◆ふえ・のおと◆フルーティストYoriko KASAI 葛西賀子 officialblog

~ヨーロッパ仕込みの音楽作り、研究を重ねたフルート基礎奏法・・最近は太極拳を通して体幹づくり研究も進んでいます!!

◆「TheFlute 」今月号に載せていただきました!ヾ(^▽^)ノ

2014-05-08 07:41:52 | 雑談
フルート雑誌「TheFlute」の今月号に、5月18日(日)のコンサートを載せていただきました~!



今までにない大きさ(笑)

皆さまどうぞよろしくお願いいたします!(*´∇`)
ちなみに、山野楽器さま・ムラマツさまにもご協力いただけまして、
そちらでもチケットお買い求めいただけます♪


あっという間に、コンサートまで残すところ10日となってしまいました。(汗)
弦楽合奏団の方々とのリハーサルも始まり、ますます心強いです!!
弦楽合奏の音色、やっぱり・・・ものすごく良くて、テンションあがりますね

自身の目標としては、トラヴェルソで練習してきたイントネーションを、
どれくらいフルートでも現せられるか。最終詰めをしたいところです
会場のウィーンホールが響きがとても良いとのことなので、
それも楽しみにしつつ・・・。

どうぞ、よろしくお願い致します!!


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◆素晴らしきアンサンブルの世界

2013-10-20 13:44:00 | 雑談
前回のブログ更新が、なんと8月・・・!
長く更新が滞ってしまい、こちらを覗いてくださっている方々には、
申し訳ありません・・・・

更新は滞ってしまいましたがこの二ヶ月は、私にとっては
非常にエキサイティングな期間でした。

夏にはフルートデュオやオーケストラ、
それから歌とコラボで日本の笛(篠笛と能管)の真似事(?)を、
そして先週末はフルートアンサンブルのプロデュースを・・・と、
アンサンブル三昧の日々。

どのコンサートをとっても本当に素晴らしかった経験で、
とにかくアンサンブルというのは、エキサイティング!!

自身で演奏してみても、指導してみても、強くそう実感しました


アンサンブルというのは、楽譜という図面(?)から、
それぞれ演奏者が各パートを演奏することで、音楽として立体になるわけですが、

そこにその演奏者のセンスや感情、・・・もっと言うなれば魂が加わって、
その個々のイントネーションの感じ方や音量バランスがちょっと変わるだけでも、
音楽ががらっと変わる。

ちょっと工夫を凝らすと、今まで何だかしっくりこなかった場所が急にすんなりいったり、
全然違った感触が生まれて、「これ、イイネ!!」みたいなことになったり・・
時に、すごい化学反応!?も起きたりするのですね

8月に参加させていただいたオーケストラは、まさに、それでした。

コンサートのために一同に会した小編成オーケストラで、
普段はそれぞれに忙しく活躍されているアーティストばかりなのですが、
主だった指揮者を立てない中で、主宰者のチェリストの方を中心に、
個々に意見を出し合い、その一言で音楽がまたぐぐっと変化する・・・

和やかさと、音楽に対する真剣さが共存した、何ともいえない心地よい緊張感の中で、
個々のセンスとアンサンブル力で奇跡のような音楽が毎回紡ぎだされてゆく。

オーケストラで、あのような凄さと心地よい緊張感は、本当に初めて!!!

(チェリスト・小澤洋介氏とクライネスコンツェルトハウス リハ風景)


また、先週末に行った、主宰しているフルートアンサンブルFloetenKlangの定期コンサート。
そのアンサンブルを指導するにおいても、
パートのバランスの均衡を整えるべくイントネーションや音量バランスの調整をしたり、
一つのパートにちょっとテコ入れするだけで、音楽がぐぐっと変わる。

あと例えば、曲の背景や情景についてお互いに話し合ってみたり・・
曲に関してお互いにちょっとしたディスカッションをするだけで、
心も近くなるのか、音楽はまたぐっと良くなるし、
モチベーション的にも変わり、演奏しやすくなったりもしますね

そんなディスカッションを重ねながら音楽を作る作業をしてきた、
本番が終わった後の清々しさは格別で。

(アンサンブルコンサートのリハの様子)


そんな、とてつもない感動が生まれたり、
また逆もあり、流れがずっといまいち乗り切らずおかしいな、と思うままだったり・・・

流れ出される音楽はいつも新鮮。
その時それぞれに素晴らしい生命が吹き込まれ、
本当に、音楽をアンサンブルで奏でることって、そんなこんながおもしろくってしょうがない!


複数人で、一つの音楽を紡ぎだすということは、
納得がいかなかったり、色々な思いが交錯したりで
時として難しいこともあるとは思いますけど、

集まる個々が基本的にお互いがお互いを尊敬しあっていて、
一緒に良い音楽を作りたい!!という思いがきちんと一貫してあれば、
そこには絶対に、最終的には良い奇跡が生み出されると思うのです。

そのことを、このオーケストラや、自分のアンサンブルチームから、
今回深く学びました。


季節は秋。芸術の秋!
気の合う仲間と、楽しくアンサンブルを興じるには良い季節ですね

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◆ 「音ふえ会」

2013-01-27 22:30:23 | 雑談
先週の日曜日、我がクラスのコンサート(発表会)、約2年ぶりの開催となりました~


↑”発表会”って何となく味気なくて、一応「音ふえ会」なんて命名しています


出産を経てちょっとブランクが空いてしまった上に、育児しながらだからか雑事が・・・
要領を得ないというか本っ当に何かと進まず・・・

ホントにあまりのモタモタさに、一時はどうなることかと
目の前が真っ暗になりそうな準備の不手際さでしたが、、
当日は結果オーライ!? とても良い会となりました~

というのも、
私の不手際をすっぱりとかき消してくれるくらい、

生徒さんたちが!

