時々、うちに送られてくる『ムラマツフルートジャーナル』
ページ数の少ない、うす~いメーカーの情報誌(紙?)のようだけど、
これがけっこう端から端まで色々なフルート情報が。毎回楽しく読んでいます。
しかし今回の「フルート再考」の記事に、
いつにも増して、とてもピピッとくるものがありました
「歌口で鳴っている音を聴くのではなく、
トーンホールから出ている音を聴かなければならない」
ニコレさんがよくおっしゃっていた言葉です。・・・
フルートはリード等の発音体を持たないため、
トーンホールを塞ぐパッドの気密性の影響を受けやすく、
音が低くなるにしたがって特に低音域では音の密度が希薄になりがちです。
・・・
ニコレさんはトーンホールから出ている音を聴くことによって、
管(空気柱)の長さを意識し、音と体をコントロールしなさい
とおっしゃっていたわけです。・・・
(トーンホール;フルートの管体から立ち上がっている、キィと接触する穴のことです。)
なるほど・・・これは本当に意識して考えれば考えるほど、
とても音の響きに重要なことです。
知らずのうちにきちんと意識しているフルート吹きの方もたくさんおられると
思いますが、あらためて意識をおいてロングトーンなど練習すると、
鳴りがとても充実してくる・・・。
よく、中音域のE(ミ)や♭E(♭ミ)、F(ファ)が鳴りにくい、
あるいは響きが悪い、音程が低い・・などの悩み、ありますよね。
それからもちろん、足部管にあたる、いちばん低音のCや#C、Dなども!
これらは、実はすべて、右手指まで押さえる音たち・・
すなわち、「管が長い」と表現しますが、歌口から押えている距離が長いのです。
→息がより必要な音たち、ということです。
左手で担当するシ・ラ・ソあたりは、やはり「管が短く」息が届く距離も短く、
息もそこまで圧力が必要なく、鳴らしやすい。
従って、この、右手で押さえる指の音たちも、この「管の長さ」というものを
意識して、息の加減を心得て吹くと、実は、鳴りにくさは解消されるのです。
・・なんて一言で言っても、これの実行がなかなか難しいのですよね。。
このためにはまず、フルートを吹いていて、押さえる指先に、びりびりと音の響く振動が
伝わるのを感じられることが、第一条件です。
(この振動すらまず感じない場合は、すでに管に入る息の出が十分でなく、息が管の中に
届ききれてないか、指を強く押さえ過ぎか・・・なのでおそらく・・・(><)
まずは適切なアンブシュア・適切な息の方向で、管に息をいれる方を学ばねばなりません・・)
そして、音の振動が指に少しでも伝わるならば、あとはさらに振動が増すよう、
息の入れる量や方向(息が歌口のエッヂにしっかりあたる角度)を試行錯誤したり、
それから、意外とこれが私の経験上重要ですが、
指の押さえる「力の強さ」そのもの、と、力の「方向」、そして押さえる指の角度も影響します。
「力の強さ」は、金属の振動を止めてしまうような強い押さえ方では音がつぶれてしまいます。
「指の角度」と力の「方向」は、少し共通点がありますが、
押さえる指の表面積が、あまりに広すぎでべったり押さえてしまったり、
また方向的に、押さえながら内側に引っ張ってしまったり・・
これもまた、金属の振動をとめてしまいますし、
内向きに押さえる力が働いてしまうのは、顎やアンブシュアにも影響を及ぼしてしまいます。
(ここまで言っておいて、なんといってもまずは、
キィがちゃんと調整されており、タンポ(キィの黄色いフェルト)がすかすかでなく、
きちんとふかっとした状態であることが不可欠、前提条件ですが
)
それさえクリアしていれば、あとは、
金属の響きを押さえて止めない程度の"強すぎない"指の押しで、
そして、ニコレ氏のおっしゃった言葉のように、
そのとき、その音で押している指まで・・・トーンホールの振動を指先に感じ、
管の長さを意識して息を、音を、出すようにする。
この、トーンホール=管の長さ を考えることで、
フルートの金属の響きも止めすぎない、指の適切な力加減、押さえ方も意識できますし、
何より、必要な管の長さ分、吹きすぎず、弱すぎず、・・
息が、とても適切な量とスピードになり、無駄がなくなる、
また、「音の響きをしっかりと聴く」よい訓練にもなるでしょう。
より無駄なく響く音のために、一石二鳥、どころか、いいことづくめです。
ぜひぜひ、まずはロングトーンのお供(!?)に、
常に傍らで管の長さとトーンホールを押さえる指に、意識を置いてみてください

