わたなべ動物病院の獣医さんブログin行橋

日々の思いをこごと、たわごと、ひとりごとに

ねこの習性 その③

2014年10月23日 | 日記
 猫の写真も多く手がける動物写真家の方のインタビューで猫がすずめを見ておしりを振った瞬間なんかもたまらない、と書いてました。そうだ!先日 先々日のブログは獣医師として自分の主張を書きましたが今日は獣医さんとして猫の習性を書こうと思い立ちました。
 猫が窓の外の小鳥たちを見て、歯をカリカリいわせてるのに気ずき、不思議に思いませんか。猫が小鳥を捕らえて、口にくわえ込む動作です。特別なあごの動作で獲物が逃げ出さないようにするためと、反撃されないようにするための動作です。窓の外の小鳥を見て居ても立ってもいられずに、歯をカリカリします。
 猫のゴロゴロは満足して気持ちがいいときだけじゃないです。怒っていたり苦痛を感じる時もゴロゴロはします。ねこが始めて鳴らすのは生後1週間目。もともとは子猫から母猫へ、母乳が無事届いてることを知らせる音のなごりです。嬉しい時も嫌な時もゴロゴロします。動物病院に来られて 猫がいや~な顔をしてゴロゴロいえば 決して嬉しい訳ではないです。犬でも「わー!尻尾振ってる」と喜んでくださる飼い主さんもいらっしゃいますが、『動物病院に来て注射打たれて 痛い思いするのに嬉しい訳ないじゃないですか、せんでくれ せんでくれといってるんですよ、人間で言う苦笑いです。』とついつい現実に引き戻してしまう獣医さんです。『わー!尻尾振ってる 嬉しいよね』と愛想でもうってればいいのに、そんなことはできません。

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科学技術の進歩

2014年10月22日 | 日記
 器械の能力は向上したが、果たして 人間の能力は向上したか?とありました。科学技術の進歩で臓器移植 臓器再生ができる時代になりましたが、知的能力を最も端的に表現している芸術分野に関してみると、モーツアルトを凌ぐ作曲家はでていない。ダ・ヴィンチ ミケランジェロを凌ぐ芸術家はここ500年ほどでていないそうです。
 科学技術の進歩で恩恵を受けることも多々ありますが、CT MRIその他の検査機器が進歩して来ましたが、それを使い切る、どう解析するか、能力が試される時代でもあります。医者は現場でどう考えるかと言う本のあとがきに 自分で考えることを放棄し、判定システムやアルゴリズムに、自分に代わって考えてもらおうとする若い医師たちが多くなったとある。臨床的な謎を解き、人間のケアをすることの教育方法に深刻な欠点がある中での痛切な思い。医 再発見では コンピューターから得られた情報を人の言葉に変換し、わかりやすく患者さんに伝えてください。医療が社会保障の一つであることを見失わないでほしいいと思うのです、とある。 獣医師も知識と技術の習得のみ ではなく、何によって社会貢献をするか問われてます。動物のため 動物のためと言いつつ、人の生活を犠牲にするのではなく、動物を介在として、人の生活を守るものです。
 獣医師の行なう血液検査においても臨床症状と検査結果が一致しないとき、器械の検査がおかしいと とるか、検査結果をとるか大きな違いが出ます。器械がおかしいといえば飼い主さんは不信に思うでしょうが、正しいと思う方向性を伝えます。
 この様な文書もあります。機械が誤作動をしていたら、機械の調整を人間が怠っていたらどんなに科学技術が進歩しても事故はなくならないのが世の常だ。いずれ判定を操作できるように仕組む愚かな人間が出てくるかもしれない、とあります。
 検査器械はあれば、あるにこしたことはないが、維持 管理をし、データを読み解く力と脅したり、大げさに言うのではなく、正しく伝えなければなりません。
 補足して申し上げれば データが先行して、臨床症状が後からついて来る場合もあります。限られたデータから考察 再考察を行なっていきます。
 
 
 
 

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雑種化

2014年10月21日 | 日記
 新聞を読んでいたら 人も社会も雑種化していくと書いていました。アイルランド系の父と日本人の母、ドイツ系の父と中国系の母などアメリカ社会は融合が進んでいるそうです。 そういえば わが動物病院にも、いわゆる洋ネコ シャムやチンチラの顔をして尻尾はくるっと曲がったジャパニーズボブテールのネコがきてる!あんたも日本猫の血が入ってるのねと思わず感激します。
 足元を見れば 動物の世界のほうがグローバル化が進んでるみたいです。
200年 300年後の人間も日本人の血が入ってると叫んでるかも?

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Sippo

2014年10月17日 | 日記
朝日新聞 SIPPOという記事を読んで 見出しの項目で一つ 診療費にばらつき 特定の得意分野も動物病院の選び方「手術や診療の料金は病院によりかなり違う。例えば不妊手術の場合、麻酔の仕方や縫合に使う糸の種類などによっても違ってくる。より詳しい検査を求めれば、料金も高くなります」
 思いついた疑問点 思いのままに述べると 平均的な縫合糸を使ってても高い糸を使ってるといったらどうすんだ。必要な検査といわれ私は解らないからと 検査をし、よくよく考えれば今すぐに必要ない検査もあるだろう!個々の獣医師の問題だ。飼い主さんも見極める時代です。
飼い主さんにも色んな情報が入ってくる。正しい情報 間違った情報 インターネット 口ず伝え さらにはペット保険会社の契約動物病院掲載、これには腹が立つ
『ペット保険に加入しているから 契約動物病院にしか行けないかと思っていました』という飼い主さんがたくさんいる。動物病院を変わりたいけど 保険が~。と
動物保健会社はちゃんと大きく解りやすく明示すべき!かわっていいと 契約動物病院でなくても保健は適用されますと!
二つ目 獣医師の専門性と年間診療、手術数が一つの判断材料に ついて
「ホームドクターとしての街の動物病院の選び方の難しさだ。獣医師1人、など限られた体制でやっている病院には、限界があることは飼い主も理解しないといけない。そのうえで、適切なタイミングで、信頼できる別の病院を紹介してくれるかどうかが大切なのだ。」とある 
 書き方に語弊がある。患者さんが多ければいい病院なのか やたらめったら手術 手術と症例をやたら挙げて ほら すごいだろう と言う病院が本当にいいのだろうか、大学卒業したてのほやほやの獣医師が10人いて、獣医師がたくさんいる いい病院なのだろうか?人間の病院だってあやしいだろう。
 ほとんどの獣医師が一人でやってます。しかも内科から外科までの総合診療です。その中で自分の専門性を持ち、得意分野を持ち わからなければ知り合いの獣医師に相談したり 何人か集まって症例検討したり 調べたり 大学動物病院も紹介します。
何もかも一人で抱える獣医師は今は少ないと思います。ましてや 何でもかんでもやる獣医のほうが少しは警戒したほうがいいじゃないでしょうか、と思います。
 初めて動物を飼われるときは何軒も変わって良いと思います。納得のいくところにいかれて、おかしいと思えばまたかわればいいと思います。
 SIPPOを読んでなんか少し違うんじゃないかなと思いつつ、しりめつめつ、手荒な文章 失礼いたしました。

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