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●辺野古「この風景は戦争」: 誇り高き「海猿」の実像は番犬様の飼い主「アベ様のイヌ」

2014年08月22日 00時00分45秒 | Weblog


マガジン9』の記事【三上智恵の沖縄撮影日記〈辺野古・高江〉 第3回「もはや戦場だ」~8月14日、ついに辺野古は包囲された~】(http://www.magazine9.jp/article/mikami/14204/)。

 「船長の誇りを散々傷付けた挙句、海難救助ということなら助ける、と念を押してきた。海猿たちはプロだ・・・・・・国に逆らうものはこうなるぞ、と言わんばかりだった。海の安全を守るはずの彼らは、基地を作りたい政府の手先になり、反対運動を恫喝する役割」・・・・・・マンガや映画等で喧伝されている誇り高き「海猿」の実像は、番犬様の飼い主「アベ様のイヌ」だったわけです。

 そして、今や辺野古の海は「戦争」「戦場」。アーサー・ビナードさんの別の発言(『森住卓のフォトブログ』の【2014年08月15日 海上保安庁法的根拠無く平和丸を拘束する。】、http://mphoto.sblo.jp/article/102426760.html):

   「座り込みテントで詩人のアーサービナードさんの姿を見つけた。
    再会を喜んだのもつかの間、彼の目が辺野古沖に向けられた。
    「8月15日どこでこの日を迎えるか?とても重要なこと。
    なにが終戦記念日だよ。沖の風景を見ろよ。
    沖縄が日本政府の攻撃にさらされている
    もう、この風景は戦争だよ。」
    と怒りをあらわにした」

 辺野古で何が起きようが、京都や広島で何が起きようがお構いなしに夏休みを満喫して遊びほうけるアベ様、「ワシャ知らん」を決め込む仲井真弘多県知事、アベ様同様「差別性の極み」を続ける番犬様・米軍・・・・・・そして、沖縄の海を保安するどころか破壊し、危険に晒す「アベ様のイヌ」・海上保安庁。

   『●国外移設どころか、やはり辺野古埋立承認へ:
       2010年11月の沖縄知事選の予想が現実に
   『●2010年11月の沖縄知事選の選択はやはり誤りだった
                ~そうさせた「本土」の重い責任~
   『●稲嶺進氏が名護市長選圧勝:
        「安倍政権はそれでも埋め立てを強行できるのか?」
   『●「辺野古の海を守ろう」:
         アベ様の「政権が抱える差別性の極み」に屈せずに
   『●丸腰市民へ掃海母艦派遣・・・アベ様豪語「最高の責任者は私だ。
                 ・・私たちは選挙で国民の審判を受ける」

   『●番犬様の(ウラアリな)オモテナシは随分とお高い

   『●「辺野古の海を守ろう」:
            アベ様の「政権が抱える差別性の極み」に屈せずに
   『●辺野古移設推進の仲井真弘多氏や丸腰の市民に
         掃海母艦を派遣するようなアベ様を支持してはいけない
   『●米軍の「差別性の極み」:NNNドキュメント’14
       『続・放射線を浴びたX年後 日本に降り注いだ雨は今』


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http://www.magazine9.jp/article/mikami/14204/

三上智恵の沖縄撮影日記〈辺野古高江

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沖縄・普天間基地へのオスプレイ配備をめぐる抵抗運動の様子や、新たな米軍基地建設計画が進む沖縄本島北部・東村高江の住民たちの闘いを描いたドキュメンタリー映画『標的の村』を撮影した三上智恵さん。辺野古や高江の 現状を引き続き記録するべく、今も現場でカメラを回し続けています。その三上さんが、本土メディアが伝えない「今、何が沖縄で起こっているのか」をレポートしてくれる連載コラムがスタートです。毎週連載でお届けします。
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第3回
「もはや戦場だ」~814日、ついに辺野古は包囲された~


