手を合わせる

ありがとう、
ありがとう、
ありがとう、

何度も
ありがとうをいってくれた。

何度も
何度も
深々と頭を下げて
いってくれた。

オーストラリア人
韓国人
ドイツ人

日本人じゃない
彼らが

ありがとう
ありがとう

と何度もいってくれた。

外国人は
知らずに
奈良の鹿せんべいを
食べてしまうかもしれない。

外国人は
知らずに
ありがとうを
いうときは、必ず
手をあわせないと
いけないもんだと
思ってるかもしれない。

今、
ボクたちが
ありがとうをいうとき
手をあわせて
いう機会ってあるだろうか。

ご飯を食べるとき
「いただきます」
ご飯を食べ終えたとき
「ごちそうさまでした」
星空を見上げて
「お願いします」

それ以外に
「ありがとう」をいうとき
手を合わせて
ちゃんと
心を込めて
ありがとう、
いえてるだろうか。

手を合わせて
ありがとうといってるヒトを
みて、
ボクは、
本当に本当に
感謝の気持ちが伝わった。

手を合わせること。

それは
きっと、
ボクたちが
ずっとずっと知らない
大昔の誰かが
決めた儀式。

なんだろうけど
日本人が
日本人のボクが
忘れていた
本当に感謝の気持ちの伝え方。

日本人じゃない
彼に教わった。

彼らに送った色紙。
ボクの書いた文字が
世界中のどこかの
誰かの部屋に
飾られている。

とても
ウレシイこと。
とても
幸せなこと。

飾ってくれて
ありがとう。

両手
重ねて
心を込めて
ありがとう。

彼ら
彼女らに
この気持ちを伝えたい。

ありがとう。
ありがとう。

感謝。