作ろうとしているのか
清水勉
氏(弁護士)
マル激トーク・オン・ディマンド 第837回(2017年4月22日)

 この法律を通せなければ、東京五輪・パラリンピックを開けなくなるかもしれない。安倍首相がそうまで言い切った以上、政府は何があっても今国会で共謀罪を成立させるつもりなのだろう。

 実際、共謀罪の審議が4月19日に始まり、政府は5月中旬の成立を目指すとしている。

 しかし、ここまで欺瞞に満ちた法案も珍しい。政府はこの法案をテロ準備罪などと呼ぶことで、あり得ないほどデタラメな法律を何とか正当化することに躍起のようだが、この法律にはそもそもテロを取り締まる条文など一つとして含まれていない

 にもかかわらずメディアの中には、この法案を政府の要望に沿う形で「テロ準備罪」(読売、産経)だの「テロ等準備罪」(NHK)と呼んで憚らないところがあることも驚きだが、この法律は断じてテロ対策法などではない。いや、そもそもこの法律が必要であると政府が主張する根拠となっている国際組織犯罪防止条約(別名パレルモ条約)は、それ自体がマフィアのマネーロンダリングなどを取り締まるためのもので、テロを念頭に置いた条約ではない

 では、この法律は何のための法律なのか。今回は珍しくマスメディアの中にも政府の意向に逆らってこの法案を「共謀罪」と呼び続けるところが出てきているが、当たり前のことだ。これは日本の法体系に共謀罪という新たな概念を導入することで日本の刑事司法制度に根本的な変革をもたらす危険性を秘めた法律だからだ。

 犯罪には突発的に起きるものもあるが、その多くは計画的に行われる。計画的な犯罪の場合、実際に犯行が実施される前段階で、犯罪を計画したり準備する必要がある。近代司法の要諦である罪刑法定主義の下では、基本的には実際の犯罪行為が行わるまで個人を処罰できないが、殺人罪などの重大な犯罪については、計画や準備しただけで処罰が可能なものが例外的にいくつか定められている。ただし、それは殺人のほか、航空機強取等予備罪、私戦予備罪、通貨偽造準備罪など、国家を転覆させるような極めて重大犯罪に限られている。

 共謀とは、準備、計画の更に前段階で、犯罪を犯す意思を確認する行為を指す。これまでは国家を転覆させるような重大犯罪の場合でも、訴追するためには最低でも犯行の準備や計画が行われている必要があったが、共謀罪が導入されれば、それさえも必要としなくなる。しかも、今回は懲役4年以上の犯罪が全て対象となるため、詐欺や著作権法違反、森林法違反、廃棄物処理法違反などの一般的な犯罪を含む277の犯罪がその対象となる。例えば、著作権も対象となっているため、音楽ソフトを違法にコピーしたり、著作権をクリアできていない曲を演奏するライブイベントを構想したり相談するだけで、共謀罪違反で逮捕、訴追が可能になる。

 政府は対象が組織的犯罪集団であることや、具体的な犯行の準備に入っていなければ、訴追対象にはならないと説明している。しかし、法律には何が「組織的犯罪集団」や「準備行為」に当たるのかが明示されていないため、警察にその裁量が委ねられることになり、まったく歯止めはなっていない

 共謀罪は過去に3度国会に上程されながら、ことごとく廃案になってきた。犯罪行為がないまま個人を罰することを可能にする法律は、個人の思想信条や内面に法が介入につながるものとして、市民社会の強い抵抗に遭ってきたからだ。

 今回の法案もその危険性はまったく除去されていない。しかし、情報問題や警察の捜査活動に詳しい清水勉弁護士は、今回の共謀罪には過去の共謀罪にはなかった新たな危険性が含まれていると指摘する。それは情報技術の急激な進歩に起因するものだ

 今や誰もがスマホなどの情報端末を利用するようになり、巷には監視カメラなど個人の行動をモニターする機器が溢れている。映像から個人を識別する顔面認識カメラも、導入が間近だと言われている。

 共謀罪が導入され、犯行の事実がなくても逮捕、訴追が可能になれば、警察の裁量で誰もが捜査対象になり得る。集積されたビッグデータを使えば、捜査対象となった個人の行動を過去に遡って詳細に収集、把握することも可能だ。それはまるで全ての国民が24時間公安警察に見張られているような状態と言っても過言ではない。

 本人がどんなに気をつけていても、例えばある個人が所属するSNSグループ内で飲酒運転などちょっとした犯罪行為が議論されていれば、共謀と認定することが可能になる。そのSNSグループに参加しているその人も、「組織的犯罪集団」の一部と強弁することが可能になり、捜査の対象となり得る。早い話が警察のさじ加減次第で誰でも捜査対象となり得るのだ。そして、一度捜査対象となれば、情報は過去に遡って無限に収集されることになる。

 これでは政府に不都合な人間の弱みを握ることなど朝飯前だ気にくわない他人を陥れることも容易になるだろう。

 21世紀最大の利権は「情報」だと言われて久しい。多くの情報を収集する権限こそが、権力の源泉となる。共謀罪が警察の情報収集権限を無尽蔵に拡大するものであることだけは間違いない。

 とは言え、東京オリンピックを控えた今、日本もテロ対策は万全を期する必要がある。まったくテロ対策を含まない共謀罪なるデタラメな法案の審議にエネルギーを費やす暇があるのなら、過去に日本で起きたテロ事件を念頭に置いた、日本独自のテロ対策を練るべきだと清水氏は言う。日本での大量殺人事件は秋葉原無差別殺傷事件や相模原「津久井やまゆり園」殺傷事件などを見ても、いずれも単独犯で、共謀罪ではまったく取り締まることができないものばかりだ。しかも、日本の治安は今、過去に例がないほどいい状態が保たれている。ことほど左様に、今回の共謀罪はまったく意味不明なのだ

 テロ対策には全く役に立たない共謀罪を、誰が何のために作ろうとしているのか政治はその刃が自分たちに向けられていることを認識できているのか。清水氏とともに、ジャーナリストの神保哲生と社会学者の宮台真司が議論した。

PROFILE
清水 勉 (しみず つとむ)
弁護士
1953年埼玉県生まれ。78年東北大学法学部卒業。88年弁護士登録。専門は情報問題。「明るい警察を実現する全国ネットワーク」代表を兼務。2014年より政府情報保全諮問会議メンバー。共著に『秘密保護法 何が問題か――検証と批判』、『「マイナンバー法」を問う』など。
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●「平成の治安維持法」…「一般人がこの国からいなくなり嫌な世の中になるのは時間の問題」(政界地獄耳)

