みずうみに突き刺さるがに立っている鳥居の脚にためらいはなし
朱の鳥居映して秋を終わらせる水面わずかにゆらぐ北浦
鹿島神宮はたまた鹿島スタジアム仕事であればゆき過ぎるのみ
亡きひとのエッセイを思い起こしおり鹿島神宮ゆき過ぎるとき
えんとつがうすいけむりを吐いている鹿島臨海工業地帯
缶ビール二本とミックスナッツにてゆるんだ夜を過ごさんとする
真夜中のテレビのなかにざらざらとイースター島の土砂はながれる
子供らは見たことのない森えがく環境教育の一環として
クレヨンでえがく樹木はみどりいろ空はそらいろ海はみずいろ
缶ビール余らせたまま寝てしまうテレビの音はながれっぱなし
_/_/_/ 未来3月号掲載歌 _/_/_/
_/_/_/ 笹公人 選歌欄 (未来広場)_/_/_/