信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

平成26年度 全国治水砂防促進大会

2014年11月19日 | 私の活動報告
 18日(火)午前10時30分から「立山・黒部の世界文化遺産登録の取り組み ~ 立山砂防と世界の防災遺産 ~」と題して石井隆一富山県知事の特別講演で始まりました。立山カルデラと常願寺川の地理と歴史、常願寺川の災害と治水砂防の歴史の中では、カルデラ内の崩壊の大土石流により大災害が起こり、それらの対策の治水砂防費は、明治24年には県予算の82%にもなり、大正15年に国による直轄砂防事業になったなどの歴史をお聞きしました。
 そして、2009年には「白岩堰堤砂防施設」が重要文化財に指定され、国際的にも世界に誇れる「防災遺産」として、「防災の総合技術」「総合的な水系管理技術」「近代的な防災技術のひとつの典型」の3つの顕著な普遍的価値などと評価をいただき、国内外へのアピール等で県民とともに登録活動を推進しているとのことでした。


△ 石井隆一富山県知事の特別講演


△ 防災・減災には治水砂防事業が根幹であり、土砂災害対策を加速すべきであるなどと、綿貫民輔会長が挨拶されました。

 大会では来賓として、太田昭宏国土交通大臣をはじめ政務官と多くの国会議員各位にご臨席を賜わり、大臣のご祝辞の中で、「防災・減災のために、インフラ整備のハード事業と避難訓練等のソフト事業の両面から取り組み、安全・安心な国を造っていかなければならない」と力強いお言葉をいただき、治水砂防事業を強力に推進していただけるものと頼もしく感じました。


△ 太田昭宏国土交通大臣の祝辞

 大野宏之国土交通省砂防部長には、「砂防行政の新たな展開」と題して、今年発生した広島市や長野県南木曽町等の土砂災害を検証され、砂防施設が整備されていたところは、被害を免れたり、軽減されたということであり、施設効果が顕著に表れているとのことでした。また、御嶽山噴火による概要と火山灰の氾濫シミュレーション等についてご講演をいただき、土砂災害から地域の安全・安心を守る砂防事業を推進すべきと感じました。


△ 大野宏之国土交通省砂防部長の講演  

 意見発表では、「先達地区土石流災害の対応と復旧」と題して、秋田県仙北市長 門脇光浩氏と「平成26年8月 豪雨災害について」と題して、高知県大豊町長 岩憲郎氏が、経験された土石流災害の被害状況や復旧状況、国土交通省の支援・指導と災害に備える防災対策の取組や今後の課題等について発表していただきました。


△ 村上英人副会長の大会決議の提言


△ 佐々木基国土交通省審議官に要望書をお渡しして記念撮影


△ 佐々木基国土交通省審議官に長野県治水砂防協会犀川支部他三砂防支部の要望もお願いしました。


△ 大野宏之国土交通省水管理・国土保全局砂防部長に要望書をお渡しして記念撮影

 その後、「改正土砂災害防止法の徹底を!」「事業の強力な推進を!」「大規模土砂災害対策の強化を!」などの「提言」を大会決議とし全国治水砂防促進大会は終了しました。
 そして、我々長野県治水砂防協会は、3班に分かれて要望活動をし、私は国土交通大臣はじめ国交省の関係者に要望活動をさせていただきました。皆さん、お疲れ様でした。

平成26年度生坂農業懇談会 昭津区の開催報告

2014年11月18日 | 生坂村の懇談会
 17日(月)午後7時から、昭津木材ふれあい体験館で開催しました。まず私から挨拶をさせていただいた後、説明や懇談をされるJA松本ハイランドの理事・職員、農業改良普及センターの職員、農業委員会長・担当農業委員、農業公社理事長・事務局、振興課長・係長が自己紹介をし、地区担当職員が記録をするために同席して行われました。
 我々からの説明要旨は、「生坂農業未来創りプロジェクト会議」で協議してきた「地域農業の今後の振興及び農地保全について」、「新たな農業・農村政策の実施について」と今年度からJA松本ハイランド生坂支所にお願いしています「生鮮食品の販売及び宅配サービスについて」等をそれぞれ説明させていただきました。
 昭津区は、高齢化が進んでおり、農地も急傾斜地に小区画の田畑が点在している地区でして、現在、中山間地域等直接支払事業で、銀杏及び森林公園の周辺に梅の栽培を行っていますが、5年後を目途に高齢化のため、耕作放棄地の増加が予想されるために、地域の担い手育成を推進していきたいと考えています。