2017年05月13日 00時00分41秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年3月8日)↑]



日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/どこからどこまでがテロなのか】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1816201.html)。

 《★…どの事例もテロリスト対策ではなく、国民の心に踏み込み疑心暗鬼にさせて、互いに監視する監視社会を作り上げることによる抑止力を期待するもので、一般人がこの国からいなくなり嫌な世の中になるのは時間の問題だ》。

 「平成の治安維持法」が完成することで、「国家ぐるみで個人を監視」(岸井成格さん)し、社会を委縮させる。超監視社会・密告社会=《嫌な世の中》だとは感じないらしい与党・自公や「癒」党・お維の支持者の皆さん。

   『●「超・監視管理社会」: 自公支持者の皆さんの大好きな、
               アベ様の思うがままに恣意的に操れる社会
   『●青木理さん「冤罪」「マイナンバー」
     「監視・管理されたがり社会」、金子勝さん「もんじゅ「廃炉」?」
   『●「検察・警察も冤罪防止のために“前向き”」?…
      刑事訴訟法の「改正案が成立すれば、新たな冤罪を生む」
   『●刑事訴訟法の「改正」どころか、
      警察・検察に、司法取引と盗聴拡大という「追いゼニ」
   『●教員について密告させ、労組を監視する=
       =自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
    《『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の
     水井多賀子氏による記事【自民党が密告フォームで集めた
     反戦教師情報を警察に提供、大分県警は野党の施設を監視…
     自民党=警察一体の監視社会に】
     (http://lite-ra.com/2016/08/post-2480.html)》

   『●生活保護費切り下げと監視社会を歓迎する社会って
                      ・・・冷たい国だ
   『●アベ様のデンデン王国ニッポンこそ、
      既にオーウェルが描いた『一九八四年』の「世界」へと
   『●「平成の治安維持法」、その目的は明確…
     「国家ぐるみで個人を監視」(岸井成格さん)し、社会を委縮

 詐称「法治主義国家」。その実情は、デンデン王国「裸の王様」やその酷い取巻き連中が望む悪法を次々に強行採決していく「人治主義国家」。「言論の府」は死に絶え、「憲法の番人」は司法判断することなく、政治判断を乱発…アベ様が「裸の王様」として「三権の長」を気取り、「三権分立」はもはや死語。その上、「平成の治安維持法」を呉れてやろうというのだから、本当にオメデタイ・ニッポン。

   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん
          「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に
        『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を
   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
              …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●「恣意的な廃棄は無い」!、って一体どの口が…
       「特定秘密」「公文書が、秘密指定期間中でも廃棄」可能
   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇

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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1816201.html

政界地獄耳
2017年5月1日9時54分
どこからどこまでがテロなのか

 ★衆院法務委員会は28日の理事会で、5月2日に法務委員会を開くことを同委員長・鈴木淳司の職権で決めた。連休中だが共謀罪の審議はこの間も行われる。同日の同委員会では、法務省刑事局長・林真琴が共謀罪の適用について「携帯品や外形的事情で区別される」と判断基準を説明。法相・金田勝年は「花見であればビールや弁当を持っているのに対し下見であれば地図や双眼鏡、メモ帳などを持っているという外形的事情がありうる」と具体的な判断を述べた。野党は「外形上区別がつかず内心を処罰されることにつながる」と反発を強めた。

 ★法務省のホームページにはテロ等準備罪処罰法案についてのQ&Aが掲載されているが「テロ等準備罪により一般国民が処罰されるおそれはないのですか」の問いに「テロ等準備罪には法律の明文により厳格な要件が定められています。テロリズム集団による組織的なテロ事案、暴力団による組織的な殺傷事案などの、組織的犯罪集団が関与する重大な犯罪の計画とそれに基づく実行準備行為が行われた場合に限り処罰することとされています」との回答が記されている。この“厳格な要件と花見の持ち物とが、どうしてもリンクしない。

 ★法相は「一般人は100%、捜査の対象にはならない」とするものの、法務副大臣・盛山正仁は「嫌疑がかからないような行動をしている方であればまったく嫌疑がかからないわけだから何らかあった段階でそういう人たちは一般の方ではない」と、疑われた段階で一般人とは言わなくなるという「新しい解釈」を示した。結局、法務省がどんな事例集を出してきても「誰がいつの段階で犯罪と決めるかがあいまいなこと、どの事例もテロリスト対策ではなく、国民の心に踏み込み疑心暗鬼にさせて、互いに監視する監視社会を作り上げることによる抑止力を期待するもので、一般人がこの国からいなくなり嫌な世の中になるのは時間の問題だ。(K)※敬称略
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●「平成の治安維持法」、その目的は明確…「国家ぐるみで個人を監視」(岸井成格さん)し、社会を委縮

2017年05月12日 00時00分38秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年3月8日)↑]



『マガジン9』の対談記事【マガ9対談 矛盾だらけの国会議論と、「テロ等準備罪」という印象操作│保坂展人さん×鈴木耕さん】(http://www.magazine9.jp/article/taidan/33141/)。

 《新しくつくらなければいけないと言いますが、重大な犯罪に関してはすでに20以上もの共謀罪、陰謀罪があるのです》。

   『●「超・監視管理社会」: 自公支持者の皆さんの大好きな、
               アベ様の思うがままに恣意的に操れる社会
   『●青木理さん「冤罪」「マイナンバー」
     「監視・管理されたがり社会」、金子勝さん「もんじゅ「廃炉」?」
   『●「検察・警察も冤罪防止のために“前向き”」?…
      刑事訴訟法の「改正案が成立すれば、新たな冤罪を生む」
   『●刑事訴訟法の「改正」どころか、
      警察・検察に、司法取引と盗聴拡大という「追いゼニ」
   『●教員について密告させ、労組を監視する=
       =自公支持者の皆さんの大好きな「超・監視管理社会」
    《『LITERA 本と雑誌の知を再発見』(http://lite-ra.com/)の
     水井多賀子氏による記事【自民党が密告フォームで集めた
     反戦教師情報を警察に提供、大分県警は野党の施設を監視…
     自民党=警察一体の監視社会に】
     (http://lite-ra.com/2016/08/post-2480.html)》

   『●生活保護費切り下げと監視社会を歓迎する社会って
                              ・・・冷たい国だ
   『●アベ様のデンデン王国ニッポンこそ、
      既にオーウェルが描いた『一九八四年』の「世界」へと