 一夜明けると、海を埋め尽くす大船団が大浦湾に展開していた。

 「これじゃあ沖縄戦だ」

 明け方、大川から大浦湾に猛スピードで入っていた私は、フロントガラスから飛び込んで来た海に浮かぶ黒い海保の大船団に胸が潰れそうになった。

 8月14日の光景は一生忘れないだろう。

 私だけではない。 これを、沖縄戦開始を告げる1945年3月の光景とダブらせた人は多い。

 翌15日には、水平線に連なる大型の海保の巡視艇、海保のボート、警戒船、合わせて86隻までは数えた。

 島は、再び力ずくで包囲された。少なくとも辺野古沖は「占領」されたのだ。

 2004年も、海のボーリング調査を巡って、防衛局の監視船が作業員の船を守るといいながら、反対運動の船と激しくやりあった。

 防衛局の船を操船するのは、雇われた辺野古の漁師たちだ。基地を止めたい人々は、海人と闘いたくはなかったが、仕事の邪魔をする市民に対し、海人も容赦なかった。

 しかし、クレーンを積んだ大型の台船がやって来た時、それを止めようと飛び込んだ市民を間一髪、下敷きになる前に救い上げたのも、海人だった

 そこには、対立の中にも、島で生きる人間同士を繋ぐ何かが存在していた

 今回、直接反対する人を押さえつけるのは海上保安庁に代わった。

 もう、海人は前線に立たない。それは、両者を知る私たち地域人としては本当にほっとする。

 海猿たちのほとんどは県外だが、中にもうちなんちゅはいる。

 物々しい海上。

 キャンプシュワブからは、赤い数珠繫ぎのウキがスルスルと引き出されて行き、海を囲い込んだ。 黄色いブイも打たれた。

 様子を見ようとすると、工事区域にも、提供水域にも入っていないのに、海保のボートが過剰に制止する。一時、反対運動の要になる平和丸は14隻に囲まれ身動き出来なかった。

 下の動画で左側の水面に出てくるのが、海を分断する赤いウキである。

 15日には、平和丸が海保に拿捕。

 定員13人が目一杯乗っている上に、海保の職員が次々乗り移ってきて、抵抗もしていない船長を2人掛かりで押さえつけ、確保されてしまった。

 提供水域でもなく、理由の説明を求めても答えず、実力行使あるのみ

 やがて、大雨と雷で、小さい屋根しかない平和丸の船上に危険が迫り、いつもの平島の内側を通って港に帰ろうとしたところ、海保の船が立ちはだかった。

 「今日からここは通れません!」

 沖を回ればリーフから出てしまい、さらに波も風も当たる。

 安全のために通してくれと言っても聞かなかったので、やむなく外を回ると案の定、悪天候で視界はゼロに。

 立ち往生しているところに海保が現れた。

 船長「岸はどちらですか? それだけでいいから教えて下さい」

 海保「船長さんならわかるのでは?」「そんなことで12人の命を預かるとは、無責任だ」

 船長の誇りを散々傷付けた挙句海難救助ということなら助ける、と念を押してきた

 海猿たちはプロだ。訓練も受け、GPSも無線も装備している。島の未来のために止むに止まれず四級船舶の免許を取り、海に出た素人たちに恥をかかせて楽しいのだろうか

 結局、海難救助で曳航され、事情聴取をうけ、乗組員の住所氏名を記録される。国に逆らうものはこうなるぞ、と言わんばかりだった

 海の安全を守るはずの彼らは、基地を作りたい政府の手先になり、反対運動を恫喝する役割を演じている。

 戦場の島に戻りたくない、ここは譲れないんだとメガホンで叫ぶ言葉に対し「工事区域に入ると危険です。それ以上近づくと、処置します」とだけ繰り返す。サングラスをかけたロボットのように。

