プルサーマル計画を憂慮する有志の会

原発問題に関して投稿します。

国民の声なき再稼動

2012-05-31 10:46:08 | 日記
 セレモニーは終わりました。後は再稼動するだけのようです。大飯町長は、これ以上自社の会社への工事受注が止まれば、ご飯の食い上げとなりますし、西川知事は最初から国策推進しか頭にはありませんでした。手を上げた振りの関西広域連合の首長さんたちは、「限定的」という逃げ口上を掲げて、再稼動「容認」を明言しました。「原発戦争」が福島において、あれだけ多大なる被害と汚染をもたらしたにも拘らず、それでもこの世界の流れに逆らって、日本の方向性を「決断」することはできない、ということなのでしょう。また、そうしなければ、日本が生き残れないということも、ある意味正しいのではありますが・・・

 年間120万人の方が自動車事故で亡くなっても、利便性の為に、或いはお金を儲ける為には、車一つ手放せない私が、最早原発再稼動反対などと言っても、空しい繰言でしかないと、読者の方々も十分ご存知だと思います。しかし、自らのことを棚に挙げてでも、やっぱり(自動車同様)原発は危ないと、言い続ける(殆ど愚痴になっていますが)しかないのです。正直、伊方原発運転差止訴訟の第1回口頭弁論から、非常に抑鬱的な気持ちでおります。如何ともし難いという思いが、全身に圧し掛かってきます。これもまた、私自身の生き方そのものに、その原因があるのでしょが・・・

 また、避難されている方が、自死されたと聞きました。(慙愧に耐えません)自死ではなくても、避難によって体調悪化、病状悪化で亡くなられた方がおられると聞きました。私のように愚痴さえ言えず、涙も枯れるほど流され、本当に抑鬱的な日々を過ごしてこられた方々のことを思うと、これではいけないと、自らに発破を掛けるわけですが、所詮長続きはしません。畑や田んぼで、夏野菜の準備、田植えの準備をして、現実から逃避したいと思うのですが、そうそう上手くは行きません。私のように、こうして野菜を育て、米を植えられることが如何に稀有な、有り難いことかと思うにつけ、それを根こそぎ奪われた方々は、今現在どのような気持ちでいるだろうかと、そのように考えるのです。

 イレッサ訴訟も敗れ、アスベスト訴訟も敗れ、原爆症認定も範囲拡大は認められませんでした。法などあって無きが如し、憲法などあって無きが如し、否、法や憲法は国民を縛り、支配する為の道具に過ぎない、そのような現実を改めて突き付けられている、そう感じるのです。それでも、(その法に訴えるという、矛盾はあっても)差止訴訟はしなければなりません。再稼動阻止の為に、デモ(示威行動)を行なわなければなりません。声を上げて、闘わなければならないのです。ただ、その闘いが、「正しい」(全き正義である)とか、(この世界の流れの中で)実を結ぶのだとか、そのような(誤った)考えだけは持ち合わせることのないように、しなければならないと肝に命じるのです・・・

P.S. 松山地裁において、今回、裁判所に車を入れることが認められませんでした。(県警の裏金裁判等で何度も裁判所には行っていますが)このような対応は初めてです。裁判所側の、過剰な自己防衛反応でしょうか。傍聴者や原告の中に、危険な人間がいるというのでしょうか?また、600人を超える原告がいても、(一番大きな法廷ですら)原告席はわずか32席、傍聴席も38席ですから、極めて少数の方しか傍聴すらできないのです。(私も抽選にはずれました)せめて、傍聴ルームを作って、別室で傍聴できるようにすれば良いと思うのですが、この点だけを取ってみても、この裁判所、或いは裁判制度そのものが、私たち国民を行政から隔てる為の巨大な「壁」の役割をしているということが、良く分かるのです・・・

P.S.2 「原発事故関連死」という範疇にはいる方々がいます。避難や転院等で結果亡くなった方です。こうして亡くなった方の賠償は、その家族による「個別交渉」ということになっています。しかし、東電は、「金額を決めて下さい。その上で対応します」というものだそうです。遺族にとっては、2度の陵辱を受けているかのように感じられるのではないでしょうか?被害を受けてさらに、その気持ちを抉るかのような言葉の暴力に耐えられる方が、どれだけいるというのでしょうか・・・(やはり、きちんと弁護士を立てて、集団で賠償を求めていくしかない、そう思うのです・・・)

P.S.3 その賠償も進んでいないそうです。政府から借り受けた2兆5千億のうち、9千億しか未だ支払われていないとのことで、賠償の遅れが問題となっています。しかし東電は、その賠償の業務や手続きに掛かる費用(280億)まで原価に含めて、料金を値上げしようとしています。さらに、今後3年間のボーナス(734億)まで料金に上乗せしようとしています。ボーナスどころか、給料も高すぎます。潰れた会社で貰えるのです。半分でも有り難いと思うのが、当たり前だと思うのは、私だけなのでしょか?・・・

by「プルサーマル計画を憂慮する有志の会」 (平成24年5月31日)

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