 3度廃案となった共謀罪。いくら看板を掛け替えても、内心を罰し、アベ様らに逆らう者を委縮させ、超監視社会密告社会へと導く「平成の治安維持法」。人治主義国家・デンデン王国「裸の王様」やその酷い取り巻き連中が好き勝手に社会をコントロールするなんて、真っ平御免。矜持あるジャーナリストが排除され、最「低」裁を頂点とした司法も役に立たない状況。「三権分立」はもはや死語。

 「平成の治安維持法」、その目的は明らかなのに、平気で自公お維を支持してしまう…。それって、あまりに御人好し過ぎはしまいか。ニッポンのSNSの情報もすべてアメリカにビッグデートとして蓄積…「国家ぐるみで個人の監視」(岸井成格さん、『サンデーモーニング』2017年4月30日)、悍ましい社会だというのに。

   『●「「共謀罪」の必要性強調 首相「東京五輪開けない」」…
              ならば、共謀罪も不要だし、五輪開催権も返上を
   『●「裸の王様」が支配する、ダークな五輪のために
       「大切な人権を蔑ろに?」出来る不思議王国・デンデン王国
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや斎藤貴男さん
          「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に
        『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を
   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
              …それをも許さない」「平成の治安維持法」
   『●「恣意的な廃棄は無い」!、って一体どの口が…
       「特定秘密」「公文書が、秘密指定期間中でも廃棄」可能
   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                        「政治判断」しかできない司法の悲劇

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http://www.magazine9.jp/article/taidan/33141/

2017年4月26日up
マガ9対談 矛盾だらけの国会議論と、「テロ等準備罪」という印象操作
保坂展人
さん(世田谷区長)×鈴木耕さん(編集者・ライター)

「テロ等準備罪」(共謀罪)を新設する組織犯罪処罰法改正案、その実質審議が衆議院法務委員会で行われています。共謀罪は、これまで3度にわたって国会で審議されながら廃案となってきました。政府は「テロ等準備罪」との名称を用いて「共謀罪とは違う」と主張していますが、本当にそうでしょうか。2005年~2006年、衆議院法務委員会で「共謀罪」に反対して国会論戦を担った保坂展人さんに、連載コラム「風塵だより」でおなじみの鈴木耕さんが伺いました。

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保坂展人(ほさか・のぶと) 1955年宮城県生まれ。教育ジャーナリストを経て衆議院議員を3期。その後、2011年に東京都世田谷区長に当選、現在2期目。著書に『相模原事件とヘイトクライム』『共謀罪とは何か』(共に岩波ブックレット)、『闘う区長』(集英社新書)、共著に『「共謀罪」なんていらない!? これってホントにテロ対策?』(合同出版)他多数。
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鈴木耕(すずき・こう) 1945年秋田県生まれ。集英社に入社後、「月刊明星」「月刊PLAYBOY」「週刊プレイボーイ」などを経て、「集英社文庫」「週刊プレイボーイ」「イミダス」などの編集長を務める。集英社新書編集部長を最後に退社、フリー編集者・ライターに。著書は『目覚めたら、戦争』(コモンズ)、『沖縄へ 歩く、訊く、創る』(リベルタ出版)、『原発から見えたこの国のかたち』(同)他。
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過去3回も廃案に
そもそも「共謀罪」とは何か

鈴木
 保坂さんは、世田谷区長になる以前に衆議院議員を3期務めていましたが、廃案となった共謀罪について非常に詳しく勉強して質問なさっていました。当時、「国会の質問王」と言われていた保坂さんに、過去に廃案となった共謀罪と今回の法案にどういう違いがあるのか、なぜ今また共謀罪が議論の的になっているのかをお聞きしたいと思います。最初に、「そもそも共謀罪とは何か」について簡単にお話しいただけますか?
保坂 12年前、2005年の郵政解散で自民党が圧勝した後、小泉純一郎首相の時代にも共謀罪が出てきました。「共に謀議する」という日常会話では使わない言葉ですが、「共謀」とは何なのか? これがなかなか知られていません。
 犯罪というのは、殺人であれば人を殺めたり、傷害であれば人を傷つけたり、あるいは窃盗にしても、何らかの「結果」があります。その結果に対して処罰するのが刑法の体系です。しかし、結果を出していなくても「2人以上が話し合って犯罪プランが成立した」というところで、それを「犯罪」だとするのが共謀罪の考え方です。
 現在の法体系でも、殺人など重大なものに関しては、しようとしてできなかった「殺人未遂」とか、あるいは殺人のために武器をもって現場に行こうとした「殺人予備罪」というのが例外的にあります。さらに例外なのが陰謀罪で、これは共謀罪とほとんど同じ意味です。
 たとえば、「爆発物取締罰則」(※)というものがありますが、これはテロ行為とも関係ありますよね。ここにも共謀罪と同じものがあります。新しくつくらなければいけないと言いますが、重大な犯罪に関してはすでに20以上もの共謀罪、陰謀罪があるのです。

(※)治安を妨げ、人の身体・財産を侵害する目的による爆発物の使用等を処罰する刑法のひとつ。爆発物の使用に限らず、共謀するだけで刑事罰が科せられる。

鈴木 簡単に言ってしまうと、考えただけで、実際に犯罪が実行されていなくても取り締まれるのが「共謀罪」ということですね。
保坂 2名以上の、法務省の言葉によれば「組織的犯罪」をやろうとしたときに、共謀罪が成立します。
 じゃあ居酒屋で「うちの社長はどうしようもないから、少し痛めつけてやろう」「そうだ、そうだ」と言ったら、みんなが逮捕されるのかという心配が出てきますよね。12年前もそういう声がありました。それに対して、「厳格に、誰がお金を出す、誰が車を運転する、誰が武器を調達する、などの役割分担やプランがあって、その犯罪がそこでスタートする条件が整ったら、そこで『共謀』になるので、居酒屋で気焔をあげてもなりませんよ」というのが法務省の説明でした。
 ところが、「組織的犯罪集団」ということでいえば、「言葉で厳密に共謀する必要はない」という最高裁の判例が確定しているのです。これは、暴力団の組長の前後にいた組員が拳銃を所持していた事件で、組長が拳銃を持たせていたとして捕まりました。弁護士は、組長は「持っていけよ」という指示を言葉でしたわけではないのに、犯罪に問われるのは不本意だと言いました。しかし、これに対する最高裁の判断は、「暴力団の組長であれば、自分が移動するときに護衛が武器を携行するということに対して言葉はいらない」というものでした。これは「暗黙の共謀」とか、「黙示の共謀」といいます。具体的な謀議をしなくても刑が確定しています。

