おっさんひとり犬いっぴき

家族がふえてノンキな暮らし

温故知新、温新知故

2024-04-07 12:34:44 | 日記
 地区で活動する自治会の会計をすることになったが、これまでのデータが入ったUSBをもらいデータを開いてビックリした。自治会のメンバーが定年退職したような人たちばかりだからか、もらったデータが滅茶苦茶なのだ。10年前の人はパソコンに通じていた人のようで、かなり細かいところまで作り込んでいた。

 ところが、引き継いだ人の中にはパソコンができない人もいて、いろんな人に手伝ってもらってデータを入力していたため、パソコンを使っているにも関わらず、まるで紙ベースで作ったようなデータばかりで、おまけにファイル名を付けるということがないので、一体どこにどういうファイルがあるのかわからない。片っ端から開いてみるが、古いデータを複製し、あちこちコピーして新しく作っているので、途中で何が何だかわからなくなってしまった。データに関しては、帳面に書かれたものを参考に、一から入力のフォーマットを作ることにした。

 役所に転入届を出しに窓口に行っても、次はあそこの課に行ってください、その次はあそこの課に行ってくださいと、役所の中をたらい回しになる。IT化を進めるというのなら、本来は窓口で手続きすれば、それだけで関係するすべてのものが完了するのが当たり前だ。役所だけではない。運転免許証だって一緒に変更してくれるのが行政サービスというものである。

 が、コンピュータの便利さを理解していないと、かえって紙ベースよりも面倒になる。たったひとつを追加するために、あっちのファイルこっちのファイルと関係するすべてのファイルを探して同じことを記載する。パソコンを使っているのに、いろんなところにファイルがあり、どれも関連づけられていないから、帳面以上に大変だ。

 新しい技術ができたとしても、古いやり方をそのまま流用しているのでは、新しい技術とは言えない。が、そのことを理解するのは意外と難しい。

 逆に新しい技術に慣れ親しんでいても、それがそれほど便利に感じないと、古い技術に新しさを発見したりする。

 最近こんなニュース記事を読んだ。生まれながらにキャッシュレス世界で育ったアメリカの若者の間で、現金を使うことが流行しているという。キャッシュレスが当たり前だった世代には、手持ちのお金がなくなるということが新鮮なのだ。

 若者は言う。お金を少しずつおろし、それを「食費」「交際費」などと書いたいくつかの封筒に入れておく。それがなくなると、銀行に行って現金を下ろし、封筒に入れておく。これが節約につながることがわかり、新しい時代の大発明だと感じている。

 音楽はダウンロードして聴くのが当たり前だった若者には、レコードやカセットテープの音が新鮮に聞こえ、機器を操作するということが新しい音楽の接し方になっている。
コメント
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