皆さんブラボー!!!



どの生徒さんとも一人一人、本番に向けての課程というか、
それぞれに曲が仕上がっていくまでの道のりがありましたから、
それを思うとどの生徒さんの演奏聴いても涙でそう・・・

本当に、指導者冥利につきます。感謝です。



今回は、何と前回にも増して演奏プログラムは39番まで!
演奏時間を計算してみたら、ほとんど休憩いれないにしても
13時開演の18時終演、5時間・・・てんこもり

こんな長丁場、生徒さんも自分も、(そして秘かにムスメのお留守番も・・・)
体力的に耐えられるだろうかと心配しましたが、
生徒さんの熱演・名演に、私にとっては本当にあっという間くらいの5時間でした!


(↑プライバシーのため、ミニミニ写真でお赦しくださいm(_ _)m)


発表会って、
生徒さんにとってはやっぱり緊張だし、
こちらにとっても何かとすり減る!?一大イベントで、
本番までの道のりはそれはもう、互いに平坦なものではないですが・・・

でもそれでも、終わってみると、
心から本当に、あぁ、やってよかった!
今回を生かして、また次回頑張るぞ! と、なるものです


どれだけ休みがなくっても、どれだけ疲れても、
生徒さん一人一人と、一つの曲を発表に向けて作り上げていく
その真剣な取り組みは、充実そのもの。

生徒さんも、舞台という大きな目標を前に大なり小なり追い込まれるので
なんだかんだ、普段のレッスンよりもこの機会にグンとレベルアップ


さぁて、ということで、次はいつにしようかなぁ

とりあえず、次の自己目標は
計画的に手際良くっ!!! (←うーん。)

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コンサート復帰してきました!

2011-11-25 22:05:25 | 雑談
先日23日に、産後初、コンサートに復帰してきました~

出産からぴったり二ヶ月記念日の復帰となりました

初産ということもあり、この二ヶ月という短い期間での復帰は、自分にとって
少し大きな挑戦だったので、ひとまず無事に終わってひと安心です。


23日はホントにいいお天気に恵まれ、また会場が素晴らしく素敵な洋館!
(↓ドイツ・オーストリア生活文化館という素敵な洋館です。これはそこのピアノ


ここの家は、素材から何から全てをドイツから輸入した、という
オーナーさんの徹底したこだわりぶりで、家の装飾も何もかも全てがドイツ!
私には何だか懐かしい空気…

楽器をそこで奏でましたら、懐かしいヨーロッパの木材の響きが返ってきました。


初復帰コンサートは、ドイツ・オーストリアという会場の名前と雰囲気に
プログラムを合わせまして、

モーツァルト(アンダンテときらきら星変奏曲)、ベートーヴェン、
シューベルトの歌曲、リスト(リストイヤーなので)などなど・・・

最後のメインは、当初、シューベルトの「しぼめる花」か「アルペジオーネソナタ」!?
と直前まで悶々と考えていたのですが、、
どちらも・・・暗め!(シューベルトさん、ごめんなさい!)

ということで結局、ドイツ語圏とは無縁ですが
シャミナードのコンチェルティーノで、ニ長調で華やかに会を締めることにしました。
大丈夫かな、と思ったけど、これはこれで素敵な洋館に合ったようです

なじみある曲もたくさんで、
あとはオーナーさんのお手製の、とってもおいしいドイツ菓子が休憩中にお客様にふるまわれ、

・・・などなど、とても楽しく、お客様と音楽を共有する会となったと思います

このような音楽会を、毎回(月に1・2回!)パワフルに、素敵に企画されるオーナーさんには、
ただただ尊敬の言葉しかありません・・・


このように、とても素敵なイベントが復帰第一弾であったことには、
本当に私にとっては深い感謝と一種の達成感と・・・

しかし、今回の私は、決してこの達成感に胡座をかいてはいけません。。

というのは、今回曲の演奏途中で緊張が沸き起こった場面があったからです。

もちろん舞台ともなれば、必ず緊張はおこるものです。
それに関しては今までも色々と考え、緊張を受け入れて上手に付き合おうと覚悟しています。

けど、”曲途中”の緊張は・・・あまり良い質のものではなく、あまり付き合いたくない
これは一種の集中力の欠けでは、と考えました。

私の生活は、少なからずこの短期間で大きく変化して・・・
今回の本番も含めこれから先しばらくは、色々と自分の背景が変わったことで、
自分の時間の捻出が、今までのようには難しいでしょう。

しかし、舞台にたつ以上は、そんな自分の背景は関係なく、そんなことは言っていられません。
自分の生活の変化に合わせ、フルート生活に対するアプローチも、変えていかなければ。

そういった意味では今回、「集中力」というものが自分の中で非常に大きい課題として、
あらためて浮き彫りになりました。


そこで読んでみた、野球選手のイチローの集中力に関する本。
こんなことが書いてありました。

「小さな作業を普段から丁寧に積み重ねる」


・・・なるほど。
いかにその集中力を、肝心な時に向けて、「普段」から「不断」に
高めていかなければいけないか。

本番だけ覚悟したって遅くて、日々の努力を怠れば、保てないのは当たり前!
日々の小さな積み重ねがその集中力を高めるモトになるんだ。

赤ちゃんはとても愛おしく、今しかできない赤ちゃんの育児もきっちり楽しみたい

でもそれと同時進行に、時間の厳しい状況である今だからこそチャンスと、
より上手な時間の配分・使い方を考えて工夫していかなければと決意新たにしました。

今までいかに自分で自分の時間というものがありながら…という反省と戒めにもなりましたね

年明けからいよいよ本格的な再始動で、色々なコンサートが待っています
とりあえず、ロングトーンや音階、タンギング…といった基礎練習だけは、
絶対に毎日、一日のどこかでは欠かさずやるぞ~!