鈴木 厳密な指示がなくても、「共謀した」とみなされる


目くばせ」で罪が成立!?
話題になった12年前の答弁

保坂 たとえば銀行強盗を企画して、お金を出したり、武器を出したりしても、強盗の実行そのものには参加しなかった人がいたとして、それでも主犯、正犯としてその事件に連座するということはよくあります。これを「共謀共同正犯」(※)と言います。これはかなり広く認められています。この「共謀」と共謀罪の「共謀」については同じものかと12年前に国会で質問したところ、法務省は同じだと答えました。
 そうだとすれば、暴力団グループなどが、何らかの犯罪に類することをする下地ができていたときに、もしリーダーが「時は来た、今だ」というような顔で立ち上がって目くばせ(サイン)をしたら共謀が成立する場合はあるのかと聞いたんです。そうしたら、当時の法務省の大林宏法務省刑事局長は「そういう条件であれば、成立する場合もあるかと思います」という風に言ったんですね。つまり、「具体的な犯罪計画がないと、そうめったやたらに共謀罪は適用されない」と説明していたのに、実際には目くばせでも謀議にあたってしまう可能性がある

(※)2人以上が協力して犯罪を計画し、そのうちの一部の者が共同の意思に基づいて犯行を行った場合に、実行行為には直接手を染めなかった者も同じ罪に問えるという考え方。

鈴木 当時、保坂さんの質問で有名になった「目くばせも共謀にあたる」というものですが、これはいろいろなところで話題になりました。
保坂 私があらためて、当時の南野知恵子法務大臣に「目くばせで共謀は成立しますか」と聞いたら、本当にニコニコ笑ってね、「目くばせでも共謀罪が成立する場合があります」と非常に軽やかに仰った。それが日曜の昼の報道番組で流れて、有識者の方々が大変びっくりしたんです。


共謀罪がなくても、
日本はTOC条約を批准できる

鈴木 なるほど。この共謀罪をつくることの大前提として、政府は国際組織犯罪防止条約の批准に必要なんだと説明していましたよね。
保坂 これは、TOC条約、パレルモ条約とも呼ばれているものです。いわゆるマネーロンダリングとかを防ぐ目的のもので、テロ対策の条約ではありません。テロ対策の条約には日本も10以上批准しています。このTOC条約に日本が入るために、12年前は619の共謀罪を創設する必要があると言っていました。今回も、当初は676という相当数の犯罪名を出していました。

鈴木 それを今度は、300以下に減らした。
保坂 277(※)にまで減らしています。しかし、たとえば刑法体系が非常に日本とよく似ている韓国では、日本のような広範な共謀罪を創設することなく、同じ条約に入っています。フランスは共謀罪をつくりましたけど、非常に限定的です。

(※)政府は対象犯罪の数字を「277」と説明しているが、衆院事務局の調査では「316」に上る。金田勝年法務大臣は4月17日の衆院決算行政監視委員会で、「数え方に一定のルールはない」との見解を示している。

鈴木 海外の事例を調べても、国際組織犯罪防止条約を結ぶために新たに広範な共謀罪を創設するというケースはあまり見当たらないですよね。
保坂 そうですね。あれから11年以上もほったらかしておいて「今、やらなくてはいけない」というのは非常に不自然です。国際組織犯罪防止条約に、いま日本はこの状態で加入できるはずです。もし、テロ対策についてみなさんが不安に思うような穴があるのであれば、そこは個別立法をちゃんとやってフタをすればいい

鈴木 この国際組織犯罪防止条約をテロと結びつけるのは、本来の条約の趣旨から外れていると思いますね。


「テロ等準備罪」の
“等”に含まれるもの

保坂
 今回は「テロ等準備罪」と言っていますが、12年前は、法務省や外務省も自ら「共謀罪」と呼んでいました。しかし、この法案のどこを読んでも「テロ等準備罪」という犯罪があるわけではない。これは単なるニックネームなんですよ

鈴木 「テロ」という言葉が全然出てこないと言われています。
保坂 じゃあ、「」とはなにかというと、テロを除くすべての組織的犯罪だというわけです。「等」のところが非常に多い。外務省は「テロ等準備罪」という言葉を使わないんですよ。「計画罪」という言い方をしています。これはあまりにも、矛盾があるからですね。ここには、印象操作があると思います。
 「テロ等準備罪」と聞くと、多くの人は一本の法律ができるんだと勘違いします。「テロを共謀の段階で取り締まる一本の法律」というイメージです。実際には、爆弾や生物化学兵器などのテロに対しての共謀罪とか予備罪は、すでに日本にはある。そのことをちゃんと理解する必要があります。
 あと、これも大事なのですが、犯罪をやろうと共謀が成立したあとに、状況が変わって「やっぱり自分はやりたくない、やめましょう」と言ったら、この共謀は未遂になるのかと僕が国会で聞いたら、それはできないと言われました。つまり、共謀の中止や未遂はあり得ないんです

鈴木 唯一できるのは、共謀を密告することですね。
保坂 「こういう連中が共謀しています。私もその場にいました」と言えば、刑が減免される。2006年時の自民・公明党の案では、この自首減免というのを削っていたんです。そこには「密告社会を招くという批判につながる懸念を払しょくしたい」と書いてあります。いまの国会に提案している共謀罪は、このときの自民党・公明党の修正案よりも、はるかにゆるくしたものです。

鈴木 たとえばこの時代、LINEとかTwitterみたいなものがたくさんあるじゃないですか。そこで、多少でも「やろうぜ」みたいな話があったとしたら、それも証拠になるんでしょうか?
保坂 金田勝年法務大臣というのは、答弁で言いよどむことが多いのですが、例外的に鮮明に言い切るときがあります。その言い切る答弁で、LINEの中でたとえば絵文字とかスタンプとかで、「ニコッ」とか「イエス」みたいな表示が共謀罪の成立になるかという質問に対して「どんな手段であれ意思が形成されることに例外は設けません」と明確に言っています。こういうところだけ力がこもっている。

鈴木 犯罪をするつもりでなくても、ちょっとした物の弾みで若い子が書いちゃうこともありますよね。
保坂 これまでの事件でもLINEが有力な証拠になる場合がありますが、そのグループが犯罪グループなのか周辺なのか、第三者なのかはグレーゾーンなところです。また、そのメッセージに返信をしていなくても、「既読」になった場合にはどうなのか。そういう解釈も問題になってくると思いますね。


