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●壊れ行く最「低」裁…「これは「最高裁判決」に対する市民の反乱であり、その反乱が美しい形で決着した」

2018年01月26日 00時00分43秒 | Weblog


マガジン9の鈴木耕さんのコラム【言葉の海へ/第16回: 最高裁判断への反乱】(http://maga9.jp/171220/)。

 《上原公子国立市で何が起きていたのか?…地裁で上原さん側が勝利したにもかかわらず、最高裁は上原さん個人に、なんと3123万円の賠償を命じたのだ…ところが国立の市民運動は、全国の心ある人々と呼応して、まったく意想外の闘いを繰り広げたのだ。「個人には1円も払わせない。私たちがお金を集めて支払ってやる」 そしてたった1年弱で、見事に全額を国立市へ支払ってしまったのである。これは「最高裁判決」に対する市民の反乱であり、その反乱が美しい形で決着したと言えるのだ》

   『●「ああ、イヤな世の中だなあ……哀しいほど異常な国」
                  …「裸の王様」による人治主義国家
    「マガジン9の鈴木耕さんのコラム【風塵だより 鈴木耕/115 
     強権政治の黒いさざ波…】…上原さんは「景観条例」という言葉を
     全国の自治体に知らしめた首長として一躍有名になった方だが、
     そのことで、なんともひどい裁判の犠牲になってしまった…
     しかし、最高裁は結局、建設会社から出された損害賠償請求と、
     それをめぐる上原さんの2代後の市長や一部の反上原の市民の請求を
     取り上げて、上原さん個人に約4500万円の支払いを命ずるという、
     途方もない判決を下したのだ。
       市民の意見を公約として「景観条例」を作ったことが市長個人の
     私利私欲のためとされるならば地方自治体の首長たちは、新しい施策や
     政策を、とても怖くて実施できないことになる
       この最高裁判決が地方自治の破壊にどれほど手を貸すことになるのか
     判事たちは考えたのだろうか?」

 これまた最「低」裁の政治判断。まともな判決を出せない最「低」裁。最「低」裁を頂点とした、壊れ行く司法。アベ様らによる《自治に対する市民による選択と民主主義を、上から抹殺しようとする政府の意図が加速》されるような政治判断、狂った司法。《市民に公約したことを実現した首長が、個人的に責任を問われるのはどう考えても理不尽、地方自治を踏みにじるものだ》。
 《途方もない判決》を東京高裁(小林昭彦裁判長)・最「低」裁木内道祥裁判長)が出していたことは聞いていましたが、それに対して、《これは「最高裁判決」に対する市民の反乱であり、その反乱が美しい形で決着した》というのは知りませんでした。《司法上での「負け」による賠償金の市民の「完全返済」は、誤った司法と行政に対する、市民自治の勝利宣言につながったのです》、素晴らしい!

   『●「最低裁」のコールが聞こえる…沖縄負担軽減担当相らの
            「辺野古が唯一の解決策」をオウム返しでしょう…
    《▼20年前の代理署名訴訟の最高裁判決の法廷で県側敗訴を
     言い渡したとき、傍聴席からは最低裁のコールがわき起こった
     最高裁は再び同じ罵声を浴びることないよう沖縄の訴えに
     真摯(しんし)に向き合うべきだ

   『●「沖縄の大衆運動そのものを取り締まっていく
       国策捜査だと思う」…山城博治さん「予防拘禁、プレ共謀罪」
   『●沖縄でのプレ「平成の治安維持法」実験…
      《実験の結果、今の国民の無関心は国に自信を与えてしまった》

   『●「誰が見ても安倍政権による政治的弾圧」…
      山城博治さん「沖縄の大衆運動を潰す政府の方策」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」…
                「政治判断」しかできない司法の悲劇
   『●レトリックを吹聴する…「政治判断」乱発な最「低」裁を
          頂点とする裁判所の劣化がニッポンをメルトダウン
   『●最「低」裁(鬼丸かおる裁判長)、
     沖縄に弁論もさせずに「政治判断」…「司法判断」出来ない死んだ司法
   『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている変質者集団」
                    …「人権の砦」のはずが最「低」裁…
   『●アベ様のオトモダチのオトモダチを最高裁判事に任命?  
                「政治判断」乱発の最「低」裁からも忖度?
   『●あのアベ様のオトモダチのオトモダチ・木澤克之氏… 
        《2017年最高裁判所裁判官国民審査》を迎える!!
   『●「完全に司法に影響を与えようとする露骨な圧力に
          ほかならない…暴挙」…着々と司法を掌握した効果
   『●最「低」裁判決に抗う…「我が家のテレビは故障中」…
          「アベ様のNHK」を脱したら修理してもいいですよ
   『●核発電の「高裁レベルでの運転差し止め判断は初めて」…
                   その先には腐敗した司法の大きな壁が…
    「核発電の「高裁レベルでの運転差し止め判断は初めて」…その先には
     最「低」裁を頂点とした司法の大きな壁が待ち受けている。
     《脱原発ドミノが始まるのか》どうかは、まだまだ未定」

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http://maga9.jp/171220/

言葉の海へ
第16回:最高裁判断への反乱鈴木耕
By 鈴木耕 2017年12月20日


 さまざまな団体や組織が出す「声明文」という文書がある。そのほとんどは堅苦しくて、なかなか読むのがつらいけれど、稀に、胸に響く「声明文」もある。今月16日(土)に出かけた集会で、最後に読み上げられた文章は、そんな気持ちにさせるものだった。
 以下、全文を掲載しよう。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
~声明文~
 「私は(も)上原公子」市民自治の声を集めて支払い完了
  市民自治のたたかいが司法と行政の誤りを照らし出す


          2017年12月16日
          「くにたち上原景観基金1万人の会」
          「くにたち大学通り景観市民の会」

 国立市民のみなさん、国立市民の自治のたたかいに力をお寄せいただきました全国のみなさん、ありがとうございました。
 司法の誤りによって元国立市長・上原公子(ひろこ)さんに課せられた「損害賠償責務」4,556万2,926円を、去る11月21日、全国の約5,000人から寄せられた基金により、国立市に全額支払い終えたことを、喜びと誇りをもってご報告申し上げます。さらに、現在高は、目標とした5,000万円を超えて50,186,382円に至っています。
 6年前の2011年12月、国立市は上原公子さんに対し3,123万円の支払いを求める「国立景観求償訴訟」を始めました。昨2016年12月3日、最高裁判所による「上告棄却・不受理決定」によって、国立市に対する上原さんの債務が確定しました。しかし、この司法の結論は到底承服できるものではありませんでした。
 最高裁決定後、政府高官は「辺野古の基地は許さない」という沖縄県民のみなさんと翁長県知事のたたかいに対して、首長の個人責任を裁く件について言及しました。自治に対する市民による選択と民主主義を、上から抹殺しようとする政府の意図が加速していることを、私たちは怒りをもって感じています。
 国立市民が戦前・戦後営々とつくりあげてきた国立の大学通りの景観を、一企業の乱暴なマンション開発で壊すことは許されません。地権者が自らの土地所有権を制限する「建物の高さ制限地区計画条例」を提案し、その意志を受けて積極的に景観破壊を止めようとした市長が、「住民運動を利用して建築を妨害したなどと非難される理由はまったく無いのです。司法の誤りは明白です。
 市民自治は、屈することなくこれを超えるたたかいを求められました。自治の精神は、「私は(も)上原公子」という声になって国立市民と全国にうねりのように広がりました。9か月間、想像を超えたスピードと広がりで基金運動は結論を出すことができました。
 司法上での「負け」による賠償金の市民の「完全返済」は、誤った司法と行政に対する、市民自治の勝利宣言につながったのです。
 私たちは、支払いにあたり国立市長に対し、この貴重な資金を、景観政策をすすめるための財源として生かしてほしいと要請しています。国立市における新たな景観保全の運動・市民自治の営みのスタートとなることを、ここに強く願っています。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



国立市で何が起きていたのか?

 熱のこもった文章。これはタイトルにあるように、東京都国立市の「景観条例」をめぐる極めて難解で理不尽な司法判断への市民の側からの「異議申し立て」だったのだ
 ざっと簡単に経緯を記しておこう。
 国立市には、JR国立駅から南へ向けて約1500mの広い直線道路(大学通り)が延びており、その幅は約45m。道の両側には一橋大学の旧い趣のある校舎などがあり、桜の季節には花のトンネルが、国立という街の独特な景観を作っていることでも有名だ。
 この通りに、ある建設会社が巨大なマンションを建てようとしたのがきっかけだった。市民は「国立の景観を守れ」と、マンション建設への反対運動を立ち上げた。そして、その訴えを実現してくれる人を市長にしようとし、上原公子さんに白羽の矢が立ったのだった。
 上原さんは、市民運動に支えられて見事、市長に当選。当然のことながら、公約に掲げた「大学通りの景観を守る」ために「景観条例」を作って、マンションの高さを制限しようとした。
 しかし、建設会社はそれに反発、上原さんを業務妨害だとして訴えた。単純に言えば、これが「国立景観訴訟」である。
 さまざまな経緯があり、詳細は複雑なのでここには記さないが、地裁で上原さん側が勝利したにもかかわらず、最高裁は上原さん個人に、なんと3123万円の賠償を命じたのだ。
 この最高裁判決が出た後、上原さんを支える弁護団などは「勝利集会」を予定していたのだが、予想もできない市民自治を踏みにじるような判決が出てしまい、集会は「残念会」にならざるを得なかった。ぼくもそこに参加していたのだが、上原さんを支えた市民からは、激しい怒りの声が上がった。
 「市民に公約したことを実現した首長が、個人的に責任を問われるのはどう考えても理不尽、地方自治を踏みにじるものだ」という声が圧倒的で、そこから上原さんを市民が支えるという機運が生まれた。それが声明文にある「1万人の会」だったのだ。
 「私は(も)上原公子」がその運動の合言葉となった。
 「景観を守れ! という声を挙げたのは市民だ。それを公約に掲げたのが上原さんだ。上原さんは市民の声の代弁者だった。それなら、声を挙げた私も上原公子だ」
 これはステキな運動だった個人が課せられた賠償金を自分たちも背負う。市民運動の最良の部分が現れているスローガンだ。


「勝ったのは私たちだ!」

 最高裁という日本の司法のもっとも上級審が下した判断であれば、もはやそれは確定したことになる。異議申し立てなど、よほどのことがなければ通らないし、最高裁判断が覆ることなど、ほんとうに稀である。ところが国立の市民運動は、全国の心ある人々と呼応して、まったく意想外の闘いを繰り広げたのだ。