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◆音が鳴らない!レッスンでよく出るベスト3!?

2011-06-03 18:29:58 | 雑談
人のクセはあれこれ!

もちろん、こちらで行っているレッスンでも、皆様のお悩みはあれこれです。
ですのでレッスンも当然のごとく、
お一人お一人、または回ごとにでも!?その時のその方の状態により、
アドヴァイスする言葉の表現は多角に及びますが・・・
その中でもわりかし、"あれ!?音が調子悪い(汗)"というときに
気づかず起こってしまっている症状で、わりと多いものを選出してみました。

もちろん下記に限らず、その方の体の状態や精神(集中力)の状態によって、
音が鳴らない原因は体のうちで一つではなく、様々ではあることをかたく前置き(!?)しながらも

下記が、何らかのご参考の一端になればと思います
では、いってみましょう!

楽譜(譜面台)をつい見入ってしまうことで、首が前に出ちゃっています~
 ⇒首が前に出る=首の筋肉が前に伸びすぎて筋肉の緊張を引き起こすので、
  緊張により音も締まってきてしまいます。
  呼吸も、首の筋肉の緊張があっては吸うのに遮りが入ったり・・
  スムーズには通りにくくなりますでしょうか。

フルートを当てる時につい、フルートを導くために下顎を引いてしまっています
 ⇒下顎を引いてしまうと、まずは口の穴→息の柱はつぶれて下に拡がってしまうし、
  顎を引きすぎてしまうと、口の中の空間もほぼ無くなるので、
  やっぱり音はつぶれ丸みが無くなります。

プレートを下唇(あるいは顎)に強く押し当てすぎです
  ⇒押し当てが強すぎることにより、息が充分に出てこられず(あるいは息の柱がつぶれ)
  息が管のキャパ(太さ・長さ)に足りうる出方にならず、音がふくよかでない…

  しかしこれは前置きがちょっと必要で かといって、私が普段どなたに対しても、
  楽器は口から"離す"ものです、と表現しているわけではありませんので
  捉え方にどうかご注意くださいませ~(^-^;
  (もちろんその場合場合により、息の出方や弾力性で判断して言い方を変えています)

  ですのでもちろんのことながら、
  マウスピースの当て方が逆に不十分で楽器がグラグラ、息漏れ発生…
  も次点にくるくらい、音が充分に鳴らない原因にランクインはしてます~



・・以上、と・いうケースがよく見受けられる・・・という程度に列挙してみましたが(汗)

あとはやっぱり、
 ・お腹の支えの足りなさ
 ・エッヂが口の穴の先から距離が外や下に離れすぎ(により、楽器に息がよく入らない)
 ・またはその逆(フルートの歌口を塞ぎすぎ)
 ・構え、上半身の過度の緊張

挙げるとしたらそのあたりでしょうか。

音が調子悪いとき、当てはまる事項はありましたか?(^-^)/
ご参考までに、どうぞ!
他にもまた何か思い当たったら、次の機会に書きます~
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◆日本の家屋と音響を考える

2011-05-06 20:27:38 | 雑談
最近引越をしまして普段の練習&レッスンの環境が大きく変わりました。

以前はメゾネットタイプのマンションで、壁はコンクリート打ちっぱなし、
実は天井がすごく高い4~5mほどの、稀有なタイプの部屋でした。

天井が高く、音が伸びて、かといって響き過ぎず…

吹き心地が気持ちよい、というか、
ドイツ時代に住んでいた家と少し似た、音がスッと上に伸びる感覚がありました。


マンガ「のだめカンタービレ」をお読みになられた方は記憶にございますでしょうか、
のだめちゃんがパリに留学して、初めてピアノの音を出した時の第一声、

「音が違う…」

あれは、確かにあるのです。


そこには、日本とヨーロッパの気候の違い(湿気による空気の重さ)や、
そして家屋の材質の違い…などが存在するのですが、

日本の湿気や木造住宅などは、音の伸びに良いとはやはりどうしても言い難く、
そういう環境下においては、気を付けないと時として力で楽器を鳴らしてしまいます。

大きく豊かな音を求めんと鳴らそうとする結果が、
却って響きを損なう吹き方をしてしまう危険性が潜んでいます。


私も留学したては、力任せにを鳴らしている!(特に高音)と
ドイツの先生にずいぶんと叱られたものです。。。

最初は、いくら先生に響きの悪い音を現行犯逮捕(!?)されても、
なぜ、どこが、自分の音が汚いのか、その事実にも気付けず…
"気づかないのか!?
だったら、自分の練習やこのレッスンを録音して聞いてみろ!
録音を通すと、(真に鳴っていない音になると)途端に響きが変わって
音が貧弱に細く聞こえるから!"