「国会の議論はめちゃくちゃ」
引用された判決の矛盾

鈴木
 277の対象犯罪をよく見ていくと、テロ等準備罪といってもテロとは無関係としか思えない犯罪もたくさん入っています。
保坂 さっき言ったように、「テロ等準備罪」という罪名はないんです。政府が当初用意した法文のなかには、「テロ」とどこにも書いていかなった。そこで、組織的犯罪集団の前に「テロリズム集団その他の」とちょっと挿入した。それは気休めみたいなもの。これが入ったからといって条文構成は変わらないと政府は言っている。
 もうひとつ面白いのは、誰がこの「テロ等準備罪」という名前をつけたのかと民進党の法務部会のヒアリングで聞いたら、法務省の幹部が「私たちも分からない」と言っていました。いつの間にか決まっていた。つまり、法務省以外のところで決まったということですよね。

鈴木 想像で物を言ってはいけませんが、官邸筋からかな……と考えてしまいます。
保坂 「277にまで減らした」といいますが、私の手元には、平成19年の自由民主党政務調査会の条約刑法に関する小委員会第2回会合の資料があります。ここでは、123~155程度にまで減らしているんです。それより現在のほうが多いわけです。当時、野党側の言い分も聞きながら決めたこういう案を全部捨てて、元の共謀罪に戻しているのが今回の内容です。

鈴木 そういう意味では、非常に復古的な内容になっているわけですよね。そこが現代の治安維持法になりかねないと批判されるひとつの大きな要因だと思います。
保坂 国会の議論は大変めちゃくちゃです。この議論のなかで、いまこの法律がないとダメな理由、現行法では対応できない例として法務省が出したうちのひとつが、テロ組織が複数の飛行機を乗っ取って高層ビルに突撃する計画で航空券を予約した場合でした。これを取り締まるためには、共謀罪が必要なんだと説明しました。
 でも実は、ハイジャック防止法というのがあり、この中に予備罪があって、チケットを予約・購入する場合には適用できるんです。1970年5月の参院法務委員会での法務省刑事局長答弁や、刑法のコンメンタール(逐条解説書)でもそうなっています。ところが、そういったことにまったく触れないで、金田法務大臣は、「昭和42年東京高裁判決」(1967年)というのを出してきて、「予備罪というのは相当慎重に定義をしなければ使えない」というところを引用して読みました。これは安倍総理も引用しています。予備罪は簡単に適用できないから、共謀罪が必要なんだと。
 ところが調べてみると、これは「三無事件」という、クーデター未遂事件の判決なんです。この事件では22名が一網打尽に逮捕されました。その主たる被告は、実は陰謀罪(=共謀罪)で有罪になっているんですよ。

鈴木 予備罪が使えないから共謀罪をつくらないと大変だという説明で出した判例なのに……。
保坂 実際には、その昭和42年判決は共謀罪で有罪になっている。このクーデターは、非常に計画がずさんだったために、実際に実行できたかどうかは疑わしいとされた。クーデターをやろうとしていたことは事実なので陰謀罪だけれども、予備罪というには計画がずさんすぎる。だから、そう簡単に予備罪をあてはめるべきではないという判決なんです。この中身を報道機関がちゃんと解説すれば、「一体、政府は何を言っているんだ?」となりますよね。


「一般人は関係ない」は本当か?

鈴木
 あと心配されるのは、ある組織が普通に平和的にやってきたのに、突然「その性格が一変」した場合に、テロリズム集団になるんだという説明があります。この「性格が一変」ということが非常にわかりにくい。
保坂 これも金田法務大臣の滑舌がよくなる部分ですね。普通の会社であっても、団体であっても、その性質が犯罪の実現にすり替わったときには組織的犯罪集団ということになるわけでございます、とこう言っている。
 「一般の人には関係ありませんよ」も印象操作のひとつです。組織的犯罪集団と聞くと、たとえば振り込め詐欺グループなどを想定していると思いがちですよね。悪いことをしてやろう、お金をとってやろうと集まった組織みたいなイメージですが、そうではない。
 実は、2015年の最高裁に、この「組織が一変する」ことを、よく示している判例があります。ある会社の経営者が、経営が傾いていずれは破たんすることを認識しているのに、会員制リゾート権を売り続け、これが組織的犯罪として問われました。単純な詐欺よりも、組織的詐欺のほうが罪は重い。罪を問われたほうは、これは単純な詐欺だとして争いました。
 しかし、その部下たちが事情を知らずに、これまでと同じように電話営業をしていただけだとしても、それは組織的詐欺と言えると最高裁は書いています。経営者がもうこれは破たん必至だと分かっていながら売る段階で、それまでの「経済行為」が「詐欺」に転換する。そう考えると、どんな会社や団体、市民グループも含めて「うちは対象外です」とはならない。


沖縄で起きていることは、
「共謀罪」の先取りでは……

鈴木
 テロ等準備罪、共謀罪のこわさ、ずさんさがよくわかります。最近僕がいちばん心配だと思っているのは、たとえば沖縄の辺野古の基地建設反対運動とかでリーダーの山城博治さんが、辺野古のゲート前でブロックを積んだなどの微罪で逮捕されて、約5カ月におよぶ長期勾留をされたことです。
 東京新聞(2017年4月16日付)に載っていた山城さんのインタビューによれば、警察は山城さんの共犯者の立証で、山城さんの演説に拍手をしたことや座り込みが続く辺野古のゲート前に来ていたことを根拠に共謀を認定したとありました。山城さんが「共謀罪が発動した時の準備がされたのだと感じた」という内容です。僕は、これはまさに共謀罪の先取りじゃないかという感じがするんです。
保坂 いま言われているのは、共謀共同正犯の共謀だと思いますが、これは法律にあるわけでなく、判例が重ねられてきたものです。最初は「黙って示す」なんてものは共謀じゃなかったのですが、段々と解釈が広がってきています。
 ブロックを積み上げるような行為が、これだけの長期勾留になるのは世界的にも非常におかしいし、人権侵害も甚だしいと思います。共謀罪がなくても微罪あるいは意外な容疑で長期にわたって運動の中心人物が勾留されるということがこれまでも起こっているわけです。
 しかし、共謀罪が成立した場合には、ブロックを積んでいなくても「ブロックを積もうか」という話から問題になる。これははるかに幅が広い。ブロックを積もうかという話を、実際どこでどう決めるのか、証拠としてとらえようがないわけです。とすれば、なるべく監視していこう、証拠を集めていこうとなる。いわば「監視社会」につながるの恐れがたぶんにあるのではないでしょうか。

鈴木 先ほどのインタビューでは、警察は、山城さんの演説への拍手が「賛同」、説明を受けたことが「協議」であると……。
保坂 それは、限りなく治安維持法に近づいていきますね。

