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月の満ち欠けに時の流れを感じながら、皆でそれぞれの持ち時間を楽しく意味あるものにしていきたい。

娘の真珠を直しに行き、よい物語にであう

2012-11-20 22:28:41 | 日記
 義母が私の長女の成人祝いにプレゼントしてくれた真珠のネックレス。あれから16年、先日使った時に突然糸が切れてしまったという。3人子供がいて忙しい娘のかわりに、私が修理を引き受けた。

 勿論、自分では直せないので、近くの船橋の東武デパートにジュエリーのリフォーム店があると聞いて寄ってみた。すると、先客がなんと3組もいて、待っている間ふと目にとまった店の冊子を手に取って読み始めた。

 「幸せの記憶 大切な想いをジュエリーに込めた 7つの物語」
 短いジュエリーにまつわる話だった。
 
 どうせ宣伝の本と思いつつ、読んでいって5つ目の話になり、私はとうとう涙が浮かんできて溢れそうになった。

 「最愛なる妹へ」(概略)

 音楽教師をしていた姉が、大事にしていた指輪を突然くれた。
 これまでは、ねだっても譲ってくれなかったのに。

 「ほしがっていたじゃない」「でも、姉さん気に入っていたのに・・・」
 姉にあこがれて教師の道をめざしていた私は「じゃあ、教員免許がとれたら着けるよ」といって受け取ったが、そのあとすぐ、姉は突然の病で帰らぬ人に。

 あんなにほしかった指輪なのに、見るのもつらくなった。
 それから3年。母から姉の書いた自分あての手紙を受け取った。

 「最愛なる妹へ あなたから教師を目指しているって聞いた時、すごく嬉しかった。合格おめでとう」 

  お姉さんの指輪をお姉さんの指に輝いていたあの時のように磨いてもらって、憧れの指輪で、姉さんと一緒に教壇に立ちます。

  宝石の持つ想いが、感じられる7つの話。「こういう宝石の持ち方って素敵だな~」とジュエリーを見直すような気持になった。

  全部読み終わったところで、ちょうど私の番になった。
  真珠の修理を頼んで、冊子は無料配布とのことでもらって帰ってきた。

  物語って、こんなに短い文章で人を引き込んでしまうのだから、凄い力だ!

  あまり宝石に興味のない私だが、主人が買ってくれた婚約指輪や亡き母の愛用の猫目石の指輪も時には取り出して見ようかなあと思った。きっと、ずっとタンスの中では寂しい思いをしているだろう。
 
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