昨日は一日マンハッタンを移動し、“あるテーマ”でレポートやらインタビューやら。
ワタシが生まれた頃の出来事を追体験していく。
そしてそれが現代に連なっていることを証明する。
なかなかイメージ通りには行かないが、
NYで一番有名な古本屋で働く文学青年、すなわち今を生きるNYの若者から予期せぬ“いい証言”が撮れた。
驚いたし、ありがたかった。
ずっと撮影している「ドラマ」も「レポートしている番組」も救われた気がしたのだった。
気をよくして、NYセレブ御用達といわれるお洒落和食レストラン「MATSURI」のパーティールームでNY編打ち上げ。
(そちらの関係者がスタッフとして協力してくれたおかげで場所を押さえられた)
軽く編集したストーリーを見ながら、
若い主役の二人と語らい(っても一方的におじさんたちが喋るの図)
優秀なNYチーム(超強力個性集団、筆頭はリュウコウ某)と別れを惜しんだ。
特にワタシとカメラクルーの車のドライバーのグレッグは世代的に若いのにかなりマニアックな男で、
移動中もレッドツェッペリンやザ・バンドを聞き、はては寺内タケシの古い音源を「COOL!」と言い放つ。
妙に話が合って(っても私の英語では会話にならずなんとなく雰囲気で)、今回の企画もロケ場所も彼のツボだったようだ。(記念写真を撮りたおしていた)
別れ際、彼が人生で一番感動したというLAWRENCE FERLINGHETTIの“HER”という本をくれた。
表紙裏には彼においしいものを食べた後はこう言うのだと教えていた
“Umaii!iiii”のサインが。
わざわざそれを家からもって来てくれたことが本当にうれしかったし、
その本のセレクト自体が今回のテーマの実際的な証明であり、この作品をやってよかったな・・と思った次第。
その後、NYのボスのOKADA氏、(『恋愛寫眞』でもお世話になった)圧倒的現場のボス・ARAKI氏と、今回のプロデューサー・我が社副社長・昨日が誕生日の神さんと、
チャイナタウンのビートニクス的隠れ家バー(激混みだったが)でカクテル。
そのまま風呂にも入らずバク睡。
午前2時ごろ、首をリアルにべろべろ誰かに舐められ、叫び声を上げ起きる。
もちろん“寝ぼけ”だが、あまりにもリアルで今もその感覚が取れない。
なにしろべろべろに体温・・があったのだ。
首の一番引っ込んだところだから相当長いべろべろ、
ちょっと鮫肌な質感のべろべろが突然、子供がふざけているようにべろべろと。
悪意は感じられず、再度の攻撃はなかったのだがなかなかホラーだ。
目を覚ましたあとも、もちろん姿はないが、空気の塊としての存在感はそこにいた・・・気がした。
すぐにまた寝てしまったが、なんだか“そのこと”を考えてしまう。
もし今夜もべろべろならビデオをセッティングすることにする。
さて、今日は東京から某国での主役がNY入り。
これから昼食でも食べながら打ち合わせか。
明日はいよいよ某国へ。
価値観や時間の流れが違う国での撮影は不安だ。
東京での机上の設計が果たして成立するのか?
ま、行けばだいたい何とかなるのだが・・・
おっと、また小雨が。