医療白書2006、お勉強シリーズ③、最終回!
これは最近myブームなtopicです。苦笑
医療白書の中の論点20、で取り上げられていました。
近藤克則先生がその論点を書いていて。
この先生の本を下に、エルモの「格差社会」の勉強会をしたことがあって。だから、その補足というか、自分的にもうちょっと勉強したいな、と。
●医療政策の評価の基準
3E…効率(Efficiency)、効果(Effectiveness)、公平(Equity)
この3つをバランスよく、評価しなくちゃいけない。
だって、費用がかさんで効率良くないと持続可能な政策になんないし、利用者はいなくちゃ効果は測れないし、誰かに有利で誰かに不平等じゃ政策とは言えないからだそうだ。
納得!
●主観的健康観
これって、すっごい、いい言葉。私がずーっと考えてきた言葉に似てる。自分で自分の健康を決める!て感じ。
とある研究より。
社会的地位(教育歴、所得)が低いほど→主観的健康観は悪い
そうだろうな~、て思うよね。なんとなくイメージできても、こんな風に○○倍違う!とエビデンスbasedで言われると、説得力がある。
うつも低所得者に何倍も多い。
結局、{主観}に影響及ぼすものが、その人の生活すべてだからだと思う。生まれ育った環境、性格、仕事、対人関係、社会的地位…。さまざまなファクターがはるかに多様で複雑に絡んでいて、医療における細かな検査データ(たんぱく質がどうのこうの)も大事なんだけど、それ以外のファクターの存在が、結局は「主観的健康観」を左右するんだろうな、ということを思う。すると医師にできるのは、苦痛の除去と機能回復のお手伝い、こころの痛みを聞いてあげること、くらいなのかなぁ。
長くなっちゃった…。難しいね。一言で言えないや~><
●アメリカ型かヨーロッパ型か
結局この議論も、答えはでないんだけど。
アメリカ型→高所得層が多くの自己負担と引き換えに質の高い医療サービスを買える医療制度
ヨーロッパ型→健康は人権、医療はすべての国民に公平に保障されるべき。(社会階層別死亡データを公表し、健康格差是正に取り組む政府も。)
日本はアメリカ式になりつつある。
それなのに、ヨーロッパ式に近い、「平等」の考え方が染み付いているのかもしれない、なんて思った。
つまりは「みんな平等であれ」。
義務教育をみーんな受けれて、国民皆保険制度、みたいな感覚?
「格差があっても仕方ない。実力主義だもの。そのかわりアメリカンドリームで一発逆転できるのよ」て言うアメリカ式に馴染めない気がする。
そうゆう実力主義に反発を感じるのは、古きよき日本人の考え方なのかも~って。
なのに現実に格差のひらきっぷりはますます加速するばかりだから、
違和感を感じちゃうのかも。
なんて、私の個人的意見でした。
実力主義は潔いし、夢も野望もあるけど、冷酷さも同じくらいあるからなぁぁ。
何がいいんだろうね。
おしまい。
PS 今日の病院実習で。
「保険に入ってないから今まで病院に来れなかった」と緊急入院になって来られた方がいました。
私と年は変わらないです。目の病気、3つぐらい重なっていました。
詳しくは分からないです。偶然、又聞きなので。
すっごく、考えてしまいました。
その人の今の気持ち。親の気持ち。
月曜日は違う科に私は行くんだけど、その人のことが気になります…。
でも何も出来ないから、会いにいけないや…。
でも。。。。今、悶々としてます。。。。