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鳥まり、参る!

ご覧いただきありがとうございます。
日々のいろいろなことを記録しています。

コミックエッセイ『わたしのウチには、なんにもない。』

2013年11月02日 | 感想文
昨日の続きを書く前に、感想文をひとつ。
あとでつながりますので

さてさて、個人的に2013年の漫画大賞にしたい作品のひとつ。
ゆるりまいさんのコミックエッセイ

『わたしのウチには、なんにもない。 「物を捨てたい病」を発症し、今現在に至ります 』

と、その続編である

『わたしのウチには、なんにもない。2 なくても暮していけるんです 』

の感想です
なんと2は発売日に買ってしまいました(笑)


 ↑
1巻。


 ↑
2巻…というか続編。
このヌードになんの意味が?(笑)

まとめサイトもありました。
 ↓
『【究極の断捨離】ゆるりまいさんの「物を捨てたい病」片づけ術がすごい!!と話題』
※クリックで飛べます。

この作品は、ざっくり言うと汚屋敷育ちの作者=ゆるりさんが“物を捨てたい病”を発症し、筋金入りの“片づけられない女”である祖母と母と対立しながらも、東日本大震災をきっかけに“理想のなんにもない生活”を手に入れるお話。
(彼女は宮城県にお住まいで、震災体験のシーンは恐ろしくなります

「それじゃわかんね~よ!!」

と思う人は読んでみてね

もうね、この本…色々昔の我が家と被って痛いっていうか笑っちゃいます。
前半は“汚屋敷あるある漫画”といっていいでしょう。
汚屋敷・汚部屋って日本中に溢れてると思うの
ゴミ屋敷ほどあふれかえってないけど、実はモノだらけで、ホコリだらけの家。

・ダイニングテーブルに物が山盛り→無理やり端に寄せてご飯を食べる。
・探し物が見つからない。
・タンスの前に収納ボックス→中のものが取れない。
・床にものがいっぱい置いてあって歩きづらい。

私の幼少期の家もこんなんでしたよ
(今ではスッキリしました)

思いました。

「ああ…この方は、心底嫌になっちゃったんだな。
 汚いのはもう嫌なんだな」

と。
なぜなら、私もそうだからです(笑)

こんなこと書くのは失礼ですが、汚屋敷レベルが彼女の家(かつてのね)の方がはるかに上なんですよね。
私レベルでもこう思うのだから、彼女の“嫌んなった”具合はすごいでしょう。

ゆるりまいさんのお宅はこんな感じ。
 ↓


すごくキレイ
個人的にはもう少し飾り気のある空間の方が好きですが、ごちゃごちゃしてるのよりスッキリシンプルなのが素敵

毎日丁寧にお掃除されているそうで、ご立派です。


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『ロミジュリ』感想まとめ。

2013年10月27日 | 感想文
ミュージカル『ロミオ&ジュリエット~2013~』の感想を探してこのブログに来てくださる方が多いみたいです。
ありがとうございます

色々挙げたので、それぞれの記事に飛べるようにまとめておきますね。
クリックすればOK


1・ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』2013~全体~→コチラ

2.ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』2013~ロミオ~→コチラ

3.ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』2013~ティボルト・その1~→コチラ

4.ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』2013~ティボルト・その2~→コチラ

5.ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』2013~ティボルト・その3~→コチラ

6.ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』2013~ジュリエット~→コチラ

7.ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』2013~ジュリエット・完結~→コチラ

おまけ。各国の劇中歌を比較した動画に飛べる記事→コチラ


鳥まりはティボルトが好きすぎるのです
結婚するならぜったいロミオだけどね(笑)
柿澤勇人さんか柚希礼音さん演じるロミオ、フランス版のロミオ(髪が黒くて長くて蝶セクシー)と結婚したいです。

あ、記事には書きませんでしたが宮尾俊太郎さん演じる“死”=死のダンサー。良かったですね!
さっすがバレエダンサー、すごいダンス!
バレエの人は毎日あの過酷な基礎レッスンをこなすだけあって、本当に素晴らしい身体能力。
フランス版では“死”は女性が演じるんですが、男性もいいですね~。

