◆ふえ・のおと◆フルーティストYoriko KASAI 葛西賀子 officialblog

~ヨーロッパ仕込みの音楽作り、研究を重ねたフルート基礎奏法・・最近は太極拳を通して体幹づくり研究も進んでいます!!

サンサーンスの「白鳥」は・・・

2012-04-17 14:13:28 | 【つぶやき】
近くの馬事公苑にて。

最高の桜!



美しいお馬さんもそこここにいるので、ムスメちゃんも楽しそう♪



見事な垂れ桜の下で、スーッと泳ぐ白鳥を見て、


サンサーンスの「白鳥」のメロディーは、

下手にこってりと(?)情感をこめるものではなく、

とてもシンプルな美しさがあるんだろうなぁ、

・・・と、あまりに美しくスマートに水面を進む白鳥を見て、

しみじみ思いました。


メロディーの下の16分音符の伴奏も、

きっと白鳥の足の動きではない

だって泳いでる白鳥の足は、バタバタ動かずスーッと伸びている(笑)

16分は、水面のさざめき?


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◆ 厳しい環境下だからこそ得られたもの

2012-04-04 15:09:38 | 大切なこと
大変、ご無沙汰を致しました・・・

前回のブログから、だいぶだいぶ久しい更新となってしまいました。。

とはいえ、音楽活動がストップしていたわけではなく、
むしろ、ここ数カ月はかつてないほど!?慌ただしく活動期を過ごしておりました

ホームページで近況のコンサート情報は何とかぎりぎり更新していたものの、
ブログは、書く内容がいつもかなり表現の慎重を要する?ものだったので、
育児の片手間ではとても書けず・・・・
ブログを楽しみにしていた皆さまには、本当に申し訳ありません


ムスメが9月に産まれ、新生児のとき、
あれはあれで初めての育児なので余裕がなかった・・・

でも6か月も経てば、けっこう余裕が出てくるもの!と、期待し夢見つつ頑張っておりましたが、

しかし!
アマい!!

ムスメちゃんはだんだん人の顔がわかるようになり、欲求も出て・・、
今ではもう、片時でもそばを離れようものなら、「ンギャーーーー」と泣く始末

あれこれやることがあって心は焦るのに、体が、それはそれはあかない日々。
携帯で仕事の返事メールすらロクに打てずに、時間ばかりが過ぎていく。。

年が明けて本格的にコンサートもレッスンも復帰したら、
もう、もう、すべてがめいっぱいの余裕のなさで
生徒さんや色々お仕事先の方々には、だいぶご迷惑をおかけいたしました



しかしこんな状況に限って、コンサートは嬉しい悲鳴!?で(普段であれば)、
2月・3月はほぼ毎週、バラエティに富んだプログラムで、舞台に立っていました。

しかしうちの赤ちゃん、3か月過ぎたころから哺乳瓶&ミルクを完全拒否。・・・
要、2時間ごとの授乳。

中には京都での遠征公演もありましたが、
気合いの子連れ公演 & 楽屋で授乳・・・

・・・いやはや。
世の中の、赤ちゃんが産まれた女性演奏家の大変なこの経験を、まさか自分もしようとは・・・。


以前は自分単体であるにも関わらず、毎回が余裕のなかったコンサート。

これに赤ちゃんが加わって、練習時間がとれないことはおろか、
本番も前後で赤ちゃんの面倒を見るなんて!!

どんな状態で本番に臨むことになるのか正直想像がつかず、
本当にコンサートを乗り切れるのかと大きな不安もありました。

が、母は強し?  はたまた、火事場の○○ヂカラ!?

自分でも驚くくらい、この勝負時を順調に乗り越えることができました。
しかもいつもより良い結果だったのです。

(もちろんこれには、家族や共演者様のあたたかい協力があったればこそ!ということも、
感謝とともに特記せねばなりませんが・・・m(_ _)m)

◇◆

これは何故なのかと、自分なりに取り組んだことを、ちょっと書き留めておこうと思います。
この限られた練習の厳しい状況下で、どう本番に向けて臨んでいったのかを。


環境的には以前より相当厳しく、練習時間などなかなか確保できないことはもちろんのこと、
一人になれる時間すらほとんどありませんでしたが、

でも逆に、だからこそ、日々の練習やメンタル部分の対策に、
いつも以上に向き合って考えて、テコを入れなおしてみました。


それが、効果に出たようです。
舞台での本番では、かつてない集中力で、演奏しきっている自分がいました。


一日は24時間あるのに、練習にとれる時間がない。
(うちは、21時までしか音を出せないので、赤ちゃんを寝かせてから・・が無理なのです

さらにあまりの寝不足っぷりに、ちょっとでも自分の自由な時間が許されるなら、
まず眠りたいのが正直なところでしたが・・・
今回は特に、共演者の方々に対しても迷惑をかけられない!とプレッシャーもあったので

とにかく、朝に30分、練習時間をください~!と夫に頼み、
(夫もピアニストなので、練習時間が欲しいのは一緒ごめんよ~

そしてその30分ですることは、とにかく短期決戦!の基礎練習。

毎日必ずしも同じ題材というわけではなく、
そのとき自分に必要な弱点の課題を中心にカリキュラムを組んで。

ソノリテやタファネル・ゴーベール、ライヒェルトなどを用いて、
ロングトーンは、ppやf、cresc.やdim.・・・ととにかく、あらゆる表現のバリエーションを凝らして。
特に今回は、管の長い部分にあたる中音域の右手エリアの音鳴らしに時間をかけます。

それから発音練習。
タンギング練習。
音階、分散和音。レガートだったり、アーティキレーションつけたり、スタッカートだったり。

とにかく、ほぼ毎日この基礎練習だけは、欠かさず行います。

あとは、最悪そのあと日中練習できないときも多いので、
あとはもう生活の片手間、フルートを用いず楽譜を読む(楽曲の勉強)。
それから、かつてないくらい!?の本番に向けてのメンタルトレーニング。

”メンタルトレーニング”は、・・・というとおおげさかもしれませんが
とにかく毎日少しでも集中した練習で丁寧に吹くことを欠かさないことで、
吹くコンディションを保つ = 自信も保つ?こと。

それから、本番に対して、不安感や「こうなったらどうしよう」というような、
とにかく、”いかなる”ネガティヴ思考も頭をよぎらせないようにすること。
よぎりそうになったら、とにかく急いで打ち消すこと(笑)。
「大丈夫」と自分に言い聞かせること。(不安要素が例えあっても)

↑こんな単純なことで、出来たら苦労ないよ。。。と思われるかもですが・・・。
(というか、私も、そう思っていましたし。)

しかし、スポーツ選手のあの、一発勝負の世界における凄い集中力、

そこを大いに参考にしたく、色々な文献を読んで学んでみたところ、
大体にして上記のような、「欠かさない丁寧な練習」と、「ポジティブ思考」に
大きなカギがあるように思われました。


人それぞれに違いはもちろんあると思いますが、
少なくとも今回の私は、このことをとにかく淡々と忠実に!?準備したおかげで、
コンサート当日はむしろ今までにないくらいの大きな集中力を舞台上でつくることができました。

本当に、とても良い経験でした。


人は誰でも、多かれ少なかれ、大きな場の前には緊張というたちはだかる壁があり、
その乗り越え方は人それぞれだと思いますが、
今回の記事が、何かのお役にたてれば、幸いです

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