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グレート・チェンバー ヘンリク・シェリング ブラームス ヴァイオリンソナタ第1番

2014-09-09 07:15:31 | クラシック音楽


【シェリング/ベートーヴェン、ブラームス、バッハ 1975】

・J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ ニ短調 BWV.1004
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調 op.12-1
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調 op.78
 ヘンリク・シェリング(vn)、エウジェニオ・バグノーリ(p)
 録音:1975年9月、アスコーナ[ライヴ]

久しぶりに聞き応えのある演奏にであったのは
エウジェニオ・バグノーリという人がどんな人か全く知りませんが
彼の素晴らしい伴奏があってヘンリク・シェリングの演奏が生かされている
そんな演奏だと思われます

必要以上に訴える演奏ではなく
水墨画のごとく音と音の隙間が誠に心地いいのです
それはベートーヴェンの1番のソナタから言えると思います

誠に無駄な力が抜けた素晴らしい演奏
1918年生まれのヘンリク・シェリング ですから
油の乗り切った頃の演奏になります

ブラームスの演奏においても控えめなエウジェニオ・バグノーリのサポートが光ります
ギラギラした演奏が多いブラームスをこれだけ純粋に表現できてる
このステージはわたしは称賛します
まるで国宝級の水墨画を拝見するような気持ちで
演奏が楽しめる素晴らしい演奏だと!

J.S.バッハ無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ
ヴァイオリンだけで弾く曲で
素敵だと思えたのはこの演奏が初めてかもしれない



ふと
聴き比べたくなり
アルトゥール・ルービンシュタインとの演奏を引っ張り出したところ
何の事は無い
アルトゥール・ルービンシュタインとの演奏は普通に名演です
音楽にしっかり厚みがありアルトゥール・ルービンシュタインがリードして
ヘンリク・シェリング がそれに何の躊躇もせずしっかり応えています

伴奏が変わってもヘンリク・シェリング は変わることなく
素晴らしいヴァイオリニストだと言うことは間違いない

それにしても
アルトゥール・ルービンシュタインは懐が深い
何聴いても満点に近い演奏を提供してくれる演奏家のようです

Kakishima