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信州生坂村「山紫水明 食と文化癒しの郷!」

山清路、大城・京ヶ倉等の自然。赤地蔵、百体観音等の伝統。おやき、おにかけ等の食文化を持つ生坂村!

いくさか未来スクール(生坂村の生物観察とネイチャーポジティブ)&宇留賀上空からの風景

2025年03月15日 | 生坂村の取組
 3月15日(土)は天気が下り坂で午後は雨が降り出し、昨日よりも気温が下がり、寒い一日でした。

 午後1時30分からは、いくさか未来スクールの第1弾 生坂村の生物観察とネイチャーポジティブが行われました。
 最初に水鳥公園において、私から挨拶をさせていただき、続いて奇二先生から水鳥公園での生物観察の内容などについて説明していただきました。

 さっそく生物観察ということで、みんなで双眼鏡を持って、最初に空を飛んでいたトンビを見ながら説明していただきました。

 次に、この時期でも芽吹いてきた小さな花など植物を見ながら説明していただきました。

 続いて、犀川に沢山泳いでいたカモの種類や渡り鳥かなど、図鑑を見せていただき説明していただきました。

 更にダム湖に近づいて、泳いだり飛んだりしているカモを見ながら、様々なカモの特徴を説明していただきました。

 その他にも鬼胡桃のことなども教えていただき、記念撮影をして1時間ほどの生物観察を済ませ、やまなみ荘に移動しました。

 やまなみ荘では、「どうして生物多様性が必要なの?」という題名で30分ほど講義をしていただき、30分ほど質疑応答をしました。

生態系の定義は、下記の3つです。
1,種の多様性:生物は215万2,236種で、絶滅危惧種は4万5,321種で2%くらいであり、現在は第6回目の絶滅の時代で、絶滅危惧種の増え方がとても多く危惧されているとのことでした。
2,生態系の多様性:生産者・第一次消費者・第二次消費者・分解者の食物連鎖など、様々な環境や生息地(生態系)の種類、そしてそれらを構成する生物群の相互作用の違いを指すとのことです。
3,遺伝子の多様性:地球温暖化や病気などの影響があっても、遺伝的多様性が高いと、個体群は天災や病気などの環境変化に対する適応力が増し、同じ種内の個体や集団に様々な遺伝子型が存在する状態を指すとのことです。

 生坂村は、1992年のリオサミットに合わせて採択された、生物多様性条約と国連気候変動枠組条約の下で進められてきた「生物多様性と気候変動への世界的な取組」を、当村は脱炭素先行地域に選定されて取り組んでいることと「旅するいきもの大学校!」での様々な生態系の多様性を考慮した取組は素晴らしいと評価していただきました。

 「なぜ守らないといけないのか?」、「自然からの恵み」、「新幹線N500系は細長く伸びたくちばしの先から高速で水中へ飛び込むカワセミの姿」、「シロアリの巣の構造を利用して設計されたのが、ジンバブエの首都ハラレ市にあるイーストゲートセンター」など生態系サービスの説明も受けました。

 SDGsの13・14・15は生物圏で、SDGsウェディングケーキモデルの底辺であり、生態系サービスのミレミアムは①供給サービス②調節サービス③文化サービスで、①から③を支えるのが④基盤サービスであり、植物の栄養素として大切なのは「窒素」「リン」「カリウム」の3つとのことで、2005年に生態系サービスをお金に換算すると44兆ドルとのことなど、地球上に生息する様々な生き物と、それらが織り成す豊かな生態系の生物多様性について分かりやすく説明していただきました。

 質疑応答では、30by30について質問があり、2030年までに陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全しようとする目標で、保護地域以外で生物多様性保全に資する地域(OECM)の設定が重要で、OECMは、民間や団体が生物多様性の保全を図っている場所を指します。

 環境省では、「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を「自然共生サイト」に認定する仕組みを令和5年度から開始し、生坂村も「自然共生サイト」認定を申請してOECMをめざそうと思っております。

 生坂小中学校では今年度から一貫教育の中でIkusaka学として生坂村を探求しているがどんな取組が良いか質問があり、自然体験の中から生坂村を残したいと素朴に思うこと、まずは楽しい体験をさせること、自然を残すために行動すること、大座池に設置したカメラの映像でも説明していただき、生坂村ならではの山・川・田畑など昔ながらの自然を大切にするとともに、生坂村を次代に引き継ぐことが重要などと説明していただきました。

宇留賀上空からの風景
△▽ 毎朝出勤前恒例の撮影は、雲に覆われて肌寒い宇留賀上空からの風景を撮影しました。

 その他生坂村では、道の駅いくさかの郷特産市などが行われました。