『ショパン: ピアノ作品集』
【曲目】
フレデリック・ショパン Frederic Chopin (1810-1849):
<CD1>
1-3. ピアノ協奏曲 第1番 ホ短調
4-6. ピアノ協奏曲 第2番 ヘ短調
モンテカルロ王立歌劇場管弦楽団
ルイ・フレモー(指揮)
<CD2>
1-7. ポロネーズ 第1番-第7番
8. アンダンテ・スピアナートと華麗なる大ポロネーズ 作品22
<CD3>
1-3. ポロネーズ 第8番
4. 幻想曲 ヘ短調 作品49
5. タランテラ 変イ長調 作品43
6. 舟歌 嬰へ長調 作品60
7. ロンド ハ長調 (2台のピアノのための) 作品73
ピアノ共演: ピエール・バルビゼ(7のみ)
<CD4>
1-4. バラード 第1番-第4番
5-8. スケルツォ 第1番-第4番
<CD5>
1-14. ワルツ 第1番-第14番
15-18. 即興曲 第1番-第4番
<CD6>
1-4. ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 作品35
5-8. ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 作品58
9-25. マズルカ 第1番-第17番
<CD7>
1-34. マズルカ 第18番-第51番
<CD8>
1-12. 12の練習曲 作品10
13-24. 12の練習曲 作品25
25-27. 3つの新しい練習曲
<CD9>
1-13. 夜想曲 第1番-第13番
<CD10>
1-6. 夜想曲 第14番-第19番
7-30. 24の前奏曲 作品28
【演奏】
サンソン・フランソワ(ピアノ)
1枚目にコンチェルトですが大胆な解釈に戸惑うかもしれませんがサンソン・フランソワは終始丁寧に弾いています、もしかしてテクニックが危ういのかと思わせるほど丁寧なので私でも練習次第で弾けそうと感じさせてくれますが、ここでの解釈でサンソン・フランソワはフレーズを拍で切ってしまう特徴に気がつかされます。
コンチェルトに関しては本当に丁寧に弾いてるので何度聞いてても飽きません。
ポロネーズ集といえば聴いてる方からすれば重くなりがちで稀に聴くことはあっても集としては滅多に聴きませんがサンソン・フランソワのは重くなくてポーランド地方の民謡か舞踊を鑑賞するかのごとく聴けます。
バラードとスケルツォに関しては私がショパンを聴き始めた頃散々聞いた音楽そのものです。
私のショパンはサンソン・フランソワのこの演奏とウラディミール・ホロヴィッツの演奏をよく聞いていたのを思い出せました。
カセットテープが伸びるまで聴いていたことでしょう!
ソナタに関しては初めて聴くと思いますがサンソン・フランソワのいつもの軽さはどこへ?かなり熱のこもった演奏をなさっています。
まだまだ聴き込む価値のある演奏だと思われますが続いて演奏されてるマズルカが全くダメ!
ただし18番からかその前からかサンソン・フランソワらしくなります。
ここ最近マズルカ集を聞き比べていますがホロビッツは全集出してないのですがこのサンソン・フランソワが私の理想に近いかもしれません!
ただし私のイメージの方が良い曲に感じることが多いので理想に近い演奏を探し続けていこうと思います。
練習曲集はミスタッチもありますがたいへん人間ぽいって?
ポリーニの演奏を聴いても真似しようなどとは思えず参考にはできますがサンソン・フランソワのはただ聴くだけでも飽きのこない人間臭さというかフランソワらしさが楽しめます。
夜想曲集はマウリツィオ・ポリーニーが出したのが絶品だと思いますが彼の演奏は聴く方にも緊張を要求してきます。その点フランソワの演奏は緊張を要求しないところが素晴らしい。
続く前奏曲集は絶品だと思います。
サンソン・フランソワの人間性に魅力を感じるのだと思います。
柿島秀吉