ブログ アキマ

80代女性のブログ

映画「浮雲」、そして・・・・

2019-07-02 10:26:32 | 日記
WOWOWで、映画「浮雲」を観た。
もちろん、以前にも、数回観ている映画である。
場面のひとつひとつまで、覚えているというのに、又、観てしまった。
それくらい、心に残る、映画なのである。(1955年の作品)

林芙美子の、晩年の小説。(私はもちろん読んでいる)
終戦直後の、貧しい、退廃した日本での、どうにもならない男女の関係を、高峰秀子、森雅之で描いている。

この小説の書かれた頃、私はまだ、中学生であったと思う。
男女のことなど、分からない年頃なのに、引き込まれて読んでいた、そんな早熟な女の子だった。

ところで、書きたいことは、その、林芙美子のことである。
近年、その彼女にまつわる小説を、桐野夏生が書いている。(小説「ナニカアル」)
私はそれを読んで、林芙美子のことを、新たに興味深く知る思いがした。

林芙美子は、戦時中、従軍ライターとして、南方に行っている。
そこでのことが、のちのこの小説「浮雲」に生かされているように、私には思えるのである。

小説「ナニカアル」については、小説を読んで頂くしかないのだが、林芙美子は、そこで、ひとりの男と出会い、激しく恋愛をする。
そして、その男の、子を身ごもり、その子を、夫に偽って・・・・。

但し、この「ナニカアル」は、あくまでも、桐野夏生の描く、フィクションではあるのだけれど、どこまでがフィクションで、どこまでが真実か分からぬ・・・・、でも、想像すると、結構、林芙美子の人生には、興味が湧いてくる。(林芙美子享年47才)

私は昨夜、改めて「浮雲」を観て、ひとり、思いにかられてしまった。