古川雄大さんは元バレエダンサー、柿澤勇人さんは身のこなしを見ただけで踊れるのがわかります。
だから、ロミオにもっとソロダンスを与えて良かったんじゃないかな?
できるでしょぜったい。
あ、でも城田優さんは…。

ジュリエットに出会う前には死に怯えていたロミオが、最後には死を恐れない。
これは死を超える話でもあるのかもしれませんね。
“死=全ての終わりだという思い込み”へのシェイクスピアの投げかけ。

宝塚版にはオリジナルで“愛”という役があります。
“死”と同じようにセリフのないダンサーなんだけど、これが最高にいいんです。
再演の時は愛のダンサーも作ってほしいな


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クイン・ファブレー最高!

2013年10月05日 | 感想文
昨日からの冷え込みがますますひどくなってる気がします…。
ぬくぬくのルームウェア、もこもこの靴下(しかもその下に5本指靴下を2枚重ね)、ユニクロの傑作・裏地がフリースのズボン…ここまで装備してもまだ寒いなんて
ババシャツの出番なのか…?!
10月になったばかりなのに…。

さてさて、今日の本題に。

今知ったのですが、私の大好きなアメリカドラマ『glee』に出演しているキャストに、嬉しいニュースがあったそうです。
ひとつは、ブリトニー役のヘザー・モリスさんが高校時代からの彼との間にできたお子さんを無事出産したというニュース。
男の子だそうです
おめでとうございます

ふたつめは、サンタナ役のナヤ・リヴェラさんが婚約された、というニュース
婚約者の彼、すごくカッコいいです。
セクシーなカップルだなと

フィンが旅立ってしまい、悲しいところに嬉しいニュース。
ありがたいですね

毎週せっせと録画して『glee』を観ているんですが、やっぱり面白いです
今回は支離滅裂ではありますが、クインというキャラについて書きたいと思います。


※ここから、ネタバレが嫌な人は読まないでください


この前の放送ではクインがアメリカの名門・イェール大学に合格していました。


 ↑
クイン・ファブレーを演じるディアナ・アグロンさん。
とっても美人

かつては学園イチのモテ子でチアリーダー部のキャプテン、成績も優秀、彼氏はアメフトの花型ポジション
(日本でいえばサッカー部の10番と付き合うようなもの)
という“スクールカーストの頂点”に君臨していたクインでしたが、

