人生第二章 挑戦者

<左半身麻痺の機能回復と生活奮闘記>
脳卒中に倒れ、その後の障害、失われた機能、生活を取り戻す記録

”プラチナワイン”の味

2017年05月21日 19時18分15秒 | ワイン・パン・コーヒー・スイーツ


 私とワインとの出会いについてお話しします。私は、30年前に妻と結婚して、その後、妻とフランス旅行をした時に飲んだワインの事が忘れられずに、日本に戻ってから、その時に飲んだワインの味を求めてあれこれ調べてワインを飲み始めました。

 時はバブルの時代、シャトーマルゴーやらロマネコンティやらと超高級ワインが日本に入ってきた時期です。庶民の私にはそんな高級ワインを手に入れて飲む事は不可能でした。

 さて、私の性格は、何かに興味を持つと熱中してしまう性格であります。(バラ栽培がそうです)そして、興味ある事柄を徹底的に調べて上げてしまう性格でして、ワインに関する本を読み漁り、パーカーのポイント、有名ソムリエの評論を読んで、ワインの知識を溜めて行きましたね。

 ボルドーの5大シャトーとかブルゴーニュの有名ドメイン、クリマについて調べて知識を持って、当時の私は、ラベルを見れば、ワインがわかる、
いっぱしのソムリエ気分・気取りになっていましたね。

 その後もワインブームが続き超高級ワインから格下のワインも輸入されるようになりデパートではワインフェアーが開催される時代になって行きました。
その頃の、私はワインは知識だけでは駄目だ、ワインの味は飲んでみないと判らないと思い、デパートでワインフェアーが開催されると試飲をしに、あちこちのデパートによく出かけて行き、ワインの試飲をしまくりました。デパートでワインフェアーは秋の頃が多かったですね。秋の休日は、デパートでワインフェアーの試飲めぐりでしたね。今思うと、自分もよくやるなあと思います。

 そのワイン好きが高じて、12年前に住宅を建てた時に階段下にワインカーブを作りまして、夜ごとこの狭いワインカーブに入って、ラベルを見たり
ワイン管理状態を見て長期熟成したワインの味を想像して一人でニヤニヤしていましたね。妻から見れば、変な人、呆れた人を思われていましたね。

 御存じの通り、ワインは長期熟成させますと、色が変わり、味も複雑な味になって美味しくなって行きます。
私は長期熟成させたワインを楽しむ為に、まだ、価格の安い時の、瓶詰されて2年位過ぎた、ワインをまとめて買て、階段下のワインカーブに保管して、”果報は寝て待て”の思いでワインを集めて長期熟成させたワインを楽しんでいました。

 そんなワイン思いの私が、2011年に脳卒中で倒れて、私は、狭い階段下のワインカーブに入る事が出来なくなりました。
ワインの管理が出来なくなってしまいました。妻では狭い階段下のワインカーブに入って管理作業をする事は大変な事で、ワインカーブの管理が出来ないまま、2、3年が過ぎて行き、ワインカーブのワインの事は忘れてしまいました。本当は、ワインカーブのワインの事は気になっていたのですが、私は、ワイン管理をあきらめてしまいました。

 2014年頃、思い出したように、ワインカーブのワインを取り出して飲みましたらワインビネガーになってしまっていました。
飲めそうなワインは無くなっていてガックリと落胆してしまいました。高価なワインも保管していたのですが、ほとんど飲めないようなワインの状態になってしまいました。もったいない事をしてしまいましたね。
 以来、ワインカーブは開かずの間のようになって、私は、ワインカーブのワインは飲むことの無い日が続いていました。

 2015年末にローズガーデンを造園してから、休日はバラ仕事で、庭に出てバラのお世話をするようになりました。休日のバラ仕事を終えた後、夕方、ベンチに座ってバラを眺めていますと妻がワインを持って来てくれました。
 この時、バラ仕事を終えた後に飲む、ワインが何と美味しいのだろうと私と妻は感激しました。私は、どこのシャトーだドメインだ?と驚きました。飲んだワインは、妻が西友で396円で買ってきたチリ産のスーパーワインでした。

 そうです。このワインの味は、30年前に妻と結婚して、その後、妻とフランス旅行をした時に飲んだワインの味に似ていたのです。
正確には、30年前のワインの味は覚えていません。
30年前のワインの味ではなくて、30年前に妻と結婚して、妻とフランス旅行をした時の雰囲気の味でした。

 普段の日は、妻はいつも仕事、家事で忙しくて、妻とゆっくりと会話する時間が無くて、それが、バラ仕事を終えて、妻と庭のベンチに座って、バラを見ながら、ワインを飲みながら、会話をすると、話がはずんで楽しい思いにさせてくれたのでした。ワインの味は心地よい雰囲気の味でした。


 病気に倒れる前の私はワインのラベルへのこだわりが多分にあった事に気が付きました。ワインは、高価な有名シャトーのワインは確実に美味しいです。しかし、高価な有名シャトーのワインでなくともワインを飲む時のその場の環境、
雰囲気が変えればスパーワインでも、”プラチナワイン”に変化する事を知りました。

 プラチナワインを発見してくれた妻に感謝です。これからも”プラチナワイン”を探して、”プラチナワイン”を飲んで、金曜の夜、休日の夕方を楽しみたいと思います。

 今は、ワインの味は長期熟成させなくともワインを飲むその場の環境、雰囲気でワインの味が変わるのだなあと実感しています。
ワインの味がわかるまでに30年かかりました。

皆さんも”プラチナワイン”を見つけられますように!!”プラチナワイン”は、本当はワインの事でないかもしれませんね。



挑戦者とカメラマン(妻)



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