それからというもの、私はレッスンを録り続け…そうすると、

先生に注意されたタイミングの音をよくよく聴いてみると、
その音の響きが確かに、かすかだけど違って悪いこと、

そしてそれが、力任せだったりあるいは逆に息の圧力具合が足らなさすぎだったり、
意識をせずにいかに無頓着に鳴らしていた音だったか… 徐々にその状態時がわかり、

そして、一音一音各音に一体どれくらいの息具合が必要なのか、
配分がわかってきました。


そんなこんなの苦行!?で何とかヨーロッパ留学時代に会得した力任せでない響き、
また再び日本に戻ってきた直後は、再び響きの環境の違う場所に
音の響きのキープが難しくしばらくまた苦しみましたが、
(昔の吹き方に戻ることは、悲しいかな、思ったより容易なのです・・・

帰国後すぐ引っ越した天井の高い鉄筋マンションは、
また再びヨーロッパでの感覚を少し思い出させてくれたものでした。

しかし最近引っ越した新しい家は、再び木造の一軒家。
しかも防音・吸音が施されている壁です。

さぁ、また気をつけねば

しかし、過去のイタイ自分…悪い吹き方を反面教師に十分注意して練習をすれば、
却って響きの伴わない生音での練習環境も強みになる、と
今回久々に木造家屋に戻って感じたことです


この響かない環境であらためて、口の力に頼らず、音を豊かに鳴らすために見つけた
吹奏上特に注意するポイントは、

吹き口なども気になるとは思いますが、やっぱりまずは息のポンプ。
 →横隔膜の上手い使い方(いわゆるお腹の支え)
そして、その息のポンプを上手に機能させるための「環境」=上半身の上手な脱力。

広い会場を一杯に満たすような、豊潤な音のためには、
普段の、そして不断の、体の(演奏のための)呼吸システムの鍛練がまず本当に根本だと
我ながら自分に、そして生徒さんにも、その必要性をどうしても強く感じるのです。

やっぱり普段から絶えず呼吸に必要な筋肉を動かし、使い、鍛えておかなければ
呼吸筋肉は一朝一夕には「適切適度な良い働き」には動いてくれない。
(こと舞台上や本番の緊張下においては!

ぎゅっと、筋肉に一気に力をにいれる方が、むしろ容易かもしれません。
しかし呼吸のためには、ガチッと力が入る固い筋肉が必要なのではなく、
"しなやかな"動きの筋肉が必要なのです。



今回の引っ越しで、無駄な力が入りにくい気持ちの良い音出し環境では確かになくなりましたが、
これはこれで、また出ている音をシビアに良く聴くことができる
次の舞台上での自分の響きを楽しみに、厳しく励んでいかねばと思う次第です。

今はちょっと公の演奏はお休みしていますが、今から出産後に向けて、
大プログラムも考えているところです!
その復帰の時にむけて・・今がじっくりと取り組める修行時期、と頑張ります!
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◆名言だなぁ・・~トーンホール考(ムラマツフルートジャーナルより)

2011-03-02 20:21:34 | 雑談
時々、うちに送られてくる『ムラマツフルートジャーナル』

ページ数の少ない、うす~いメーカーの情報誌(紙?)のようだけど、
これがけっこう端から端まで色々なフルート情報が。毎回楽しく読んでいます。

しかし今回の「フルート再考」の記事に、
いつにも増して、とてもピピッとくるものがありました


  「歌口で鳴っている音を聴くのではなく、
   トーンホールから出ている音を聴かなければならない」

   ニコレさんがよくおっしゃっていた言葉です。・・・
   フルートはリード等の発音体を持たないため、
   トーンホールを塞ぐパッドの気密性の影響を受けやすく、
   音が低くなるにしたがって特に低音域では音の密度が希薄になりがちです。
   ・・・
   ニコレさんはトーンホールから出ている音を聴くことによって、
   管(空気柱)の長さを意識し、音と体をコントロールしなさい
   とおっしゃっていたわけです。・・・

(トーンホール;フルートの管体から立ち上がっている、キィと接触する穴のことです。)


なるほど・・・これは本当に意識して考えれば考えるほど、
とても音の響きに重要なことです。

知らずのうちにきちんと意識しているフルート吹きの方もたくさんおられると
思いますが、あらためて意識をおいてロングトーンなど練習すると、
鳴りがとても充実してくる・・・。


よく、中音域のE(ミ)や♭E(♭ミ)、F(ファ)が鳴りにくい、
あるいは響きが悪い、音程が低い・・などの悩み、ありますよね。

それからもちろん、足部管にあたる、いちばん低音のCや#C、Dなども!

