◆ふえ・のおと◆フルーティストYoriko KASAI 葛西賀子 officialblog

~ヨーロッパ仕込みの音楽作り、研究を重ねたフルート基礎奏法・・最近は太極拳を通して体幹づくり研究も進んでいます!!

◆歌うこととフルート

2010-09-04 10:20:17 | 大切なこと
9月に入ったというのに、まだまだ残暑厳しいですね!(+_+)


さてさて、

前回の、軽く口笛を吹くようなアンブシュア→
下顎を緊張させず、ほどよく脱力させながら吹く…
にリンクした、次のテーマです!(^-^)/


下顎の緊張は、自身では気づきにくいですが、
フルートを下顎につけると、案外気づかぬうちに起こっている場合があります。

もしかして自分の音、締まっているかも…?と心配な方、

喉(首)に手の平全体を優しくあてがいながら、
フルートを吹くアンブシュアをしてみてください。

引くようなアンブシュアなど、早い場合は、この時点ですでに
触れた手に喉の筋肉にひきつりを感じるかもしれませんし、
あるいは
そのまま、(フルートを吹くときのように)息を吸ったり吹いたりしてみると
その動作の中で、緊張を感じるかもしれません。

本当は、フルートを左手片手で持てる場合は、
実際にフルートを左手で構え、(ソかラかシの音で)吹きながら
右手で喉を触れられると、より実際的に、フルートを吹く際に
自身の喉に余分な力が入っていないか探ることができます。

(本当は…手の大きさにも拠るので、無理は禁物ですが、、
左手片手で持って吹けるくらい、楽器のバランスを"若干"外めに
構えるほうが、下唇・下顎を押し潰すような圧力が内側にかからず、
顎の自由性も増し、音も向こう側に飛び、吹くためにはよいです…)


さて、
吹こうとする瞬間・また吸う瞬間に
首の筋肉に少しでも緊張の動きが認められた場合、
それは、下顎の緊張と繋がっている場合も多々あり、
実際に音を出してみたら固い音となって現れているでしょう。

下顎と喉の筋肉はつながっています。


ここで少しそのための練習をご紹介(^-^)/

始めは楽器を使わず、どの音でもいいので、
自分にとって"低め"の、気持ちよく歌える音を、歌ってみてください。

なるべく、小さすぎない・美しい響きを伴う豊かな発声で。


さてその際、喉元を手の平でさわりながら歌ってみましょう。

歌う際、また、吸う際、喉にこわばりはありませんか?

もしこわばっていなければOK!話は早いです(^-^)/

そのまま、その喉元の脱力感で(少し拡がり感があればなおのこと○)
フルートを用いて吹いてみましょう。


もし、こわばっていたら、
少ーし、下顎を落としながら(歯と歯の間・口の中をもう少しポカンと開け、
舌を軽く下歯列の中に沈めます)
喉元がやわらかく下に下がるのを感じられたら、
もう一度歌ってみましょう。

…先程より、深い歌声が出ましたでしょうか?

(喉を無理に開けようとすると、下に下げすぎてこわばるケースもあります。
そういう場合はこわばりがとれるまで、無理な下顎の下げを、
筋肉が弛むまで、自然な自分の顎のポジションに戻してください。)


喉に過度な緊張を伴わずに歌えるようになったら、
その喉の状態で、今度はフルートを吹くことを試してみてください。

できるなら、ソ・ラ・シあたりで左手片手でフルートを吹き、
右手で喉元をさわり確認しながら…。


声を深く響かせ歌えることと、フルートを響かせることは、
とても共通点があり、
体や体の中の使い方、また音感・音程(頭)のためにもとても良い練習です!

正直、100の技術に関するポイント(お腹がどうとか口がどうとか)を並べ、
却って体のあちこちを意識しすぎておかしくなる結果になるよりも…
美しく歌えることを体で学び覚え、会得するほうが
もしかしてフルートの美しい音のためにシンプルで早道かもしれません。


歌は音程もとれないし、苦手…
もちろん、そうおっしゃる方も多いでしょう。

でも、歌うこと=声帯も、筋肉の慣れ(場合によって鍛えとも言えましょうか…)

とりあえずやり始めてみること、

そして、スポーツ選手が欠かさず筋トレするように…継続することが、

筋肉が鍛わり、歌うことに慣れ、自信が次第につきだし、
よいフルートの息づかい、音、歌いや流れに繋がっていくのではないでしょうか。


他にもおすすめ練習に、
声を出しながら、フルートを同時に吹くやり方があります。
(低めの声が、喉のポジションも力のあまり入らない下になってよいでしょう(^-^))

グラーフ氏の『チェックアップ』にも、その"声出し(歌い)練習"が
載っていますが、多少難易度が高いので、まずは単に、
低めの単音を+声でロングトーンで充分よいでしょう。

歌うこととフルートの大事な関連性、でした!(^o^ゞ
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