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一日一書 953 孫過庭「書譜」原寸臨書

2016-08-04 16:47:36 | 一日一書

 

孫過程「書譜」原寸臨書(全文)

 

現日書展に出品中の作品です。

10日まで開催しています、どうぞお出かけください。

 

 

 

 

部分をご紹介します。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『制作過程』 

「書譜」の原寸・全文臨書を師匠から勧められたのが、3年ほど前。


 本を見たとき、正直言って、これを全部書くの? そんなのできるの? って感じでしたが、とにかくやってみることにしました。
まずは、最初から、4文字ずつ(後には6文字ずつ)半紙で練習して、師匠に朱を入れていただくということから始めましたが、家でやる時間もなかったので、月3回ほどの師匠の教室でひたすら書いていました。けれども、1回でせいぜい1ページ書くのが精一杯。そのうち、命がけの手術という事態にも見舞われ、そこから無事生還した後も、大きな字で臨書を続けていました。しかし、いくらやっても最後までいかないうちに今年になってしまい、もうそろそろ原寸で書きましょうと師匠もおっしゃってくださったので、原寸臨書を開始しました。

 原寸となると、一行ずつそっくりに書くわけですから、すぐ脇にお手本を置かなければなりません。コピーをとってもよかったのですが、74ページもある本をコピーするくらいなら、もう一冊買った方がてっとり早いやということで、もう1冊買って、それをばらばらにして、一行ずつ折って使いました。

 まあ、そんなこんなで、今年の3月ぐらいから、半切に原寸で臨書をし始めたわけです。やってみると、全文を書くには半切(34.8×136.3センチ)の紙7枚半ということが分かりました。

 初めのうちは、半切一枚書くのにだいたい4時間かかっていたのですが、だんだん慣れてくるに従って3時間ほどで書けるようになりました。しかし、2時間ほど書いたところで、間違ったりすると、それはもうパアですから、また最初から書くということの繰り返しで、その日の調子で1枚に8時間ぐらいかかるということも。

 「書譜」の字はいったい何文字あるのかと思って、あるとき数えたらおよそ3500文字ほどでした。1枚目を書いているときなどは、これで最後まで書けるのかと、気が遠くなるような気がしたものですが、4枚目を過ぎたあたりになると、なんだか楽しくなることもありました。そんなふうにして最初の7枚半を書き終わったときは、なるほど、やればできるのかあと感無量でしたが、その後、3回もそれを繰り返すとは思っていませんでした。

 結局全部で4セット書き上げ、その4回目のものが、今回の書展に出品したものということになります。できあがった作品を見て、飽きっぽいのが取り柄みたいだった自分にも、こんなことができるんだという感慨もありますが、しかし、改めてお手本を見ると、そのあまりの違いに愕然とします。伝わってくるエネルギーがまるで違うのです。本当に「古典」というのはすごい。そのことを実感できただけでも、取り組んだ価値があったと思っています。

 どうだ、大変だったんだぞ、ということを自慢したみたいですけど、書展でこうした作品を見たときに、その背後に、だいたいこんな感じの(いやいやこの何十倍もの)苦労とか努力があるのだということを知っていただけたらと思ってご紹介した次第です。


 



お手本とした本。



もう1冊買ってバラバラにした。
印刷などの関係で判別しにくい部分は、他の本をコピーして貼り付けたりした。




ひたすら書く。そして師匠に添削していただく。この繰り返し。
大きく書くと、間違いもはっきりする。


 

1回目から3回目まで。3回目から紙をかえた。




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