蛇口屋

リフォーム業界のあれこれ

電器ボイラーはCO2削減に貢献するか?

2007-01-14 19:17:22 | Weblog
この仕事をしていると、良き聞かれるのが、「電気のボイラーって高いの?」
という質問をされます。
原因は、灯油の高騰にあるのだと思います。
この話社長にすると、『蛇口屋、おまえ、電気の資格取れよ』と今後の会社経営を考えた上でそう言われるくらい、最近多く聞かれるようになりました。だいたい2件に1件ペースですね。

自動車を運転して、灯油の暖房設備を使って、給湯設備を使う蛇口屋としても、この重油の高騰は、正直、早く何とかして貰いたいんですが、世界的な規模で考えれば、重油を使う人たちが増えてきているって話しで、考えようによっては、一部の先進主義国って言われる人たちが、この便利な資源を独占してきた経緯を考えれば、世の中はなだらかな平和に満ちてゆこうとしているわけだから、一個人の人間として、燃料代が高いの安いのっていうのは贅沢な話しだと、蛇口屋的には納得しています。多分、最終的に言えば、飢える人間が居なくなれば、紛争なんかも無くなるんじゃあないかなあ、なんてお気楽極楽な事を考えています。

最も、この状態を使って、誰かが一方的に利益を独占するのは何とかしてもらいたいです。
よろしくお願いしますよ、世の中の優秀な政治家の皆さん。

さて、電器ボイラーの話しなんですが、たぶん、貯湯式の電気温水器を指して皆さんは言ってらっしゃると思われます。
一応、瞬間給湯タイプの電器ボイラーはあるらしいのですが、蛇口屋、電気屋さんじゃあないのでその辺は詳しくないですから、詳しくはここのHPで参考にして下さい。

で、現在、支流の電気温水器ってどんな物かっていうと、夜間、深夜電力という、お安い電気代を使ってお湯を沸かして、日中は保温してお湯を使用すると言う、言ってみれば電気ポットが巨大したような物です。もちろんその容量は少なくても200リットルから500リットルくらい。大きさは比べものにならない程大きな物です。

利点としては、全く音が出ない。排気も出ない(煙突、排気管の類がいらないと言うことです)灯油設備、ガス設備が不要で、他の給湯設備に比べて火災や事故に繋がる可能性は少なく感じます。

欠点としては、他の設備に比べると、器具としての大きさが大きくて(4~5人家族用で高さ2メートル×直径80センチ)、重い(500㎏以上)。リフォームなどでこの器具を選ぶ場合は、置き場所の床などに補強をいれますから大工工事も必要になります。
単相200Vの深夜電力契約の別電気メーター及び配線が必要になりますから、電気工事が発生します(一般家庭は単相100V)。そして、一日に使用できるお湯の量が限られてしまいます。一度お湯を使い切ってしまうと、次の日の朝までお湯が使えません。もちろん、高め(60℃~70℃くらい)に設定されたお湯を、水と混ぜて使ってゆくので、倍近くのお湯を使うことが出来ますので、お湯が無くなってしまうことはまず滅多にありあません。

と、まあ、良いところもありますが悪いところもあります。
設備器具を選ぶ上では、その器具を勧めてくれる施工店さんやそれ以外の選択肢を持っている施工店さんや、展示会などへ足を運んでじっくり考えるのが良い様です。

ただ、そんなお店側の人から、「家で灯油やガスを遣わないから、地球環境に優しいです」と言う意見をいただいた奥さん、それだけは間違っていますよ。

残念ながら、この国の発電エネルギーの8割は、火力発電で、石油に頼っている状態です。
つまり、家で灯油を燃やすか、発電所で石油を燃やすかのと言う問題で、場所を違えてCO2は生産されている訳です、しかも、熱を使って電気を作って、その電気で熱を作るこのパターンだと、最も効率を悪く電気を使っている事にもなります。

回る、光る、発熱するを複合的に行って初めて電気って効率良く使っているって事になるのではないのでしょうか。しかも最後の熱だけは、多くの家電で必要の無いものとされてますよね。出来ればこの無駄な廃熱を利用してお湯を沸かしたり、暖房を使えたらいいなあ、と思うのは蛇口屋だけでは無いはずです。

そして、蛇口屋としての意見なんですが、電気温水器を取り付けた場合、少なくともサーモミキシングの自動的に温度を調整してくれる混合栓を付けた方が良いですよ。
お湯のみを使える水栓のタイプだと、熱いお湯が出て危ないです。特に小さな子供のいるお宅は注意してくださいね。

以上、給湯器具選びの参考までと、あくまで水道設備側から蛇口屋でした。