蛇口屋

リフォーム業界のあれこれ

ガス漏れは怖いですね

2007-01-20 19:33:42 | Weblog
北海道の北見市のガス管の事件、本当に怖いですよね。
ちなみに、住宅の敷地内のガス管は、その家に住む、お客さんの持ち物になるんです。
つまり、メンテナンス、老朽化による配管替えなんかもお客さん負担って事で、もし、あの事故が、宅内で起こっていた場合、自己責任になるんでしょうか?
蛇口屋、なんか理不尽を憶えます。
今、老朽化を迎えている今回の事故で折れた鋳鉄管や、白ガス管って言われる、鋼管に亜鉛メッキしただけの管は、いつ穴が開いたり、漏れたりしてもおかしくない状況だと、専門家の方は言ってました。
安全なオール電化が流行ったり、消費者のガス離れが進むのも、一つは時代の流れなんでしょうかね。

さて、今日はL方システムキッチンの台付き混合栓を取り替えてきました。

もう、一日がかりですよ。

普通、システムキッチンのシンクキャビネットの下には点検口があります。物によりますが、30㎝×60㎝くらいが標準ですよ。で、そのふたは割と簡単に取れるんです。そこを開けて、奥行き10センチほどの配管スペースに手と工具を突っ込んで、端から見てると、システムキッチンのキャビネットに人間が食べられているような格好で、混合水栓を何とか交換するんですが、今日伺ったお宅、その点検口を開くと、プウ~ンとヘンな臭いが、まるで、キノコを栽培している室内みたいな臭いがしてきました。

おや? 

と嫌な予感がした蛇口屋は、その点検口から手を突っ込んで、床を触ると、ヌルッとしますよ。

ハンドライトを付けて、点検口に顔を近づけて見ると、蛇口屋の眼鏡がにわかに曇りました。
そして、耳に入ってくるシューっと言う音。

10年ほど前の、TOTOの台付き混合栓の、お湯側の耐圧ホースに若干の、本当に目には見えないくらいの切れ目が入っていて、そこから、霧のように、配管スペースにお湯を吹き出して、キッチンに隠された壁や床を満遍なく濡らしていたようでした。

後ろの石膏ボードはカビだらけ、フローリングは腐ってボロボロ。

蛇口屋がそのことを告げる前に、その家の奥さん、蛇口屋の異変に気がついて、ずっと見ていたんでしょうね、自分が今まさに腐って行くその様相に悲鳴を上げてました。

システムキッチン自体の造りは水に強いんで、このような濡れ方をしても、外側の塗装を伝って水は下に落ちるだけですけど、その廻りの建材は、普通に水に弱いですからね。

人知れず、隠された配管って、極々希に、こんな悪さをしたりもします。

今のシステムキッチンは、配管の接続部は、キッチンのキャビネットを開くと普通に見えるから、点検も簡単ですけどね。このお客さんと同じような造りなら、一度確認してみた方がいいかもしれませんね。

プラスのドライバー一本で、確認出来ますよ。

ちなみに、ここのお客さんは、腐っていた床とカビていた壁を全て取り替えて、蛇口屋はほぼ一日掛かりだった訳です。

工事が終わると、本当にホッとした表情をされてました。

「見えない所にも注意しなきゃ」と奥さんは言ってました。

本当に、漏れているのがお湯で良かったですよね。