   「個人には1円も払わせない。私たちがお金を集めて支払ってやる

 そしてたった1年弱で、見事に全額を国立市へ支払ってしまったのである。これは「最高裁判決」に対する市民の反乱であり、その反乱が美しい形で決着したと言えるのだ。
 司法が国家に従属しつつあるのではないか、と言われる中、まさにその典型のような判断を下した最高裁。だが、人々がそれに「NO」をとなえる運動の決着を、この集会は祝ったのだ。
 「裁判では負けたけれど私たちは結果として勝ったのです」と、高らかに宣言するこの「声明文」に、ぼくが感動したのはそんなわけだ。
 個人は弱いかもしれないが、それが集まれば大きな力を発揮できる。新しい市民運動の萌芽を見たのだった。

     (上原公子さんの「賠償金完済記念集会」の模様。
      和気あいあい、大いに盛り上がった楽しい会だった…)
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●「ああ、イヤな世の中だなあ……哀しいほど異常な国」…「裸の王様」による人治主義国家

2017年05月23日 00時00分57秒 | Weblog

[※ 三上智恵監督『標的の島 風かたか』公式ページ(http://hyotekinoshima.com)より↑]



マガジン9の鈴木耕さんのコラム【風塵だより 鈴木耕/115 強権政治の黒いさざ波…】(http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/33148/)。

 《国民はみんな忘れているかもしれないが、日本では現在も「原子力緊急事態宣言は解除されていないのだ。福島原発事故は、いまもなお続いているということだ。「原子力緊急事態」下にあるのに、原発を再稼働しようなどとは、泉田さんだけではなく、ぼくにだって狂気の沙汰見えるのだが、政府も電力各社もそうは考えないらしい。哀しいほど異常な国だと思う…いまのこの国で何が問題なのかが仄見えてくるだろう。そう、中央政府と地方自治との、抜き差しならぬせめぎ合いだ》。
 《官邸の発する強権政治の荒波は、いまや地方へ同心円を描きながら波及し始めている。それは、逆らうものは容赦なく潰すという「脅し」のさざ波となって、全国を覆う》。
 《首相官邸の極右路線がそのまま地方に波及…》。

   『●斎藤貴男さん「人権を否定することに喜びを感じている
          変質者集団」…「人権の砦」のはずが最「低」裁…
    《民主主義と地方自治を踏みにじるなら、司法の正義は失墜する》

   『●最「低」裁による辺野古破壊訴訟のデタラメ: 
      「国と地方は対等という地方自治の精神を踏みにじる判断」
   『●「基地の偏在を沖縄が訴えても「裁判所はほとんど答えない」」
                     …「政治判断」しかできない司法の悲劇
    《衆院憲法審査会は二十日、「国と地方の在り方」をテーマに学識者を
     招いて参考人質疑を行った。国民主権地方自治憲法でどう実現
     するかという議論の中で、四人の参考人全員が沖縄県に米軍基地
     負担が集中し、政府と対立する現状を問題視。それぞれ異なる道筋を
     示しながら、沖縄の自治権強化を求めた》

 デンデン王国「裸の王様」アベ様の人治主義国家になって久しい。法治主義国家でもなく、民主主義国家でもない。アベ様のあらゆる「政」の酷さは目もあてられない。《民主主義と地方自治を踏みにじる》アベ様の「政」の典型例は、沖縄破壊。プレ「平成の治安維持法」など、やりたい放題。それでも、内閣支持率は高く、壊憲のためなら何でもやることを宣言しても、何も起きないニッポン。(岸井成格さん、『サンデーモーニング』2017年5月7日)「どんどん好機到来…危機を煽れば何でもできる」、とデンデン王国「裸の王様」は思っているらしいのですが、それでもアベ様を崇拝し続ける与党・自公や「癒」党・お維支持者たちのオメデタサ。もう、ウンザリ。《かくして、自粛の波は全国に波及する。…ああ、イヤな世の中だなあ……。共謀罪が成立すれば、事態はもっと息苦しくなるだろう。…なにからなにまで真っ暗闇よ、筋の通らぬことばかり……そんな世の中にさせてはならない》。本当に、そうだ。

   『●鈴木耕さん、核発電人災等々々々々々…
      「自民党内閣だったら解決できただろうか。とてもそうは思えない」
   『●柴田鉄治さん「キナ臭さが一段と増した年」、
       マスコミから失われる「ジャーナリズムの義務」…な1年   

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http://www.magazine9.jp/article/hu-jin/33148/

2017年4月26日up
風塵だより
鈴木耕
115
強権政治の黒いさざ波…

 このところ、さまざまな方にお話を伺う機会が続いている。どなたも、闘っている方たちだ。屈せずに闘う理由をじっくり聞けば、そこから今の世の中の歪みが見えてくる

 3月28日には、泉田裕彦前新潟県知事のインタビューに同席させてもらった。詳しい内容は第113回で書いているので、ぜひそちらをご覧いただきたい。
 国民はみんな忘れているかもしれないが、日本では現在も「原子力緊急事態宣言は解除されていないのだ。福島原発事故は、いまもなお続いているということだ。
 「原子力緊急事態」下にあるのに、原発を再稼働しようなどとは、泉田さんだけではなく、ぼくにだって狂気の沙汰に見えるのだが、政府も電力各社もそうは考えないらしい哀しいほど異常な国だと思う。

 4月6日、東京都国立市の元市長で旧知の友人である上原公子さんをお訪ねした。ノンフィクション作家の山岡淳一郎さんが上原さんにインタビューするというので同行させてもらったのだ。
 上原さんは「景観条例」という言葉を全国の自治体に知らしめた首長として一躍有名になった方だが、そのことで、なんともひどい裁判の犠牲になってしまった。
 上原さんは市長選立候補に際して、国立市の有名な桜並木(大学通り)の景観を壊しかねない高層マンションの建設阻止を公約とした。高い建物がないことで保全されてきた桜並木や周辺の景観を市の大事な財産だと考える人たちが市民グループを結成、それを実現してくれる市長として、上原さんを候補として押し上げた。
 つまり、上原さんは市民グループの意志に基いて「景観を守る」という公約を掲げて立候補、当選したのである。決して上原さん個人が、自分の利益を追求しようとして「高層マンション建設」に待ったをかけたのではない。しかし、最高裁は結局、建設会社から出された損害賠償請求と、それをめぐる上原さんの2代後の市長や一部の反上原の市民の請求を取り上げて、上原さん個人に約4500万円の支払いを命ずるという、途方もない判決を下したのだ。
 市民の意見を公約として「景観条例」を作ったことが市長個人の私利私欲のためとされるならば地方自治体の首長たちは、新しい施策や政策を、とても怖くて実施できないことになる
 この最高裁判決が地方自治の破壊にどれほど手を貸すことになるのか判事たちは考えたのだろうか
 この詳しい中身は「デモクラシータイムス」の動画で、ぜひご覧いただきたい。

 同じく4月17日には、現世田谷区長の保坂展人さんにお会いした。
 これは、ぼくがインタビュアーになって、保坂さんから「共謀罪」についての見解をお聞きしようとした企画だ。
 保坂さんは、かつて3期にわたって衆院議員の職にあった。そのときに「共謀罪」が上程されようとしたのだ。あの熱狂的人気を誇った小泉純一郎首相の時代である。保坂さんは当時「国会の質問王」と呼ばれるほど、多くの質問や疑問を、委員会の場で政府に突きつけた。
 だから「共謀罪」については、多分、現在の議員のどなたよりも詳しいだろう。11年前に出版した『共謀罪とは何か』(保坂展人海渡雄一共著、岩波ブックレット、480円+税)は少しも古びておらず、最近緊急増刷されたばかりだし、最近出版された『「共謀罪」なんていらない?! これってホントにテロ対策?』(斎藤貴男保坂展人足立昌勝海渡雄一山下幸夫共著、合同出版、1400円+税)は、自民党が姑息な手直しで再提出してきた「共謀罪」のデタラメさを、徹底的に批判している。
 そんな保坂さんのインタビューは今週の「マガ9対談」に掲載されている。動画にもリンクしているので、ぜひ参考にしてほしい。

 4月23日には、東京・新宿のロフトプラスワンで「山城博治さんと語ろう」という催しがあった。なぜかぼくが司会役を依頼されて、山城さん、三上智恵さん(『標的の村』『戦場ぬ止み』『標的の島 風かたか』などの映画監督)とのシンポジウムを開いた。当日は、最近ではこの会場では珍しいという超満員。主催は、大木晴子さんたちが頑張っている「新宿西口反戦意思表示・有志の会」。
 ようやく釈放されたばかりの博治さんは、沖縄のこと、辺野古のこと、逮捕のいきさつ、拘置所暮らし…を、ユーモアをまじえ、歌まで披露しながら話してくれた。会場は、爆笑と真剣な怒りと、そして山城さんの醸し出す柔らかで温かな雰囲気に包まれた。
 そこへ、福島瑞穂さんや元自衛官の井筒高雄さんも飛び入り参加。すごい盛り上がりとなった(この様子も、もうじき動画配信されるはず)。

 ぼくが最近お会いした方たちのことを書いてくると、いまのこの国で何が問題なのかが仄見えてくるだろう。そう、中央政府と地方自治との、抜き差しならぬせめぎ合いだ
 泉田さんも、上原さんも、保坂さんも、そして沖縄の山城さんも安倍政権と真っ向から対峙してきた方たちだ。それは、首相官邸の意向を地方へ押しつけて意に従わせようということへの地方の側の抵抗であるともいえよう。
 だが残念ながら、その抵抗が弱まっていることも確かだ官邸の発する強権政治の荒波は、いまや地方へ同心円を描きながら波及し始めている。それは、逆らうものは容赦なく潰すという「脅し」のさざ波となって、全国を覆う
 最近、そんな事例がやたらと多い。

◎内閣府のホームページの中央防災会議の報告書から「関東大震災時の朝鮮人虐殺」についての記述が削除された(これは報道された後で、復活)。

◎福井県庁前での反原発アピール行動に対し、県が自粛するようにと市民団体に文書で要請、市民側は県庁を訪れて抗議。

◎金沢市では、市民団体「石川県憲法を守る会」が憲法施行70周年記念集会を市役所前広場で開きたいという使用申請を提出したが、金沢市が「中立性の確保」を理由に不許可。

