『らくだばオーナー』井之口らくだ。の笑いと感動日記

2009年2月25日念願の夢叶って『関西酒場らくだば』を開店。その日々、経験する笑いと感動を日記にしてご紹介。

例えば、「こだわる」ということについて

2005-09-27 | Weblog
本日、11月~変更されるグランドメニューの試食会が
当店で行われました。

一部変更のモノを含めて、全部で20品ぐらいのメニューが一新されます。

今回、私の中のテーマは「蓋」。

自称:テーブルマジシャンの私は、卓上に料理をお持ちして
そのまま、ただで引き下がってくるなんて、我慢できない。
(といいながら、ほとんど、アルバイトの子達が運んでいますが・・・)

テーブルに提供した瞬間、パっと華が咲くような・・・
そんなイメージで、蓋付の器を探しまくりました。

実際、パっと華なんて咲きません。
咲かすことなんか、到底不可能です。
私はテーブルマジシャンではありませんから(どっちやねん)。

ただ、あの、パっと蓋をとった瞬間、あったか~い湯気がふわ~っとでたり
例えば、海苔からくる、磯の香りがぽわ~んと立ち昇ったり、
はたまた、蓋がとられた中身をついつい、のぞき込んでみたくなったりと
蓋のもつ魅力って、とても大きいと思うのです。

今回、実に20品中、1/3が蓋付の器で料理を提供します。

ま、中身は期待以上のモノが入ってるかどうかは、正直、自信がありません。
でも、自称:テーブルパフォーマーの私は、演出のない料理なんて
志村けんと加ちゃんのいないドリフターズのようなモノ、、、って思ってしまうのです。

だから、おっきなことはしなくたっていい、ちょっとだけ演出ができればいい。
そのちょっとした演出が「蓋をとる」ってことなのです。
ドリ蓋ターズ出身の私は、そう思うのです。

ヒントは、「お重」で「だし巻き玉子」をだしているお店に出会ったことから。
ただただ、シンプルな玉子焼きですが、お重の蓋をとった瞬間、
玉手箱のように白い煙が立ち昇り、できたて感をなおかつ増徴させるそれは
私にとって、大きな衝撃的な事件でした。(おおげさ・・・)

そこから、私は、「蓋」探しの人生が始まりました。
自分で受けた感動は、絶対、お客様も同じく、感動を受けるはず。
その熱い信念のもと、本日の試食会に参加。

見事、「お重」で「だし巻き玉子」作戦は成功。
(おいおい、それ、ただのパクリでしょ・・・)

いいのです。
パクっていいのです。
いいものに出会ったら、すぐパクったらいいのです。
頑なになって、プライドが許さない!なんて、いってる暇があれば
すぐパクってしまったほうがいいのです。

ヒトの恋人なんてもの、すぐパクってしまえばいいのです。
(これは、ちと、違うか・・・、いや、パクってしまえばいいのだ、TODOさん)

要は、自分色に染めてしまったら、それでいいのです。
アレンジってやつです。
パクって、少しだけ、自分の色に染めちゃえば、もう完璧な「オリジナル」です。

まずは、いいモノ(ヒト)に出会うこと。
いいモノはそこら中に転がっています。それに気づくかどうかの話。
アンテナをビンビンに張っていたらすぐにいいモノに出会えると思います。
そう、信じて、MYアンテナは常に、3本立ちです。

とにかく、「蓋ブーム」はやってくる!

と、、、思う。

今日、無茶苦茶気にいった「蓋付の器」がありました。
その器に、なんの変哲もないチャーハンを盛っていただきました。
なんの変哲もないから、少し変哲のある、蓋付の器に盛っていただいたのです。

が、しかし、あまり、周りの反応がよくない・・・。

「蓋、いらないじゃん・・・」とあるチーフがぼそり。

「蓋がいるんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
心の叫び。

いや、我慢できなくて、口にだしていってしまった。
周りは冷ややかだ。

え?オレだけ?

みたいな。。。

卯乃家は関東には6店舗。
店長、チーフ、あわせて12名の試食会。

いわゆる、

1対11。

四面楚歌どころの話じゃない。

11面も塞がれているのだ。

Oh!MY GOD!

誰もわかっちゃいない!

(誰もわかっていないのは、ワタシ)

本日、司会進行役の私が、駄々をこねたばかりに、中々、チャーハンから
先に話が進まなくなってしまった。

でも、ヒトには譲れないモノってあるだろ?

単なる私は、わがままな子供だ・・・。

絶対、あの器は来年、流行る!

今にみておけ、卯乃家軍団!

おいおい、仲間を敵にまわすなって・・・。

最後の最後になって、一部の店長が
「うちもあの蓋、使いたいんですけど・・・」なんて、、、

最初から、いってるだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

まぁ、いいです。
わかってくれれば、それでいいのです。

私は、ヒトリじゃなくなった。

そう、私には蓋仲間ができました。

私はヒトリじゃない、

「蓋(ふた)リ」なのさ。

こんなオチで納得がいくか!

今日の試食会を終えた、私も同じく、納得のいかない一日でした。
だから、単なるわがままなだけ・・・、早く、成長しなさい、イノグチさん。

いや、成長しなくたっていい。

いいと思ったモノは絶対、やり通してやる!

