わたなべ動物病院の獣医さんブログin行橋

日々の思いをこごと、たわごと、ひとりごとに

出身大学

2015年12月15日 | 日記
 北里大学獣医学科卒、旧帝某~北大医学部に秦職を得て研究者の道 夢破れて、憚りながら小動物の臨床獣医をやってます。自慢じゃないが医(ヒト)の生と死を垣間見た数少ない獣医と思う。
 ヒトの最先端医療を目のあたりにして獣医にできることは何だろう、20数年経っても答えは出ません。
 北里出身なので世紀のエバーメクチンのお話、日本の製薬メーカーにも話を持って行ったがどこも興味を示さず、アメリカの製薬メーカーが興味を示して昨今に至ったそうです(真実のほどはわかりません、噂話)。動物薬が発端でも、牛が病害虫から助かり、飼育している家畜農家が牛の疾病を防げるようになり、また犬のフィラリア薬となり、ヒトの抗寄生虫薬となったお薬、地球規模の薬です。まさに生物循環のような気がします。まだまだ応用編がありそうですね。 
 北里大学同窓会報が送られてきます。この会報は医学部 薬学部 衛生 水産 獣医 理学部の各々の情報、研究から四方山話 近況報告と多岐にわたり、情報のつまみ食いでなかなか興味をそそられます。
 例えば薬学部をみても薬物治療学、なんたらかんたら薬科学、医薬開発学や薬学に関する微生物学 生化学などを履修してはじめて薬剤師となる。獣医師も獣医学からそれに付随する環境から衛生学までいろいろ履修して獣医師となる。
 ひとつの専門領域、専門家(一本の大木)となるためにはたくさんの知識(多くの、たくさんの土壌)を吸収してやっと一本の木となる。若かりし日にある医学研究者から聞いた気がします。
 看護学部卒同窓生のお話
「新病棟で、入院患者様と空や季節の会話をすることが増えたように感じます。そして勤務する私たちにとっても、それらはとても大きな意味を持つように感じます。夜勤でくたくたになっていると、どうしても気持ちに余裕がなくなり丁寧な看護の提供ができているのか自問自答したくなることがあります。そんな夜勤の最中に患者様ときれいな朝焼けを見つけることができたとき、気持ちをリセットすることができてまた頑張ることができるようになりました。」
 医療従事者 看護師であれ医師であれ、このような文章を読むと自分が獣医師として飼い主さんと動物にとって最善の方法を取っただろうかと自問自答してしまう。そしてこの疑問は永遠に限りなく続くのだと思う。
 動物病院、ここには生があり 動物たちと共に生活し、また死もあります。華々しく明るく楽しいことと同時に悲しみもあります。
 来院される方それぞれに慈しみ、均等にその思いを馳せたいですね。
最先端の獣医療はできないにしても、自分のできうる最善の策をこれからも模索していきます。

