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パンダ好きな私のある日の出来事

パンダが好きです。
そんな私の毎日の中で・・・
起こったこと。行ったところ。

伊賀越道中双六@国立劇場(歌舞伎)

2013年11月10日 22時49分56秒 | 芝居
荒れ模様になるという予報の日曜日。
東京は、朝、ちょっと風があっただけで、結局雨も降らずに、あったかな1日でした。
朝方の地震には驚いたなぁ。
長かったし。大きかったし。

国立劇場に歌舞伎を見に行ってきました。

伊賀越道中双六。

9月には、文楽で見て、今回は歌舞伎です。
吉右衛門とかの東京のやり方じゃなくて、大阪のやり方です。
藤十郎の十兵衞に、翫雀の平作、扇雀のお米。
政右衛門は橋之助、お谷は孝太郎。

めずらしく「まんじゅう娘」が出ました。
発端になった殺しが出ているので、いつもよりはわかりやすくなっていたような気がしつつ、やっぱりこのお話って複雑。
おもしろいけど、現代の人にはわかりにくいところがあるかなぁ。

初日に近いこともあって、まだセリフが入ってなかったりしたけど、それでも、藤十郎のもっちゃりした愛敬のある十兵衞は、吉右衛門の実直な感じの十兵衞と違った味わい。
平作がもう少し対等にやりあえる人だともっとよかったのに。
まだ、我当のがいいかも。
お米のやり方も、東京のとは少し違うような気がするから、東京の人が無理なら・・・
秀太郎だと、年齢がいきすぎてるかしら?
孝太郎でもいいような気がしたなぁ。

翫雀は動きの整理がついていないような印象がありました。
無理に老人をやってるから余計な動きがあるような・・・。
心の動き、セリフとうまく動きがあってれば納得なんだけど、合ってない気がしました。

橋之助はニンにあって、立派。
だけど、顔だけが立派で、風格がいまいちかなぁ。

少し無人芝居っぽいところが残念。

今月のお芝居はこれでおしまい。
次は12月の国立の歌舞伎と文楽。

比叡山延暦寺の声明(慈覚大師御影供)

2013年11月10日 00時46分59秒 | 芝居
急に寒くなった土曜日。
国立劇場に延暦寺の声明を聞きに行ってきました。

声明・・・。
音階をつけてお経を読むことですかね。簡単に言えば。

国立劇場では、もう50回も声明の公演やってるようです。
私も今回で2回目。
前回は、二月堂の声明を聞きました。

お経はまったくわからないけど、声明は芸能の大元なんでしょうね。
仏教の教えのつまったお経を多くの人に聞いてもらい、わかってもらうためのものなのだそうです。

今回は、雅楽の曲がついたりして、そういう見せる、聞かせる芸能的な部分が強いように感じました。

びっくりしたのはお供物としてお茶を差し上げるのに、そのお茶を舞台の奥で点ててる人がいたこと。
それも、ご供養の中に含まれているようでした。

最後は般若心経。
これはなじみのあるお経で、節回しも昔祖母があげていたのと同じでした。

*************

声明は、1時間半。
終わってから、ちょっと友達に会うんで街に出ました。
来年の手帳とカレンダー買ったり、ぶらぶらぁっと。



カレンダーは、もう少し買い足さなきゃだけど、1つはこのパンダさんカレンダーにしました。
あと、トイレに置くのにニャンコのカレンダーも買って。

手帳もシンプルなのに決めました。
ちょっとシールとか貼って、かわいくするつもり。



今日使ってた杖。
なんだかキズがついて、塗装がはげちゃってる・・・。
塗り直してもらわなきゃ。

10月国立劇場歌舞伎公演(陣門・組討・陣屋/鏡獅子)

2013年10月29日 22時19分10秒 | 芝居
もう千秋楽終わっちゃったけど・・・
10月の国立劇場公演を見てきました。
幸四郎と染五郎の一座で、熊谷陣屋、鏡獅子です。

熊谷陣屋は、陣門、組討からで、最近では珍しい。
そのかわり、陣屋は藤の方の入りはなしでした。
せっかくなら、ていねいにやるとよりわかりやすくなるのになぁ。

陣門、組討がつくと、陣屋での熊谷の戦語りがわかりやすく頭に入ってきます。
ただ、その分、なんで藤の方がここにいるのか?が疑問になっちゃう。

熊谷陣屋の通しでは、去年の3月、団十郎が珍しい場面をやったり、今年の歌舞伎座こけら落としで吉右衛門、仁左衛門でやったり、いい芝居で見せてもらう機会が多い演目です。
なんで・・・この演目選んだんだろう?
収穫は、陣門、組討をやってくれたことぐらいだし・・・。