 そして、2004年、2005年と海の上に座り込んで止めてきたボーリング調査の掘削が17日、ついに開始された。

 私は絶望感に襲われていたが、詩人のアーサー・ビナードさんが私にこう言った。

 「沖縄戦、みたいね。でも、まだ戦争じゃない。まだ埋めたても始まってない。8月6日の原爆で言えば、僕たちは今8月5日にいる。8月5日なら歴史は変えられる」

 笑顔のアーサーさん。その奥の海には黒い船影が連なっている。

 圧力を前にしても、冷静で前向きな思考ができる能力。それこそが、今の私に一番必要だ。


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三上智恵(みかみ・ちえ): ジャーナリスト、映画監督/東京生まれ。大学卒業後の1987年、毎日放送にアナウンサーとして入社。95年、琉球朝日放送(QAB)の開局と共に沖縄に移り住む。夕方のローカルワイドニュース「ステーションQ」のメインキャスターを務めながら、「海にすわる~沖縄・辺野古 反基地600日の闘い」「1945~島は戦場だった オキナワ365日」「英霊か犬死か~沖縄から問う靖国裁判」など多数の番組を制作。2010年には、女性放送者懇談会 放送ウーマン賞を受賞。初監督映画「標的の村~国に訴えられた沖縄・高江の住民たち~」は、ギャラクシー賞テレビ部門優秀賞、キネマ旬報文化映画部門1位、山形国際ドキュメンタリー映画祭監督協会賞・市民賞ダブル受賞など17の賞を獲得。これまで300回を超える自主上映活動が続いている。現在、次回作の準備を進めている。
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三上智恵監督新作製作のための
製作協力金カンパのお願い

沖縄の基地問題を描く、三上智恵監督新作の製作を来年の2015 年完成を目標に開始します。製作費確保のため、皆様のお力を貸してください。
◎製作協力金10,000円以上、ご協力いただいた方(もしくは団体)は、映画HPにお名前を掲載させていただきます。
◎製作協力金30,000円以上、ご協力いただいた方(もしくは団体)は、映画エンドロール及び、映画HPにお名前を掲載させていただきます。
※掲載を希望されない方はお申し込みの際にお知らせ下さい。

■振込先
郵便振替口座 00190-8-513577
名義:三上智恵監督・沖縄記録映画を応援する会
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■「この風景は戦争」な、破壊「損」な辺野古を想うと複雑な心境だね…誇り高き「海猿」どころか「アベ様のイヌ」 (A.S.)
2022-12-04 09:53:28
■「この風景は戦争」な、破壊「損」な辺野古を想うと複雑な心境だね…誇り高き「海猿」どころか「アベ様のイヌ」(https://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/a5afa70c7e2b62c8fb07f9f9c1aa9675

▶【政界地獄耳/海保と海自 強引な政治が現場に混乱招く】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202211230000143.html)/《★自民党政調会長・萩生田光一は21日、海上保安庁の防災基地での訓練を視察し「最前線で第三国と接する機会のある海上保安庁の皆さんの装備がどうあるべきか、安全保障のうえでも海上保安庁に果たして頂ける役割は大きなものがあると再認識した」と発言した。自民党は海保の装備や組織自体を“総合的防衛力”という表現で一体化させようとしている。 ★さかのぼる11日には防衛相・浜田靖一が自衛隊法では有事の際に海保を防衛相の統制下に入れることができると定められていることを前提に、日本が外国から攻撃を受ける「武力攻撃事態」に備え、防衛相が海保を指揮下に置く「統制要領」策定に前向きな考えを示している。それを受ける形で16日、海保庁長官・石井昌平は「統制要領」策定に関し「政府として具体化について検討していくと承知している。海保としても積極的に参画したい」と述べる一方、海保が重要視する「非軍事的性格を保ちつつ、適切な役割分担を確保し、漁船の保護、船舶の救難などを実施する」とした。 ★政治家と幹部の中ではつじつまが合っているつもりだろうが、海上保安庁と海上自衛隊は歴史と認識が大きく違う。戦後すぐ、1948年(昭23)、海上保安庁設立。当時GHQは旧軍人の公職を禁止しており同庁は旧軍人なしで立ち上がった。50年、警察予備隊設立。52年、海上自衛隊の前身、海上警備隊発足。ここには旧海軍のOBが多く関わった。それ以降、両組織は役割も違うが全く別の編成と組織で活動してきた。海保は警察庁でも防衛省でもなく国交省所属なのもうなずける。極端に言えば無線交信の周波数や海保の巡視船と海自の艦船の船名が同じだったりすることすらあった。その後不審船対応などで協力関係が必要不可欠になったが、強引な政治の進め方が現場に及ぼす影響も考えるべきだろう》

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