麦畑

太陽と大地と海は調和するミックスナッツの袋のなかで

はでな船

2011-06-06 20:23:43 | 短歌

    TOKYO CRUISE (6月4日)

はでな船ぺたんこの船でかい船午前十時の日の出桟橋

桟橋と船の段差は少なくてまたいで渡ることあじけなし

ぺたんこの船は天井低いゆえ中腰のままあるく木の床

地ビールはひとり一杯くばられて勝鬨橋の下くぐりゆく

つつじ咲く川辺の道を走るひと佃大橋さらりとくぐる

何運ぶひとの銅像立たせるかゆるい曲がりの中央大橋

黒い鳥水面近く飛ぶを見る永代橋を低くくぐれば

ああ東京、三層構造隅田川大橋重き車をのせて

すれ違うぺたんこの船に手を振れば手は振りかえす清洲橋下

新大橋オレンジの橋川べりを黄色い服のひと走りゆく

地ビールにぺたんこ船に酔いながら両国橋をゆるりとくぐる 

総武線鉄橋下から見上げれば鉄の隙間に昼はきらめく

蔵前に「くらまえようちえん」ありき蔵前橋をくぐりてすぐに

厩橋くぐればふたつみっつよつ静かに夜を待つ屋形船

駒形橋低くくぐれば「あさくさ」の文字多くなり終点近し

吾妻橋くぐればそこは船着場ぺたんこの船を待つひとあまた

浅草にふらりおり立ちふり向けば霞みのなかにスカイツリー見ゆ

コメント
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