全体的にさらさらとした印象でした。
なにがさらさらした印象にしているのか?はわからないんだけど、芝居を段取りどおりに進めてる感じが強くします。
心に残らないんです。
ひとつひとつが。

鏡獅子は染五郎。
去年、国立劇場の奈落に落ちた事故から、よくここまで治ったなぁっていうふうに感じさせます。
力強いですが、これも、印象に残るものではありませんでした。

胡蝶に団子と金太郎。
団子の勘の良さが印象的でした。

Dream. A Dream(宝塚OG公演・紫苑ゆう出演)

2013年10月22日 00時36分15秒 | 芝居
ちょっとバタバタとした月曜でしたが、行ってきました。
宝塚OG公演「Dream A. Dream」。
今日は、ゲストに紫苑ゆうと平みちが出ました。
もちろん、紫苑ゆうをねらって。
会場は渋谷のシアターオーブ。
ミュージカル専門劇場で、とっても見やすくていい劇場です。

私が、中学、高校時代、いちばん宝塚が好きだった頃に、トップだった人たちがいっぱい出て、なつかしい歌がいっぱい聴けました。

峰ちゃん、杜けあき、剣幸、安寿ミラ、そして、ゲストの紫苑ゆうに平みち。
たぶん、宝塚トップの中では地味な時代だったんじゃないかと思うんです。
大地真央や麻美れいがいたり、あとには天海祐希がいたり。
真矢みきがいたり。
大浦みずきがいたり。
でも、これが私がビンゴで宝塚を見て、はまってた時代。
いやぁ、楽しかったぁ。
一緒に口パクして歌っちゃえるほど。

西海に花散れど
ラ・ノスタルジー

いやぁ、昔は主題歌集のレコードがあって、ホントによく聴いたんです。

安寿ミラが、あんなに踊れて、そして歌えることびっくりし。
剣幸が歌が前よりもうまくなってることに感心し。
杜けあきの歌はやっぱりいいなぁって再確認し。
峰ちゃん、かわらないなぁと思い。
そして、紫苑ゆうの現役ばりばりっぷりにぶっとび。

いやぁ、楽しかった。
でもね・・・席がけっこう空いてたのは、やっぱり内容せいなのかも。
それぞれの人たちが無理をせずに、得意なことをやっているので、苦しさはないんだけど、ストーリー性がない場面場面に、正直あきるところもありました。
できれば、あれだけトップが勢揃いしているなら、みんなのトップ時代の主題歌メドレーをもっとやってほしかったなぁ。
新曲とかジャズとかそういうのは実はいらないような・・・
見に来ている人たちは、昔を懐かしんでる人ばっかりだったし。
結構な値段を出して見に行くには、今の宝塚ファンにとっても、往年の宝塚ファンにとっても無理があったような気もしました。

NODA MAP公演「MIWA」

2013年10月19日 01時41分25秒 | 芝居
久しぶりに野田秀樹の芝居を見てきました。
去年、「エッグ」はチケットをとっておいたのに、ちょっと行けなくなっちゃってね。
今回は、美輪明宏の一生を描いた「MIWA」。
演出のことばでは、美輪明宏の名前をかりてはいるけれど、別人のMIWA。
ってことでした。
美輪明宏という人を借りて、性と体の不一致に悩む人や、性と体の不一致に悩む人を借りて、自分の内面と世間から見られる自分との違いに悩む人を描いてるのかなぁ。
美輪明宏は、長崎で原爆を経験していて、恋人の死、母の死、継母の死、愛してくれた人の死、身近な人たちの死を経験して、今を築いているので、その強さの背景をさぐったお芝居という気がしました。

美輪明宏が、すばらしい人なのか?はわからないし、尊敬したりしているわけではないけど、強さっていうのは、いろいろな経験をしながら、それを吸収して、もしかしてそれを忘れているからあるもんなんじゃないか、と感じます。