これらは、実はすべて、右手指まで押さえる音たち・・
すなわち、「管が長い」と表現しますが、歌口から押えている距離が長いのです。
 →息がより必要な音たち、ということです。

左手で担当するシ・ラ・ソあたりは、やはり「管が短く」息が届く距離も短く、
息もそこまで圧力が必要なく、鳴らしやすい。


従って、この、右手で押さえる指の音たちも、この「管の長さ」というものを
意識して、息の加減を心得て吹くと、実は、鳴りにくさは解消されるのです。

・・なんて一言で言っても、これの実行がなかなか難しいのですよね。。


このためにはまず、フルートを吹いていて、押さえる指先に、びりびりと音の響く振動が
伝わるのを感じられることが、第一条件です。

(この振動すらまず感じない場合は、すでに管に入る息の出が十分でなく、息が管の中に
届ききれてないか、指を強く押さえ過ぎか・・・なのでおそらく・・・(><)
まずは適切なアンブシュア・適切な息の方向で、管に息をいれる方を学ばねばなりません・・)


そして、音の振動が指に少しでも伝わるならば、あとはさらに振動が増すよう、
息の入れる量や方向(息が歌口のエッヂにしっかりあたる角度)を試行錯誤したり、

それから、意外とこれが私の経験上重要ですが、
指の押さえる「力の強さ」そのもの、と、力の「方向」、そして押さえる指の角度も影響します。

「力の強さ」は、金属の振動を止めてしまうような強い押さえ方では音がつぶれてしまいます。

「指の角度」と力の「方向」は、少し共通点がありますが、
押さえる指の表面積が、あまりに広すぎでべったり押さえてしまったり、
また方向的に、押さえながら内側に引っ張ってしまったり・・
これもまた、金属の振動をとめてしまいますし、
内向きに押さえる力が働いてしまうのは、顎やアンブシュアにも影響を及ぼしてしまいます。


(ここまで言っておいて、なんといってもまずは、
キィがちゃんと調整されており、タンポ(キィの黄色いフェルト)がすかすかでなく、
きちんとふかっとした状態であることが不可欠、前提条件ですが

それさえクリアしていれば、あとは、
金属の響きを押さえて止めない程度の"強すぎない"指の押しで、

そして、ニコレ氏のおっしゃった言葉のように、
そのとき、その音で押している指まで・・・トーンホールの振動を指先に感じ、
管の長さを意識して息を、音を、出すようにする。


この、トーンホール=管の長さ を考えることで、
フルートの金属の響きも止めすぎない、指の適切な力加減、押さえ方も意識できますし、

何より、必要な管の長さ分、吹きすぎず、弱すぎず、・・
息が、とても適切な量とスピードになり、無駄がなくなる、

また、「音の響きをしっかりと聴く」よい訓練にもなるでしょう。

より無駄なく響く音のために、一石二鳥、どころか、いいことづくめです。

ぜひぜひ、まずはロングトーンのお供(!?)に、
常に傍らで管の長さとトーンホールを押さえる指に、意識を置いてみてください
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◆レッスンで使用している教材 《E.ケーラー 練習本op.77》の巻!

2011-02-08 23:05:18 | 雑談
ご無沙汰してしまいました。。

なかなかここの更新まで至らない毎日なのですが、、、
日々のレッスンは変わらず無休稼働、追われながらも!?生徒さんそれぞれの成長っぷり
幸せを感じながら、日々取り組んでおります。
こちらに来てくださっている生徒さんには、本当に楽しいおつきあい、感謝です!


さて今日は、
日々行っているそんなレッスンの一端と、マイお気に入り教材(の、ひとつ)について
ちょっと話題にしてみたいと思います♪


フルートといえば!やはりその音色に憧れて始められた方が多いと思います

ということで我がクラスも、「説得力のある音色」あっての美しい音楽!を目標に、
レヴェルに関係なく、基礎練習にはやはり重きをおいています。

その中で、E.ケーラーの「Schule der Gelaeufigkeit op.77」という教本を
大のお気に入りで、初級の教則本を卒業したあたりからは、レッスンで使用しています。



いつも、その回のレッスンのときに課題のエチュード(練習曲)の調に合わせ、
この教材の、その調の基礎練習も同時に練習してきていただく感じです。


この本はとってもスタンダードな技術練習の教則本で、
載っている題材は、ロングトーン・音階・分散和音・3度練習ととてもシンプル。

その中でなぜこの本が特にお気に入りか、というと、

まずはもちろん全部の調性を網羅していること。
(でもこの教本、短調だけちょっと題材が足りないのは何故だろう

そしてその中で、各調まずロングトーン。


音の響きをこちらが注意深く聴きながら、同時に
構え(姿勢)、呼吸(横隔膜の支え)、息圧、アンブシュア・・
このすべての音を出すためのポイントを、細かく丁寧に各音域ごとにチェックできる。

それでいながら、この題材はトニカ・ドミナントの分散和音を使っているので
少し、まるでメロディのような流れを伴って、ロングトーンができる。
(↑これは、とても大事なことです!ロングトーンとて、笛を吹くことはすなわち歌、
流れを考え、歌を伴わないことには、美しい音たる息運びはでてくれません)


そして次に続く題材が、その調の音階。
この音階の形がまた、自分が指導するにあたってはおあつらえ!

私は、かの有名なタファネル・ゴーベールをひたすらさらって育ちました。
あの本に載っている音階も、全調を一気に通しても吹けるし、色々なアーティキレーションもあり、
ウォーミングアップとしてはもちろんいい素材です!

しかし、このケーラーの音階の形は、
ブレスを吸うところが、きちんと流れの中に用意されている。

これもまた、曲中などで流れをとめない自然なブレスを身に着けていただくには、
なんとよく考えぬかれた音階の形であることか!

