先日野田総理が訪中し、胡主席・温総理と会談した折、現在、数兆円の日本国債を所有する中国に対して、その1割程度の中国の国債を購入することにしたというニュースに関して、多くの掲示板に中国不審の書き込みが溢れています。
書き込んでいるのは大半がネトウヨでしょうが、書き込みの中に、文革時代の悪行を持ち出して非難しているのが目に付きました。
そんなネット右翼に観て欲しいのがこの映画「芙蓉鎮」。
もはや古典となったこの映画は、新生中国映画第三世代の巨匠、謝晋監督が1986年に世に送り出した、文化大革命批判映画の傑作です。
主演の姜文は一躍スターになり現在も活躍中。ヒロインの劉暁慶は、その後実業界での大成功と巨額脱税による投獄という、数奇な運命を辿りますが、それはまた別のお話。
この映画で描かれているのが文革の惨さですが、昔から阿Qや海賊・倭寇(最近は低民度の漁師と呼ぶ様ですが)の類が民衆の一部として、民衆自身を苦しめてきたのが中国です。
しかし、中国の大部分の庶民が持つ「心」と、その核心部分の嫌邪の顔を認識する必要があるでしょう。
この映画「芙蓉鎮」を世に問うた中国は、正面から文革の過ちを認めていると私は思います。
過去のネガティブな面ばかり追う事で、将来の大事な成果を取り逃がすのは愚の骨頂です。
日常生活で接すると、非常に小狡いところばかりが目に付く中国の一般民衆ですが、大道大義の場での良識(というか面子・プライドを守る心)が有る事を知るべきではないでしょうか。