プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

丸森町の健康管理調査を!

2014-06-19 10:12:05 | 日記
 2011年3月15日宮城県丸森町、「自衛隊が逃げろと言って回っている」、同町筆甫(ひつぽ)地区の「振興連絡協議会」の事務局長だった男性(37歳)は、すぐに妻と2人の子どもを登米市に一時避難させ、現在は自宅から20キロ以上離れた大川原町で家族で住んでおられます。男性は、「地区住民組織の事務局長として、大好きな筆甫に関わっていきたい。でも、子どもがまだ小さくて放射能の影響を受けやすく、筆甫を出て暮らさざるを得ない。それがとてもしんどい」と吐露されています。

男性のご自宅の線量は、宮城県境から福島県内に2キロ入った伊達市霊山町の数値とほぼ同じ3μSv/時だったそうです。ちなみに、同年3月19日、(弘前大学の職員が測った)同町旧筆甫中学校の校庭の線量は6,4μSv/時(年間28mSv)、どちらも当然避難しなければいけない数値だと思います。実は同町には計測器がなく、同男性は「対応できない」との町の応答に、(4月に入って)自ら線量計を購入して放射線量を測り始めています。

 丸森町は、3月14日以降、放射線量を測定するように宮城県に申入れしていますが、(何故でしょう)県は動かず、(ならば男性のように、簡易測定器でも購入して測ればいいと思うのですが)東北大学の教授に訴えています。自ら既に(丸森町を含む)宮城県内を測定していた同教授は、丸森駅前で1,48μSvだったと伝えます。(測定結果はその日の内に大学のHPにUPしていたそうで、町が知りたければ、こういうデータも検索すればすぐに出てきたと思うのですが)

 しかし同教授も、(地理的な知識不足と、放射性物質が同心円状に広がるとの誤解などから)最も汚染が酷いと思われる丸森町の福島県境までは測定していません。只、(当時の)政府は既に航空機や移動式モニタリングカー、或いは職員による測定、さらにはSPEEDIによる拡散予測など、ありとあらゆるデータを持っていたにも拘わらず、公表しませんでした。本来避難すべき地区にも「指示」を出しませんでした。(現政権もまた)未だに事故対応を東電に押し付けたまま、後方から見ているだけです。避難についても、しかりです。避難したいなら避難しろ、嫌ならそこで被曝を受忍しろと。そのように感じます・・・

P.S. 同教授の協力を得て放射線量の測定を続けた同町は、丸森町は「安全」との判断を下し、同教授に講演を依頼します。その講演で教授は、当時国が暫定的に引き上げた食品の基準値(500ベクレル/㎏)に関して、「少々超えたぐらいで気にすることはない」と説明、「500ベクレルを超えた野菜を持ってきてくれたら、私が食べます。子どもが地面に寝転んで、もし口に砂が入ったって大丈夫」、「安全です」と住民に話しています。また、宮城県内でも放射線が高い場所があるとの新聞記事について、「不安を煽るのでおかしい。こういう新聞は読まなくていい」と話しています。「おかしい」のはどちらでしょうか?・・・

P.S.2 同教授は、「安全ではないというなら根拠を示さなければならなかった。それがないから、安全だと言った」と述懐しています。科学者とは思えない驚きのお言葉です。同教授の論法でいくと、「安全」だと言うには、その根拠がなければいけません。根拠がないから「危険」だということになります。完全に「矛盾」しています。納得できない住民の方が、「なぜ安全と断言できるのか」(本当にそうです)そう質問をしようとしたところ、町の職員が遮ったそうです。茶番もいいところです・・・

P.S.3 同教授はその後、宮城県が設置した「健康影響に関する有識者会議」のメンバーとなり、福島県が行なった健康管理調査を宮城県内でもすべきかどうかを検討、最終的に「県南部の年間被曝線量は健康に及ぼす影響はなく、調査の必要はない」との見解をまとめ、その結果調査は実施されなかったそうです。年間被曝線量が1mSvを超える地域は、法律が定める「放射線管理区域」であり、一般人に被曝を受忍させてはないらないレベルです。調査を行うのは当然のことだと思います。勿論、それ以下の線量の所でも、放射能汚染している以上は調査を実施して、疫学意的なアプローチを行なうべきです。それしか、被曝と疾病の「因果関係」を証明するものがないからです。勿論、証明したくないのでしょうが・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成26年6月19日)

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