中学の時からずっと持っているものといったら、このコーナーにも時々登場する、辞書類。中学の入学の時に買ってもらったのを、いまでもほぼ毎日使っている。広辞苑もあるし、インターネットの辞書もあるけれど、この中学からの辞書類は、ノートの横にいつもあり、つねにすぐ開ける状態で、ここにある。あるというより、もう、いる、というかいらっしゃる。毎日見ているからわからないけれど、たぶん、だいぶくたびれている。しかし、中を見ると、ギラギラの文が躍っている。アクセント記号や漢字の別の書き方、対語、用例など、面白くて、それが広辞苑だと、あたりまえで、クールに感じ、少々物足りないと思うときさえある。昔、ある歌の詞で、4文字の言葉をいくつか探すのに、全ページめくったことがある。そういうことをするより、思いつき、のほうが良い場合が多い。確かにその時は、時間だけかかって、たいした成果はなかった。共に苦労した感があり、愛着もあるのだろう。そういえば、最近、一番の愛着は、小さい消しゴムだ、と書いた、あの消しゴム、さらに小さくなって、使いづらいのに、まだ使っている。
洋司
洋司