◎群馬県立近代美術館で展示予定だった「朝鮮人犠牲者追悼碑をモチーフにした作品」(白川昌生さん制作)が、同館の指導で解体されたという。

 以上は、最近のほんのわずかの事例であるが、首相官邸の極右路線がそのまま地方に波及して来ているとしか思えない。とくに「憲法記念日の催しについては、全国各地で同じような例が複数起きている。
 「政治的に偏った主張を伴う催しには、自治体の会館や部屋の使用を許可できない」というリクツなのだ。
 だが、例えば「憲法を守れ」というのが、なぜ「政治的に偏った主張」なのか? 日本国憲法第99条を持ち出すまでもなく、公務員には「憲法擁護義務」がある。むしろ、市や自治体が主催して「憲法擁護集会」を行うべき筋合いのものだ。
 憲法については護憲派と改憲派の対立があるとしても、「憲法を守れ」という集会に会場使用不許可とするのは絶対に間違っている。むろん、改憲派の集会であっても会場を使わせることはかまわないとぼくは思う。
 ただし、改憲派に「憲法擁護は公務員の義務であるから、憲法を変えろという主張は憲法擁護義務に違反するので、会場は貸せない」というような公務員が出てきたら、ぼくは大拍手で誉めてやるけれど。
 会場使用や作品掲示を不許可にするのは、ほとんどが「市民からの抗議」を恐れてのことらしい。そう、ここでも“市民”である。しかし、ほんの10本ほど、ときには呆れたことにたった2、3本の抗議電話で使用許可を取り消す例もあるのだ。
 こうなると、まさに流行りの「忖度」を飛び越えて「斟酌」であり、もっと言うと「脅え」だ。多分、地方の役人さんたちは、こんなふうに考えるのではないだろうか。
 政府(むろん安倍政権)のお気に召さなければ、上司へどんなお叱りが来るか分からないその結果、自分にも災いが降って来るかもしれないそれに、安倍支持者の方々によって“炎上騒ぎ”にもなりかねないそれなら危ない橋は渡らないほうがいい。とりあえず、使用は断ろう…。
 かくして、自粛の波は全国に波及する

 座頭市のセリフじゃないけれど
 ああ、イヤな世の中だなあ……
 共謀罪が成立すれば、事態はもっと息苦しくなるだろうあの小林よしのり氏でさえ、25日の衆院法務委員会に参考人として出席。「思想表現の自由を妨げ、物言えぬ世の中になりかねない」として、共謀罪には強く反対した。
 鶴田浩二も歌っていた。
 なにからなにまで真っ暗闇よ、筋の通らぬことばかり……
 そんな世の中にさせてはならない
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●「福島の声」を聞き、避難者に寄り添っていたのはアベ様ら?、それとも、経産省前テントひろばの皆さん?

2016年08月26日 00時00分31秒 | Weblog


東京新聞の萩原誠・神野光伸記者による記事【脱原発テントは消えても 避難者を優しく支えた場「またみんな集まってくる」】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016082202000109.html)。

 《日曜未明の強制執行だった。東日本大震災後から約五年、脱原発運動の象徴的な場所として知られていた東京・霞が関の経済産業省敷地内のテントが東京地裁によって撤去された》。

 3.11東京電力核発電人災以降、「福島の声」を聞き、そして、避難者に寄り添っていたのは、アベ様らでしょうか? それとも、経産省前テントひろばの皆さんですか? 答えが後者であることは明白です。
 一連の裁判において、裁判長がヒラメ裁判官だったのかもしれないし、アベ様らがそれを画策したのかもしれない。そうではなく、非ヒラメ裁判官による公平で「冷静」な法的な判断だったのかもしれない。でも、それにしても「冷酷」な司法であり、法的な判断の埒外なのかもしれないが、「福島の声」も耳に届かず、避難者に寄り添おうともしない司法では、また、アベ様らへの過剰なすり寄りでは、あまりに「冷酷」過ぎる。2016年7月参院選の三度目のアベノサギに騙されてさえいなければ、強制執行までは出来なかったかもしれない…これまた「あとの祭り」。
 今回の強制執行・強制撤去は「核なき世界」に向けての歩みにおいて「二歩さがる」なのかもしれないが、《「さしひき1歩を積み重ねて》いかなければ…。このニッポンで、「双子の兄弟の一人」のタブーにも関連して、「核なき世界」の達成がこれほど遠いことに無念さを感じるし、司法の冷酷さに暗澹とした気分になる。

   『●「九電本店前ひろば」「経産省前テントひろば」の継続した抗議行動
    「こういった抗議行動の継続は、もんじゅ君の言っていた
     「脱原発は、三歩すすんで二歩さがる」「「さしひき1歩を積み重ねて、
     社会は変わっていくような気がするよ」に通ずる話だと思う」

   『●経産省前テント村、設置から1000日
   『●冷たい国: 国が経産省前テントひろばの撤去を訴え裁判を起こす
   『●ハズレ東京地裁裁判長に当たってしまった:
      国が経産省前テントひろばの撤去を訴えて起していた裁判
    「法廷は民事第37部、村上正敏裁判長。被告と代理人は、
     昨年より裁判長の忌避を申し立てており、誰も出廷せずボイコットした。
      そうしたなか、2時頃に開廷。「村上裁判長は非常に聴き取りにくい
     小さな声で判決文を読み上げるとそそくさと退廷。傍聴人が一斉に
     抗議の声を上げたところ、裁判長が戻って来て、これも小さな声で
     『退廷命令』を下した」(傍聴した支援者)とのこと。
      法廷前の廊下にも支援者がつめかけ、「不当判決を許さないぞ」
     「福島の声を聞け」と怒号が飛び交うなか、支援者2名が廷吏に拘束され、
     裁判所の外に追い出された。
      判決は、国側の主張を全面的に認め、テントの撤去及び、
     土地使用料として約1140万円の支払いを命じた。判決確定前に
     テント撤去を強制執行できる仮執行も認めている

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201608/CK2016082202000109.html

脱原発テントは消えても 避難者を優しく支えた場「またみんな集まってくる」
2016年8月22日 朝刊

     (強制撤去される、脱原発テント。後方は経産省
          =21日午前3時51分、東京・霞が関で)

 日曜未明の強制執行だった。東日本大震災後から約五年、脱原発運動の象徴的な場所として知られていた東京・霞が関の経済産業省敷地内のテントが東京地裁によって撤去された。東京電力福島第一原発事故で避難生活をしている人や、福島で畜産業を続ける人からは「第二の古里を返して」「国への抗議のやり方は別にある」という声が上がった。 (萩原誠、神野光伸)


   「何も持たずに逃げてきた。こんな私をテント村の人たちは
    優しく支えてくれた。その第二の古里を返して」

 原発事故直後、福島県双葉町から避難し、東京都港区で暮らす主婦亀屋幸子さん(72)は、テントのなくなった経産省前で涙ながらに語った。毎週金曜の集会に通い続けた。市民団体のメンバーからの電話で未明に駆け付けたが、テントの撤去作業を見守るしかできなかった。

 テントを設置した市民団体代表の淵上太郎さん(74)は「今ここにテントはないが、脱原発の行動をやめるということはあり得ない」と話した。

 強制撤去が始まったのは午前三時四十分。静まり返った暗がりの官庁街に、東京地裁の執行官らが現れた。市民団体のメンバーによると、テントの中には五人の男性が寝泊まりしていた。ガタガタという音が聞こえて目が覚めたという国立市の男性会社員(53)によると、「強制撤去を執行します。十分以内に私物を持って出てください」と通告された。

 寝泊まりしていた男性らが執行官に囲まれるようにテントから出てきた。ほとんどの人が抵抗することなく皆自分たちの荷物を持ち、テントひろば向かいの歩道まで追い出された。

 テントの中にいた北区の無職の男性(63)は「寝ている時に来るなんて、汚いやり方。悔しい」と嘆き、もう一人の北区の男性(64)は「テントは霞が関のオアシスのようだった」と語った。

 午後一時から、テントの跡地で開かれた抗議集会には約百人が集まった。たまたまこの日、テントを訪れる予定で上京した福島県浪江町の畜産農家吉沢正巳さん(62)も参加。吉沢さんは福島第一原発事故で被ばくした牛を飼育しており、「福島の原発事故の反省もないまま国は原発を動かしていく私たちの街は原発事故でチェルノブイリの状態になり、多くの人や家畜が亡くなった」と訴えた。

 さらに「テントは脱原発の象徴だったが、抗議のやり方は別にある。テントがあった場所にまた皆集まってくるはず。命そのものがどう扱われてきたか訴えることは変わらない」と強調した。

 捜査関係者によると、抗議集会では、吉沢さんが持ち込んだ牛のオブジェをどけようとした男性警察官にぶつかって抗議したとして、丸の内署が公務執行妨害の疑いで、六十代の男性参加者を現行犯逮捕した。男性は黙秘しているという。


有無言わさぬ国の意思

 武蔵大・永田浩三教授(メディア社会学)の話  テントは再稼働反対や脱原発を多面的に考える拠点になっていた。原発の再稼働を目指す現在の政権下では、そういう日が来るだろうと予想された。不法占拠と言われれば、そうではないとは言いにくいが、判決では表現の場として一定の評価をしていた。国が強制執行を申し立てたのは、参議院選挙での勝利で政権として信任され、有無を言わさないという意思表示だ。


都合の悪い主張の排除

 高千穂大・五野井郁夫教授(政治学)の話  省庁の敷地内で5年近く活動を続けたのは前例がない。賛否両論はあるが、党派を超えた人々が集まり、権力に対して議論をする場となっていた。今回の強制執行は、政治に対して声を上げることへの不寛容さの表れだ。テントの撤去は不法占拠という理由だが、政府にとって都合の悪い主張の排除と受け取られてもしかたがない。
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●争点は「壊憲」: 若者の皆さん、「もしあなたが投票に行かないと日本はどうなってしまうのか?」

2016年06月28日 00時00分28秒 | Weblog


東京新聞の大平樹記者による記事【若者の投票「自分の未来」左右 住民票移してなくてもOK】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016062602000116.html)。

   『●争点は「壊憲」: 
     「若者よ、戦争に行かず、選挙に行こう」…1票でしか変わらない

 《住民票を移していないから投票できない、とあきらめる学生も多いが、投票できる仕組みがあることを広めたい…「100% Go Vote!(全員、選挙に行こう!)」》

 何度でも紹介します。CMLの記事【[CML 043851] 安保法制違憲訴訟お疲れ様でした・ 報道 東京新聞 6月20日(夕)】(http://list.jca.apc.org/public/cml/2016-June/043954.html)からの引用:

   《私たちは若者を戦場に送らない、
    若者よ、戦争に行かず、選挙に行こう
    私たちは法治国家、立憲主義を守ります。》

 投票に行きましょう、お願いします。争点は「壊憲」であり、「若者」への影響は多大です。

 記事の中の図面のリンクはコチラ。そのうちに、リンク切れになると思います。

     ●あなたの投票方法は?
       http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/images/PK2016062602100051_size0.jpg


     ●不在者投票の手続き
      http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/images/PK2016062602100052_size0.jpg


 さて、記事に紹介されているWP『100% Go Vote!(全員、選挙に行こう!)』は、コチラです ⇒ 【http://www.japanteam.net/100vote/index.html】。是非、ご覧下さい。下記について、分かりやすい説明がなされています。

   【このままでいいのですか? 日本の投票率はワースト3位!】
   【低投票率が招いた結果? 日本だけが給付型奨学金がなく、
                  しかも学費の高さは世界トップレベル!】
   【住民票を移していない学生の皆さんはこの方法で投票しましょう!】
   【キャンペーンビデオ第一弾はft.小林節教授!】
    《4割の人が投票に行かないと日本はどうなるのか?
       慶応大学名誉教授・小林節先生から、大切なメッセージを
     いただきました。日本で今何が起ころうとしいるのか?
     なぜ私たちは投票に行かないといけないのか?
     今年7月の選挙で、もしあなたが投票に行かないと日本は
     どうなってしまうのか?》
    《「もう先は見えている、また開戦ですよ」
      取り返しがつかなくなる前に、まずは全員投票に行きましょう!
     「自分が投票にいったところで何も変わらない」、
     「どこに投票していいかわからない」という方は、
     ぜひこちらをお読み下さい。(2016.3.30)》


 少しでも投票率が100%に近づくことを願っています。大袈裟なことではなく、「20XX年、再び戦争が始まった…」とならないために。

   『●争点は「壊憲」: 「ドアホノミクス」の頓挫を認めては? 
      …座礁したアベドアホノ丸・船長の虚しき言い訳
   『●争点は「壊憲」:2016年7月参院選で「ネジレ」を
       取り戻さねば、アベ様は「白紙委任状」とばかりに…
   『●争点は「壊憲」: 頓挫が明確な「ドアホノミクス」の
        是非を問うという詐欺的手口…鎧の下の剣「壊憲」
   『●争点は「壊憲」:2016年7月参院選が終われば、
       自公が争点にもしない「壊憲」へ…三度目のアベノサギ
   『●「最高責任者は私」だと嘯き、違法に壊憲する
      「ボンクラ」「嘘つき」は政権から引きずり下ろすしかない
   『●争点は「壊憲」: 「選挙で勝てば一転、
     「信任を得た」とばかりに突き進む手法」=三度目のアベノサギ
    「争点は壊憲。「選挙で勝てば一転、「信任を得た」とばかりに
     突き進む手法」=アベノサギ。《特定秘密保護法安全保障関連法
     制定がその例》であり、今度で三度目のアベノサギ。自公は争点にもせず、
     選挙で訴えもしない「壊憲」を、選挙後に、進めます。引き返す、
     最後のチャンスでではないでしょうか? 
     「20XX年、再び戦争が始まった…」でいいのでしょうか…」

   『●争点は「壊憲」: アベノサギを見逃し「眠り猫」となれば、
                    「未来に向けた道」を閉ざすことに
   『●争点は「壊憲」: アベ様「マニフェストのなかに
       書いてあります」!…「いちばん最後、たったの10行」

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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/CK2016062602000116.html

若者の投票「自分の未来」左右 住民票移してなくてもOK
2016年6月26日 朝刊

 「十八歳選挙権」が実現する参院選で、親元を離れて大学に通う学生たちに不在者投票を呼び掛け、投票率向上を目指す取り組みが、インターネットを通じて広がっている。呼び掛けを始めた一橋大大学院言語社会研究科の小岩信治教授(48)は「住民票を移していないから投票できない、とあきらめる学生も多いが投票できる仕組みがあることを広めたい」と話す。 (大平樹

 「100% Go Vote!(全員、選挙に行こう!)」。取り組みを紹介するホームページ(同名で検索)には小岩教授が研究室の学生らと作ったチラシが載っている。

 チラシは、親元を離れているか、住民票を移しているか、投票日に帰省できるかなどの項目をたどると、自分に合った投票方法と必要な手続きが分かる仕組み。憲法学者や俳優の石田純一さんら著名人も共感し、投票の大切さを呼び掛けるメッセージを寄せた。

     (あなたの投票方法は?
       http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/images/PK2016062602100051_size0.jpg


 きっかけは学生たちの雑談だった。十八歳選挙権が話題になり、学生と参院選などの話をしたところ、少なからぬ学生から「住民票が実家のままだから、投票できないんです」と聞いた。

 小岩教授が調べてみるとこうした学生たちも投票できる方法があると分かった。

 今回の参院選で、今住んでいる地域で投票するには、公示日(六月二十二日)の三カ月前となる三月二十一日までに住民票を移している必要がある。

 今年四月に地元を離れて大学に入学し、住民票が地元のままか最近移した新有権者の一年生は、帰省すれば地元で投票できる。ただ、投開票日の七月十日は、一橋大では期末試験期間に当たり、帰省は学生にとって現実味がない。

 もう一つの方法が、今住んでいる地域での不在者投票だ。小岩教授は、学生がその手続きなどを知る機会がないことに問題意識を持ち、デザイナーや、大学がある東京都国立市選管の協力でチラシを作った。

     (不在者投票の手続き
      http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201606/images/PK2016062602100052_size0.jpg

 「若い人ほど投票結果に影響される時間が長い」と、小岩教授はゼミや講義を受講した学生の投票率100%を目指す。不在者投票で投じた票は地元に送られて開票されるため、「投開票日の四日前までに投票を」と勧めている。
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●上野英信さんは「「侵略する側」にいた過去に戦後、どう向き合った」のか?

2014年10月07日 00時00分47秒 | Weblog


asahi.comの記事【筑豊に生きた作家の生きざま描く 戦前を切り口に出版】(http://www.asahi.com/articles/ASG9D5K0JG9DTIPE01P.html?iref=comtop_list_cul_n04)。

 「筑豊よ 日本を根底から 変革するエネルギーの ルツボであれ 火床であれ 上野英信」。上野英信さんについて、「「侵略する側」にいた過去に戦後、どう向き合ったかを切り口にして」の伝記が出版されたそうです。

   『
●『上野英信の肖像』読了(1/2)
   『●『上野英信の肖像』読了(2/2)
   『●『キジバトの記』読了(1/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(1/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(2/3)
   『●『追われゆく坑夫たち』読了(3/3)
   『●『石原莞爾/その虚飾』読了 (2/2)
   『●『蕨の家 ~上野英信と晴子~』読了(1/3)

   『●山本作兵衛翁の作品がユネスコ世界記憶遺産に!!
   『●記憶遺産その後 ~山本作兵衛翁のスケッチブック見つかる~
   『●筑豊の炭鉱記録画家山本作兵衛翁の記憶遺産、ユネスコが展示打診
   『●炭坑王一族の末裔による凄まじいまでの暴言・差別意識
   『●追われゆく坑夫と脇に追いやられた原発人災

   『●「筑豊よ 日本を根底から 変革するエネルギーの
               ルツボであれ 火床であれ 上野英信」


 例えば、中曽根康弘氏や瀬島龍三氏はどうだったでしょうか?

   『●『城山三郎の昭和』読了(2/3)

   『●『沈黙のファイル ― 「瀬島龍三」とは何だったのか ―』読了(1/5)
   『●『沈黙のファイル ― 「瀬島龍三」とは何だったのか ―』読了(2/5)
   『●『沈黙のファイル ― 「瀬島龍三」とは何だったのか ―』読了(3/5)
   『●『沈黙のファイル ― 「瀬島龍三」とは何だったのか ―』読了(4/5)
   『●『沈黙のファイル ― 「瀬島龍三」とは何だったのか ―』読了(5/5)

   『●(侵略)「軍の正体」と「不戦の誓い」:
        先の戦争でもそれが身に染みていない人々
   『●『朝日新聞』が「アベ様の犬HK」化しないことを望む:
             相対的に「大変にマシな報道機関」はどこか?


 城山三郎さんは?

   『●城山三郎さんと反戦』  
   「▼城山さんは「日本は先の戦争で、ほとんどすべてを失ってしまった。
    唯一、得られたのは、憲法九条だけだ」と語っていた。戦争体験と憲法が
    強く結びついた世代は減っている。憲法への思い入れの少ない若い世代
    城山さんの言葉はどう伝わるのだろうか▼あの戦争で新聞は「旗」を振り、
    国民を熱狂させ国を破滅に導いた


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http://www.asahi.com/articles/ASG9D5K0JG9DTIPE01P.html?iref=comtop_list_cul_n04

筑豊に生きた作家の生きざま描く 戦前を切り口に出版
宮崎健二 2014年9月19日07時55分

写真・図版

(↑ブログ主注: すいません、勝手にコピペさせて頂きました
 [http://www.asahi.com/articles/photo/AS20140918001829.html

 反権力の立場から、福岡県・筑豊の炭鉱に身を投じて坑夫の過酷な生活を記録した作家、上野英信さん(1923~87)の生きざまを描いた本を、ジャーナリストの河内(こうち)美穂さん(55)=東京都国立市=が出版した。上野さんは戦前、中国東北部の満州国で、リーダーを養成する国立大の学生として軍事訓練などを受け、兵隊だった時期もある。本では、「侵略する側にいた過去に戦後、どう向き合ったかを切り口にしている。

 本のタイトルは「上野英信・萬人一人坑(ばんにんいちにんこう)」。河内さんが7年をかけて取材し、書き上げた労作だ。

 上野さんは戦後、京都大に入ったが、中退して筑豊の炭鉱の坑夫に。石炭が国を支えた時代、低い賃金で危険の多い過酷な現場で働かされ、炭鉱が閉山するとヤマを追われた坑夫の声を記録し続けた。彼らの貧しい生活をすぐ傍らで見つめ、肉声に耳を澄ませた
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●都民じゃないが、宇都宮健児さんに真の都知事に

2012年11月29日 00時00分18秒 | Weblog


CMLの記事http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-November/020825.html)、少し古くなりましたが都知事選で「小々皇帝」氏が楽勝するというgendai.netの記事(http://gendai.net/articles/view/syakai/139679)と東京新聞の社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012112702000136.html)。