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猫談義②

2015年12月11日 | 日記
猫というのはやはり不思議な生き物なのだろうか?
 いればニャーニャーとまとわりついたり うるさいし、パソコンやってればわざわざキーボードに乗ってきて邪魔するし、払いのければ、どこかにいったか?と安心して机に向かっていればなにやら視線を感じて そのほうを見れば、猫がじっとこっちを見てるし、急に静かになると、どこに行ったかと気になって思わず探してしまう。
 昔、ジャムという名の真っ黒の雄猫がいたが、シャム系猫から生まれた雑種猫だが、食事のときはニャオ ニャオと言いながら、食べていた。テリトリー意識は強いがなぜか喧嘩は弱かった。いつも傷だらけ、よく膿んでいた。しかしながら なかなかのグルメであった。
 パンを食べるとき、「ジャムでもつけたら」などいわれ、「えっ ジャム~!」と黒猫を見てしまった。うちに来院する雄の黒猫はずー体はでかいが、気は優しく、喧嘩が弱いのが多いような気がする。
 ピーチという猫はこれまた少々かわった猫であった。猫は本来ヒトにじゃれついてくると思っていたが、まったくじゃれつかない、われ関せず、われ知らんという具合だ。おなかがすいた、トイレってときは意思表示でまとわりついた。そのくせヒトがいないと寂しいのかヒトがいるとこに来て少し距離を置いて、ピョコン~と座って知らん顔をしていた。食事はドライフードばかりで何をやっても食べない。挨拶程度に二、三口、口に入れてぺろぺろなめる程度であとは知らんぷり、それでも外に出て行ってヘビをくわえて帰ったり来たり、野鼠もいたが「ね~みて みて」と言わんばかりに嬉しそうだった。
 今いる猫テスラ(通称テス)、これはまた落ち着きのない猫である。この猫は何でも食べる。猫は通常物にこだわる。食べ物もグルメ、食べる種類もほとんど決まってしまうのが、この猫は違う。何でも食べる。ハムやら肉やら魚やら、何でもである。グルメなど微塵も感じない。
 獣医をやっているが「ドッグフードだけ、キャットフードだけにしなさい」とは言いません。おやつ程度ならいいよ、自分たちもおやつ食べるじゃない、一緒に生活してるんだから、なんか楽しみがあってもいいじゃない?とはよく言ってます。
 この猫テスは外には出ない。家の中が天下である。外に無理やり出そうものなら、目の色を変え、血相を変え、すぐに家に帰ってくる。
 色んな猫を飼ってきたが、こんな猫、見たごとがない。時代が変わったから、猫も変わるんかね~?と八十過ぎの母がつくづく感心してたが、そんなことはないだろう、猫もそれぞれ個性があるよ、と伝えました。
 
 

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切手

2015年12月09日 | 日記
ご案内の手紙を出すのに切手を購入しました。犬の方は犬の、猫の方はキティちゃんですが、多少不足分は野菜の切手でカバーしました。
大根を貼ろうとしたら女性の方でしたので、やめました。
ネギを貼ろうとしたら「何とかがネギしょって...」と思い、やめました。
タマネギもありましたが動物は玉ねぎはよろしくないので、これもやめました。
あとはキャベツ にんじん マンゴーなどが貼ってあります。今までこられた方 全員にお出ししたいのですがそうもいかず、一年間の来院の方 一握りの方は毎年来られてるのに、今年だけは来院がなかった方もおられます。
 夜間診療にも多少触れてますが、再診の方は居れば極力診察するよう心がけてます。
あまりにも深夜、不在のときはご了承いただけますようお願いします。
 たま~に、夜の11時、12時過ぎの初めての方の電話や自宅までの来訪がありますが、意地でも出ません。やはり危険な時代ですので、気持ちを察しながらも、出ることができません。また『いつも行ってるとこがつながらないので、ちょっと、おたくでみてくれませんか?』などもお断りしてます。今は遅くまで診察している動物病院や福岡市、北九州市も夜間動物病院がありますので、そちらにお願いしてます。
 さて、この初診 再診ですが獣医の場合、明確な定義はなく各々が勝手に決めてる事が多いと思われます。ヒトを参考にすれば 初診は今までその科を受診した事がない、前回の受診から一ヶ月以上経過するなど色々あるみたいです。
 自分のとこでは一年以上の来院がなければ、まったくの初診とみてます。だからといって、昼間の初診 再診 診察料が変わるわけではございません。ただ夜間はしないだけです。ましてや‘かかりつけ’という方の夜間診療は気心のしれた‘かかりつけ’がよろしいかと思われます。
 

 