浮気→妊娠→バレる→彼氏にフラれる→チア部を首になる→父親に罵られる→家を追い出される→出産→グレる

という波乱万丈な展開に
散々苦労して、その果てに掴んだ幸運。
よかったね~と思いました

ヒロインであるレイチェルのライバル役ですし、悪いところもいっぱいあるキャラですが、クインには名言・名シーンがいっぱい
個人的に大好きなんです

シーズン1で両親にキレるシーンがお気に入りです。

「この家はいつもいつもパパの顔色をうかがってばっかり。
 私が助けを求めていたのに、ママは知らんぷり。
 もううんざり

 私の何が気に入らないの?
 もう思い通りになる子どもじゃないから?
 言いつけを破ったから?」

と訴えるクインに父親は冷たく

「もうお前がわからない。
 お前は誰なんだ

と言う。
理解する気がしない相手と話すのは辛いものです
それに対して泣きながら

「パパの娘よ

と答えるクインがカッコいい。
よく言った

グレたクインにパック(妊娠させた浮気相手)がかける言葉もすごく好き。

「お前を救って、このダサい街から連れだせるのはこの世でたった一人、お前だけだ」

う~ん、他力本願の日本人にはない素晴らしい考えです

そんな名シーン満載のクインの物語ですが、またまた名言が生まれていました。
イェール大に合格したと皆に報告した時のクインの言葉です。

「ここにいる誰か一人でも欠けてたら、こういう結果にはならなかった。
 本当にありがとう。
 
 バカな失敗もたくさんしたけど、それがあって私がいる。

 過去は変えられないけど、過去を振り切って前に進むことはできる」

このね…

「過去を振り切って」

という表現が大好きなのです。

日本だけ?何か過去の苦労や、誰かにされたひどいことを多くは“ゆるす”(許す、赦す)“受け入れる”という表現をしますよね。

「あなた自身のためにゆるしなさい」

「相手も悪気はなかったんだからゆるしなさい」

「前に進むためにゆるしなさい」

スピでも教育でもこういうセリフ、ありふれてる。

個人的にこの“ゆるす”という表現が大嫌いなんですよ。
言葉の背景にある文化というか、意味合いが嫌でしかたない。

「ゆるしなさい」

「ほっとけ」

って感じなのです

虐待されたお子さんに対して

「親をゆるしなさい」

とさとす人にも吐き気がするくらいです。
んな軽いもんだったら苦労しねーよと(表現汚いですね、すいません)。

それに対してクインの

「過去を振り切る」

という言葉、明るくてスッキリしてて

「その言葉をずっとずっと待ってた

と思うくらいの希望がありました。
最高。
この表現いただきです。

宣言通りの乱文になってしまいましたが、何が言いたいかって『glee』とクイン・ファブレーは最高だなってこと
ディアナさんの可憐な歌声も好きです

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ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』2013~ジュリエット・完結~

2013年10月01日 | 感想文
伝説のジュリエット役・オリヴィア=ハッセー様の画像をとってきたんで載せます。


 ↑
どうですか

この素晴らしい美少女っぷり

なんて可憐なのでしょう~。

久しぶりに見たらかわいすぎて美しすぎて幼すぎて驚き。

やっぱりこういう正統派の衣装にしてほしかったな…。

再演するなら本気で現代風アレンジをやめて欲しい。

小池さんの外部公演に遊ぶなって言う方が無理なのか?!!

ちなみにオリヴィアさま、この時すでにとても巨乳。

ロリコンが喜んじゃうじゃないか


 ↑
画像が小さいけど見えるでしょうか?

同じく映画版『ロミオとジュリエット』のワンシーン。

ロミオもとっても美少年です。

ではでは、ミュージカルの感想の続きいきますね。


~キャピュレット卿の愛~

両親に

「あなた達はどっちも私の本当の親じゃない

と言い放ったジュリエット。

このシーンの後、キャピュレット卿のソロがあります。

その歌を聞くと驚くべき真相がわかるのです。

「お前が私の子じゃないと、私は気付いた。

 妻が私に復讐したのだと悟った。

 私はお前を殺したかった。

 でも、無邪気に微笑むお前を見ていたら愛しくて殺せなかった。

 血がつながってなくても、父はお前を愛している」

なんと…知っていた…

騙していると思ってたキャピュレット夫人がピエロすぎる(笑)