 昭津区は中山間地域総合整備事業の対象事業はありませんが、直売施設の建設では、賛成ではあるが運営をしっかりすることが重要であるということと、国道沿いではなくやまなみ荘の近くが良いというご意見もいただきました。
 生鮮食品等の買い物については、若い方は村外で買われる方が多く、高齢者世帯では宅配サービスを利用している方が、他の区より多くお出でだと感じました。また、農協関係の組織を活用して、宅配等の販売強化をすべきという意見もいただきました。



 今後、銀杏の木が大きくなると維持管理と収穫等が大変になるので、オーナー制度や農業公社による加工品での販売の構想と、梅のもぎ取りは人気があるので、組織化を図ってもっと宣伝をしてはという意見もありました。
 そして、高津屋森林公園管理組合や中山間地域直接支払事業組合の後継者を作り、現在の田畑を維持管理していくために頑張っていただきたいとお願いしました。当村でも農業条件が不利な地区でして、課題解決や方向付けが難しいところですが「生坂農業未来創りプロジェクト会議」等で検討協議をしながら、区民の皆さんと一緒に農地保全に努めてまいりたいと思います。出席された皆さん、お仕事等でお疲れのところご意見・ご提案をいただきありがとうございました。

平成26年度 区長会視察研修の同行報告

2014年11月17日 | 生坂村の行事

△ アルビレックス新潟のホームスタジアム「デンカビッグスワン スタジアム」の中で記念撮影です。

 13日(木)午前7時頃に生坂村を出発して、新潟県への区長会の一泊二日の視察に同行しました。何かとお忙しい中、10区全員の区長さんに参加していただき、行政側から私と事務局として瀧澤総務課長が同行させていただき運転手として中山係長をお願いしました。


△ 「デンカビッグスワン スタジアム」の模型を見ながら全体の説明を聞きました。

 最初に、アルビレックス新潟のホームスタジアム「デンカビッグスワン スタジアム」を視察しました。日本海側最大級の規模と機能を持ち、国際級のスポーツイベントが開催できます総合スタジアムです。2002年FIFAワールドカップの開催が決まり、収容人員が4万人以上などの基準をクリアーするために増設し、現在はその機能が高く評価され、各種スポーツやビッグイベントを通じた情報発信の基地として、安全で快適なスポーツ空間を提供しているとのことでした。松本山雅がJ1に昇格が決まり、アルウィンの増設が喫緊の課題と言われていますが、J1のチームのホームグラウンドとして、収容人員を増やすためなどの増設の必要性を感じました。


△ デンカビッグスワン スタジアムの主催者側のロッカーです。ベッカム選手のサインがあるかもという話を聞きました。


△ 一時強い雨が降った後、綺麗な虹が架かりました。


△ 増設した1メガワットの2号系列のパネルです。

 午後は、阿賀野市の新潟県企業局の新潟東部太陽光発電所を視察しました。新潟県企業局では、再生エネルギー導入により、低炭素社会・循環型社会づくりを推進するため、新潟版グリーンニューディ-ル政策の取組の一環として、太陽光発電事業に取り組むこととし、1メガワット(1,000kW)のこの発電所の1号系列を設置し、平成23年10月31日に営業運転を開始しました。そして、東日本大震災と福島第一原子力発電所の事故を受け、隣接地に新たに1メガワットの2号系列を増設しました。年間発電電力量は、両方で一般家庭約650軒分に当たる規模であり、また、まだ隣接地に増設工事もしており、現地を視察し大規模な太陽光発電所に驚きました。