 都民じゃないのですが、前〝ト〟知事があまりに酷すぎたので、それに、今の副知事「小々皇帝」氏にもほとんど期待できないし、是非、「東京なのに宇都宮、弁護士なのに健児」の宇都宮けんじさんに真の都知事になってもらいたいものです。都民の皆さんには投票所に足を運んでいただき、熟慮の上で、投票をお願いしたい。五輪招致・新銀行東京・築地移転など、「東京に原発を」・「我欲」など問題点・問題発言のてんこ盛りだった小皇帝・石原慎太郎〝ト〟知事の3.5期13年の空白・暗黒を宇都宮けんじさんに払拭してもらいたい。石原都政を否定できず、それを踏襲するにきまっている「小々皇帝」氏では、暗黒とまでは言わないが、空白都政が続くだけ。

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http://list.jca.apc.org/public/cml/2012-November/020825.html

[CML 021007] 東京を変えるキックオフ集会
hayariki.net info at hayariki.net
2012年 11月 15日 (木) 22:36:38 JST



「人にやさしい東京をつくる会」は東京を変えるキックオフ集会「宇都宮けんじさんとともに人にやさしい東京を!」を2012年11月14日、東京都中野区の「なかのZERO大ホール」で開催した。会場に入りきらないほどの集まり、熱気に包まれた。中野駅前ではギターを弾いて歌っている人がいた。「東京なのに宇都宮。弁護士だけど、けんじ」と。

「人にやさしい東京をつくる会」代表の中山武敏・弁護士が主催者挨拶をした。石原知事の辞任表明後に親しい人が集まって声明を出した。所属や立場を越えて、やさしい東京を作るという一点で集まった。多くの都民に参加を呼び掛ける。言葉と行動が一致して裏表がない。ヒューマニズムに基づいている。平和や人権は私達の行動で作り上げる。

続いてコメディアンの松本ヒロ氏のパフォーマンスである。「太陽の党は火傷しそうなので離しておきましょう」「私は平和を食い物にしていると言われるが、平和を食い物にすることは、戦争を食い物にすることよりいい」などの発言で会場を笑わせた。

宇都宮けんじ氏が思いを語った。石原都政を変える闘いに参加できることを喜ばしく思っている。東京に民主主義を取り戻す運動と思っている。「出馬してくれてありがとう」と激励された。脱原発の東京を作らなければならないと改めて認識した。原発のない日本は人にやさしい、環境にやさしい日本になる。

脱原発の運動は福島の被災者の支援、被害実態と向き合わなければならない。避難者には家族がバラバラになるケースがある。高齢者は環境が異なると体を壊す。配偶者が亡くなられたことを数日間も知らされなかった。見ず知らずの土地で火葬をしなければならなかった。原発事故は惨たらしい。原発事故被害は国が責任を負うべきである。東京都や東京都民は福島原発事故被災者を支援しなければならない。

私は弁護士として貧困問題に取り組んできたため、石原都政の福祉切り捨てを許すことができない。石原都政の福祉切り捨てで貧困と格差が拡大している。労働者の最低賃金は生活保護以下の水準である。石原都政は大規模開発をやってきたが、貧困と格差を拡大した。人に優しくない都政であった。

日の丸や君が代の強制は思想信条の自由を侵害する憲法違反。管理統制の一番の被害者は子ども達である。学力競争などがイジメの原因になっている。いじめのない学校を取り戻す。

憲法を守る。東京が平和のメッセージを出すことはアジア諸国との良好な関係を作る。


宇都宮氏と雨宮処凜氏の掛け合いである。

雨宮「宇都宮さんと言えば、あんパンと牛乳。反貧困ネットワークの会議でコンビニの袋から、あんパンと牛乳を取り出して食べていた。都知事選挙のへの立候補は思いきった決断」

宇都宮「もっといい人がいるのではないか、と思っていた。二年前にも声をかけられたが、日弁連会長を目指しており、断った。東京のような財政力のある都市ならば、貧困問題にできることがあると考えた。日弁連は福島原発事故以前からエネルギー政策の転換を求める決議をしていた。先進性があるが、決議だけではダメである。

福島原発事故被害における弁護士の発想は東電への賠償請求であった。しかし、この考え方では申し立てた被害者だけは救済される。現実には申し立てる余裕がない人も多い。申し立てない人が救済されなくてもいいということにはならない。国が責任をもって被災者の生活支援をすべき。

原発都民投票34万人の署名は重い。住民参加の仕組みについて考えていこうと思っている。

貧困問題では追い出し屋の問題などに取り組む。高齢者の施設など解決しなければならない問題がある。住まいは基本的人権の一つである。家賃補助をする。

公契約条例を制定して、最低賃金以上の企業にしか入札させないことを考えている。これは内需拡大になり、経済の活性化になる」

雨宮「石原都政で破壊されたものが復活しそうである」


続いて応援者の発言である。

鎌田慧「長い間、東京都の都民でいることを恥ずかしく思ってきた。東京ほど非国際的な都市はない。都知事が差別的な人間であった。女性や障害者、マイノリティへの差別。差別は犯罪である。彼は自分から投げ出した。これはチャンスである。デタラメで勝手放題の暴君は去った。後継者を指名する。民主主義ではない。脱石原都政、脱石原後継者、脱原発で日本を変えるチャンスである」

落合恵子「関係ないが、私は宇都宮出身である。脱原発の集会を栃木で行った。原発単体だけでなく、原発的体質を批判しなければならない。石原単体のみならず、石原的体質を批判しなければならない。人が生きていく痛みが分からない人が政治をやってはならない。選挙のためだけに脱原発を言ってはいけない。選挙の日まで怒りを抱き続け、やさしさに手渡したい」

佐高信「石原慎太郎には都民という言葉はなかった。国民としか言わなかった。猪瀬直樹を相手にしたくない。かつて猪瀬は小泉純一郎の子分であった。今は石原慎太郎の子分である。子分を親分にしてはならない。宇都宮さんは藤沢周平ファン。サラ金問題などでは暴力団の追い込みなど凄まじい問題と闘ってきた。

海渡雄一「私は原発訴訟に取り組んできた。宇都宮会長から日弁連の事務総長を任命された。宇都宮さん以上に都知事にふさわしい人はいない。その理由を5点述べる。

第一に弱いものに共感する素晴らしい人格である。
第二に人の気持ちを変えていく包容力がある。日弁連会長として、守旧派弁護士と議論になることもあるが、
第三に勉強熱心である。日弁連の会長となるとシンビジウムなどでは最初に挨拶して返ってしまうことも多いが、宇都宮さんはシンポジウムの最後まで聴いていく。真剣にメモをとる。
第四に行動力である。被災地に出かけるなどである。
第五に決断力である。ローンの問題などを解決してきた」


サプライズゲストとして、山本太郎氏が登場し、宇都宮氏と対談した。

山本「サプライズも何も一聴衆として来た。東京を市民の手に取り戻せる時が来た。宇都宮さんについて悪いことを言う人はいない。

現在、東京都は原発によって発電した電気を1ワットも使っていない。原発は不要と宣言するか」

宇都宮「宣言する」

山本「被災地の瓦礫の処理について」

宇都宮「住民の意見を聞く。石原はトップダウンで決めていたが、私は住民と話して決める」

山本「焼却文化は問題」

宇都宮「十分検討する」

山本「東京都には汚染されていく地域もある」

宇都宮「健康調査をやっていく」

山本「細かな土壌調査をやってほしい」

宇都宮「調査をしてきたい」


続いて湯浅誠・反貧困ネットワーク事務局長からのメッセージが読み上げられた。宇都宮氏とは共に貧困問題に取り組んできた。宇都宮氏から政治姿勢を学んだ。どのような政党も一面的ではないし、ある論点で対立する人とも別の論点で組める。宇都宮氏に理想的な活動家像を見る。


再び応援者の発言である。

鎌仲ひとみ(映画監督)「一緒に応援しましょう。東京が抱える様々な問題を一つ一つ解決していきましょう」

田中優子・法政大学教授「福島の事故は東京によって起こされたようなものである」

鈴木邦男・一水会顧問「今憲法を改正したら米国の傭兵になる。ギスギスした暗い戦争を準備するような東京ではだめだ」

鎌仲「都知事選挙では私達のネットワーク力が試されている」


続いて市民からの応援者の発言である。

土井とみえ「石原慎太郎の女性差別発言は酷い発言である。石原を提訴したが、不特定多数への発言は不法行為にならないとの理由で敗訴した。石原の都知事就任時は臨海副都心の開発の赤字で財政難であったが、福祉や女性施策を切り捨てた。一人以上の女性副知事を誕生してほしい」

星野直之・「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会共同代表「日の丸や君が代を強制し、従わない教師を処分することは石原教育行政の破壊的教育改革の象徴である。教師への管理統制が進み、教員の志望者が減っている。教師になってもパワハラなどで精神疾患になる若者も多い。教室に学ぶ喜びを回復する」

赤石千衣子(しんぐるまざあず・ふぉーらむ)「児童扶養手当てが削減されそうになった。宇都宮さんの助言でロビー活動し、撤回に成功した。東京都でも子どもの貧困が深刻化している。仕事に就けない若者がいる。東京都は定時制高校を統廃合した」

渡辺弁護士(築地市場移転問題)「築地市場は都政の重大な争点である。豊洲移転を東京都は進めている。移転予定地は汚染まみれ。築地市場は世界も認める食品市場である。東京都は土地を買い取っているが、汚染浄化を売り主に義務付けなかった。汚染浄化費用は都民の税金で使われる。豊洲移転は確定していない。やさしい都政であれば築地市場問題への結論は明白であると確信している」

黒田節子さん(原発はいらない福島の女たち)「東京の電気は福島で使われている。東京と福島と共に手を携えながら脱原発を進めていこう。東京の人と金と情報を正しく使って福島を助けてください。待ったなしの時間を未来の命のために使いましょう」


続いて会場やtwitterから寄せられた質問への一問一答である。

質問「野宿者の排除が行われている」

宇都宮「強制排除には反対する。区などによる強制排除を止めさせるべく全力をあげる」

質問「朝鮮学校の差別について」

回答「日弁連でも差別反対の声明を出した。これは個人の考えでもある」

質問「外環道や都市計画道路について」

回答「現在の状況下で、これ以上の道路建設はムダ。開発に金を使うならば福祉を充実させる。石原都政の大型開発は住んでいる人が幸せにならない」

質問「青少年健全育成条例について」

回答「表現の自由を侵害する。知事になっても見解を変えるつもりはない」

質問「性的少数者の人権や同性婚について」

回答「一個の人間として人権侵害は許されない」

質問「風営法によるダンス規制」

回答「京都で中村弁護士がダンス規制等に反対する運動を起こしているが私も呼びかけ人の一人。当然、規制は許されない」

質問「住宅政策について」

回答「日本社会では住まいの問題が基本的人権の一つとして理解されていない。ゼロゼロ物件で一日でも家賃の滞納をしたら、追い出されるという問題がある。住まいの保障が重要である。一方で都内では空き家が広がっている。家賃補助によってマッチできないか。ヨーロッパでは人間らしい住まいは基本的人権の一つとされる」

