冬はつとめて(枕草子)
半紙
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「つとめて」というのは早朝の意。
間違って「冬は努力しよう」なんてとらないようにしましょう。
冬に変に努力すると体によくないです。
夏もですけどね。
ここでは
宮廷の冬の朝の様子が生き生きと描かれています。
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口語訳を念のために。
冬は早朝が素敵。
雪が降っているのは、言うまでもないけど、
霜が真っ白に降りているのも、またそうじゃなくても
とっても寒い時に、火などを急いでおこして、
炭火を持って忙しく行ったり来たりするのも
すごく冬の早朝に似つかわしいわ。
昼になって、だんだん寒気がゆるんでくると、
火鉢の炭も、白い灰ばっかりになってしまって、なんかつまらない。
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こう訳しても、火鉢なんか、もうないから
若い人には実感がないかもしれません。
つい最近まであったのに。
ということは、
つい最近まで、日本は平安時代と
あんまり変わっていなかったということです。
■本日の蔵出しエッセイ おすもうさん今昔(6/88)
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