野田秀樹の芝居は、今回は真っ向から愛をテーマにしてるって書かれていたけど、それよりも忘却をテーマにしているように思いました。

忘れちゃいけない、忘れたくない、だから忘れないように、でも思い出すのはつらいから思い出さないように。
ぜんぜん違うことだけど、剣さんがBLITZのライブで言ってた、
思い出すとつらいので、思い出さないように忘れずにいようと思う。
まさにこれなんじゃなかろうか?この芝居のテーマ。
って思いました。

人間が大切な人たちの死やひどい状況を乗り越えられるのは、そこに忘却があるから。
そして、亡くなってしまった愛した人たちが輝くのは、いつまでも悲しむんじゃなく、ほどよく忘れてくれるから。

野田秀樹の芝居は、難しいので、イメージでとらえるようにしてるんだけど、今回は動きとかことばのつながりよりも、よりストレートなテーマだったような気がしました。

でも、難しいなぁ。

さて、週末。
ここのところ、出かける週末が続いているので、ゆっくりして体を休めるつもり。
風邪ひいちゃってるし。

10月歌舞伎座こけら落とし公演(夜の部)

2013年10月12日 23時44分59秒 | 芝居
暑かったぁぁぁ。
今日も暑い東京でした。
夜からは涼しくなって、今はちょっと寒い気がします。

*************

歌舞伎座の夜の部を見てきました。



義経千本桜の後半。
「木の実~四の切」。
実は、途中おなかが痛くなりまして、四の切は断念したのでした。
ひとりで見に行ったし、気持ち悪くなりそうで不安だったので。
最近、おなか痛くなることも少なくて調子よかったのに。
風邪かしら。やっぱり。

さて、夜の部。「すし屋」がすばらしかった。
とってもいいものみました。
今年は、6月の吉右衛門の俊、それと4月の熊谷陣屋の仁左衛門の義経と、いい芝居を見せてもらってるんですが、「すし屋」がいちばんかも。
仁左衛門の芝居はここのところ完成度がすごくて、こわいぐらいです。
右肩を痛めてるということで、右手をずっと懐に入れてる形で、ほとんど使いませんでした。
それでも不自然には思えない。

大阪のすし屋は東京の5代目幸四郎の形とまったく違うんだなぁというのも勉強になりました。
左頬にほくろがない。
お里にお茶を出させずに、権太の嘘泣きは寿司桶のところにある花瓶の水。
たぶん、あの花瓶は、寿司に敷き詰める笹をいれてるんじゃないかな?
首の入った寿司桶を持って花道の七三できまるところでも、さっとした感じで、そんなに強くは見得をきらない。
こせんと子どもを身代わりに出して「顔を上げろ」っていうところで、東京では足で顔をあげさせる部分があるけど、手であげさせます。
権太の心の痛みを表に出す部分で、大阪の形は比較的、はっきりハラをわらせてる気がします。
文楽のすし屋の権太は、ホントに地元の悪で、そういう洗練されてない感じが残ってる形です。

こういう大阪の型に、仁左衛門の工夫があって・・・
木の実の場面は、こせんと子ども、権太の家族愛が強調されています。
その場面がすし屋で、こせんと子どもを身代わりに出すところでききます。
今回、こせんが秀太郎で、昔、色を売ってた色気があってました。
それに、権太への愛情も深い。
もっちゃりしてる大阪風な女形があってるんだなぁ。

仁左衛門がインタビューで父親に刺されるところは、身代わりがうまくいったと父親に言おうとして刺されるという流れにしていると言ってました。
悲劇性が強まってるんですね。

木の実での家族愛、身代わりの場面での悲しみ、そして最後、父親にほめてもらおうとして、その瞬間に刺され、そして、だましたと思った人にだまされていた。

たくさんの悲劇がおりかさなってるいたたまれないようなお芝居だということを初めて教えてもらいました。

いつものすし屋は、お里ちゃんがかわいそうだなぁとか、思ってしまうんだけど、今回は本来の筋で堪能できたように思います。

いいもの見ました。

権太以外では、小金吾の梅枝が古風で将来が楽しみだと思わせました。
ちょっと線が細いかなぁ、若侍にしては。

秀太郎のこせんがいい。

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5年前ぐらいにいちばん最初に買った赤い杖の色がはげてしまって、きたなくなったので、色を塗り直してもらいました。