暴走しまくってやる。

脱線してやる。

は~、すっきりした。

ブログで、ストレス発散するなっちゅうの。

お付き合いいただきありがとうございました。

このお礼は、11月1日からの新メニュー、
「感動の蓋付チャーハン」をご馳走いたします。

それでは、また、11月に、蓋たび、会いましょう!

                       
                       

                    





















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4 コメント

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蓋りの秘密 (店長北沢)
2005-09-28 00:12:00
こんばんみ。

私のブログにも書きましたが、かなり新メニュー期待しちゃいます



ドキドキ



一緒に発見したお重のダシマキ



あれが発端で、蓋にはまるとは・・・



ちなみに膳丸の新メニューは10月から始るのですが、

『おばんざい屋の焼き飯』では一足早く、蓋つきのお重に入れちゃってます



あは



だからチャーハンも蓋付きは全然ありでしょ

要はそれが似合うか似合わないかで、必要か必要じゃないかってとこじゃない。



頑張って井之口店長



私でよければいつでもとんでもないこと言っちゃいます
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食欲の秋 (あかね)
2005-09-28 01:00:03
蓋付いいですね~。食卓で蓋を開けるのは鍋くらい…でしょうか。

開ける瞬間ってドキドキしますよね。私も開けてみたい。。。



さて、ブログはいつも拝見させていただいてますが今日初めてグルナビをみさせていただきました(今頃ですみません)



卯ログ楽しかったです。月に行ける階があったんですね~。ピョン吉店長の写真(ラクダ)まで公開しているなんて素敵です。膳丸八重洲店とは違った落ち着いた文章(でもやっぱり周りに人がいるときは見ちゃダメです、笑い過ぎで怪しい人になります)グルナビをこんな風に楽しんでるのもおかしな話ですが、グルナビ発のエッセイストとしても頑張ってください!
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蓋コブラクダさんへ。 (トド)
2005-09-28 08:22:13
『蓋』賛成



不必要だっていいじゃないっすか!

要はビジュアル=視覚で楽しませれば



料理には五感の内の何か一つが含まれるだけで、

美味しさ120%



チャーハンという、五感を取り入れにくい料理だからこそ、

『なんで蓋』っていう『視覚』を

取り込むなんて、絶対に面白い発想!!



味で勝負!の調理人の方には理解しがたい方もいるとは思います。

が、プラスアルファを演出したいサービススタッフには

これ以上のネタはない



それに、卯乃家新宿東口のように、3フロア構成の店舗の場合、

どうしても通常店舗より、料理を提供する事に

若干のタイムロスが発生してしまいます。



だから、なおさらなんです



蓋ってヤツは『視覚』で興味心をくすぐるだけでなく、

『保温効果』だって当然持ち合わせてるんですからね



まさに『一つで蓋つの相乗効果



な~んつって



以上、何だろうがパクり賛成派のトドでした
返信する
フタが降った。 (井之口)
2005-09-28 13:37:54
おまえらってやつは~。



電車男の気分です。



賛成派がこんなに!いるなんて

これでやっと、4対11でしょうか。

いや、店長全員を巻き込めば、9対6。

圧勝!



あのチャーハン蓋をあけるとね、

チャーハンがあってね、そこにね・・・

あれが刺さってて、そのあれを開けるとね、

あれが書いてあってさ、あれが当たったらね、

そのあと、あれをサービス!なんて、企画もね、

その場で思いついちゃって、発表したわけですよ。

まるで、お子様ランチのあれですよ。

あ~、またイノグチかぁ~、って顔、みんな

するわけですよ。

いわゆる、「苦笑」ってやつ。

あれ、たまんないですよね~。

堂々と笑うほでではないけど、

ちょっと可笑しくて顔がニヤっとしちゃう。

イノグチの笑いに対する真髄ですな。

ま、どうでもいっか。

とにかく、北沢プロと茜ちんとトドさんの

アドバイスは、かなり私の暴走列車の

後押しになりました。

ありがとうございます。

仲間がいると心強い。

できれば、その場にいて欲しかった・・・。



でも、やるしかない!



茜ちん!

帰っちゃうの!

ぐるなび、見てる場合じゃないよ!

こんなにパソコン上で会話してるのに

一度しか会ってないなんて、

そんな話ないよ!!!

これから、誰が八重洲地区の暴走列車を

止めるんだよ。

あの列車のブレーキは茜ちんだと思っていたのに。

トドさんは、ある理由で、その暴走列車に

便乗してるしさ、

茜ちん、早まるな!

せめて、鹿児島ぐらいにしておけ!

(って、場所の問題じゃないね)



でも、勇気ある決断です。

(勇気はいらないか、実家だし)

茜ちんのこれからの人生を想像してみる。

・青い空

・青い海

・白い砂

・輝く星

・苦い瓜

素敵なことばかりじゃないないですか!

沖縄、ボクもいきたいなぁ!

来年の夏、みんなで沖縄!

トドさん、飛行機用意して!!!



とにかく、ひとついいたいのは



離れるからって、離れるわけじゃない。



つまり、物理的じゃなくて、心がってこと。

どこにいたって、オレたちは親友だよ。

(勝手に親友にするな、しかも簡単に・・・)



新しい未来、応援してますぞ。



GOOD LUCK 茜。



その前に、お別れ会しなきゃね。



               
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