小池さんの遊び演出のひとつですが、俳優さんの歌と演技が上手くて泣けます。

キャピュレット卿は彼の価値観で(ここが重要)、ジュリエットの幸せを願っていた。

ジュリエットに彼が思うところの一番の幸せ=豊かさを与えようと必死だったわけですね。

ジュリエットにもティボルトにも重要なのは豊かさでなく“自分に正直であること、愛する人と一緒にいること”だったのでズレてるんだけど。

でも、キャピュレット卿に真心があったのは確かです。

って考えますとね。

血のつながった母親でなく、血のつながりがない父親・そして乳母に愛があったというなんとも皮肉な描写なのよ。

血のつながりゆえに愛する(愛??)というエゴをえぐり出してますね。

キャピュレット夫人は母親じゃなくて“女”でしかないからね。

私が辛いんだからお前も同じ思いをしなきゃおかしいんだ、ってオソロシイ思いが…
まさに毒母

きっと夫人の母親も毒母。

って書き方をされています。

でも、彼女らこうなったのは半分は歴史のせいでもあり…切ないな。

すごくいい設定だと思います

しつこいけどキャピュレット卿のソロは泣きますよ、本当に。

切なくて。


~最後のジュリエットの、神々しいまでの美しさ~

ここまで来たらもうラストです。

ロレンス神父(宝塚版だと一番かわいそうな人物に見える)に助けを求め、仮死の薬を受け取るジュリエット。

家族には死んだと思わせ、ロミオには本当は生きていると伝えて、こっそり二人で街を出ようという計画です。

最初からそうしとけという突っ込みはしないお約束

ジュリエット、やっぱり強い女です。

普通だったら絶望して流されちゃうものね。

この行動力、惚れます。

フランク莉奈さんの演技も神がかっていました。

「私はぜったいに愛する人と生きるんだ」

と決めた瞳の美しいこと

弱いロミオにはやっぱりジュリエットしかいません(笑)


この後の展開は皆さんご存知の通り。

真実を書いた手紙を受け取れなかったロミオは

(この舞台だとメール。スマホが壊れて読めなかったという…このやり方には非難ゴーゴーでした。

 私もすっごい冷めた)

「ジュリエットが死んだ」

とだけ知らされ、ヴェローナでジュリエットの死体(本当は生きてる)と対面。

あらかじめ買っておいた毒薬を迷うことなく飲み干して、ジュリエットの隣で死んでしまうと…。

一足違いで目覚めたジュリエットの

「ロミオ、来てくれたのね

と無邪気に笑う姿が悲しい。

もう死んでるんだよ…

ここ、一番悲しいシーンだと思います。

宝塚版だと夢咲ねねさんに泣かされたな~。

で、どんなに起きてといっても起きないロミオ。

確かめると、死んでいる…。

泣き悲しむジュリエットにますます泣かされますが、セリフが

「神父様のメールは?読んでいないの??」

なものだから、スーっと冷めていく…うん、やっぱり現代アレンジいらないわ。

(せめてメールって言葉使わず

 「どうして知らなかったの?!」

 だろうが)

メールやフェイスブックがあったらそもそも、もっと上手く二人恋愛できたし、上手く駆け落ちできたってば

街を追放されるのだってそれらが存在する世界なら全然大した問題じゃないですし。

原作には意味があるんですよ。

泣いていたジュリエットは、悟ったようにこう言います。

「二人のパラダイスへ、先にいったのね…」

フランクさんの言い方良かったです。

夢咲ねねさんと張り合えるかも(ここはね。他はやっぱり経験があるだけあって断然夢咲さん版を魅力的に感じた)。

そして、迷うことなくロミオの短剣を胸に刺して、死ぬと…。

ロミオが最後まで汚れないロミオだったように、ジュリエットもまたそうでした。

二人は“大人の力”に負けなかったんですね。

二人ともすごい


~幸せな物語だと思う~

というわけで幼い二人は死に、長らく憎しみあっていた両家がやっと和解した、というシーンで終わり。

キャピュレット夫人とモンタギュー夫人が手をとるのです。

もしもキャピュレット夫人に良心が残っていたら、ここからの人生地獄だろうな~

私、ずっと『ロミジュリ』というと悲劇、愚かな若者の物語、と思っていたんですけど今は違います。

これは幸せな物語です。

一番いいじゃないですか。

自分だけが被害者なんだと悲劇のヒロインぶってたキャピュレット夫人は罰を受けるし、

ロミオとジュリエットは、二人でいれば生きても死んでも幸せなはずだから、未来の人々を救う役割が出来たのは一番いいんじゃないかな。

ティボルトもね、くどいようですが、あそこで死ねたらまだ幸せですもの~(猫村さん風)

これは原作になりますが、シェイクスピアもやっぱりすごい。

彼の時代はまだまだ自殺=宗教的タブーだったのに、そうするしかなかった人物を書き上げ、問題提起する作品を発表したんですから。


~物足りなかったカーテンコール~

とまあ、散々褒めておきながらなんなんですがキッチリ書きます。

カーテンコールが物足りなかったよ…

てっきり、最後に『世界の王』を歌ってくれると思ったのにそれがなかったので。

千秋楽なら歌ってくれるのかな?