もとどおり、かわいい赤になりました。
この杖には、前、緑色のロープをつけてました。
父が落とさないようにってつけてくれたロープ。
きれいになったし、また緑のロープつけようかな。
おばも使ってました。
持っている杖の中でも、特に思い出のある杖です。
持ちやすいし、かわいいし、これからも使い続けます。

10月歌舞伎座こけら落とし公演(昼の部)

2013年10月06日 19時52分51秒 | 芝居
歌舞伎を見てきました。
歌舞伎座は「義経千本桜」の通しを上演中。
吉右衛門、仁左衛門、菊五郎、藤十郎と大幹部出演の見応えのある舞台です。
今日は昼の部。
鳥居前~吉野山。

鳥居前は、菊之助の義経、松禄の忠信、梅枝の静です。
そのほか、萬屋と播磨屋の御曹司たちが四天王だったり、若手が脇を固めてます。
好感が持てる一幕ですが、まだ初日が開いたばっかりだったせいか、ちょっと間が変な感じがしました。
だんだんと慣れていくんだろうけど。

渡海屋・大物浦は、吉右衛門の銀平(実は知盛)、芝雀のお柳(実は典侍局)。
吉右衛門が花道から出てくる時のあの大きさ!!
後半の知盛は悲壮感というよりも、落胆感が強い感じがしました。
結局は、知盛は安徳帝にすてられてしまうわけで、そこに落胆を感じてるような演じ方のように見えました。

吉野山は、菊五郎の忠信、藤十郎の静。
ふっくらとしたいい踊りでした。
藤十郎の若々しさとふっくらした女形には驚かされる。
菊五郎は、武士っぽく堅くなりがちな、道行の忠信を粋に演じているようです。
ああいう粋な感じは初めてみたような気がします。
いや、たぶん、今まで気がつかなかっただけか。
藤十郎のふっくらとした静と粋な忠信で、この道行が、恋人同士の道行のようにも見えるし、そこが義経千本桜の中の彩りになっているんだろうなぁと思いました。

4月、5月、6月のこけら落としのときにも思ったけど、全体的に丁寧に演じてくれていて、だから新しい発見ができるようです。
見る側が見てやろうって思っているから・・・なのか?
でも、そういう気もないんだけど・・・そう感じます。
やっぱり、やってる俳優たちがていねいにやってるんじゃないかなぁ。

今月は夜の部も見ます。
楽しみ。

****************

いやぁ、なんか疲れてしまいました。
京都日帰りしたり、そりゃ疲れるんだけども。
美容院にも行かなきゃなんだけど、どうもそのパワーが・・・。
友達に、「髪の毛がプレデター」って言われたからなぁ。



確かに・・・。
クセっ毛なうえに、髪の毛が長くなってるので。
プレデターっぽい。
ううううう。

不知火検校@9月新橋演舞場公演

2013年09月16日 00時56分33秒 | 芝居
朝方、すんごい雨の音で起きました。
予想通りの台風なんだなぁって思ってたんですが、お昼には東京の雨はやんで、快晴。
ときどき、あやしい雲が出るけど、雨にはならない1日でした。
ちょっと風邪気味ではありますが、チケットを買っちゃってたので、新橋演舞場夜の部を見に行ってきました。
演目は、幸四郎の「不知火検校」。

歌舞伎では勘三郎がやってて、映画では勝新太郎。
そういえば、勝新太郎が亡くなる前に舞台でやってたような。
見に行くか行かないかで迷った記憶がかすかに・・・(見とけばよかったなぁ)。

歌舞伎にはよくいる、完全な悪。
たとえば、「四谷怪談」の伊右衛門とか。あ、でも、かっこよさはないから・・・村井長庵かな。
かっこよくなくて、ひたすら悪。
アンチヒーローでも、かっこよさってあるものだけど、かっこよさもなくて、観客の共感もないような悪です。
あとは、加賀鳶の道玄とか、安達元右衛門とかもそうかな。
きたなくて、悪で、原作では主役ではないんだけど、のちに俳優の演技で主役になっていった役です。

不知火検校は、新作なので、悪で主役。
平気な顔してウソついて、殺して、犯す。
プログラムで見ると、作者の宇野信夫のことばで「悪だけれども愛敬のある主役で、観客はイヤなヤツと思いつつ、共感していく」というようなことが書いてあったけれど、確かに、はまればそうなのかも。

