ジョギングしているコースの、
ちょっとした土手の雑草が、
また刈られていたのである。
夏に刈られていたときには、
むんむんとむせるような、草の匂いがしたものであるが、
さすがに、この季節では、その匂いも、だいぶ薄いのである。
先日、田舎から届いた、白菜やら、パセリやら、
名前は知らないけれど、青々とした、小さな葉の植物、
それらの、濃い緑の味が、僕は好きである。
特に、パセリは、好物である。
猿が、木の実やら、
木の皮をはいで、
食っているささくれるような感覚より、
牛や羊などの草食動物が、
草を食む、その時の、気持ちよさ、
みたいなもののほうが、
身近に想像できる。
子供の頃に、8ミリカメラで写してもらった、
僕が、豆菓子を食べる姿、
ちょうど、松の木の幹に、寄り添って、
やや背中向きに、豆の皮をむきながら口に運ぶ姿が、
思いがけず、お猿さんにそっくりであったので、
なにか、未知の生物を見たような、戦慄さえ覚えながらも、
自分と、類人猿のつながりを、
一気に近距離に感じたことであったが、
それよりも、今は、
草食の動物の食に、
親近感を覚えるような気がするのである。
猿に似たおじいさん。
山羊に似たおじいさん。
洋司
ちょっとした土手の雑草が、
また刈られていたのである。
夏に刈られていたときには、
むんむんとむせるような、草の匂いがしたものであるが、
さすがに、この季節では、その匂いも、だいぶ薄いのである。
先日、田舎から届いた、白菜やら、パセリやら、
名前は知らないけれど、青々とした、小さな葉の植物、
それらの、濃い緑の味が、僕は好きである。
特に、パセリは、好物である。
猿が、木の実やら、
木の皮をはいで、
食っているささくれるような感覚より、
牛や羊などの草食動物が、
草を食む、その時の、気持ちよさ、
みたいなもののほうが、
身近に想像できる。
子供の頃に、8ミリカメラで写してもらった、
僕が、豆菓子を食べる姿、
ちょうど、松の木の幹に、寄り添って、
やや背中向きに、豆の皮をむきながら口に運ぶ姿が、
思いがけず、お猿さんにそっくりであったので、
なにか、未知の生物を見たような、戦慄さえ覚えながらも、
自分と、類人猿のつながりを、
一気に近距離に感じたことであったが、
それよりも、今は、
草食の動物の食に、
親近感を覚えるような気がするのである。
猿に似たおじいさん。
山羊に似たおじいさん。
洋司