2009年、明けましておめでとうございます。
今年最初の投稿になります。
昨年このブログを始め、ものすごいゆっくり頻度の更新では
ありますが・・・たくさん嬉しいお声をいただきました。
拙文をご愛読いただき、本当に感謝しております。
ありがとうございます。
新しい年も気持ち新たに、自分なりに研究したことが
フルートを吹く皆さまの参考・お伴の一端となることを願い、
より一層真摯な気持ちで書き綴っていきたいと思いますので、
本年もどうぞよろしくお願い致します。
◆◇◆◇
さて、新年最初のテーマは、昨年10月1日のアンブシュアの
続きのような内容であるかもしれません。
フルートでアンブシュアを見直す際、意外と盲点になりやすい、
でも大切な問題が、「最初の発音時」です。
オーケストラや吹奏楽を経験された方は、こと高音域や
pp(ピアニッシモ)など、出だしが怖かった経験などありませんか?
昨年10月1日のアンブシュアの項で、
『唇は息の「出口」であり、楽器(の歌口)に空気を伝えるもの』
と述べました。
このことをもう一度強く、再掲したいと思います。
その上で、出だしの発音から吹き方を失敗しないための大切な
事項を4つ、アンブシュアの観点から挙げてみます。
(※そもそも、息を良いスピードで効率よく出すための
腹圧や姿勢の問題等ももちろんアンブシュアと共にありますが、
今回は、息の出口とそれに関することに絞って言及します。)
●口の穴の形:穴の、上も下も横もかたくつぶされてない、
柔らかでしなやかな美しい○の形が必要です。
●息の方向:上下どちらかの唇(特に下唇)がずれてしまって、
息が極端に下方向であったり曲がったりしない。
●フルートの歌口の開き(あるいはふさぎ)具合
●唇と、歌口(フルートのエッヂ)との距離
最初に述べましたように、口穴は”息の出口”です。
息が出だしから良い「柱」で出るためには、息が出るその直前
から口穴がいい形で開かれて、準備されている必要があります。
息を出すのと同時に唇を開いたのでは、出だし瞬間の
息柱の形・そして方向は、安定していません。
両唇はかたくせず、その内部(唇の裏側)を程よく丸く開くことで、
息(息柱の形やスピード)は、出口である唇で変に遮られること
なく、スムーズに楽器の歌口に伝わります。
ちょうど、熱いお茶を飲む時、カップに添える口のように!?
・・いえいえ、実際の口穴はそこまで大きく開きませんが・・
その際の唇周りの微妙・適度な筋肉の緊張感ややわらかさ、
両唇を開く感じなどは、アンブシュアのよい参考になります。
◆◇◆
そして息の出具合がクリアできたら、次に重要なのは、
息の楽器への入り具合 ― 【口先とエッヂとの距離感】です。
しかもこのエッヂとの距離は、いつも一定とは言い切れません。
低音域・中音域・高音域、そしてppからff、エトセトラ etc...
その様々な音域やニュアンス等の変化により、息のスピードと
量、そしてそれに伴い、口先と頭部管の息が当たるところ
(エッヂ)の距離も、すべて微妙に違いが必要となります。
とはいえそう言いながらも実は、とかく起こりがちな失敗は、
アンブシュアの、間違った「変えすぎ」であったりします。
間違った、とは、その口先とエッヂの距離感を把握はしていない、
なんとなくの見切り発車のような状態で、音を当てることです。
よく、低音はもっと息を下めに、とか、高音は息を上に、など
言われたりもします。これは必ずしも間違いではありません。
ただ、そのことを意識しすぎて、逆にアンブシュア(特に下唇)を
変え過ぎている例をよく見かけます。
音域や音量により、下唇や上唇を動かしすぎて、息の穴自体が
崩れてしまう心当たりはありませんか?
両唇をそろえ、きれいな口の穴の形(=息柱)を保つことが、
まず「最前提」です。
そしてその前提のあとに、音域・音量の息具合の変化を、
本当に僅差の・・微妙な口穴の大きさで変化を成します。
ちなみに硬かったり、中に巻き込んでしまっている口先では、
この唇とエッヂとの距離というのはつかみにくいと思います。
適度にやわらかくしなやかに開いた両唇先で、出口の「筒」
を作り、息の方向をしっかりと定めてこそ・・です。
この「距離感」をつかむことは、いきなりは難しいですが、
それでもいつも、必ず自分の口先のすぐ向こうに、
息を分けて楽器の中に入れる、大切なエッヂがあることの意識
から始めることで、おのずと距離感がつかめるようになります。
自分の息の出の状態から、瞬時にその息のスピードと量に
適切なエッヂとの距離を捉えられるようになったときには、
出だしの発音に確固たる自信がもてていることでしょう。
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昨年このブログを始め、ものすごいゆっくり頻度の更新では
ありますが・・・たくさん嬉しいお声をいただきました。
拙文をご愛読いただき、本当に感謝しております。
ありがとうございます。
新しい年も気持ち新たに、自分なりに研究したことが
フルートを吹く皆さまの参考・お伴の一端となることを願い、
より一層真摯な気持ちで書き綴っていきたいと思いますので、
本年もどうぞよろしくお願い致します。
◆◇◆◇
さて、新年最初のテーマは、昨年10月1日のアンブシュアの
続きのような内容であるかもしれません。
フルートでアンブシュアを見直す際、意外と盲点になりやすい、
でも大切な問題が、「最初の発音時」です。
オーケストラや吹奏楽を経験された方は、こと高音域や
pp(ピアニッシモ)など、出だしが怖かった経験などありませんか?