今回、久しぶりの上演(36年ぶりだそうです)ってことで、見に行ってきました。

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全体としては、けっこう、おもしろく見ました。
なにしろ筋がおもしろいんだと思います。
そうだなぁ、映画とか時代劇見てるみたいな、おもしろさでした。
ただ、じゃぁ、芝居としていい出来なのか?は別問題なような気がします。

幸四郎の不知火検校は、「愛敬」がないのが難点。
この芝居を見られたということで、満足はしてるし、おもしろいお芝居だけれど、やっぱり主役が悪過ぎちゃって、入り込めない感じがありました。
それは、検校に必要な愛敬が足りてなかったせいではないかなぁと感じました。

芝居の場面場面でも気になることがありました。
まず発端。
富の市(不知火検校)の親が、勢いあまって按摩を殺し、金を奪ってしまい、この直後に生まれた子供に因果がめぐり、目の不自由な子どもが生まれます。
これが富の市。
こういう因果で、生まれから性根が悪いということを描いていくわけですが・・・
どうも進行がたどたどしくて、見ていてもわかりにくい。
按摩を殺して金を奪ったってところが、強調されずに流れていくので、ポイントがポイントになっていない。
因果がはっきりしないから、最初の場面がなぜあるのかがわかりにくいような気がします。
理由としては、初日から2週間ぐらいもたっているのに、セリフがあやふや、動きもあやふやってところがあるからではないでしょうか。
毎日試行錯誤なのかな?
なんだか、こなれてないんだなぁ。

それと、富の市が立ち回りをするところ。
目が見えないのに、すんごい強いのね、富の市。
ここはほぼ「座頭市」。
セリフでもそのことをにおわせて、客を笑わせる場面にしてるんだけど・・・
正直必要がない。
どれぐらいの人が「勝新太郎」の不知火検校と座頭市の関係とかを知ってるんだろうか?
いや、知ってたとしても、必要ないなぁ。
なんで、あんなに強いのかさっぱりわからないし。

富の市は、小さい頃に手癖が悪いっていうことで、師匠である初代不知火検校にヒマを出されたことがあるんだけど、結局、わびを入れて戻って、師匠から名前をもらってます。
そこは、場面で描かれてるし、セリフでも言っている。
でも、途中から、師匠との関係と富の市の動きがわからなくなってきました。
熊谷の宿に行った理由は?
街道で悪さして小遣いかせぎをするため?
あまり大筋には関係がないとしても、ちょっと気になるところでした。

最後に、群衆から石を投げられたりして、顔から血を出して花道をひかれていく場面。
地獄で会おうとうそぶくんだけど、どうも決まらない。
道玄のように、ホントは目が見えるという設定なのか?とふと思わせる場面もあったり。
中途半端さがつみかさなってるお芝居だと感じました。

***********

夜中あたりから台風で暴風雨になるみたい。
明日は、引きこもりかな。

伊賀越道中双六@国立小劇場文楽公演(2013.09)

2013年09月15日 00時21分17秒 | 芝居
ちょっと風邪ひいてます。
だるっ!!
そして、今日暑かったなぁ。
台風もきてて、今日は熱帯夜かぁ。
体おかしくなっちゃう~~~。

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さて、ちょっと前に、文楽を見に行ってきました。
「伊賀越道中双六」の後半「岡崎の段」を中心にした夜の部です。
荒木又右衛門の仇討ちを鎌倉時代に移して描いた大作です。
双六のように、鎌倉から伊賀までの各宿場を舞台に描いたおもしろい趣向のものです。
歌舞伎では、「沼津」の場面を多くはやりますが、そのほかの場面はほとんどでません。
文楽は、今回見た、岡崎も時々出るような気がします。
通しを見たのは、私、たぶん2回目なのかな?

自分の父親の仇討ちを夫が助太刀するのに、義理を通すために離縁されたり、子どもを殺されたり。
岡崎の段に出てくる「政右衛門」(又右衛門)の妻・お谷はとにかく理不尽な目にあわされます。
そもそも、悪人が悪企みをしたのが理由とは言っても、大事な宝の刀を預かりながら、好きな遊女にうつつを抜かす「志津馬」のだらしなさが、事件の発端だと思うし。
そのあと、志津馬は、自分のため(仇討ちのため)に純粋な少女の恋心を利用して、しかも出家させちゃうんだもん。
なんなんだ、あの志津馬は!!