上原公子・元国立市長が締めくくりの挨拶をした。これほどの人が集会に来てくれるとは思わなかった。やっと石原慎太郎が辞めてくれた。このチャンスを逃したら、歴史の恥になる。ネット社会で表現方法が変わってきた。新しいやり方で怒りを乗り越えていこう。都民の選挙にしなければならない。勝手連を山ほど作ってください。宇都宮さんの本を読むと涙が出る。イメージカラーはオレンジ。オレンジカラーに染めようと述べた。

サプライズゲストの山本太郎氏との対談は宇都宮氏の政治的センスを示した。山本氏は宇都宮氏の応援ではなく、脱原発についての自己の主張に同意を求めるスタンスであった。主催者側にはリスクある、文字通りのサプライズゲストであった。しかし、宇都宮氏は見事に対応した。まず原発からの即時撤退を即答した。これは電力の安定供給を理由に原発の再稼動を容認した橋下徹・大阪市長らとの大きな差別化になる。

「再稼動容認論者は脱原発派ではない」との見解は偏狭であり、ナイーブである。ギリギリの局面で再稼働を容認するということは電力供給への不安を増幅させる。その結果、企業としては自衛のために自家発電に傾斜する。このような状況自体が大阪維新の会の掲げる小規模分散型発電の推進につながり、電力独占を崩す戦略になる。故に再稼動容認論者を「偽りの脱原発派」と罵倒することは浅はかであるが、宇都宮氏の宣言は再稼動容認論者とは異なる脱原発の立場を鮮明にするものとして意味がある。

原発からの即時撤退には即答した宇都宮氏であったが、瓦礫処理については「住民の意見を聞く」と述べ、受け入れ反対の山本氏に同意しなかった。これは懸命な回答である。

同種の主張は、あぜ上三和子・東京都議(日本共産党)にも共通する。あぜ上議員は「人道的見地からガレキ受け入れ自体は否定しない」ものの、「安全性などを都民に何の説明もしないこと」を問題視した。「民主主義のプロセスを大事にする必要がある」と指摘する。

実際、北九州や大阪での過激な瓦礫焼却阻止行動に眉をひそめる良識派市民も多い。放射能の危険性を過剰に強調し、自主避難やベクレル・フリーを呼びかける過激な放射脳カルトは市民社会と相容れない。世田谷区で重層長屋の問題に取り組むグループが主催したシンポジウム「世田谷住民のリスクを考える9.1 緊急シンポ」でも福島第一原発事故の放射能汚染による健康被害は小さいという立場からの講演がなされた。脱原発は支持しても放射脳お断りという人々は多い。

管見はゴミの発生地処理という原則的立場から被災地の瓦礫受け入れには反対する。これは発生地処理の原則に基づくものであり、被災地の瓦礫を差別するものではない。それ故に1万7000ベクレルの放射性セシウムが検出された多摩地域の汚泥焼却灰を江東区に持ち込み、埋め立てることにも反対する。そもそも放射性廃棄物に限らず、一般の廃棄物にも発生地処理を主張する。放射能を特別視して被災地瓦礫焼却による汚染を騒ぎ立てる放射脳カルトには拒否感を抱いている。

http://www.hayariki.net/8/7.htm

放射脳カルト的な要素も含む山本氏の要望に是々非々で応えた宇都宮氏は「脱原発は支持しても放射脳お断り」の市民層が支持できるものである。但し、山本氏はゴミを焼却場で焼却する焼却文化そのものへの異議申し立ても主張しており、「放射能怖い」だけの放射能とは異なる見識を示していることを付言する。放射脳カルトが山本氏を神輿として持てはやすことは山本氏にとってもマイナスだろう。

東急不動産だまし売り裁判原告としては、宇都宮氏が「石原都政の大型開発は住んでいる人が幸せにならない」と大型開発見直しの姿勢を示したことに注目する。宇都宮氏は「住まいは人権」との立場から、ゼロゼロ物件の追い出し屋など住まいの貧困に取り組む。開発問題も居住者が立ち退きを迫られる点で住まいの貧困問題である。

さらに反貧困運動の出発点となる貧富の差は決して自由な競争から生まれたものではない。富の偏重は政府が特定の大手開発業者やゼネコンを潤すだけの大型開発に莫大な税金を垂れ流すことでも形成されている。大型開発の見直しは反貧困の闘いでもあり、ひとにやさしい都政が目指すべきものである。
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http://gendai.net/articles/view/syakai/139679

ドッチラケ都知事選 猪瀬直樹副知事 楽々当選という絶望
2012年11月16日 掲載

これで都政の私物化はますます深刻化
 東京都知事選がドッチラケの展開になってきた。民主党などが立候補を要請していた舛添要一・新党改革代表(63)が「総選挙の対応に専念する」として出馬を見送ったからだ。衆院選に出る東国原英夫・前宮崎県知事(55)なんかはどうでもいいとして、松沢成文・前神奈川県知事(54)、宇都宮健児・日弁連前会長(65)、笹川尭・元科技担当相(77)など、既に立候補表明しているメンメンは、事前の世論調査では全然ダメだ。で、このままでは、猪瀬直樹副知事(65)が、ラクラク当選しそうなのである。

   「先週末に自民党が行った情勢調査では、猪瀬が支持率40%で
    ダントツでした。東国原は10%、宇都宮6%、松沢6%。メディアの
    調査でも同じ傾向です。自民党は党本部が猪瀬を推したが、
    都議団は難色を示していた。でも、こんな数字が出たことで、
    押し切られそうです」(都政記者)

 猪瀬は来週中に出馬を正式表明する見通し。石原慎太郎の太陽の党、みんなの党、公明党も猪瀬を支援するという。投票日が総選挙とのダブルになったことで、各党は都知事選どころではなくなり、「もう猪瀬で決まり」という空気だ。
 しかし、本当にそれでいいのか。猪瀬は石原都政の継承者だから、五輪招致や新銀行東京といった石原の“負の遺産”にスパッと見切りをつけることは絶対にできない。それどころか、都政をブン投げた石原から子飼いの特別秘書2人を「専門委員」として押し付けられても文句も言わず、黙認しているのだ。専門委員の報酬は月額33万5000円。たかり老人の公私混同で都民の税金が消えていくこんなデタラメにストップをかけられない猪瀬が新知事なんて、絶望的だ。ジャーナリストの横田一氏がこう言う。

   「猪瀬さんは、東電批判やエネルギーシフトは主張しているものの、
    脱原発ではない。八ツ場ダムについても、当初『都の需要予測は
    あまりに過大ではないか』と言っていたが、結局、石原氏のダム推進を
    見過ごした。著書の『日本国の研究』では公共事業のムダを
    指摘していたのに、変節です」

 そもそも、石原はなぜ知事を辞めたのか。新銀行で失敗し、五輪招致がほぼ絶望になり、尖閣という“オモチャ”も国有化され、居座っても非難の的になるだけなのが分かったからだ。しかし、まったく新しい知事では旧悪をバラされてしまう。だから身内の猪瀬にすべく、突然、ブン投げ、“後継指名”で流れをつくったのである。
 こういうことを政治の私物化という。猪瀬知事では、都政の私物化がますます深刻化することになる。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012112702000136.html

【社説】
東京都知事選 首都のかたち問うとき
2012年11月27日

 千三百万人を抱える首都の顔を選ぶ東京都知事選の告示が二十九日に迫った。衆院選と同じ十二月十六日に投開票が行われる。国政選挙の動向に振り回されないよう足元の自治を見つめ直したい。
 二〇一一年の春、東日本大震災と福島原発事故で日本中は大わらわだった。その最中に行われた統一地方選で、前都知事の石原慎太郎氏は四度目の東京のかじ取りを託されたはずだった。
 未曽有の複合災害からくみ取るべき教訓はまだまだ山積している。それなのに国政に転身するからと、その重責を任期途中で投げ出したのは身勝手極まりないと指摘しておく。
 降って湧いた都知事選だが、主な候補予定者がほぼ出そろったようだ。十三年八カ月ぶりに新人ばかりが争う選挙になる。
 作家で副知事の猪瀬直樹氏は石原氏から後継指名されている。対して前神奈川県知事の松沢成文氏、前日本弁護士連合会会長の宇都宮健児氏、元自民党総務会長の笹川尭氏らが都政刷新を訴える。
 東京新聞の都民世論調査によれば、石原都政を評価する人は「大いに」と「ある程度」を合わせて76%に達した。大半の人は変化を望んでいないように読み取れる。
 けれども、この結果がそのまま投票行動に反映されるかは甚だ疑わしい。候補者による論戦はこれからが本番だからだ。
 東京は世界最悪レベルの原発事故を引き起こした国の首都だ。電気の大消費地であり、東京電力の大株主でもある。原発に対する姿勢は間違いなく問われる。
 宇都宮、笹川の両氏ははっきりと脱原発を志向している。松沢氏は遠い将来にかけての脱原発依存を掲げ、猪瀬氏は原発の是非には触れず電力改革を主張する。
 都民世論調査では、選挙で重視する分野として「医療・福祉」や「教育・子育て」「雇用対策」が上位に並んだ。少子高齢化の進展や非正規雇用の増大、貧困などの問題が都民の暮らしを直撃している様子が浮かぶ。
 二〇二〇年夏季五輪の東京招致や千四百億円をつぎ込んだ新銀行東京の取り扱い、築地市場の移転、東京メトロと都営地下鉄の一元化といった大型事業をどう着地させるかも大事な論点だ。
 東京が目指すべきはグローバル時代の世界都市か、地域に目配りする生活都市か、それとも教育文化の都市か-など、候補者には自らが描く首都のかたちを示し、政策本位の論争をしてほしい。
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●『週刊金曜日』(2012年10月19日、916号)についてのつぶやき

2012年10月22日 00時00分27秒 | Weblog


週刊金曜日』(2012年10月19日、916号)/「新聞、テレビ、ラジオは何を伝えているのか/原発報道の正体」。「映画監督が語る「ニッポンの病い」」、「『希望の国園子温 原発に沈黙する“羊たち”」(聞き手 早乙女愛氏)。広河隆一氏「24年前から脱原発『DAYS JAPAN』」

『週刊金曜日』(2012年10月19日、916号)/編集部・伊田浩之氏「経団連に”支配”されるNHK、再稼働のために誘導質問する!? 『日経』『電気』記者」、「変わらない原子力規制委員会の隠蔽体質」。本間龍氏「広告は反原発報道を封じ込めるため 原発PRの「戦犯」電通博報堂」。

『週刊金曜日』(2012年10月19日、916号)/保坂展人世田谷区長×上原公子元国立市長「「5%の大改革」で自治体を変える」。編集部・片岡伸行氏書評「消費税は悪魔か天使か」『税が悪魔になるとき』(斎藤貴男、湖東京至著、新日本出版社)。北陵クリニック冤罪事件について・・・

『週刊金曜日』(2012年10月19日、916号)/守大助氏について青木理さん「国策捜査第31回/殺人事件そのものが壮大な虚構ではないか」、「動機すら判然とせず状況証拠中心の立証、大阪府警は本当に鑑定をやったのか、医療分野の原因究明に専門機関の創設が急務」。遠隔操作PCの件にも?