△ パネルが5,000枚弱の1メガワットの1号系列の発電所です。


△ 宿泊先に行き途中に寄った、白鳥の飛来地で有名な瓢湖ですが、周りの田んぼに行っているようで少なかったです。




△ 創業116年の宝山酒造の玄関と酒蔵です。

 2日目は、創業明治18年の宝山酒造に伺い、ちょうど仕込みの忙しい時間で、社長さんから酒造りや酒母等について説明していただき、女将さんからは、会社の歴史、各種日本酒の特色、麹の発酵の効力などのお話しを聞きました。にごり酒もありましたが、漉してあるどぶろくですので、「腹の神」とは違って、アッサリしていました。改めて日本酒やどぶろくにも色々と特徴があるのだと感じました。また、燕三条のファクトリーアウトレットショップで、本場の刃物類やステンレス製品なども見て来ましたが、私は価格帯の違いが分からず購入はしませんでした。そして、寺泊で海産物をお土産に帰路に着きました。


△ 社長さんから酒造りや酒母等について説明をしていただきました。


△ 女将さんから会社の歴史、各種日本酒の特色、麹の発酵の効力などの話を伺いました。

 今回の区長会視察研修は、今まで通りやまなみ荘のバスを使い職員の運転でしたから、中型バスで狭くお疲れになったと思いますが、有意義な視察ができたと思います。区長さん方の任期は半年を切りましたが、引き続き健康に気を付けて、各区のリーダーシップを取っていただきますようお願いいたします。
 区長さん方、大変お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

平成26年度生坂農業懇談会 草尾区の開催報告

2014年11月14日 | 生坂村の懇談会
 12日(水)午後7時から、草尾交流センターで開催しました。まず私から挨拶をさせていただいた後、説明や懇談をされるJA松本ハイランドの理事・職員、農政課・農業改良普及センター・長土連の職員、農業委員会長・地元農業委員、農業公社理事長・事務局、振興課長・係長が自己紹介をし、地区担当職員が記録をするために同席して行われました。
 我々からの説明要旨は、「生坂農業未来創りプロジェクト会議」で協議してきた「地域農業の今後の振興及び農地保全について」、「新たな農業・農村政策の実施について」と今年度からJA松本ハイランド生坂支所にお願いしています「生鮮食品の販売及び宅配サービスについて」等をそれぞれ説明させていただきました。



 草尾区は、ぶどう栽培が盛んに行われている果樹団地があり、村農業公社による利用集積や新規就農希望者の研修制度を実施し、若い担い手の定着化を進めています。引き続き担い手の育成・確保を進め農地の利用集積を図ってまいります。水田地帯では個人農家により安定した営農がなされ、営農グループ(そば組合)によるソバ栽培や6次産業化に向けた組織(柿生産組合)も活動が開始されています。今後、営農組織の機能の拡充及び人的支援を進め、共同による農地保全を進めてまいります。



 草尾区ではソバ栽培が8月の天候不順で大変な不作で、田んぼの排水によって乾田にする方法を聞かれ、多面的機能支払交付金で資材の購入の他に、何か手立てがあるか研究させていただくことになり、直売施設の建設では、一極集中でなく村内のバランス、国道沿い、通年営業等を考慮することや運営管理団体等の意見をいただき、今後建設検討委員会で協議させていただくことでご理解をいただきました。
 また、中山間地域総合整備事業で灌水施設の更新・拡充の計画では、ぶどう栽培のための水源確保等について意見があり、水源調査は進捗状況を説明しました。農政改革やTPPの問題では、農業(稲作)の将来を危惧する意見をいただきましたが、経営所得安定対策のゲタ対策に対応するため認定農業者の申請等をお願いしました。
 生鮮食品等の買い物については、村外に行かれる方は大丈夫ですが、高齢者などの交通弱者は宅配サービスの利用されている方が多いとのことでした。また、宅配サービスの注文を簡単にできる方法や移動販売車での対応、物を見て買うための個人の移動手段の確保などの意見が出されました。

 草尾区では、そば組合・柿生産組合として仲間で頑張っていただいていますし、ぶどう栽培の中心地でもありますので、引き続き農業振興・農地保全のために、区民の皆さんと新規就農者で協力し合って農業に励んでいただきますようお願いしました。色々と課題もいただきましたので「生坂農業未来創りプロジェクト会議」等で検討協議をしながら、課題解決や方向性を見出してまいります。出席された皆さん、お仕事等でお疲れのところ忌憚のないご意見・ご提案をいただきありがとうございました。

「犀川に親しむ会」のラフティングボートによる試乗

2014年11月13日 | 私の活動報告
 12日(水)午後1時30分頃に、5月に続き今回は小立野の堤防から犀川に着水して、ラフティングボートによる試乗を行いました。前回の試乗は、6月から村営やまなみ荘の平日のお客様を増やし、健全経営を目指すために、景勝地・山清路のラフティングを楽しんでいただき、やまなみ荘で食事を召し上がって、お風呂でゆっくりしていただく日帰りツアーと、1泊2日では次の日は生坂村の名所巡りやそば打ち体験をしていただくなどの企画を実施するために行いました。


△ 着水したばかりの小立野の風景です。

 お陰様で100名以上のお客様にご利用いただき、やまなみ荘の誘客につながったところですが、山清路ですと渓谷美を見ながらゆっくりとラフティングを楽しむ感じでしたので、もっとアクティブに楽しめるために、小立野の犀川の流れがあるコースも増やしたいということで試乗をしてみました。


△ 小舟地区当たりからの風景です。

 今回の試乗は、小立野からむつみ橋下流までは流れがあって波乗りが楽しめ、後はノンビリと景色を楽しみながら水鳥公園まで行いましたが、もっと上流域から着水して、犀川の流れを楽しみながら日野橋までのアクティブコースにして、山清路のコースと差別化した方が良いという意見があり、来春に向けて二つのコースを楽しめる企画を考えることとなりました。


△ 水鳥公園に上がる前の対岸の風景です。

 今後は、やまなみ荘定例会等で具体的にお料理・アクティビティの内容・コースなどの企画を決めていきたいと思いますので、皆さんご期待いただきたいと思います。

▽ 犀川から撮った30枚の写真をデジブックでお楽しみ下さい。
デジブック 『犀川に親しむ会』

松本耕地地すべり対策協議会の現地研修会

2014年11月12日 | 私の活動報告
 11日(火)松本耕地地すべり対策協議会の2市3村の地区代表者と担当部署、松本地方事務所農地整備課・長土連中信事業所の担当者で現地研修会を行いました。
 最初に、山梨県市川三郷町の神有地区に行き、山梨県峡南建設事務所河川砂防管理課 河川砂防担当 副主幹 山本佳敬さんと職員の皆さんから、災害対策工事等について詳しく説明していただきました。


△ 山梨県峡南建設事務所河川砂防管理課 山本佳敬さんから説明を伺っています。

 神有地区は、昭和60年4月5日に大規模な地すべりが発生し、地すべり区域として指定を受け、調査並びに対策工を進めてきました。平成3年9月19日の台風18号の豪雨により、新たに西側で大規模な地すべりが発生したため、災害関連緊急地すべり対策事業として採択を受け、17億1千2百万円の事業費を投入して斜面の安定化を図りました。


△ 集水井の周りは綺麗に整備されていました・


△ 集水井の内部を上から撮りました。

 地すべり対策工事は、抑止工と抑制工を組み合わせて行っており、抑止効果を高めるために、広範囲に施工するように3m間隔で6段のアンカー工を施工し、急斜面をなす頭部滑落崖斜面の安定を図るために補強土工を施工し、地下水排除工として大きな効果が期待できる集水井工を採用しました。また、集水井内から施工した、集・排水ボーリング工や、町道の土留擁壁の井桁擁壁工、地すべりブロック下部の圧縮部には鋼管杭工、地表水排除と集水井からの排水流末処理のための流路工、土砂流出による下流域での土砂災害を防ぐための鋼製堰堤を施工されました。


△ 抑止効果を高めるためのアンカー工です。


△ 町道の土留擁壁の井桁擁壁工です。

 地すべりの安定に伴い、地すべり滑落崖下の地すべり跡地は「かみあり梅の里公園」として整備され、地域の人々に活用されているとのことでした。

 次ぎに、富士川町十谷地区に行き、西沢地すべりについての説明を伺いました。当地区は昭和41年に地すべり防止区域に指定され、調査並びに対策が進められ、その成果もあって昭和59年頃から地すべり変動はやや平静を保っていましたが、昭和61年から再び活動し、西沢川沿いの斜面では60m前後の深い深度のすべりも観測されました。
 西沢地すべりは規模が大きく、西沢川沿いの動きだけでは済まされず、十谷の集落全体を巻き込む大きな地すべりの危険性が高くなったため、平成元年度に災害関連緊急地すべり対策事業として採択され、約40億円の事業費が投入されました。


△ 排水トンネルの入口です。


△ 真っ暗な排水トンネルの内部です。

 調査結果をもとに、十谷集落全体に及ぶ大規模な深層の地すべりであり、この地すべりを助長しているのが、豊富な地下水であることが分かり、幅広く地下水を排除することが必要で、地下にトンネルを掘削し、トンネル内から地表に向けた建て上げボーリングで地下水を排除するなどの排水トンネル工事、集水井工事等が施工されました。
 現在、地すべりは収まった状態ですが、施設の老朽化が危惧され、点検をしながら今後の対応を検討されているとのことでした。


△ 排水トンネルまでは急な階段を下りていきます。


△ 自然の豊かさを享受されていることは災害の危険性も高いのでしょう。

 当村では、これほど大規模な対策工事はありませんが、深層崩壊の危険度が高い地域もあり、防災・減災のために地すべり対策事業にも力を注ぎ、村民の皆さんが、安全で安心して暮らしていける、災害に強い村づくりをしていかなければと感じました。
 説明をしていただいた山本さんと職員の皆さんをはじめ、参加された皆さん、視察の対応と準備等をしていただいた事務局の皆さんに感謝を申し上げます。そして、お疲れ様でした。

平成26年度 土砂災害を想定した避難訓練

2014年11月10日 | 生坂村の訓練
 9日(日)午後1時から、昨年度村内の5区で行われ、今年度は、残り5区の日岐区・昭津区・大日向区・宇留賀区・古坂区を合わせて全村で避難訓練を行いました。長野県の「地域発 元気づくり支援金」をいただき、群馬大学大学院広域首都圏防災研究センター 災害社会工学研究室、長野県建設部犀川砂防事務所のご指導とご支援をお願いし、7月4日の「土砂災害対策としての地域防災の必要性を知る」としての住民懇談会事前説明会から始まりました。
 今年度の5区の皆さんは、区長さんをはじめ区民の皆さんと地区担当職員、群馬大学、犀川砂防事務所等の皆さんで、「地域の土砂災害の危険箇所を知る」、「地域の避難方法を考える」、「防災マップ(案)の確認」、「避難訓練の事前打ち合わせ」として、4回の「生坂村の防災を考える住民懇談会」を行っていただき、「自主避難計画」(防災マップ)を作成し全村で避難訓練が実施できました。


△ 11時からの打合せ会議で、スタッフの皆さんに土砂災害はいつ起きるか分からないので、緊張感を持って取り組んでいただきたいなどと挨拶させていただきました。


△ 金井准教授から今まで初めて自治体全体で、「自主避難計画」(防災マップ)作成等に取り組んでいただいたことに感謝の挨拶を頂戴しました。


△ スタッフの皆さんに、異常現象が発生したと仮定した看板などを渡しました。

 訓練開始の伝達からワンカップ雨量計による雨量計測で警戒基準に達したところで、通報をして警戒態勢に入っていただくとともに、自宅周辺の危険箇所を中心に異常現象がないか確認していただきました。そして、予兆現象を発見し通報して、自主避難開始の情報を確認してから最寄りの緊急避難場所に避難するという流れで行われました。また、今回は消防団とも連携し電話連絡をして、各地区を広報しながら巡回していただきました。


△ 村内で一番北の古坂区の皆さんが、自主避難を開始する伝達により、最寄りの避難場所に避難してきたところです。


△ 各地で避難が終わった後、皆さんで課題等を話し合っていただきました。

 今回も訓練終了後、区の役員、スタッフなどの関係者に村民会館に集まっていただき反省会を行いました。
群馬大学の金井昌信准教授から、土砂災害の避難準備から避難勧告を出す段階が難しいが、タイミングと避難場所が重要であることや今後は自主避難計画の引き継ぎ、点検、防災訓練を行っていくことも大切であるとのことでした。また、もしも生坂村で土砂災害が発生した時に、今回の取組で犠牲者がなかったという連絡をいただければ嬉しいなど、日頃からの取り組みや土砂災害発生時の対応などについて、自主防災組織の中で、皆さんで話し合いや訓練を続け、地区のまとまりから災害対応が出来、「災害に強い生坂村」の実現を目指していただきたいと講評をいただきました。

 反省会の意見では、過去の大雨時に停電があり伝達方法の見直しや集落内の発電機等の資材活用、土砂災害場所を確認したという目印が必要、警戒開始と自主避難開始の両方が必要か、消防団との連携の必要性、非常時の即応性には電話の伝達方法は芳しくない、行政防災無線の外部スピーカーの声が良く聞こえないなど、参加者から忌憚のないご意見をいただきました。
その内容について金井准教授から分かりやすくご回答をいただきましたが、まだ当村として課題が多いことが分かり、引き続き「災害に強い村づくり」のために取り組んでいかなければならないと感じました。


△ 参加者が地区の反省会で出た意見や課題を発表していただきました。


△ 自ら避難してみて、外部スピーカーの声が聞こえなかった点について対応を求められました。

 約5ヶ月間にわたり、住民懇談会、避難訓練とご指導・ご支援をいただきました群馬大学大学院広域首都圏防災研究センター 災害社会工学研究室、長野県建設部犀川砂防事務所の皆さんに感謝申し上げます。また、参加された764名の村民の皆さんにも御礼を申し上げます。そして、お疲れ様でした。

おじさま倶楽部の「新そばを味わう会」

2014年11月09日 | 生坂村の行事

△ 手際良くそばを打っている方、リズムカルにそばを切っている方と張り切っていました。

 8日(土)午前10時30分から健康管理センターで、今年もおじさま倶楽部の「新そばを味わう会」が催されました。今年も、塩尻市にある県野菜花き試験場が約10年かけて開発した新品種「長野S8号」を原料にした「信州ひすいそば」の新そばを提供していただきました。


△ 朝7時30分から10数名の有段者達がそばを打っていました。

 今年の「長野S8号」の栽培は、8月の天候不順により、おじさま倶楽部の皆さんが栽培していただいたものと、おじさま倶楽部の会員が個々に栽培していただいたものを集めて、本日の分とやまなみ荘の「うまいものフェア」の分をやっと確保されたとお聞きし、栽培の難しさを感じました。


△ 開始式でそばの収穫状況や新そば祭りの役割分担等の確認をしました。

 私は、午前8時30分からの開始式で挨拶をさせていただいた後、11時30分頃健康管理センターへ食べに行きました。昨年より込んでなく、食券と4人目の持ち帰りのひすいそばを買い求め、スムーズにざるそば2枚を頂戴しました。やはり、薄緑色のおそばで、味も良く、打ち方、切り方、茹で方もプロ並みで、とても美味しくいただきました。


△ 30名近くの皆さんがそれぞれの役割をこなしていました。


△ 注文のチケットが来るとサッとザルに盛って出されていました。

 おじさま倶楽部の皆さんは、朝早くからそば打ちをする方など役割分担をされ、会場でも手際良く、茹でる人、水で冷やしながら優しく洗い流す人、ザルに盛る人、おそばを持っていく人、片付けをする人、受付をする人と仕事を進めていました。今年も限定200食の販売ということでしたが、さほど込まなかった様でした。でも、順調にお客様がお見えになり完売したとのことでした。


△ お越しいただいた方々が美味しそうに召し上がっていました。


△ 私が美味しくいただきました薄緑色のひすいそばのざるそば2枚です。

 おじさま倶楽部の皆さん、早朝より大変お疲れ様でした。そして、お越しいただきました皆さんに御礼を申し上げます。

平成26年度生坂農業懇談会 日岐区の開催報告

2014年11月08日 | 生坂村の懇談会
 7日(金)午後7時から、日岐生活改善センターで開催しました。まず私から挨拶をさせていただいた後、説明や懇談をされるJA松本ハイランドの職員、農地整備課・農業改良普及センター・長土連の職員、農業委員会長・地元農業委員、農業公社理事長・事務局、振興課長・係長が自己紹介をし、地区担当職員が記録をするために同席して行われました。
 我々からの説明要旨は、「生坂農業未来創りプロジェクト会議」で協議してきた「地域農業の今後の振興及び農地保全について」、「新たな農業・農村政策の実施について」と今年度からJA松本ハイランド生坂支所にお願いしています「生鮮食品の販売及び宅配サービスについて」等をそれぞれ説明させていただきました。
 日岐区は、若者定住促進住宅団地があり、高齢化率が最も低い集落になるが、農業従事者の高齢化は進んでいるため、住宅居住者を農業につなげる方策の検討や、営農組織(水利組合等)の活動力強化のための支援を進めていく。また水路や農道等の農業用施設の老朽化が進んでいることから、今後の管理や作付体系を見通した圃場整備と合わせて総合的な基盤整備事業を計画しております。



 日岐区では稲作の維持に、揚水機の電気代、人件費等が水利費では賄えない現状から中山間地域総合整備事業竣工後の水田保全を心配する意見が出されましたが、中山間地域等直接支払により、水利費の軽減を図るなどの取り組みをお願いしました。
 また、用水路の布設替えの位置、農道の拡幅により大型機械での稲作の効率化、玉ねぎの採種等による新規就農者の育成等のご意見もいただきました。
 生鮮食品等の買い物については、家族構成や時間、品揃え等によって安曇野市の量販店に行く方や、注文は面倒だけど配達してくれるから便利ということで宅配サービスを利用されている方が多く、注文販売や新方式を考えてはというご意見が出されました。



 若者定住促進住宅団地に住んでいる新規就農者と農業で生計を立てている方々は、農家レベルではなく、専門員を置くなどして組織的に販売を考えると、農家は栽培に力を注げるというご意見や、ブドウでは生計が立てられているが稲作では大変であり、農地を守るために苦労されている現状を憂慮されていました。
 日岐区では、稲作での水田保全の苦労が感じられましたが、地元の皆さんが頑張っていただき、これからも「生坂農業未来創りプロジェクト会議」で検討協議をしながら、日岐区の農業振興・農地保全の方向付けを考えてまいります。出席された皆さん、お仕事等でお疲れのところ有意義なご意見とご提案をいただきありがとうございました。

平成26年度 長野県治水砂防協会犀川支部の視察研修

2014年11月07日 | 私の活動報告
 5日(水)午前7時前に明科駅前を出発して、最初に利根川水系砂防事務所浅間山出張所へ視察に行きました。
浅間山は有史以降数多くの噴火記録があり、甚大な被害が発生しています。天明3年(1783年)の大噴火では、火砕流に伴う泥流の発生により、嬬恋村(旧鎌原村)では1村約150戸が飲み込まれ、483名が死亡した他、群馬県下では1,400名を超す犠牲者を出しました。