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ハートマークを追加しました

2015年12月05日 | 日記
 ホームページのトップにハートマークを追加しました。
薬、フードの紹介とまだ作ってないですが、オリジナル(オーダーメイド)の文字があります。想像通りのオーダーメイドです。まだ詳細を決めてないので、来院されて話があれば伝えます。継続してきて下さる方だけにしようと思ってます。
 薬のページで新薬 慢性腎臓病薬セミントラのパンフレットをなにげにみてました。「高齢猫の最大35%、猫全体では最大10%が罹患している さまざまな疾患が原因となりますが多くの場合、明確な原因は不明です。」・・・・パンフレットより
 新薬情報や血液検査結果などを見てると、やはり老齢の仔は一回ぐらい血液検査をしたほうがいいような気がします。良いにしろ悪いにしろ、治療は二の次に考えても、血液検査の結果を把握したほうがよろしんじゃないでしょうか?
 1歳や2歳の若い仔にはあえて進めません。ヒトでいえば二十歳や24才ですから、少々暴飲暴食をしても結果に反映しません。無意味な検査や治療は進めてません。
 腎臓は臨床症状や検査値に異常がでたときは最大75%が損傷されてるといわれてますので、あるていど年齢がいったときには、腎、肝などの血液検査はすすめたいですね。
 心臓にしても同じですけど、治療において異常があった、なにもかも「さーいっぺんに変えて、くすりを飲ませて、フードを療法食に代えて、注射を打ちつづける」となかなか大変なので薬だけとか、まずはフードだけとか、やれるとからやったらいいと思います。心臓は基本的には薬しかないので、最終的には強心薬の注射になりますけど。若い仔で心臓の異常を感じれば先天的な疾患を最初に考えます。腎臓と同じように自然治癒は考えにくので。
 つい先日、自分も同じ科で違う病院に二つかかりました。ヒトでさえも同じ科なのにこんなに意見が違うのかと恐れ入りました。獣医などやってるとみんながみんな意見がちがうだろうなと、いろんな意見を聞いてみるのも一つの手かとなぜか納得しました。
 ただ、やはりある程度は自分で噛み砕き、消化しないといけないかな とは思いました。

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自虐ねた

2015年12月01日 | 日記
 キャッチコピーなる本を読んでいた。その中で「正直な広告をうつ」という信念のもとで業界二位レンタカー会社の事、一位と二位には大きな差が合ったらしい。そのコピーは「業界二位に過ぎません。なのになぜ利用する理由があるのでしょう?」さらに「うちの店のカウンターは他より空いてますしね」という自虐ねた。
 何故かしら 気に入ってしまった。
‘正直’と言うところ、自虐ねた。
 若い方などが来院されると、家内といつも「なぜうちなんだろう、今はやりの今風の病院にいかないでなぜうちに来たんだろう」と話すことがあります。
 「さー?知らん なんか間違ったんじゃない?」と答えます。
 自虐ねた『当院の待合室はどこの動物病院より空いてますしね』などといかがだろう。 こんなのもありました。「入りづらい?大丈夫だよ たいした店じゃないから」パット見た目はとても高級そうで常連客以外はなかなか来てくれないという悩みがあったそうです。
 「入りづらい?大丈夫だよ たいした動物病院じゃないから」
さすがにこれはまずいだろう、うちは違うけど!
 自分のとこは?さて バイパスができ バイパスから旧201号線の突き当りまでまったくの空白地帯になったみたい。「バイパスができるとトラックが無くなり入りやすくなるよ」 と言われてバイパスができるのを喜んでいたが 確かに継続して来て下さる方は「とても入りやすくなった、とても出やすくなった」と喜んで下さるが、車の通りも減った。なんか『ポつっと動物病院があるみたい』 自分から見ても「あそこ 開いてんの?」と言いたくなる。
 自分の言い訳はあれが悪い、これが悪い、 横の空き家になってる大きな白とグリーン 黄色い建物がなっかたら などなどいろいろと言い訳をつける。人に相談すると 「あんたが一番悪い、よー考えて 反省してみィ」といわれる。

 さて 話は変わるが12月になると 今年最後のフィラリアのお薬のことを聞かれる。
フィラリア予防は今までの約一ヶ月間、蚊に刺されて体に入ってきたフィラリアを今日薬を飲まして予防する。 明日からまた感染がおこって一ヵ月後に薬を飲ませて駆除するので、12月末というのが多い。
 当院はやっぱり11月下旬 ずれ込んで12月の上旬でいいじゃないかと考えてる。
薬は少ないほうがいいという考えからです。 
 外気温を見ながら、蚊は15度以下では刺す力がない、いても刺せないから感染が無いとなる。温暖化であったかいので、気温は15度以上となると12月まで投薬をしたほうがいいですが、『飲ませる分は害がないので、気になるのでしたら飲ませたほうがいいでしょう』と飼い主さんに任せてます。
 飼い主さんの負担と薬は少ないほうがいいという考え方と現在 格闘中です。

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