武蔵國日記(むさしのくににっき)

土佐日記にあやかって、「女もすなる日記といふものを、中年男もしてみむとてするなり」

原発事故と太平洋戦争

2011-05-22 13:56:16 | 人間観察
作業の実務を担う者に権限は与えられず、
決定の権限の有る者には、事故の実態は把握出来ず、
しかし事故は早い段階で坂道を転げ落ちる様に悪化していた。

事故の当事者は、なるべく事故を軽く考えたい心理が働く
ここに大きな落とし穴が有る。
得られた情報から、最も楽観的な報告を上げ続けることになる。

「作業」を「戦闘」と置き換え
「事故」を「負け戦」と置き換え
「決定の権限者」を「大本営」と置き換え
「作業の実務者」を「兵士」と置き換えれば、
太平洋戦争時の日本と何ら変わることがない。

大本営の将軍と参謀達は何にも反省しなかった。
他人から指摘されるのではなく、
今回の事故について、当事者達は自分をどう総括するのだろうか?


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