宝塚は大劇場&東京公演、外箱公演とわずフィナーレが豪華が毎回豪華なので、比べるとね~。

しつこいようですが最後の古川さんのスピーチが

「………」

だったこともあって感動しきれない舞台でありました。

思うんだけど、ジュリエット役のフランクさんだったらきちんとしたスピーチしてくれたんじゃないの?

彼女だって主役でしょ?男しか座長にはできませんか?

人選しっかりして下さいよ。

「これからも公演続きますので(=何回も観に来てくださいね!!)…」

ってさ…主催者側はそうかもしれないけど、この日の公演が最初で最後の人だっているのだから、ラストでは感動させてほしかったです。

冷めちゃったじゃないか。

感動した1回だけ観た人が宣伝して他人がチケット買ったり、1回のつもりだった人が追加チケットを買ったりするのは夢に酔わせてくれるからだと私は思うんだけどな。

と、こんなんになってしまいましたがこれで私の感想は終わりです。

トータルで考えればオススメ。

しつこいようですが、加藤和樹さんのティボルトとフランク莉奈さんのジュリエットは最高です。

古川雄大さんのロミオも良かった…だけど、スピーチがあまりにダメだったんでランク下げました(笑)

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ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』2013~ジュリエット~

2013年09月30日 | 感想文
お待たせしました
今回はフランク莉奈さん演じるジュリエットについて語ります


 ↑
フランク莉奈さん。
このジュリエットの衣装、やっぱり現代的。
かわいいですけどね

彼女は身長171センチだそうで、舞台栄え(映え?)が良かったです。
190センチの城田優さん、181センチの古川雄大さんとも問題なくペア組めますね~。

ジュリエット演じる彼女の仕草は本当に少女らしく可憐で、

「ジュリエットかわいすぎる
 かわいすぎます~

と興奮して観ました

ベッドシーンでロミオはパンツ1枚になるんですけど、スタイル抜群の古川さんのほぼ全裸よりもジュリエットの方が見ちゃいけない気にさせられました。
シーツで隠すので、ジュリエットは全然脱がないのだけど…。
それにしてもこのシーン、果たして脱がせる意味はあるのか?
個人的にはぐっとこなかったです。

歌ですが、上手かったですよ。
心にぐっとくるのとそこまでこないのとありましたけど、まあ練習あるのみで。


インタビューでフランクさんは

「強いジュリエットを演じたい」

と言い、ダブルキャストで同じくジュリエットを演じる清水くるみさんは

「儚いジュリエットを演じたい」

と話していたんですね。
鳥まりはジュリエットの本質は強さに有りと考えてるんで、フランクさんの回を観られたのは大正解だったかな。

ではでは、細かく書いていきますね。


~汚れていった母親に反発し、強くなったジュリエット~

ティボルトの記事でも書きましたが、この舞台でのジュリエット母=キャピュレット夫人のろくでなしさったらないです。
パリスとの政略結婚の話に

「結婚は本当に好きになった人としたいの」

と話す夢見るジュリエットに

「結婚と恋愛は別物」

…でとめときゃいいいなのに、

「お前はお母様が不倫して出来たコなのよ。
 でもお母様にとっては結婚こそが偽り、浮気こそ本当の恋。
 お父様には愛人が何人もいるしね」

と教えるクソ…いやいや、真心のなさ
かつてはジュリエットのように純真だったであろうキャピュレット夫人は、

「男達の中にある憎しみが、私は憎い。
 私達女がどんなに考えてない」

と高尚なこというくせに、やってることったらろくでなし。
実の甥=ティボルトに手を出すし、自分が政略結婚させられたことを死ぬほど恨んでるくせに同じことをしれっとジュリエットに強要しようとする。
彼女もまたかつて“子どもの自分”を汚い世界に染めた“大人達”と同じように、ジュリエットを汚い世界に染めようとする。