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●大飯原発再稼働決定、抗議の声は届かず

2012年06月20日 00時29分31秒 | Weblog


asahi.comの記事(http://www.asahi.com/politics/update/0617/TKY201206170208.html)と東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012061802000103.html)。

 首相官邸前のデモの批判の声、「脱原発」首長の抗議の声は届かないようだ。「結論ありきのいい加減な決定」、「再稼働ありきの茶番」、「原因が究明されない中での再稼働は拙速」、「信頼を失った政府が大丈夫と言っても信用できない原発のコスト高が判明し、何年で止めるかの議論に移っている現状を理解しているのか」、「首相が一身に責任を負えるはずがない」、「でたらめなプロセス。避難している多くの人を置いてけぼりにし、目先の実利を求めた再稼働に憤りを覚える」・・・・・・全く同感。
 原発推進・TPP推進消費税増税・・・全くどうしようもない人たちである。

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http://www.asahi.com/politics/update/0617/TKY201206170208.html

2012年6月18日0時43分
「脱原発」首長73人、大飯再稼働に抗議 政権を批判

 全国35都道府県の市区町村長ら73人でつくる「脱原発をめざす首長会議」は17日、関西電力大飯原発(福井県)の再稼働決定に抗議する声明文を発表した。周辺自治体の住民の合意が十分に得られていない、などと指摘した。18日に野田佳彦首相にあてて提出する。

 世話人の村上達也・茨城県東海村長と三上元・静岡県湖西市長が都内で記者会見した。村上村長は「『脱原発依存』を掲げながら、おおい町など立地自治体が転換できるような道筋を政府が示せない。結論ありきのいい加減な決定だ」と野田政権を厳しく批判した。

 首長会議は、政府が8月にもまとめる新エネルギー基本計画の公表前に「原発ゼロ」に向けた政策提言をする予定だ。

 首長会議は計70人で4月に発足。14日現在、三重県伊勢市の鈴木健一市長や京都府京丹後市の中山泰市長、熊本県水俣市の宮本勝彬市長ら計73人(元職7人含む)が名を連ねている。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012061802000103.html

「再稼働ありきの茶番」 脱原発首長ら抗議
2012年6月18日 朝刊

 関西電力大飯(おおい)原発(福井県おおい町)の再稼働決定を受け、全国の首長らでつくる「脱原発をめざす首長会議」が十七日、東京都内で緊急記者会見を開いた。原発が立地する茨城県東海村の村上達也村長ら三人の現職首長が、再稼働に至る国の姿勢を「結論ありきの茶番劇」と批判。十八日に野田佳彦首相宛てに「原因が究明されない中での再稼働は拙速」とする抗議文を出すことを明らかにした。

 四月に発足した首長会議には三十五都道府県の区市町村長ら七十三人(うち七人は元職)が参加。緊急会見には、ほかに三上元・静岡県湖西市長、田島公子・埼玉県越生(おごせ)町長、上原公子・元東京都国立市長が出席した。

 村上村長は再稼働手続きの地元同意を福井県とおおい町に国が限定したことを批判。「でたらめなプロセス。避難している多くの人を置いてけぼりにし、目先の実利を求めた再稼働に憤りを覚える」と訴えた。

 三上市長は「信頼を失った政府が大丈夫と言っても信用できない。原発のコスト高が判明し、何年で止めるかの議論に移っている現状を理解しているのか」と指摘した。

 田島町長は「事故原因が究明されていないのにどうして再稼働するのか。首相が一身に責任を負えるはずがない」と不安を口にした。

 村上村長は村内の東海第二原発に再稼働計画が浮上した際は、周辺自治体や住民の意向を問うと述べた。
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●原発SLAPP(スラップ)=原発恫喝訴訟による原発批判への委縮効果を狙って 

2012年05月14日 00時00分30秒 | Weblog


ポット出版http://www.pot.co.jp/)から、SLAPPスラップSLAPP)に関する及川健二さんの記事(http://www.pot.co.jp/oikenparis/slap.html)。

 まだまだ、SLAPPに対する認識はとても低いと思う。ミニコミやフリーのジャーナリストの活動への大きな牽制となり、委縮効果を生んでいる。原発人災についても同様な手法が使われようとしている。
 「原発スラップ(恫喝訴訟)を問うジャーナリストと市民の会」が発足した。

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http://www.pot.co.jp/oikenparis/slap.html

2012-04-26
原発スラップ(恫喝訴訟)を問う

原発スラップ(恫喝訴訟)を問う
ジャーナリストと市民の会発足のご案内

東京電力の原発関連事業に深く関与してきた人物が、2012年3月16日、ジャーナリストの田中稔氏が『週刊金曜日』(11年12月16日号)に執筆した記事で名誉を毀損されたとして執筆者個人の田中氏を提訴しました。

6700万円という法外な請求金額に加え、記事の掲載誌を発行した出版社を提訴せずに、執筆した個人のみを提訴しました。こうした提訴のやり方は、明白なスラップ(恫喝訴訟・SLAPP)と言わざるを得ませんこの人物は複数の媒体を同じような“原発スラップ”の手法で濫訴し、言論と報道の自由を侵害してきました

スラップとは、経済的に力のある者が、記事の真実性及び真実相当性を認めるに足る証拠を認識しながらも、あえて訴訟し、執筆者を経済的に困窮させ、記事の真実性に関係なく謝らせたり、追加報道させないことを目的に提訴することを指します。 

そこで、スラップ被害者たちの横の連携と情報交換を目的に、「原発スラップを問うジャーナリストと市民の会」(仮称)を近く発足し、下記シンポジウムを開催する予定です。呼びかけ人にご賛同いただける方は連絡をいただければと存じます。


呼びかけ賛同人(4月23日現在)
山本太郎(俳優)       有田芳生参院議員(ジャーナリスト)
烏賀陽弘道(ジャーナリスト) 山岡俊介(ジャーナリスト)
寺沢有(ジャーナリスト)   清水直子(ジャーナリスト)
平井康嗣(週刊金曜日編集長) 伊田浩之(週刊金曜日企画委員)
上原公子(元国立市長)    宮嶋巌(月刊誌FACTA編集人)
森原秀樹(衆院議員政策秘書) 和仁廉夫(ジャーナリスト)
       浅野健一(同志社大学教授)


原発スラップ(恫喝訴訟)を問うシンポジウム

●日時  5月16日(水)18時15分~19時45分
●場所  参院議員会館地下1階B109室(定員78人)
●記念講演 鳥賀陽弘道さん「スラップとは何か」 参加費無料

第1回口頭弁論が5月7日10時15分より615法廷が予定されており、傍聴・取材方よろしくお願できれば幸いです。問合せはスラップを問う会℡080-5436-6679和仁。

2012-04-26 19:58 [及川 健二]
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●FUKUSIMA原発人災を繰り返さないためには「地元」の強力な反対が頼り

2012年04月12日 00時00分17秒 | Weblog


asahi.comの社説(http://www.asahi.com/paper/editorial20120405.html)、東京新聞のコラム(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012040502000088.html)と記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012040602000115.html)。

 これだけの反対の声が聞こえないらしい。東京〝ト〟知事は当然として、ムダ首相や、ムダノ経産相などその取り巻き達の耳には。FUKUSIMA原発人災で崩壊した「安全神話」に対するそこまでの安全への自信・過信は一体どこから? 最後の記事にあるように、「地元」首長や一人ひとりの「地元」民の強力な反対だけが頼りだ。

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http://www.asahi.com/paper/editorial20120405.html

2012年4月5日(木)付
原発暫定基準―再稼働ありきはダメだ

 原発の再稼働をめぐる関係閣僚の初会合が3日に開かれ、野田首相は結論を持ち越した。
 首相は、次回までに福島第一原発事故を踏まえた安全対策の暫定基準を示すよう、原子力安全・保安院に求めた。
 「再稼働の基準にする」として実施したストレステストの1次評価は、当座しのぎの色彩が強かった。それだけでは不十分との判断だ。
 原発に対する国民の根強い不信を前に、当初の方針を転換せざるをえなかったということだろう。事故の反省を採り入れた基準に改め、基本に立ち返って安全性を吟味する。そのための軌道修正なら、評価する。
 ところが、次回の会合は週内にも開き、基準づくりも「1、2日でハチマキを巻いてやる」(藤村官房長官)のだという。
 まるで「衣(ころも)を取りかえればいい」と言わんばかりのスケジュールだ。
 もちろん、新たな基準といっても白地に絵を描くわけではない。保安院が独自の事故検証をもとにつくった30項目の対策を「もっとわかりやすくする」作業だ。短時間で可能との見立てなのかもしれない。
 だが、このままだと北海道電力の泊原発3号機が5月初めに定期検査に入り、原発の稼働がゼロになる。その前に、関西電力・大飯原発(福井県)の再稼働に道筋をつけたい。そんな思惑が透けてみえる
 30項目の中には、大がかりな工事が必要で、時間を要するものも含まれている。「もっとわかりやすい」基準が、短期に実現できる対策だけになったら、本末転倒だ。「再稼働ありき」の基準は許されない。
 確かに、夏場の電力不足は心配である。ただ、見極めるにはまだ時間がある。まずは需給見通しの精査を急ぐ。あわせて、安全対策づくりに腰をすえてかかるべきだ。
 作業は当面、保安院が担当するしかないが、本来は4月に新しくできるはずだった原子力規制庁の役割だ。与野党は一刻も早く関連法案の審議に入らなければならない。
 政府は、福島第一原発の周辺に、将来にわたって住民が帰宅できない区域の設定を検討しているという。原発で大きな事故が起きれば、取り返しがつかない事態になることを改めて感じさせる。
 そもそも原発に「絶対安全」はない。その前提での再稼働はぎりぎりの選択である。形だけの手続きで強行しようとすれば、政権への信用は完全に失われるだろう。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/hissen/CK2012040502000088.html

