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月の満ち欠けに時の流れを感じながら、皆でそれぞれの持ち時間を楽しく意味あるものにしていきたい。

恩田陸「蜂蜜と遠雷」を読んだ

2020-05-02 17:12:10 | 日記

  コロナウィルス感染予防対策で、図書館が閉館になり、随分時間が経った。友人たちとのやりとりでも、結構「図書館に借りた本を読み尽くしてしまった」とか、「しょうがないので、手持ちの本を読み返し始めている」とかの話も出始めている。

  私の住むところの図書館は、最初はリクエストを受け付けてくれていたので随分助かった。読みたい本をネットで予約し、図書館は閉館していたが、入り口でリクエスト本だけは受け取れたので、読みたい本に不自由しなかった。ところが、今は、それもダメになってしまった。

  最後に借りた本・恩田陸「蜂蜜と遠雷」は、夜寝るのも勿体ないと思えるほどに、のめり込んだ。実に、面白かった。

  1つのピアノ・コンクールに参加する様々なピアニストたちの生き様が交差する話なのだが、私もピアノを現在も習っているので、とても身近に感じられた。私が地球の反対側に住んでいた時に習ったピアノの先生は、有名な国際的なコンクールの審査員もしている人だった。門下にピアノ科や音楽科をでた日本人の生徒が何人もいて。私は、そんな中で(よくぞ生徒の端に加えて頂けましたぁ~)という感じの生徒だった。その先生が来日してコンツェルトを 東京芸術劇場で東京交響楽団と共に弾いた演奏会が、あるとき偶然youtubeのココで見つかり驚いた。今日は、CDがでていないかと思ってamazonを見たら、これが偶然にも 中古で状態はあまりよくないようだが購入できた。

  何か、「蜂蜜と遠雷」にも出てくる特別な「奇跡」とか「何か」はある!)と感じた。結構そういう時は、多い。

  こんな素晴らしいピアニストに習った事があるのは、その事実だけでも自慢できる。私が偉い訳ではまったくないし、まして、ピアノの才能がある訳では全くないのだけれど。帰国後も、この日本人の弟子たちとの交流が続いて、レベルの高い音楽の環境にずっと恵まれ、その豊かな世界を、常に身近に感じて日々を送ってこれたのも幸せだった。

  今のピアノの先生との出会いも、本当に「よくぞ!」と思うような偶然が重なって、先生に習う幸運を手にできた。その中には(月の絵だけを描く長崎の画家)の方との出会いもあり、先生の名前に「つき」の音が入っているのも、何か運命的な糸がつながっていたと感じられる。しかも、オリジナルの曲を作ってCDも何十枚とリリースしている先生だ。先生の曲もそうだし、演奏も、いつも私を感動させてくれる高い音楽性に心踊らされる。音楽に満たされる喜びは、何事にも代えがたい。

 (コンクールの現実は、実はそんな夢のような世界じゃない)という話を、私も耳にしていないわけではない。事実、ピアノではないが、ヨーロッパで賞をとったプロの演奏家から、直接はっきりと聞いたこともある。(コンクールでは、夢とは違う現実に直面した)と。だが、そのような話がこの小説に描かれていないのも、それはそれでよかったと心から思う。

  是非、よかったら、読んでみて下さい。ピアニストだけでなく、コンクールの審査員、ピアノの調律師、幕の袖に控えるステージマネージャーに至るまで、すべての音楽に欠かせない人々が生き生きと描かれています。

  ところで、図書館が閉まっていて読む本が困っているといる方にお薦めなのが、インターネットの「青空文庫」です。青空文庫は「著作権の消滅した作品と、『自由に読んでもらってかまわない』とされたもの」をネット上で無料掲載しているページです。

  外出自粛もさらに続きそうです。youtubeとかでも、じつにいろいろなサイトがあることに気づきました。これについても、おいおいご紹介していくつもりです。

             

      それでは、最後に今日のお月様を出しておきます。今夜も日付が変わるまでゆったりとお月見が昨日以上にできますのでできますので、どうぞこれからでも、月を探して見て下さい。

    

  


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