速いパッセージを、動きがかたくなく軽やか・華麗に吹くには、
テンポという安定したビートの中に、”リズミカル”に連符を入れていかねばなりませんが、
このブレスの形だと、無理なく、ブレスで流れをとめられることなく、
リズミカルに音階を練習することが可能なようになっているのです

それからもう一つこの音階練習で気に入っているのは、
各小節、きちんと響かせなければいけない最高音が、
ちゃんと小節始まりの音の1オクターブ上の音であること。

音階練習を聞くなかで、けっこう気になるのは、
その連符の中で、音の粒がぐちゃぐちゃっとなってよく把握できない箇所が出てくる、

特に、第三オクターブ(高音域)になってくると、指が難しく、運指の事情も相成り、
グチャグチャっとなる率が高くなっちゃいますよね(^^;)

音階などの連符を吹いたときに、一音一音がクリアに聞こえないのは、
もちろん指の難しさなどの原因もありますが、
結局最終的には、
その人の、その音の”音程をとること”に対する、把握の不十分さにあります。
(実は、できないのは指のせい・・と思っているほとんどは、
その時楽器に入るべき息の(量・スピード・角度等)”不適切さ”に原因が大きいと言われています)

音階とて、それぞれに必ず(ものすごく微々たる変化ですが)、
適した息の量とかスピード、角度のポイントが発生します。

息が弱すぎる場合もいれば、吹き込みすぎで逆に鳴らない(あるいは動きが遅くなる)場合もある。
しかしこれらは、元を返せばすべて、
その音に対し、「適切な」息が入っていない、ということになります。

なので、音の粒の中で良く聞こえない怪しい音があったら、
まずきちんと、脳と体にその音程の認識が行くよう、その音で”一旦止まって”、
その音をしばらく伸ばして正しい鳴りポイントを探す・・といった練習が必要です。
(トレバーワイ氏の教本第6巻に、同じ意味合いのメソードが載っています。)

レッスンで生徒さんに音階に取り組んでいただくときはだから、
最初からいきなりこの形コンプリートで練習してもらうのではなく、

その音への正しい息の量と角度の「シフトチェンジ」を理解できるように、
この形を上行形・下行形とまずはパーツに分けて、練習していただきます。

例えば、ドレミファソラシド、と上行する中で、
上記の、その微々な「シフトチェンジ」を行わないと、
上のドに到達したときに、微妙に息が下向きのままで、音程が低い。くぐもって聞こえる。

最初の指摘では、なかなか気づいていただけないものですが、
このケーラーの音階を使うと、上がった最高音が各々最低音のぴったり1オクターブ上なので、
よく音程を耳で聴き、はかることができます。
(チューナーなどもそこは頼ってみると、一目瞭然なのでわかりやすいでしょう)

下行形も然りです。今度は、上の音から下の音、息が下がりすぎないよう気を付けて、
下の音をきちんと正しいポイントに当てていく練習をします。

息の流れを無理しないながら、自身の音程感も養える題材・・
スグレモノ音階です!!


そして、その後に来るのが分散和音、そして3度進行の練習。

もちろん、ほかにも音の羅列のバリエーションは数えきれないほどありますが、
とりあえずとしては、この教本に載っているもので、十分な題材でしょう。

分散和音は主にその調のトニカ(主和音)の形で行われますが、

分散和音の方が、音階よりも音の跳びがあり、各音域・各音への
上記の”シフトチェンジ”が、より素早く最適ポジションに、行わなければならないため、
これも、すべての音をきちんと響いた音でまんべんなく鳴らすには
なかなか難しい・良い練習となるものです。

音階同様に、鳴りの悪い音でしばし止まり、伸ばす形で、
ポイントを正しく見つける練習をします。

こうして、フルートにおける美しく整頓された、音の羅列が完成されてゆくのです。


このように、「技術練習」というものは、最近ではよく理解され言われることですが、
ただ指のトレーニングとしてのみではなく、
いつも、その際にきちんと音が鳴っているか、音の響きが適切か、を伴っていなければ、
時間をたくさんかけても、また曲中にこのような音階や分散和音が出てきたときに、
”ちゃんと鳴らない・・”ということで、二度手間の練習を強いられてしまいます

楽曲では、その曲のキャラクターや、音楽運び、歌運びの練習に重点をおけるよう、
この基礎練習を丁寧に行うことで、曲中の「技術練習の苦」をぜひとも減らしていきましょう~!
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◆反響のストロー、意外な続編!?

2010-12-03 13:49:46 | 雑談
昨日まで大阪に少し行ってきました~!

3年ぶりの大阪♪ 今回は、大切なドイツの師の来日・マスタークラスがあり、
それに合わせて行ったのですが
たっくさんの素敵な再会・イベントも果たしました!

ドイツで同じ町の留学友達だったピアニストのお友だち と、
梅田で開催されているドイツのクリスマス市でおしゃべりしたり、

以前からおつきあいのある、と~っても魅力的な大阪のフルートのお知り合いさんたちと
ぷちフルートアンサンブル会&お好み焼き!で盛り上がったり
(本気でウチのアンサンブル・大阪支部を発足させたいノリです

私はドイツ、彼女はフランス留学・・なのに、すごいご縁で仲良くさせていただいている、
フランス留学から帰国して現在大阪で大活躍中のフルーティストのお友達・じゅんこちゃん
と数年ぶりに再会して、色々な話に花を咲かせたり

・・やっぱり、留学するってそれぞれにすごい志とドラマがあって・・どこか共通があるその想い。
彼女の、真っ直ぐひたむきで、そして素敵なフルート・音楽観に触れて、
私もまたすっごく元気と勇気をいただきました、じゅんちゃんありがとう~!
(じゅんこちゃん(山本純子さん☆)のHPはコチラ!⇒http://junkoyamamoto.web.fc2.com/