鈴木 近いですよね。
保坂 日本の法律は、内心の自由を侵さないのが原則です。かつての「治安維持法」は国体の変革という危険思想をもった人物、ないしそれに賛同する人間に対して容赦なく襲い掛かっていき、キリスト教も創価学会も市民サークルに至るまで、「あまり戦争は好きじゃない」とか「平和がいいよね」という人たちも含めて適用されていきましたよね。それに対する反省があって、考え方・思想の部分に対して国家権力は踏み込まないんだという原則にしてきたわけです。
 誰かの演説に拍手するのは、「心」ですよね。それが今回の共謀罪で処罰の対象になるとすれば、心の中しか調べようがない。実際、犯罪計画書を細かく書き残すなんてあり得ないわけですから。そうすると、そのときに誰が賛同していたのか、リードしていたのか、早く自首すれば減免されるわけですから、お互いが相手に罪をなすりつけるようなことになりかねない。

鈴木 いわゆる司法取引ですよね。実際にやられると、密告社会になる。
保坂 「これは、テロ対策なんだ」と聞かされているけれども、金田法務大臣が言い切っているのは、「幅広にやりますよ」ということ。テロ等準備罪の「等」の部分です。彼が言い切るところがいちばん本質で大事なところ。金田法務大臣は何もわからずに答弁しているようにも見えるけれど、意外と自分の役割をわかっているんじゃないかというようにも思います。


共謀罪があれば、テロは起きないか?

鈴木
 ずっと聞いてきましたが、共謀罪、テロ等準備罪の成立というものが、戦前の治安維持法の再来、二の舞になるんじゃないかという恐れがどうしても消えません。これは廃案に追い込むべきではないでしょうか。
保坂 考えたこと、話し合ったこと、あるいはLINEでまわし合ったことが、対象犯罪として摘発される「かもしれない」。この共謀罪が成立すると、「我々は共謀罪にならないかな?」ということを冗談であれ、少し意識して話すようになったりするわけですね。そういう意味では、言論・表現の自由にもかかわってきます。また、山城さんの話も出ましたが、今でさえ力ずくで辺野古や高江の工事が進められている状況で、そこにこの法律が加わるわけです。
 話を戻しますと、やはり国際組織犯罪防止条約には早く入って、多くの人が心配しているテロについては、もしいまの法律に穴があるならふさげばいいと思います。でも実は、穴はほぼないんです。今回の共謀罪は、「やっていないことが処罰される」のがポイントですが、重大犯罪においては、いま日本にもすでにあるんです。これを忘れないでください。
 この法律がなければ、テロが起きるのでしょうか? ヨーロッパでテロが起きている国のほとんどに、共謀罪や参加罪(※)があります。つまり、この共謀罪があるからテロが起きないという構図にはなっていないということです。

(※)組織的犯罪集団への参加を罰する罪

鈴木 「私には関係ない」と言っている一般の人が、実はどこでひっかかるかわからない恐ろしさをもった法律でもあります。これからも共謀罪については、我々もしっかりウォッチしていきたいと思っています。保坂さんもどうぞ頑張ってください。ありがとうございました。
保坂 ありがとうございます。

(写真・構成/マガジン9編集部)
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●「政治家にしてはいけないレベルの人材をチヤホヤして勘違いさせ、党を挙げて見抜けない「節穴責任」」

2017年05月01日 00時00分31秒 | Weblog

[※ 東京新聞(2017年4月4日)↑]



日刊スポーツの二つのコラム【政界地獄耳/軽い言葉、勉強不足を権力で繕う】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1809592.html)と、
【政界地獄耳/公認責任あるのでは】(http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1811526.html)。

 《閣僚の半分は、軽い言葉と勉強不足を権力で体裁を繕うレベルだ。15日、「桜を見る会」で首相は「風雪に 耐えて5年の 八重桜」と自作の句を詠んだが、国民から見れば風雪に耐えているのは国民の方》。
 《菅義偉は「ご自身で判断されることだ」と突き放した…。しかし自民党が国民に対して「この人なら大丈夫」と公認し、政務官として内閣の一員として迎え入れた責任は、党にも内閣にもある政務官を野放しにしていた経産相・世耕弘成の責任政治家にしてはいけないレベルの人材》。

   『●争点は「壊憲」: 大橋巨泉さん「最後の遺言」…
         日本を『戦争ができる国』に変えてはいけない
    「記事に出てくる《桜を見る会》について、asahi.comに当時、
     【「桜咲くように賃上げ実現」 安倍首相、桜見る会で語る】(…)
     という記事に、《芸能人やスポーツ選手ら約1万5千人の
     招待客を前に…》とありました。成田三樹夫さん風に言えば、
     《いやらしいのが多すぎる…情けなくなっちまうね
     権力にへたへたするバカがどんどん図にのるんだよ、ハハハ》」

 デンデン王国の「裸の王様」とその取り巻き連中の酷さが目に余る。日刊スポーツの『政界地獄耳』の筆者に関心…《政治家にしてはいけないレベルの人材をチヤホヤして勘違いさせ、党を挙げて見抜けない“節穴責任”がある》。全く同感!
 日刊ゲンダイのコラム【室井佑月の「嗚呼、仰ってますが。」/森友&加計学園で追い詰められ 安倍首相のジョークの意味】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/203951)によると、《「忖度していただきたい」(17日/安倍首相) 安倍首相は都内の商業施設のオープニングに出席し、自分の地元の山口県の物産も販売するようにと上記の冗談を言った。会場は笑いの渦に包まれたそうである。カーッ、むかつくなぁ。…》…だそうです。「カーッ、むかつくなぁ」…本当に、ソウ。 

 そんな《節穴責任》なんて云う「倫理観」を持ち合わせない「裸の王様」およびハイテンションな御妃様主催の「桜を見る会」で、はしゃいでいる人達って一体…。

   『●今村雅弘復興相、「本人の責任」
     「裁判でも何でもやればいい」と…「死の町」にした者こそ糾弾されるべき
   『●今村雅弘復興相「問題は激高よりも
     「自主避難は自己責任」発言」…ココで「自己責任」論に出くわすとは…

 失言や不祥事は挙げればきりがなく、皆さんの神経がマヒしているのですが…。
 リテラの記事【まったく反省なし! 今村復興相がまた質問を勝手に打ち切り!自主避難は自己責任」と被災者を追い詰める大臣など即刻辞任しろ】(http://lite-ra.com/2017/04/post-3096.html)には、《きょうの会見で、同じ記者からの質問に苛立ち、「もういいよ」と打ち切った西中氏が「把握できるのか」と再び問いかけようとすると、今村復興相は〈いらだった様子で「もういいよ。他の人どうぞ」と質問を打ち切ったそもそも、4日の「暴言」でこの男が辞任に追い詰められることなくいまもぬくぬくと復興大臣の座に就いていることが異常なのだが、もはや自主避難をする人びとを傷つけたという反省が微塵もないきょうの態度を看過することはできない。即刻、辞任すべきである》…とある。
 復興相の資格無し、能力無し。

   『●「歴史的暴言」、アベ様のシモベらの度の過ぎた
      差別意識の酷さ…無数の「沖縄差別」の氷山の一角が露見
   『●沖縄差別・沖縄破壊の「やりたい放題」…
     「歴史的暴言」から想起されるナチソネ氏や「産経のドン」等々
   『●高江破壊と歴史的暴言: 「みんなが嫌がる“仕事”を押し付け、
                  無用な衝突を招いている張本人は誰か」?