昨年10月1日のアンブシュアの項で、
『唇は息の「出口」であり、楽器(の歌口)に空気を伝えるもの』
と述べました。
このことをもう一度強く、再掲したいと思います。
その上で、出だしの発音から吹き方を失敗しないための大切な
事項を4つ、アンブシュアの観点から挙げてみます。
(※そもそも、息を良いスピードで効率よく出すための
腹圧や姿勢の問題等ももちろんアンブシュアと共にありますが、
今回は、息の出口とそれに関することに絞って言及します。)
●口の穴の形:穴の、上も下も横もかたくつぶされてない、
柔らかでしなやかな美しい○の形が必要です。
●息の方向:上下どちらかの唇(特に下唇)がずれてしまって、
息が極端に下方向であったり曲がったりしない。
●フルートの歌口の開き(あるいはふさぎ)具合
●唇と、歌口(フルートのエッヂ)との距離
最初に述べましたように、口穴は”息の出口”です。
息が出だしから良い「柱」で出るためには、息が出るその直前
から口穴がいい形で開かれて、準備されている必要があります。
息を出すのと同時に唇を開いたのでは、出だし瞬間の
息柱の形・そして方向は、安定していません。
両唇はかたくせず、その内部(唇の裏側)を程よく丸く開くことで、
息(息柱の形やスピード)は、出口である唇で変に遮られること
なく、スムーズに楽器の歌口に伝わります。
ちょうど、熱いお茶を飲む時、カップに添える口のように!?
・・いえいえ、実際の口穴はそこまで大きく開きませんが・・
その際の唇周りの微妙・適度な筋肉の緊張感ややわらかさ、
両唇を開く感じなどは、アンブシュアのよい参考になります。
◆◇◆
そして息の出具合がクリアできたら、次に重要なのは、
息の楽器への入り具合 ― 【口先とエッヂとの距離感】です。
しかもこのエッヂとの距離は、いつも一定とは言い切れません。
低音域・中音域・高音域、そしてppからff、エトセトラ etc...
その様々な音域やニュアンス等の変化により、息のスピードと
量、そしてそれに伴い、口先と頭部管の息が当たるところ
(エッヂ)の距離も、すべて微妙に違いが必要となります。
とはいえそう言いながらも実は、とかく起こりがちな失敗は、
アンブシュアの、間違った「変えすぎ」であったりします。
間違った、とは、その口先とエッヂの距離感を把握はしていない、
なんとなくの見切り発車のような状態で、音を当てることです。
よく、低音はもっと息を下めに、とか、高音は息を上に、など
言われたりもします。これは必ずしも間違いではありません。
ただ、そのことを意識しすぎて、逆にアンブシュア(特に下唇)を
変え過ぎている例をよく見かけます。
音域や音量により、下唇や上唇を動かしすぎて、息の穴自体が
崩れてしまう心当たりはありませんか?
両唇をそろえ、きれいな口の穴の形(=息柱)を保つことが、
まず「最前提」です。
そしてその前提のあとに、音域・音量の息具合の変化を、
本当に僅差の・・微妙な口穴の大きさで変化を成します。
ちなみに硬かったり、中に巻き込んでしまっている口先では、
この唇とエッヂとの距離というのはつかみにくいと思います。
適度にやわらかくしなやかに開いた両唇先で、出口の「筒」
を作り、息の方向をしっかりと定めてこそ・・です。
この「距離感」をつかむことは、いきなりは難しいですが、
それでもいつも、必ず自分の口先のすぐ向こうに、
息を分けて楽器の中に入れる、大切なエッヂがあることの意識
から始めることで、おのずと距離感がつかめるようになります。
自分の息の出の状態から、瞬時にその息のスピードと量に
適切なエッヂとの距離を捉えられるようになったときには、
出だしの発音に確固たる自信がもてていることでしょう。
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