↑クリック応援、いつもありがとうございます

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これがけっこう端から端まで色々なフルート情報が。毎回楽しく読んでいます。
しかし今回の「フルート再考」の記事に、
いつにも増して、とてもピピッとくるものがありました

「歌口で鳴っている音を聴くのではなく、
トーンホールから出ている音を聴かなければならない」
ニコレさんがよくおっしゃっていた言葉です。・・・
フルートはリード等の発音体を持たないため、
トーンホールを塞ぐパッドの気密性の影響を受けやすく、
音が低くなるにしたがって特に低音域では音の密度が希薄になりがちです。
・・・
ニコレさんはトーンホールから出ている音を聴くことによって、
管(空気柱)の長さを意識し、音と体をコントロールしなさい
とおっしゃっていたわけです。・・・
(トーンホール;フルートの管体から立ち上がっている、キィと接触する穴のことです。)
なるほど・・・これは本当に意識して考えれば考えるほど、
とても音の響きに重要なことです。
知らずのうちにきちんと意識しているフルート吹きの方もたくさんおられると
思いますが、あらためて意識をおいてロングトーンなど練習すると、
鳴りがとても充実してくる・・・。
よく、中音域のE(ミ)や♭E(♭ミ)、F(ファ)が鳴りにくい、
あるいは響きが悪い、音程が低い・・などの悩み、ありますよね。
それからもちろん、足部管にあたる、いちばん低音のCや#C、Dなども!
これらは、実はすべて、右手指まで押さえる音たち・・
すなわち、「管が長い」と表現しますが、歌口から押えている距離が長いのです。
→息がより必要な音たち、ということです。
左手で担当するシ・ラ・ソあたりは、やはり「管が短く」息が届く距離も短く、
息もそこまで圧力が必要なく、鳴らしやすい。
従って、この、右手で押さえる指の音たちも、この「管の長さ」というものを
意識して、息の加減を心得て吹くと、実は、鳴りにくさは解消されるのです。
・・なんて一言で言っても、これの実行がなかなか難しいのですよね。。

このためにはまず、フルートを吹いていて、押さえる指先に、びりびりと音の響く振動が
伝わるのを感じられることが、第一条件です。
(この振動すらまず感じない場合は、すでに管に入る息の出が十分でなく、息が管の中に
届ききれてないか、指を強く押さえ過ぎか・・・なのでおそらく・・・(><)
まずは適切なアンブシュア・適切な息の方向で、管に息をいれる方を学ばねばなりません・・)
そして、音の振動が指に少しでも伝わるならば、あとはさらに振動が増すよう、
息の入れる量や方向(息が歌口のエッヂにしっかりあたる角度)を試行錯誤したり、
それから、意外とこれが私の経験上重要ですが、
指の押さえる「力の強さ」そのもの、と、力の「方向」、そして押さえる指の角度も影響します。
「力の強さ」は、金属の振動を止めてしまうような強い押さえ方では音がつぶれてしまいます。
「指の角度」と力の「方向」は、少し共通点がありますが、
押さえる指の表面積が、あまりに広すぎでべったり押さえてしまったり、
また方向的に、押さえながら内側に引っ張ってしまったり・・
これもまた、金属の振動をとめてしまいますし、
内向きに押さえる力が働いてしまうのは、顎やアンブシュアにも影響を及ぼしてしまいます。
(ここまで言っておいて、なんといってもまずは、
キィがちゃんと調整されており、タンポ(キィの黄色いフェルト)がすかすかでなく、
きちんとふかっとした状態であることが不可欠、前提条件ですが

それさえクリアしていれば、あとは、
金属の響きを押さえて止めない程度の"強すぎない"指の押しで、
そして、ニコレ氏のおっしゃった言葉のように、
そのとき、その音で押している指まで・・・トーンホールの振動を指先に感じ、
管の長さを意識して息を、音を、出すようにする。
この、トーンホール=管の長さ を考えることで、
フルートの金属の響きも止めすぎない、指の適切な力加減、押さえ方も意識できますし、
何より、必要な管の長さ分、吹きすぎず、弱すぎず、・・
息が、とても適切な量とスピードになり、無駄がなくなる、
また、「音の響きをしっかりと聴く」よい訓練にもなるでしょう。
より無駄なく響く音のために、一石二鳥、どころか、いいことづくめです。
ぜひぜひ、まずはロングトーンのお供(!?)に、
常に傍らで管の長さとトーンホールを押さえる指に、意識を置いてみてください



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