普段は遠く離れていても、こういう風に会えて、楽しく過ごせる仲間がいる・・
ほんとうに嬉しいことだなと、感謝と、すごくあったかい気持ちで帰京しました

◆◇◆

さて!そんな大阪滞在、と~っても楽しかったのですが、、実は本番前(明日・明後日
旅というのはとっても楽しいのに、
そんな陰で練習できないことはやっぱりどうしてもひっかかる(><)

ということで、昨日も無理やり21時前に帰宅し、音を整えるだけでも!
20分だけ吹いたのですが・・

実はここから、先日ご紹介した”ストロー”の思わぬ続編、思わぬ効用のご紹介に繋がります!(笑)


前回アンブシュア改善兵器としてご紹介したストロー、

当初、アンブシュアでどうしても両唇が揃わない方のお悩みのために・・とあみだしたこのストロー。
これが・・・
レッスンで使い続け、研究が進むうちに、何だかとても嬉しい大きな効果にたどり着いてきました!


ストロー、使用初期よりもう一回り細いモノを使用するようになりました


最初は○直径8ミリくらいのを、○4ミリくらいに・・・

その訳は。

単純に表現してしまうと、こちらの方がもちろんアパチュア(フルートの口の穴)の大きさに
近いから・・ということが、一番近い言い回しですが、
このバックに、何ともたくさんの良い効能(?)が詰まっているのです!

細いと、くわえるときに、太いものより唇を巻き込みやすくなってしまうのでご注意、なのですが、


さて、この実験、お腹(胃のあたり)に手をそえて、お腹の動きを確認しながらやってみましょう

この細いストローを、両唇の内壁を使ってやわらかく挟み、
少し口の中・ベロを下げてぽっかりと口の中の空間を開けながら、(←コレ重要です)
まず試しに、できるだけ多量の息を、ストローに吹き込んでみてください。

ストローが細いので、多量の息を吹き込むと、胃のあたりと口元に少し抵抗感を感じます。
(まだ今イチ抵抗感を感じない場合は、息がまだまだ少ないか、口の中の空間が足りないです、
もう少しがんばってみてください!)

そうすると手を添えた胃のあたり・・息が押し出されれば押し出されるほど、
みぞおちの筋肉がかたく体の中に入り込んでいきませんか?

これが、横隔膜がしっかり使われている証拠です。

最初はこれらの反応が薄くとも、心配せず、とにかく毎日やり続けてみてください。

細いストローだと息圧の抵抗が強いので、続けていくことで、呼吸(筋)の強化にもなります!



また、先ほど上記で挙げた「唇の内壁」というのも、
もう一つのストロー効果の非常に大切なカギとなります。

ストローを唇で挟み、ストローの口を、「内壁」で、つぶしてみてください、と言われたら・・
どうでしょう?つぶせますか?

つぶしてください、と言われたら、まず唇の「外壁」(普段外に出ている部分)を使えば、
まぁまぁつぶすことはできるでしょう。
しかし、普段口の中に隠れている内壁部分では、どう強くストローを挟もうとしても、
通常、全然つぶせないのです。(つぶせる人は相当の唇の筋肉の持ち主かも!?^^;)

・・これが実は、そのまま音には重要。

穴をつぶせないというその唇の内壁が、「音の丸み」(=息柱の丸さ)にはとっても必要なのです。

ようするに、音が豊かに響かずつぶれているかも・・という場合には、
両唇、あるいは上下どちらか(えてして、上唇が多く見受けられます)、
外壁を少し使ってしまっていて、口の穴を少しつぶしてしまっている疑いは大いにあります。


  ・・やっぱり文章での説明はちょっと説明しきらず難しいですが・・


ということでこの、細いストローの利点は大きく、二つ!

・唇で挟むことで、アンブシュア・アンブシュア周りの筋肉の状態を整える・及び筋肉強化
・ストローの細さによって、フルートに息を吹き込むときの、必要な「息圧」のよいトレーニング


無理やり文章で書くとこうですが
単純に・・・今日の私のように、フルート練習が少しおさぼりになってしまって、困った!(><)
・・・というときに

以前ドイツで、このような状態の特効薬として、「フラッター練習」をすると一発で
音の響きが良くなる、と数多のプロ奏者から教えていただきましたが、
これは・・確かに特効薬、私も今でもことあるごとに気になる箇所はフラッター練習をしていますし、
一番の特効薬だと思います。
しかし、レッスンで教えるにあたっては・・まず、「巻き舌」ができないことには使えない

その代役としても、かなり多角形から、体をフルートモードに近づけてくれる、
(というか、その、口の中を開けることと、息圧が増えるという意味では、同じ効能
すごい優れモノアイテムと化しています

もしよろしければぜひお試しください♪

さて!明日・明後日は埼玉で、偉大なるバッハの「ヨハネ受難曲」ゲネ・本番☆
ホールが1,600席と大空間!らしいので(><)
それこそこのストローで!?吹く状態を、効率よい”エコ”な状態に持っていかなければ!
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◆エミリー・バイノン講習会&コンサート

2010-11-20 08:45:39 | 雑談
昨日は、
一度CDでその演奏を聴いてから、とっても生(?)でお会いしたかった、
アムステルダムのロイヤル・コンセルトヘボウのフルーティスト、
エミリー・バイノンさんの講習会&ミニコンサートにとうとう行ってまいりました!



