アメリカでも急激に広まっている新型コロナウィルス。
今週だけでも、随分状況が変化した。
私が勤務する大学、娘の在学する大学、夫が勤務する大学がすべてIn PersonからOnline Teachingに移行することになった。
私の勤務する大学は、ワシントン州。アメリカでは一番、感染者の多い州である。私の授業を受講している学生は、シアトルやその付近に在住する人が大多数なので、新型コロナウィルスが拡大している今一番危険な地域である。
しかし学生の方からは、本人や家族が感染したというニュースはまだ聞いていない。一人の学生が、自分の子どもが風邪で病院に連れていったら、病院の中に入る前に外のテントで検温などの健康状態のチェックがあったとメールに書いていた。
私の方は、今はオンラインで授業を教えているので、この移行期の影響は殆どないが、セメスターの半ばで授業の残りをオンラインに切り替えなければならない教員は、大変である。毎日大学から、コロナ対策関係のメールが山のように送られてくる。オンラインの授業を担当した経験のない教員は、Webinarなどで短期トレーニングを受け、サポートを得ながら、切り替えていくらしい。
実習や実験などの授業への対策は、大変である。具体的にどうするかについては聞いていないが、成績の出し方なども、ABCなどのランク制から、合格・不合格などに切り替えて対応するなど、どこかのメールに書いてあったような気がする。
今年の5月に卒業する娘。この3月には、初めて大学の学部生のための研究大会でポスターを発表する予定にしていたが、それも中止になってしまった。
今春休み中であるが、このまま大学町に戻らずに、自宅でオンラインの授業を受けることにしたクラスメートも多いらしい。最後の大学生活、仲間にお別れを言う機会が与えられず、春休み中に大学が急にそのような決定を行ったことが残念でたまらないらしい。
娘は、大学で留学生アドバイザーの仕事をしているので、収入を減らさないためにも、大学町に戻り、仕事を継続する予定。
夫の仕事には、影響はない。ただ、参加申し込みをしていた国際学会が中止になったり、学生を引率して行く予定だった小旅行も皆中止になったので、残念そう。
私たちが今住んでいる町には、今のところ感染者が0であるが、来週の春休み終了以降、小中高を閉鎖する可能性を考慮し、春休み前に生徒に1台ずつChronebookを渡すらしい。オンラインで学習を継続するためである。教育のITにものすごく予算をかけるアメリカならではの対策である。
毎日の生活においても、少しずつ変化が感じられる。
3日前、お店が開く10時頃にCostcoに行くと、もう人がかなり一杯で、レジには見たこともない程の長い列。昨日夫が再びCostcoに行くと、トイレットペーパーが全くなく、冷凍食品もかなり売り切れていたとびっくりしていた。Amazon,Walmart, Targetなどでも、売り切れているらしい。パニック買いである。
一人暮らしをしている息子も、トイレットペーパー、ペーパータオル、ハンド・サニタライザー、水のペットボトルなどをかなり備蓄しており、冷凍庫は魚肉、野菜、果物類が一杯詰まっている。
トレーダージョーズでは、試食コーナーをしばらくお休みにし、スタバでも感染を防ぐために自分のマグにコーヒーを入れてもらうことが出来なくなった。
公共のトイレでは、子どもに手洗いを徹底するように働きかけている母親の姿をよく見かけるようになった。歌を歌いながら手を洗うことにより、手洗いの時間を長くするという話は聞いていたが、昨日初めて、実際にHappy Birthday to Youの歌を歌いながら手を洗う親子の姿を見かけた。
感染した人やその家族、健康を既に害している人、経済的な被害を含めて、大変な生活を強いられている人たちのためにも、一日でも早くワクチンが開発され、被害が広まらないように祈るばかりである。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます