『今日の出来心』

シンガーソングライター&作詞家“久保田洋司”の365日書き下ろし公開日記です
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2009年6月21日(日)

2009年06月21日 00時00分01秒 | Weblog
「日めくり万葉集」、
先ほど見たのであるが、
ある歌の時に、瀬戸内海の、
青い海と、緑の島々が、映り、
とってもきれいであった。

あるミュージシャンが、そこで、
サキソフォンを吹くのである。

はじめに、瀬戸内海の風景だけが映り、
そこに、サキソフォンの、ちょっと低い音が、
ボー、という感じで、重なってきた。

何の音か、と思った。

別の歌の時に、
土笛を、吹く人が出たこともあったので、
そういう、どこか、原始の音色というか、
そんなもののような気がして、
なにが出てくるだろう、とわくわくしたのであった。

カメラがゆっくりターンし、
その音の正体を、映し出した。

キラキラに輝くサキソフォン。
フレーズは、そこから、半音階で、
お洒落な展開をするのであった。

しかし、それでも、なお、
自然の中にある、なにか、
波の音だとか、
動物の鳴き声だとか、
風が木を揺らしながら、吹く音だとか、
そういうものを、感じさせられて、
さっきの、わくわくが、増したのであった。

こんなことを、書いていると、
たまらず、そばにある、ナイロン弦のギターをとり、
数曲、自分のためだけに、弾いてみたところである。

頭で覚えている感じもなく、
手、が覚えるものでもなかろう、と思いながら、
別のことなど、考えられない。
よけいなことを考えると、間違えそうである。

習字をしている時とは、全く違って、
こっちは、意外に、無心なような、気がするのであった。

洋司