【コラム】
筆洗
2012年4月5日

 寒い時期、東京都内の駅頭やスーパーマーケットの前で声をからして署名を集めている人たちをよく見掛けた。原発稼働の是非を問う住民投票条例の制定を求める市民グループだ▼目標は有権者の五十分の一に当たる約二十一万四千人。署名活動は中盤まで伸び悩んだが、終盤になって協力する人の輪が広がり、爆発的に署名数が伸びた▼選挙で署名期間がずれた八王子市と三宅村の署名簿が出そろい、署名総数は計三十四万六千七百十八筆に。無効分を一割と想定しても、法定数をはるかに上回る署名が集まった▼一足先に請求した大阪市では、大阪維新の会と公明の反対多数で条例案は否決されたが、自民が修正案を提出するなど、民主、自民、共産の会派が住民投票の実施に賛同したことに注目したい▼東京も大阪も、目指すのは原発反対のための条例づくりではない。主権者の意思が反映されない政治から、決定権を取り戻すためのルールづくりだ。メンバーはあまり関心のなかったエネルギー政策を学び、議論を重ねた。まさに民主主義の学校だ▼東京では来月、条例制定を本請求する。石原慎太郎都知事は「作れるわけない。作るつもりもない」と否定的だが、決めるのは議会だ。三十万人を超える署名は重い。来年には都議会選挙がある。一人一人の議員がどんな対応をしたのか、投票の判断材料になるはずだ。
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2012040602000115.html

脱原発 首長スクラム
2012年4月6日 朝刊

 東京電力福島第一原発事故を受け、脱原発を宣言する自治体の首長ら十五人の呼び掛けで「脱原発をめざす首長会議(仮称)」が設立されることが分かった。全国自治体の首長に参加を呼び掛け、設立総会を二十八日に東京都内で開く。脱原発を掲げる城南信用金庫の本店(品川区)が会場になる。
 新たな原発は造らせず、早期に原発ゼロ社会を実現するのが目的。今年一月、横浜市で開かれた「脱原発世界会議」に出席した静岡県湖西市の三上元市長(現職)と東京都国立市の上原公子元市長が「継続的な首長のネットワークを」と意気投合し、設立準備を進めてきた。
 日本原子力発電東海第二原発のある茨城県東海村の村上達也村長、福島原発に近い福島県南相馬市の桜井勝延市長らが賛同し、呼び掛け人に加わった。うち十一人が現職の首長。さらに福島県の佐藤栄佐久前知事、自民党の河野太郎衆院議員、民主党の篠原孝衆院議員、社民党の福島瑞穂党首らが顧問に就任する。
 設立趣意書では、事故で「原発の安全神話は完全に崩壊した」と断じ、「住民の犠牲の上に経済が優先されていいわけがない」と主張。その上で「黙することなく原発に依存しない社会を目指し、再生可能なエネルギーを地域政策として実現させなければならない」と訴えている。
 年二回、情報交換会や勉強会を開き、原発ゼロに向けたプログラムや再生可能エネルギーを導入する具体的施策を練る。先月末、全国約千七百の市区町村長に参加を呼び掛ける案内状を郵送した。
 三上市長は「脱原発に向け、一年前から首長の会をつくらなければと思い続けてきた。住民の生命と財産を守るのが首長の責務。生きているうちに原発ゼロを実現したい」と決意を述べている。
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●世田谷区に東京都の希望の光を見た ~東京電力離れ~

2012年01月31日 00時10分41秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012012490071540.html)。

 世田谷区保坂展人区長に期待していたが、予想通りだ。大東京都の小皇帝知事という絶望的な存在の前に、一筋の光を見出す思いである。今後も大いに期待できるはず。都民ではないので何もできないが、、また、大変なことだとは思うが、応援している。

   『●その後の保坂展人さん
   『●世田谷区長保坂展人さんに期待する
   『●パンドラの箱を開けたのは誰だ?
   『●FUKUSIMAでも変わらないNIPPON


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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012012490071540.html

世田谷区 電力入札へ 東電離れ加速
2012124 0715

 東京都世田谷区は二十三日、新年度から区役所庁舎や区立小中学校など百十一施設で使用する電力について、競争入札を実施すると発表した。これまでは東京電力のみから購入していたが、東日本大震災による原発事故で電力供給が不透明になる中、供給体制を多様化することにした。経費削減の狙いもある。

 入札は二月下旬に行い、電力自由化で参入が進む特定規模電気事業者(PPS)に参加してもらう。電力の入札は、都内では立川市や国立市などが導入しているが、二十三区では初めて。対象は消費電力が多い区役所本庁舎や支所、区民会館、小中学校などで、区施設全体の一部。東電の料金が割安な夜間電力が多い老人ホームや体育館などは経費削減につながらないため除外した。

 競争入札によって、年間六億七千万円の電気料金の3%にあたる二千万円の削減ができると見込む。さらに東電が事業者向けの電気料金を値上げした場合、値上げ分を含めて一億一千万円の節約になるという。


 保坂展人区長は「リスクのある原子力への依存から脱して、再生可能エネルギーへシフトする流れがある。電力は一社独占体制が強いが、入札で経費削減と電力制度の改革を促したい」と話した。


 PPSは電力自由化に伴い電力小売りに参入した事業者。企業の余剰電力を買い上げる事業者や、自前の発電施設を持つ事業者がある。電力調達コストや人件費の削減で、電力会社より安く供給できるという。送電線は自由化されておらず、既存の電力会社に使用料を払って送電している。ガス・石油会社や商社などが事業展開している。


(東京新聞)
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●冤罪デモ

2010年12月07日 04時56分32秒 | Weblog

CMLに出ていた記事の一部。すでに終わっておりますが。

 

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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2010-December/006690.html】

12月5日:「デモ&講演会」に結集しよう!「裁判所・検察・警察は、冤罪で人生をメチャクチャにされた人たちに謝れ!」** 【日々坦々】

第一部:集会・デモ行進

デモの目的
検察制度の根本的な改革を求める。腐敗の根本にある裏金問題を国民の目に明らかにし、裏金を使用した検察幹部(OBを含む)に対して国庫に返還させる。
村木事件を始め、数々の冤罪を生んできた取調べ方法の抜本的改革を求める。(可視化、押収物・残記録の公開等・・可視化法案の成立へ)

 ■検察の裏金問題を国民の目に明らかにしその責任を追及し裏金の返還を求める。
 ■村木事件の検察の責任を追及する。
 ■取り調べの全面可視化、押収証拠物及び残記録の全面開示を要求する。

スローガン
 
「大林宏検事総長よ、自ら使った裏金を返せ」
 
「村木事件で事前決済した最高検伊藤次長検事は辞職せよ」
 
「前田主任検事、佐賀副部長、大坪特捜部長だけを起訴したトカゲのしっぽ切りはやめよ。
                           
最大の責任は検察トップではないか」
 
「検察よ、お前は何様なんだ。自分自身を問い直したらどうだ」
 
「裏金を国民に返せ、おまえ達のやっていることは犯罪だぞ」
 「冤罪で人生や生活をめちゃくちゃにされた人たちに謝れ」
 
「法律は国民生活の基本中の基本だ、正しく運用しろ」
 
「私たちは、検察権力がやったことを決して忘れないぞ」
 
「管総理よ、法務・検察の犯罪を隠蔽するな」

概要
 
主催:市民の連帯の会
 
日時:12月5日(日) 13時00分~17時00分(解散) 
 
場所:日比谷公園大音楽堂(野音)
 
デモ行進順序:日比谷野音霞門霞ヶ関国会通り内幸町交差点銀座
     外堀通り数寄屋橋交差点鍛冶橋東京駅日比谷公園(中幸門)解散

「呼びかけにあたっての3つの取り決め」
 
1.自分達にとって都合の悪いものは隠蔽しない。
 
2.意見や考えが異なる団体や個人を排除しない。
 
3.情報は操作しない。

呼びかけ団体・個人(11/29現在敬称略、順不同) 三井環を支援する会 吉川ひろし(千葉県議)
 宮嶋巌(FACTA編集人)
 小沢真っ白
 権力とマスコミの横暴を正し、人権を守る国民の会
 一水会
 市民が訴える「大阪宣言」の会
 築地を守る会
 アジア記者クラブ(APC)
 創出版社
 (株)フーミー
 闘う障害者革新無所属の会
 総合情報誌「選択」
 (株)世界映画社
 (株)ティーエム
 渡辺完(元宝塚市長)
 高野和郎(ジャーナリスト)
 保坂展人(前衆院議員)
 上原公子(元国立市長)
 大野ひろみ(千葉県議)
 北芝健(警察評論家)
 新宿連絡会
 奥山たえこ(杉並区議)
 福士敬子(東京都議)
 魚住昭(ジャーナリスト)
 浅野貴博(衆議院議員)
 岩上安身(ジャーナリスト)
 桜井昌司杉山卓男布川事件・再審被告人)
 北方ジャーナル
 鳥賀陽弘道(ジャーナリスト)
 ふじしろ政夫(鎌ヶ谷市議)
 池田はるお(東久留米市議)
 財界さっぽろ
 伊東章(弁護士)
 さいとうまこと(名古屋市議)
 森功(ノンフィクション作家)
 古川利明(ジャーナリスト)
 青木理(ジャーナリスト)
 三宅勝久(フリージャーナリスト)
 木川統一郎(弁護士・元中央大学教授)
 粟野仁雄(ジャーナリスト)
 植草一秀(元早稲田大学教授)
 井野賢二(弁護士)
 西山明行(弁護士)
 二木啓孝(ジャーナリスト)
 検察の暴走を許さない香川県民の会
 橋野高明(同志社大学人文科学研究所研究員・日本キリスト教団牧師)
 夏井辰徳(脚本家)
 小坂和輝(中央区議・医師)
 森達也(映画監督)
 門間幸枝(袴田さんを救う会 副代表)

主催:12・5市民の連帯の会 実行委員会
   【三井環事務所】東京事務所
   〒110-0015 東京都台東区東上野6丁目1番4号
         イワツキビル TEL. 03-3844-8722
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