   『●高野孟氏の至言: 「安倍晋三首相と
      今井尚哉首席秘書官の関係」=愚かな「裸の王様」」とその家臣

 東京新聞の記事【「テロ行為だ」自民がヤジ 局長に詰め寄った民進議員に】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017042202000137.html)によると、《「共謀罪」法案を審議した二十一日の衆院法務委員会で、法務省の林真琴刑事局長の席に詰め寄った民進党議員に、自民党の土屋正忠理事が「テロ行為だ」とヤジを飛ばしたとして、民進、共産両党が抗議…土屋氏は本紙の取材に対し「階氏が刑事局長の机をたたいたので、やりすぎではないかと思い、ヤジは飛ばしたが、中身は記憶していない」と話した》。

 金平茂紀さん曰く《沖縄ではプレ「共謀罪」捜査が先取りされている》訳ですが…どうやら、次は国会内らしい?

   『●「平成の治安維持法」で、室井佑月さんや
       斎藤貴男さん「なんて、最初から一般人扱いされないだろうしな」
   『●「政治的修文」ではなく、法案の目的や「その他」に
        『平成の治安維持法』「内心処罰」という文言追加を
   『●当局の解釈次第で恣意的に内心を罰し、
     お互いを監視・密告しあう社会…「平成の治安維持法」の完成
   『●「菅官房長官と麻生財務相以外のほぼ全員を代える
       大幅改造」って、ご冗談を…アベ様オトモダチの総退陣を
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法にはかつて
      「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」

 でも、やはり、デンデン王国「裸の王様」がやはり最大の問題。《日本に未来はない》…。
 日刊ゲンダイに出ていたインタビュー記事(【注目の人 直撃インタビュー/小澤俊夫氏が警鐘 「共謀罪で言論の息の根が止められる」】、https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/202513)に続き、リテラに出ていた記事【小沢健二の父・小澤俊夫が共謀罪と安倍政権批判! オザケン自身も権力の詐術を暴く鋭すぎる論評】(http://lite-ra.com/2017/04/post-3097.html)。《「岸の末裔が首相では日本に未来はない」…その実態は権力による恣意的な逮捕を可能にする平成の治安維持法であることは自明で、公権力による監視社会化をよりいっそう加速させるものだ…ドイツ文学者の小澤俊夫氏…「親父は「日本から満州に来た官僚の中で一番悪いのは岸信介」と言っていました。「地上げをし、現地人は苦しめ、賄賂を取って私財を増やした」と。だから、岸が自民党総裁になったときに「こんなヤツを総裁にするなんて、日本の未来はない」とハッキリ言った。その岸の末裔が首相になって日本は本当に未来がなくなっちゃったね」》。

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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1809592.html

政界地獄耳
2017年4月18日9時36分
軽い言葉、勉強不足を権力で繕う

 ★16日、地方創生担当相・山本幸三は講演後、観光を生かした地方創生に関する質疑の中で「一番のがんは文化学芸員といわれる人たちだ。観光マインドが全くない。一掃しなければ駄目だ」と述べ、博物館などで働く専門職員である学芸員を批判した。そもそも博物館法で定められた学芸員自体の役割が観光の妨げになるという議論の前に、観光という名目でどのくらい環境保全などがないがしろになってきたか、そのバランスが必要というのなら、先に観光庁と環境省の間に入って調整するなどが山本の仕事だろう

 ★言葉足らずの問題提起でしてやったりなのだろう。結局「言葉足らず」や「混乱を招いた」ことを陳謝したが学芸員たちは納得するだろうか思慮不足で言葉足らずの半人前の政治家閣僚のポストを与え、生半可な知識で混乱を生むくらいならば、勉強してからテーブルに着いてほしい。無論、これは山本にだけでなく、過日会見で感情に任せて暴言を吐き続け、発言のすべてを撤回し陳謝するまで、数日間を要した復興相も同罪だ。

 ★のみならず、身内の関与を指摘され、感情がコントロールできない首相・安倍晋三の下、自身の思想信条と異なる対応に悔しさをにじませ、答弁でべそをかく防衛相。強行採決を示唆する農相、共謀罪を説明できない法相野党の質問に悪態をつく副総理兼財務相白紙領収書を「問題ない」という総務相何が起きても「何も問題ない」とかわす官房長官帰国させてから帰任のタイミングをつかめなかった外相閣僚の半分は、軽い言葉と勉強不足を権力で体裁を繕うレベルだ。15日、「桜を見る会」で首相は「風雪に 耐えて5年の 八重桜」と自作の句を詠んだが、国民から見れば風雪に耐えているのは国民の方。(K)※敬称略
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http://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/1811526.html

政界地獄耳
2017年4月22日9時18分
公認責任あるのでは

 ★重婚騒動など週刊誌によって発覚し、経産政務官を辞任した中川俊直。本人はフェイスブックに言い訳とわびを記して雲隠れだが、政界は大騒ぎだ。森友学園疑惑で民進党議員が週刊誌の記事を基に質問すれば、あなたは週刊誌の記事を信じるのかと反論したのは首相・安倍晋三だが、記事が出る前に辞任した中川に政府はどう答えるのだろうか。

 ★党内はさまざまな影響を考え、離党届受理で幕引きしたい考えだが、20日午前の会見で官房長官・菅義偉は「ご自身で判断されることだ」と突き放した。しかし自民党が国民に対して「この人なら大丈夫」と公認政務官として内閣の一員として迎え入れた責任党にも内閣にもあるのではないか。無論進退は本人が決めるとしても、党や内閣は辞めさえすれば何の関係もないとする対応は、都合の良いことは継続をうたい、悪い話は尻尾切りと国民に受け止められても致し方ないはずだ。

