くりぃーむソ~ダ

気まぐれな日記だよ。

機械仕掛けの青い鳥(33)

2019-05-03 21:37:38 | 「機械仕掛けの青い鳥」
          3
 廊下に飛びだしたソラは、すぐ目の前に見える低学年の玄関に向かった。
 途中、怪物に変身した先生達に襲われた廊下を、どうしても横切らなければならなかった。遠回りする方法もあったが、もたもたしている余裕はなかった。ニンジンが時間稼ぎをしてくれているうちに、外に逃げなければならなかった。

「あっ――」

 と、誰かの声が後ろから聞こえて、ソラは思わず足を止めた。
「えっ、あの鳥」と、同じように足を止めて振り返ったウミが、口に手をあてながら、つぶやくように言った。
 振り返ったソラも、霞がかったまぶしい光に包まれて飛ぶ青い鳥を、しっかりとその目で捉えていた。
 魔女と一緒にいた人形のような女の子が、二人が出てきた図工室の前で、小さく口を開けたまま、青い鳥の行方をじっと目で追っていた。
 青い鳥は、チラチラと、火の粉のような光のかけらをまき散らしながら、上に向かう階段の奥に姿を消した。
「行っちゃだめだって、ウミ!」
 つないでいたソラの手を引き抜くように離して、ウミが青い鳥を追いかけていった。
「ちぇっ」と、ソラは思わず舌打ちをした。「こうと決めたら、人の言うことなんて、ろくに聞きやしないんだからさ」
「待てって――」と、ソラはあわてて、ウミの後を追いかけていった。
 図工室のそばを通ると、中にいる魔女が、なにかを言っているのが聞こえた。
「――マーガレットや……」
 と、誰か女の子の名前を呼んでいるらしかった。
 明かりの灯っていない暗い階段に足をかける前、ソラはちらりと、名前を呼ばれたらしい女の子を振り返った。メイド服を着た女の子は、なにを言われたのか、心配そうな表情を浮かべて、図工室の中に入っていった。
(ごめん、ニンジン。絶対、青い鳥を捕まえて戻るから)ソラは階段を、一段飛ばしに駆け上がっていった。
「待てよ、ウミ――」

「――こっち」

 と、ウミの声が聞こえた階で、ソラは足を止めた。
 階段を上がったところは、学校の三階だった。視聴覚室と図書室があるこの階には、ソラの教室もあった。しかし、上がってきた階段の正面には、上級生の教室が並んでいた。そのため普段から、特別な授業がある時や、図書室に本を借りに来る時以外は、同じ階とはいえ、めったに足を伸ばすことがなかった。
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よもよも

2019-05-03 06:36:58 | Weblog
やれやれ。

もう休みも残りわずかじゃん。

五月病なんて最近聞いたことないけど

自分が掛かりそうでやばい。

仕事でやらなきゃナらんことはいっぱいあるんだけど

事務所閉まってちゃやれんし、

あきらめるしか無いんだけど、

どうせまた仕事が始まれば

それが自分の負担になるってのはわかりきってるだけに

やるせないわ。

はぁ、天気がよくなってくるにつれて鼻がぐずるし、

クスリ買ってこようかな。。
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