キキ便り

アメリカ便り、教員・研究者生活、シンプルライフ、自閉症児子育てなど

今日から夏学期

2011-05-09 20:43:03 | アメリカの大学で教える

今日から大学は夏学期。

先週は、春学期の期末試験だったので、教員にとっては全く休みなし。しかも春学期の成績締め切りが明日。

最終成績を出すギリギリの段階になって、連絡してくる学生が一番の悩みのタネ。

たとえばこの学生C。

学期中、最初の1ヶ月だけ課題を提出し、しばらく音沙汰なし。2月の中旬になって、家庭の複雑な事情のため提出物が遅れるという連絡があり、それきり全く連絡なし。

最終成績を入力する段階になって、急にメールでIncompleteにして欲しいとのリクエスト。Incomplete とは特別な事情(身近な家族の死亡、手術や入院など)で、その学期中に科目の必要条件を満たせなかった学生に、一時的に与えられる成績で、その後1年以内に必要な課題をこなすことで、成績が与えられるというしくみ。

教員にとっては、このIncompleteはかなりのお荷物。というのは、個人的に連絡をとりながら、最後には成績が出せるように1年かけて指導しなければならないので、意外と時間をとられてしまう。

学生の中には、学期中課題をこなせないにも関わらず、不可になりたくないがゆえに、Incompleteをリクエストしてくる学生がたまにいるが、経験上よほどの理由ではない限り認めないことにしている。私の授業では、原則として75%の課題を終えていることがIncompleteの必要条件。

Cに、シラバスのIncompleteのポリシーの箇所をコピー&ペーストし、認めることはできないと伝えると、他の先生たちは皆Incompleteにしてくれたと抗議してきたが、しぶしぶ受け入れることにしたらしい。「不可になると、成績の平均点(GPA)が下がり、奨学金がもらえなくなる」とも文句を書いていたが、それならなぜもっと早く連絡してこなかったのだろうか。

幸いなことに、こういう学生は全体の5-10%くらいで、殆どの学生は常識をわきまえているので大助かり。

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