わたなべ動物病院の獣医さんブログin行橋

日々の思いをこごと、たわごと、ひとりごとに

自己責任

2018年09月20日 | 日記
 2件程 眼もあいてない生後2週間弱の仔猫を保護されて、2件とも箱に入れられたそうです。最低でも3から4時間、5時間ごとにミルクをやらなければいけない 大変ですよ、やれますかと聞いた。一人は中学生 もう一件は若い社会人の方、やってみますとのことだった。保護した責任 自己責任のようなことをおっしゃたので、責任なんて感じる必要もないですよ 問題は別にあるし うまくいかなくても責任は感じる必要はないですよと念を押した。睡眠不足で人間がたおれたら眼も当てられない。 幸いにも2件とも離乳までうまくいって、なおかつ飼われるとのことだった。お疲れ様でしたとのお声かけをさせて頂いた。
 獣医というのは動物の命を助けると同時に動物を介在として人間の社会生活の手助けも同時にするもんだと思う。どちらかを選べと言うと獣医だからこそ人間を選べと言えるんじゃないだろうか。
 自己責任 今の世の中、ミスをしても事故にあってもサギにあってもすべてが自己責任の一言で片付けられてしまう世の中になったように感じる。
 「能力も学力も平等と言う概念のもと 学力能力差を生まれながらの素質の違いと見なさず 徒競走にしてもみんなで手をつないでゴールするという教育のなかで平等主義で反競争的な教育が、逆に、教育における競争を激化させたと指摘されてる。
 能力が同じと言う思想となって、能力が同じなのだから 所得が低い人は怠けてるからだと言う発想を植えつけられた可能性が在る、つまり能力が同じであれば、助け合う必要もない、所得再分配も必要ないということになってしまったのではないだろうか(詳しくは中公新書 大竹文雄著 競争社会の歩き方)。
 何もかもが統べて同じ 平等だからすべてが自己責任という言葉が出るんじゃないだろか。2冊ほど簡単な経済学の本を読んだが二冊とも世の中は平等じゃないと書いてあった。
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 久しぶりの仔猫里親募集 | トップ | 皮膚科に行きました »
最新の画像もっと見る

日記」カテゴリの最新記事