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【シェリング/ベートーヴェン、ブラームス、バッハ 1975】
・J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ ニ短調 BWV.1004
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調 op.12-1
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番ト長調 op.78
ヘンリク・シェリング(vn)、エウジェニオ・バグノーリ(p)
録音:1975年9月、アスコーナ[ライヴ]
久しぶりに聞き応えのある演奏にであったのは
エウジェニオ・バグノーリという人がどんな人か全く知りませんが
彼の素晴らしい伴奏があってヘンリク・シェリングの演奏が生かされている
そんな演奏だと思われます
必要以上に訴える演奏ではなく
水墨画のごとく音と音の隙間が誠に心地いいのです
それはベートーヴェンの1番のソナタから言えると思います
誠に無駄な力が抜けた素晴らしい演奏
1918年生まれのヘンリク・シェリング ですから
油の乗り切った頃の演奏になります
ブラームスの演奏においても控えめなエウジェニオ・バグノーリのサポートが光ります
ギラギラした演奏が多いブラームスをこれだけ純粋に表現できてる
このステージはわたしは称賛します
まるで国宝級の水墨画を拝見するような気持ちで
演奏が楽しめる素晴らしい演奏だと!
J.S.バッハ無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ
ヴァイオリンだけで弾く曲で
素敵だと思えたのはこの演奏が初めてかもしれない
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/06/05/34ddfc0f63faffd8b70f4e40d3046bf0.jpg)
ふと
聴き比べたくなり
アルトゥール・ルービンシュタインとの演奏を引っ張り出したところ
何の事は無い
アルトゥール・ルービンシュタインとの演奏は普通に名演です
音楽にしっかり厚みがありアルトゥール・ルービンシュタインがリードして
ヘンリク・シェリング がそれに何の躊躇もせずしっかり応えています
伴奏が変わってもヘンリク・シェリング は変わることなく
素晴らしいヴァイオリニストだと言うことは間違いない
それにしても
アルトゥール・ルービンシュタインは懐が深い
何聴いても満点に近い演奏を提供してくれる演奏家のようです
Kakishima