プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

「水俣病被害者と歩む国会議員連絡会」

2014-06-20 10:39:39 | 日記
 自民・民主・結い・共産・社民・無所属の11議員が、党派を超えて水俣病の全面解決を目指して「水俣病被害者と歩む国会議員連絡会」を結成しました。(以下、参照・引用は『朝日新聞』)同連絡会は、熊本、新潟両県などの被害地域に住んでいた全ての住民の健康調査を国と県に求めています。会長の辻本議員(民主)は、「今までの救済策では、最後の1人まで支援・救済していけないのではないか。抜本的な見直しが必要だ」としています。

 しかし政府は、昨年4月の最高裁判決で、「感覚障害だけでは水俣病と認められないとする科学的な実証はない」、「症状が複数でない場合でも水俣病と認定する余地を排除するものではない」との(残念ながら「認定基準そのものの」ではありませんが)認定基準の「運用」のあり方が問題として指摘されました。

これに対して政府は今年3月、認定基準の新「運用指針」を関係自治体に通知しましたが、同「新指針」では、(表向きだけは)感覚障害だけでも認定できるとする一方で、有機(メチル)水銀汚染との因果関係を、「できるだけ客観的な資料で裏付ける必要がある」として、(残っているはずもない)汚染当時の毛髪の水銀値や発症時の診断書などを求めており、実質的に「感覚障害」だけの認定を否定しています。ちなみに、これまで申請された患者さんの8割以上が未だに「認定」されていません。公式認定から58年経っても、未だに「健康調査」すら行われていない、これが現実です。同「連絡会」の活動で、第1歩の「健康調査」が実施されれば良いのですが・・・

P.S. 「チッソ」の子会社株を売却し易くする法案が、20日にも成立する見通しとのことです。患者団体は、「被害者が救済されないまま、チッソが清算されかねない」として反対しているそうです。加害者の方は、見えない形でカモフラージュして「救済」しながら、一方で被害者の訴えには耳を貸さない、これもまたこれまで通りの国の「あり方」だったと思います・・・

P.S.2 「水俣条約」締結の際に安倍首相は、「水銀による被害と、その克服を経た我々」と発言されました。被害の実態を知るための「健康(疫学)調査」すら実施していない国が、何を「克服」したというのでしょうか?患者認定申請者の8割が切り捨てられている状態が、果たして「克服」したといえるのでしょうか?一体、「我々」とは誰のことなのでしょう?加害の現実から逃げ切った国とチッソのことなのでしょうか?安倍首相のご認識に、強烈な違和感を覚えます・・・

P.S.3 「やっぱりな」、そう思われた方は沢山おられたのではないでしょうか?「自衛隊が武力行使を目的にとして、湾岸戦争やイラク戦争での戦闘に参加するようなことは決してない」と断言された安倍政権は、機雷除去などに限定すれば、国連安全保障理事会決議に基づいて、侵略などを行なった国に対して日本が武力行使を行なえるようにする、集団安全保障における武力行使を改憲なしに行なおうとしています。あれだけ何度も声高に、集団安全保障における武力行使を否定し続けたのは、集団的自衛権による武力行使のハードルを下げるための「カモフラージュ」だったようです。でも、いくらなんでも今国会中に出してくるとは思いませんでした。ごり押しで行けるなら、行けるだけ行っておこうという「お考え」のようです。とても怖ろしいお考えです・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年6月20日)

コメントを投稿