「あなたのためなの、それが幸せなの」

と言いながら…。
(あんたの欲のためだろ、と言ってやりたいね
これってまさに虐待の連鎖と同じ構図でしょう
家族の業は受け継がれる。
習慣が変わらないんだから当たり前。

でも、じゃあ全員が業を継承していくのかっていうと、そんなことはないんですよ。
たまにそれに反発し、戦える人が生まれる。
それこそがジュリエットだったのです。

ロミオ・ティボルトの記事で“ロミオとジュリエット、そしてティボルトの3人はきっと、魂の本質は同じに清らかだと思う”と私の考えを書きました。
んで、大元の気質は同じでも環境と、個人の性格によって成長した結果は違う。

ロミオは愛情いっぱいの両親に愛され満たされ育った。
ちょっとなよなよしてるけど、明るく元気な魅力的な青年に

ティボルトは、業まみれ汚い欲望まみれの一族の中で育ち、ホントはこんな風に生きたくない、ホントの自分は違うんだと思いながら“流される”ことを選ぶ。
それしか生きる道はないから

そしてジュリエットは、ティボルトと同じ環境ながら、本質がティボルトよりも強かった。
母親が汚くなれ、染まれと強要しても

「私は嫌

と反面教師にして、ますます清く強くなるんですね。
ジュリエット…素敵すぎます…
幼さゆえとも解釈できますが、やっぱり強い女の子なんだと思うな。

そもそも、女の体で生まれるとぜったい男の体で生きるより強いからね。
女は強い、男は優しく繊細、これは美輪さんもおっしゃることですが、私は事実だなと思っております

また、ジュリエットが強くあれたのは乳母さんの愛のおかげです。
実のお母さんはこんなんですが、育てのお母さんである乳母はひたすら愛を注いでくれました。
太って健康だしね(笑)
ジュリエットを作ったのは生まれ持った気質、反面教師としての実の母、そして乳母が捧げてくれた純粋な愛でしょう

この東宝版『ロミオ&ジュリエット』は“血のつながりというエゴへの反発”、“毒親との戦い”“本当の親子愛への投げかけ”という特徴も持っていると思うの。


~魂の母親は、乳母である~

会場でも大人気だった乳母。
コメディーシーンが多いのですが、シリアスな場面では泣かせてくれます。
ジュリエットのためにロミオとのキューピッドになり、大活躍

シリアスなソロナンバーもあって、本当にジュリエットを愛しているのがわかります。
涙しちゃう観客多数
私もうるっときました。

ジュリエットがこんなに良い子なのは、やっぱり彼女の愛のたまものです。
これから観劇するという方は、この関係生を意識してご覧いただくと一層感動するかもしれませんよ。


~血のつながりというエゴへの反発、そして毒母との決別~

ロミオの追放が決まるとすぐ、両親は

「ロミオとの結婚がパリスにバレないうちに結婚させちゃおう

と決めます。
ここの『明日には式を』という曲が大好き

早く結婚させて、どうにか一族の借金を肩代わりしてもらいたい。
ジュリエットも条件のいい男に結婚させたい。

お前のためだと語りながら、やっぱり両親の真の望みは自分達の安定ですよね。
乳母はジュリエットのこと思って

「やっぱりパリス様と結婚するのが一番です」

と説得するのにね
まあ、立場の違いもあるか。
実際お金がないのは辛いですしね…。

で、どんなに嫌がってもパリスとの結婚をゴリ押しする両親に、ついにジュリエットが切れます。

「親の言うことを聞け

と叩いた父親に

「あなたは、私の本当の親じゃないもの

と言い放ちます。
キャピュレット夫人、大ピンチ(笑)
この言葉、お母さんへの復讐かと思ったら、続いてお母さんにこう言います。

「あなたもよ

血のつながりじゃない。
そんなの関係ない。
あなた達は二人とも私の親じゃないと。

毒親に子どもが“NO”を出す、素晴らしい演出でした。
大好きなシーン。



まーた長くなりすぎたんで、1回切ります。
次の記事で続き書きますね。


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