堰に溜まった放射能汚染水1、130トンを、「雨水と判断できるものは放水した」と東電は記者会見で発表しました。ストロンチウム90などのベータ線は、1リットル当たり3~24ベクレルだったそうです。(タンクから漏れていないエリアもありますから、一概には言えませんが)例えば、1リットル当たり10ベクレルとすれば、1トンに含まれるベータ線を発する放射性物質は約1,130万ベクレル、20ベクレルなら2,260万ベクレル、放出基準(限界値)の30ベクレルなら3,490万ベクレルの放射性物質が含まれています。セシウムなどベータ線以外の放射性物質も含まれていますから、この汚染水が単なる「雨水」などと判断できるような物では決してありません。
高濃度の「雨水」はポンプでまたタンクに戻したそうですが、(その量は分かりませんが)余裕のないタンクがまたかなり消費されてしまったと東電は言っていました。堰に溜まる「雨水」だけが問題ではありません。原発の敷地内を流れている地下水は1日800~1,000トンだそうですが、これは原発の敷地や阿武隈高地に降った雨が、地下に浸透し、それが地下水となって流れて来ています。敷地内だけで年間約400万トンの雨が降り、その内100万トン~150万トンが地下に滲み込んでいるそうです。(参照は『朝日新聞』)でも台風18号が福島県内にもたらした雨は、2日間だけでも80ミリ近いそうです。雨量が増えれば、それだけ地下水が増え、汚染水もそれだけ増えてしまうということです。
9月10日現在で、建屋地下やトレンチに溜まった汚染水、そしてタンクに保管している汚染水の総量は43万5千トンで、1年間で13万7千トンも増えたそうです。こうしたことは想定されていたことで、その対策をとるべきでした。でも(今朝の朝日新聞にもあるとおり)「建屋の地下を囲う鋼鉄製の遮水壁の設置」も、東電側の「設置費用の1,000億円を債務に計上すれば、市場から破綻の心配がある会社だと見られる」との懸念から頓挫しています。当時の民主党政権も責任を逃れる為に事故対応を東電に押し付けっぱなしにして、自ら作ったこの「地下水汚染防止対策報告書」を実行に移すことができませんでした。東電、(当時の民主党の)政府のどちらにも(また、原発を推進してきた自民党政権にも)、現在に至ったこの重大な汚染水事故の大きな責任があると思うのです。
いずれにしても、(国家的危機なのですから)今からでも、やるべきこと、でき得る全てのことを、時を置かず実施して戴きたいと心から願っています・・・
by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年9月18日)
高濃度の「雨水」はポンプでまたタンクに戻したそうですが、(その量は分かりませんが)余裕のないタンクがまたかなり消費されてしまったと東電は言っていました。堰に溜まる「雨水」だけが問題ではありません。原発の敷地内を流れている地下水は1日800~1,000トンだそうですが、これは原発の敷地や阿武隈高地に降った雨が、地下に浸透し、それが地下水となって流れて来ています。敷地内だけで年間約400万トンの雨が降り、その内100万トン~150万トンが地下に滲み込んでいるそうです。(参照は『朝日新聞』)でも台風18号が福島県内にもたらした雨は、2日間だけでも80ミリ近いそうです。雨量が増えれば、それだけ地下水が増え、汚染水もそれだけ増えてしまうということです。
9月10日現在で、建屋地下やトレンチに溜まった汚染水、そしてタンクに保管している汚染水の総量は43万5千トンで、1年間で13万7千トンも増えたそうです。こうしたことは想定されていたことで、その対策をとるべきでした。でも(今朝の朝日新聞にもあるとおり)「建屋の地下を囲う鋼鉄製の遮水壁の設置」も、東電側の「設置費用の1,000億円を債務に計上すれば、市場から破綻の心配がある会社だと見られる」との懸念から頓挫しています。当時の民主党政権も責任を逃れる為に事故対応を東電に押し付けっぱなしにして、自ら作ったこの「地下水汚染防止対策報告書」を実行に移すことができませんでした。東電、(当時の民主党の)政府のどちらにも(また、原発を推進してきた自民党政権にも)、現在に至ったこの重大な汚染水事故の大きな責任があると思うのです。
いずれにしても、(国家的危機なのですから)今からでも、やるべきこと、でき得る全てのことを、時を置かず実施して戴きたいと心から願っています・・・
by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成25年9月18日)