 ★政務官の仕事とはどの程度のものなのか。大臣、副大臣、政務官と政務3役が一体となって働くチームもあるだろうが、政務官を野放しにしていた経産相・世耕弘成の責任は全くないのだろうか。21日の自民党役員連絡会でも副総裁・高村正彦が「政府与党から緩み、たるみ、不届き者が出ないように、1人1人が身を律していくことが大切だ」とした。しかし、もうここまでくれば「緩み」「たるみ」のレベルではなく政治家にしてはいけないレベルの人材をチヤホヤして勘違いさせ党を挙げて見抜けない節穴責任があるのではないか。安倍内閣になってからも、女性スキャンダルは党内から続出した。これではどんなに立派なことを言っても、信じられないだろう。(K)※敬称略
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●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…「政治判断」しかできない司法の悲劇

2017年04月30日 00時00分36秒 | Weblog

三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



東京新聞の金杉貴雄記者による記事【沖縄の自治権強化求める 憲法審で参考人4人全員】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017042102000124.html)。

 《沖縄県に米軍基地負担が集中し、政府と対立する現状を問題視。それぞれ異なる道筋を示しながら、沖縄の自治権強化を求めた》。

 東京新聞の別の記事【辺野古、来週にも護岸着工 警備態勢、近く整う見通し】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017042001001676.html)によると、《護岸工事では、海上に張り出す形で建設する施設の外枠を造る。大量の石材や消波ブロックが海底に積み上げられることで原状回復は困難となり、沖縄側が反発してきた辺野古移設問題は大きな節目を迎える》。

   『●辺野古破壊: 「いい正月になる」なんて、
        仲井真氏もアベ様らも猿芝居をしていたんじゃないのか?

     「琉球新報の社説【<社説>普天間5年内停止 実現の困難さは明らかだ】・・・
      沖縄タイムスの社説【社説[5年内停止「空想」]辺野古を見直す時期だ】・・・。
      「「5年以内」がまやかしに過ぎないことは、もう誰の目にも明らかであろう
      ・・・米側が「空想のような見通しだ」と反対・・・仲井真弘多知事が
      承認する際、政府に実現を強く求めた基地負担軽減策の柱・・・
      だが米側は昨年末から一貫して5年以内の実現性を否定」」

   『●今の辺野古破壊の基本構図: 
       「今は米国と日本の政府が向こう岸にいて、沖縄に対峙している」
   『●普天間移転「空想のような見通し」の結論…
      《いい正月になる》仲井真弘多氏もアベ様らも猿芝居をしていた
    《まともに対米交渉をしたこともないのに、実現できないのは
     辺野古新基地建設に反対している知事のせいだと責任を転嫁する。
     政府自らの責任を棚に上げもので、とうてい容認できない》

 普天間移設≠辺野古破壊なはずなのに、トんだア放置主義国家。アベ様らのなすがままの人治主義国家デンデン王国による沖縄破壊、辺野古破壊、高江破壊。「基地負担軽減」が聞いて呆れるではないか。
 最「低」裁による「政治判断」の乱発、不法・不当・非合法な「平成の治安維持法」の先取り…《◆金平茂紀さん(テレビキャスター) まだやっていないことが取り締まりの対象になる共謀罪は特別に危ない法律だ。沖縄で基地反対運動のリーダーが逮捕されたが、これは共謀罪を先取りした予行演習だ》《沖縄ではプレ「共謀罪」捜査が先取りされている》。
 《基地の偏在を沖縄が訴えても裁判所はほとんど答えない」》…沖縄でも、「政治判断」乱発な、「司法判断」無き司法。「人権の砦」は、もはや死語。デンデン王国「裸の王様」は、いまや「三権の長」を気取り、「三権分立」も死語。民主主義国家、法治主義国家の名に値せず。「地方」「地方分権」「地方自治」なんて、屁とも思っていないアベ様とその取り巻き連中。

   『●「なぜ巨大な権力にあらがえるのか。
     人々は「世代の責任」を語る」「子を守る「風かたか」になる」
   『●金平茂紀さん「僕らの国の司法には
      かつて「予防拘禁」という仕組みが合法的制度として存在していた」
   『●森達也さん「人は誘惑に負けることもあるが反省もする。
                …それをも許さない」「平成の治安維持法」
    「◆金平茂紀さん(テレビキャスター) まだやっていないことが
     取り締まりの対象になる共謀罪は特別に危ない法律だ。
     沖縄で基地反対運動のリーダーが逮捕されたが、
     これは共謀罪を先取りした予行演習だ

   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017042102000124.html

沖縄の自治権強化求める 憲法審で参考人4人全員
2017年4月21日 朝刊

 衆院憲法審査会は二十日、「国と地方の在り方」をテーマに学識者を招いて参考人質疑を行った。国民主権地方自治憲法でどう実現するかという議論の中で、四人の参考人全員が沖縄県に米軍基地負担が集中し、政府と対立する現状を問題視。それぞれ異なる道筋を示しながら、沖縄の自治権強化を求めた。

 沖縄大の小林武客員教授(憲法学、地方自治法)は、選挙で示された民意にかかわらず同県名護市辺野古(へのこ)で米軍基地建設を進める政府について「地方自治をないがしろにするもの国と地方の対等関係をまっとうに理解しているとは言えない」と批判。地方自治を保障した憲法第八章の「完全実施」こそ求められているとし、根幹的な行政権の自治体への移譲を訴えた。

 明治大の大津浩教授(憲法学)も、沖縄の問題は地方自治でも特に重大と語った上で「沖縄は他地域と違う扱いをすべきだ」と指摘。包括的で幅広い権限を沖縄に移譲するため、憲法九五条が定める住民投票を実施すべきだとした。

 東大大学院の斎藤誠教授(行政法、地方自治法)は、基地の偏在を沖縄が訴えても裁判所はほとんど答えないと指摘。「憲法の条項を充実させるのが一つの方策」と、地方自治の権限を強化する改憲が必要とした。

 中央大の佐々木信夫教授(政治学)も「沖縄の民意と国家の意思のずれ」に言及。沖縄を独立した州とし、知事を沖縄担当相とすることで国政に意見を反映させることを提案した。 (金杉貴雄


◆日本国憲法第八章(地方自治)

 九二条
 地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨(ほんし)に基いて、法律でこれを定める。

 九三条、九四条
 (略)

 九五条
 一の地方公共団体のみに適用される特別法は、法律の定めるところにより、その地方公共団体の住民の投票においてその過半数の同意を得なければ、国会は、これを制定することができない



(「沖縄の権限拡充に向けた参考人の意見」
 【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/images/PK2017042102100042_size0.jpg】)
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