本当に行ってよかった、

なんていうんだろう・・とても心地よい息吹。
なんと自然で、気持ちの良い音楽。

楽器を超えて、音楽が美しい。

(ちなみにご本人もとっても美しくてチャーミングで、素敵な女性です!
飾った美しさじゃなくて、内面から出る美しさが・・本当に美しい)

昨日のアンコールで、フォーレの美しい小品を演奏されたのですが、
(その曲、題名は『コンクール課題曲』・・ってなんとも色気のない題名なのですが・・
実はなんとも、極上に美しい曲です!フォーレさんってば


正直初めて、フルートの演奏を聴いて、涙が出ました。
(自分の専門楽器って・・すっごく良い演奏!って思うことはたくさんあるのですが、
涙がでるほどっていうのは、実はちょっと自分にとってはなかなか難しかったりするので・・

自分も同じ楽器を専門にしていることを、昨日は心底幸せに・・再確認しました。


曲中の和声をしっかり把握して演奏していることは、聴いてすぐわかりますが、
それを密に密に考え、構築されていながらも、聞こえてくる音楽は非常に自然な流れで美しい。


講習会でも、もちろんそのことにはしっかり言及していました。

その講習会中に、すごくおもしろかったお話。

 「以前に取材のための撮影でプロの方にメイクしていただいたときにね、
  すっごくすっごく時間をかけて(1時間以上!?)、丁寧にていねいに、
  何重にも顔に色々塗り、目なども・・あんまりにすごい時間かけているので、
  
  いったい、私はどんなすごい顔になってしまっているんだろう!?と、
  メイク後に鏡を見たら、・・いつもの自分の顔と変わらないの!!すごく、自然なの!
  でも、何かが、いつもの自分とは違ってすごく美しいの・・

  演奏も、そうでなければいけない。
  すごくすごく、丁寧に、細部にわたり、(音を、音楽を)練って。
  
  けれど、それが聴く人にとってものすごく自然に聞こえる流れる音楽であること。・・・」


この意味は、本当に心に響いたし、痛いほどわかるし、自分も今本当に目標としているところです。


・・しかし、いざ音楽を練ろうとしても、やる方法を勉強しなければ、それは難しい。

そのメイク法が、音楽では、形式を知り、楽節を把握し、和声を勉強することにつきるのです。

シューマンや、ラモーなど、あまたの音楽家が説いている言葉、

 《音楽を導くのは、和声(ハーモニー)》

モーツァルトやベートーヴェンなどは、まだまだシンプルな和声なのでわかりやすいですが、
時代が進んで、複雑な色合いが増えたフランスの近現代の曲など・・解析は難しい
それでも!きちんと和声は存在しています。

フルートは基本メロディー楽器で、メロディーに潜むハーモニーを聴くことは難ではありますが
それでもやっぱり音楽の抑揚のカギは、和声に存在するので、そこは私たちフルーティスト、
日常に気を付け、慣れる・・頑張って努力しなければなりません


講習においても、バイノンさんは色々な表現で受講生に、音楽の抑揚を教えていましたが、
その説明に存在する奥には、和声の制するところが実に多かった。
(倚音や、バロックのバス進行や・・)


フルートを思い通りに扱えるようになることは、もちろん、私たちにとって、最大に難しい。
けれど、音楽は音楽で勉強しないといけないことが山ほどあって・・
なんだか、そう考えると気が遠くなりそうですけれど

でもだから、フルート、音楽、やめられない!一生のやりがいになるんですよね。


・・あ、もちろん、フルートを吹く上でのバイノンさんの講習も少しご紹介せねばですね

・・といっても、実はほとんどが、その、音楽(フレーズ)を丁寧に構築すること・・に尽きてて・・
フルートに関しては、
私の覚えている限りでは、

とにかく、息を、お腹から出すこと、
お腹を柔軟によく使って、息を外まで・楽器まで、送り込んであげること、

そのためには、息の流れが遮られてしまわないよう、上半身のあらゆる部分を解放すること
(とくに、喉周辺・顎回りと、口の中やアンブシュアだと私は見受けましたが・・)

また、息が楽器により入るように、ほとんどの受講生の頭部管を、
若干外めにまわしていたのではないでしょうか?
 →頭部管を内めにすると、容易にまとまった音が得やすいのですが、やっぱり息が入るところが
  少なくなるから、聞こえてくる音は美しくとも細めにはなりますね。

これ実は、、私も常レッスンでなかなか理解されるのが難しいところなのですが・・、
本当の意味で美しく響く、豊かな音は、
日本の気候・家屋的には、正直ちょっと合いにくい(聞きにくい)です。

  (やはりフルートは、ヨーロッパ出身の楽器・・
   のだめカンタービレにも、あれはピアノでしたが、のだめがパリで初めてピアノの音を出したとき、
   「音が違う・・」ってセリフがありましたが、まさに、あれですね、
   基本石造りの家の壁に共鳴し、乾燥した空気にのって、上に響いていく音・・)

バサッと雑に聞こえる、と言われてしまうことが多い・・。

けど、これは、舞台など、広い空間に出てしまえば全然OKなのですよ~!(><)
むしろそこでこそ発揮される、とでもいいましょうか・・

・・ついつい、内向きな、ノイズのない、無難にまとまった音を美しい音として、
認識しがちな厳しい日本の家屋や気候ですが、

頑張って!?よく軟口蓋!?を解放(開放?)し、上に響いていく美しい音をめざしたいものです。
バイノンさん講習会レポでした!
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