△ 利根川水系砂防事務所神野所長さんから事業概要等の説明をお聞きしました。

 浅間山の火山砂防事業は「火山噴火緊急減災対策」として、噴火活動に応じた機動的な対策を行うため、「平常時」と「緊急時」に分けた施設整備を実施していました。
 「平常時」として、3t/個のコンクリートブロックを今年度中に22,000個ほど備蓄するなどの「平常時対策工」を行っており、ソフト面でも平成19年度からロールプレイング方式の防災訓練等を実施していました。
また、「緊急時」として、今年度は噴火活動に応じた機動的な工事の掘削・除石・コンクリートブロックによる砂防堰堤の構築等のために工事用道路に着手するとのことでした。


△ 3t/個のコンクリートブロックの製作及び備蓄等について説明を受けました。

 午後は、八ッ場ダムの事業概要と工事の視察を行いました。八ッ場ダムは、吾妻川の中流に建設する多目的ダムで、利根川水系の上流ダム郡とあいまって下流部の洪水被害を軽減するものです。また、水資源の有効利用として群馬県及び下流都県の新規都市用水として開発するとともに、農業用水の合理化により行われるかんがい期の用水確保をするもので、治水及び利水上極めて重要な施設になるとのことでした。


△ 八ッ場ダム工事事務所一場広報室長さんから事業内容等を聞いているところです。


△ 不動大橋から撮った八ッ場大橋(湖面1号橋)

 事業概要は、用地取得は456ha、家屋移転は470世帯、5地区で代替地を造成し、10月1日に開通した吾妻線は10.4kmを付替し、国道・県道の付け替えは22.8km等の規模で工事がそれぞれ進捗していました。


△ ダム計画地点の仮締切工事風景


△ 川原畑代替地と八ッ場大橋(湖面1号橋)

 2日目は、譲原防災センターと譲原地すべり対策事業を視察しました。この事業の指定地面積は約100haで幅が約2,000m、奥行きが約800m、すべり面深度が最大で約50m、移動土砂量は約2,000万㎥と大変大きな規模で驚きました。この対策事業により、人家や田畑、国道などの大きな被害を防ぐとともに、神流川の河道閉塞や下流域の利根川の氾濫等の災害も防ぐための工事であるとのことでした。


△ 利根川水系砂防事務所竹本副所長さん等から説明を聞いているところです。


△ 排水トンネル内の上部から撮った集水井

 譲原地すべりの対策工として、地すべりの原因となる地下水を取り除く、「横ボーリング工」「排水トンネル工」「集水井工」で、地すべりの動きを抑える工法と、抑止工だけでは満足な効果が得られない場合に抗やアンカーなどで強制的に地すべりを止める「アンカー工」「抗工」が施されていました。


△ 排水トンネル内で集水の様子等について説明を受けました、

 午後は、今年6月に「富岡製糸場と絹産業遺産群」は、重要な文化遺産として顕著な普遍的価値が認められ、世界遺産一覧表へ記載された「富岡製糸場」を視察しました。
 ボランティアのガイドさんから、明治5年に全国初となる官営模範製糸場が創設されてから現在までの歴史や、東繭倉庫、検査人館、女工館、ブリュナ館など建物構造や関係した方々の説明、操糸場では器械製糸技術や工女のことなどを詳しく説明していただきました。その中で、長野県と関係する事柄も多く、片倉工業(株)が昭和62年に操業停止して平成17年10月1日に富岡市に管理が移されるまで、1年間に約1億円も投じて維持管理をされて来られたことに感銘を受けました。


△ 多くの皆さんが東繭倉庫の造りなどをボランティアのガイドさん説明を聞いています。


△ 操糸場の中は観光客で大変混雑していました。


△ 富岡製糸場の視察を終えて入口で記念撮影です。

 利根川水系砂防事務所の神野所長さんをはじめ職員及び工事関係者の皆さんには大変お世話になり感謝申し上げます。
 今回の視察研修でも、多様化する大災害に対して、防災・減災の対策としての砂防事業の重要さを勉強できました。やはり平時から危機管理体制強化に努めていくソフト面と砂防事業等による防災・減災対策のハード面の両方から、安全・安心な生活を守っていかなければと痛感した有意義な視察研修となりました。

デジブック 『治水砂防協会犀川支部』