お谷は、やっと跡継ぎになる息子が生まれたのを、夫・政右衛門に見せたくて無理に追っかけてきて、雪の中行き倒れ。
しかも、来ちゃった場面が悪くて、子どもは夫に無残にも殺される。
え?お谷さん、来なきゃよかったのに~。
大事なときなんだからさぁ、留守を守りなよ~。

いろんなツッコミができる作品です。
そういうふうに感じてしまうのは、封建社会の理不尽さを描いてる作品だからなんだろうか?
近松半二の作品なので、読み物としてもおもしろいと言われる作品で、ちょっと複雑だけど、いろんなとらえ方ができるんだろうなぁ。

今回、義太夫を聞きながら、古い語の読みが残ってるんだなぁってつくづく思いました。

***************

11月の国立劇場の歌舞伎では、同じ作品の歌舞伎版をやります。
見比べるのもおもしろいものです。
国立では、忠臣蔵とかいろいろと見比べて見られることがあって、文楽と歌舞伎、同じ作品でもこんなに違うものなのかぁって驚かされます。

さあて、明日、あさっては、台風がくるのかな?

陰陽師@歌舞伎座9月夜の部

2013年09月12日 00時09分56秒 | 芝居
もう一般発売のチケットは売り切れだったりする今月の歌舞伎座。
本当は、昼の部の「新薄雪」を見たかったんだけど、諸事情があり、夜の部「陰陽師」を見てきました。
いや、諸事情ってね、売り出し日を忘れて、気がついたら売り切れてたっていうことと、今回は少し安い値段で見られるってことで、チケットをお願いできたっていうことで、夜の部だったのねん。

「新薄雪」、あれだけ難しいものを若手(染五郎、海老蔵、松緑、菊之助、勘九郎、七之助、愛之助)がやるってことで、今後の歌舞伎界を背負う人たちの若い頃の新薄雪、見とかなきゃいけないんじゃないか、っていう気持ちがします。
あぁ、のがした魚は大きい気がする。
う~ん、でも、しばらくしたら、また幹部たちでやってくれるかなぁ。
でも、あの演目、なかなか出ないんだよなぁ。
私も、まだ3回ぐらいしか見てないし。
・・・この先、見られなかった演目としてずっと覚えてるかもね。
あは。

さて、夜の部「陰陽師」。
夢枕貘の作品を舞台化したもので、初演です。
染ちゃんが、安倍晴明。
友達が勘九郎。
将門が海老蔵。
将門の親友が松緑。
滝夜叉が菊之助。
純友が愛之助。
将門の側室が七之助。

新作の中の役を、歌舞伎らしい役にもっていってるので、不自然ではないし、なかなかおもしろく見られました。
それぞれの役が「ニン」にあってたと思うし。

松緑がよかったように思います。
七之助はいい女形になったなぁという気がしました。
実は、中村屋単独のお芝居が多かったせいもあって、七之助を見る機会っていうのは、年に1回ぐらいでした。
それが、ここのところ、中村屋に限らず出てるので、見ることが多くなってます。
助六の時の白玉もよかったし、今回も悪くなかったし。
変なことをしないし、変に女っぽすぎもしなくて、品のいい女形だと思います。
菊之助は、品がいいし。

物語としては、おもしろかったんですが・・・
安倍晴明の祈祷により、将門が成仏っていうよりも、勘九郎の吹く笛の音の美しさで、この世の中すてたもんじゃないよ、と考え直して、悪霊退散っていう展開に、え?結局、自力?
魔力じゃなく、自力?
っていう拍子抜け感がありました。
この世って結構ステキね。生きていくわ。
というテーマを最後、説経くさく絶叫したりすることもないというところが、作品として悪くないんじゃないかと感じさせました。
スーパー歌舞伎は、ここで結構うるさくテーマを押しつけてくるから。

1幕が長い気もしましたが、最後まで、退屈せずに見られました。

それにしても、歌舞伎座。
何回行っても、座席に取り付けることのできる字幕画面を使ってる人を見たことがない。
やっぱり、あれって、無駄な出費だったんじゃない?
それと、お稲荷さんを移動させて、地下に行くエレベーターの脇に置いたってのも、なんかすわりが悪い気が。
導線の不安定さっていうのが、新しくなっても払拭できてないし。
雨の日の入れ替えの不便さ・・・どうにかならないのかなぁ。

10月は、昼夜見ます。
今度は発売日忘れずに買えましたよん。