◆ふえ・のおと◆フルーティストYoriko KASAI 葛西賀子 officialblog

~ヨーロッパ仕込みの音楽作り、研究を重ねたフルート基礎奏法・・最近は太極拳を通して体幹づくり研究も進んでいます!!

◆ 両唇のこと

2014-02-09 08:36:52 | アンブシュア
今年に入ってから・・・というか先日の1月末のフランスプログラムに向けて、だったのですが、
どうしても音色に納得のいかない時もあり、かなり音色づくりに練習の集中を向けていました。

色々な息の方向や口の形状も試し、(もちろん、丹田の意識は外さずに~
はたまた、空間で響き方が違うので家の中の色々な場所でうろうろと試しつつ(笑
そんなこんなの試行錯誤で、柔らかな音色に関して一つ、大事な確信を得ました。

それは、
     吹く際に、両唇の裏の部分の「粘膜」に息をあてること

口に力が入ったりなどして、唇の表面の部分に息があたると、
たちどころに息が横に散り始めるんですね。
顔の前に掌をかざして、フルートを吹く要領で息を当てると、その息の形状がよくわかりました。

両唇の粘膜を使うことで、速すぎないやわらかな息が楽器に入る。
   あ・ただ例えば、ぶちゅっと唇を分厚く、ただ前に突き出して裏を出すのでは
   余計息が散りますので、どうか誤解しないでください。
   普通に閉じ合わせた口の状態から、かる~~~く!微妙に!ピュと
   両唇の裏を見せるくらいのことです。
   どうかどうか、ここに書くことはすべて、やりすぎ禁物でお願いします。m(_ _)m

 
そしてそれと並行してもう一つ大事なことは、息をそのまま前方に吹きすぎないこと
横笛、ですから・・・。
以前にこのブログでも書きました、”トーンホールに響かせる”
吹きすぎないには、この意識が、とても重要と思います。

さしあたっては、スピードの速い、冷たい息でエッヂにあてては、
すでに吹きすぎで雑音が発生するように思います。
あくまで、「あたたかい息」の範囲内で!?


・・・と書くだけ書きましたが、これが意外に・・・実践には難ですよね
普段の生徒さんのレッスンで直接説明してもつくづく難しい!と思いますので。。

でも、一生懸命に息を出しても、やり方が違ったままでは楽器は鳴ってくれない。
真に充実した音を求めるには非常に重要なことで・・・書かないよりは書いた方がいいのかな・・・と。
わかりにくい表現で恐縮ですが、お許しください。m(_ _)m

今のところの、息の出し方をまとめると、
  ・唇で息を吹きすぎず(冷たい息はスピードが速すぎて×)、
  ・口の中の空間を適度に開けながら(咽頭&軟口蓋)
  ・両唇の粘膜に”あたたかい息”をあてる
   (で、音がきちんと出るところまで息のスピードと圧は上げる)

つくづく、ドイツ修業時代に、マスタークラスで一流のフルートプレーヤー達が、
「うさぎのような(顔の)筋肉!」と、受講生に一生懸命訴えていたことが、理解できます。

小鼻の横、というか、副鼻腔のあたり、というか、頬骨を高く、というか・・・??
地球の引力で下がりそうになる(!)顔の表情筋を、明るく↑上げることで、
息、音の響きは下にさがらず上に上がっていくのです

最後の最後に、もちろん、両唇の粘膜がうまく使えたとしても、
あれ?実は口の中で、頬に力が入りすぎていた~とか、
軟口蓋を高くする意識・・などの低さで、口の中が狭くなってしまっていて、
息の出方が良くなかった!なんて発見例も、レッスンの中ではありましたので、
両唇の感じがうまくいったからといって、どこまでも要注意、ではありますです・・・

一言で簡単に言えないのが、歯痒くもありながら、奥深いところです。m(_ _)m

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