このコーナーもそうであるけれど、いざ書き始めると、ある程度の時間があれば、書き終えることは出来る。書いたり消したり、行き詰まったり、は、まぁいいとして、書き始めるまでの、なにを書こうか、悩み、迷い、座り込み、部屋をうろうろし、寝っころがり、逆立ちし、右を見、左を見、東西南北を向き、上を見、下を見、目を閉じ、また目を開け、しかも、なにも思い浮かばない、その不毛の時間、これは、なんであろう。楽しんでいるようには、見えないが、遊んでいるようである。人類の歴史、または、宇宙の歴史の中で、重要な時間に比べたら、無言の時間も、それなりに長かったのだろうと思えば、それこそ、必要な時間だと、言い換えられなくもない。輝きの一つとして僕たちは、星たちの下で歴史を刻む。矛盾と逆説の中を地下鉄はすべり行く。「くだらないことだと、無駄なことだと言わせない~」なんて、詞も書いたぞ。
洋司
洋司