29 日米関係 -191- 《戦後》Ⅺ 占領期(1945-52)-25-
■まとめと考察 ⑵GHQの占領政策
③言論・メディア 3/3 ~考察と評価~
1 「言論統制・検閲」の描き方
●全体像を伝えようとして、検閲についての「プレスコード」を載せ、「ウォー ギルト インフォメーション プログラム」(WGIP)に言及している。 → 〇 自由社。
●具体的な全体像が描き切れていない。 → △ 育鵬社、学び舎。
※検閲の内容(プレスコード)や、「WGIP」を知らなければ、現在まで続く”日本における特殊な戦後状況”について、充分には理解できないだろう。
●検閲の存在すら書いていない。 → ✖ 5社:東京書籍、帝国書院、教育出版、日本文教、清水書院。
※このことだけで、日本の歴史教科書としては失格。こんな重要な歴史事象を無視するなんて、学問的には決してあり得ないこと。
したがって、この5社の編集部は、特定の歴史的領域・事象においては、学問的編集を放棄して、きわめて特殊な ”政治的編集” を行っていることが分かる。プレスコードを見れば、連合国(「アメリカ合衆国」、「ロシア(ソ連)」、「英国」、「中国」など)と、「朝鮮人」の政治的立場に立っている編集であることが推測できる。
なお、学び社は、”共産主義運動的観点による特殊な編集” をしているように見える。
ついでに言えば、育鵬社と自由社は、”愛国心を持った編集” をしているように見える。
2 「日本の文明・文化に関する占領政策」の描き方について
これについては、ここだけで評価することはできない。「日本国憲法」の項で、くわしく調査する。
<参照1(当ブログ) → ・神道:GHQ占領期51・52・53・54 / ・天皇:⑥昭和75・76・77・78・79・80・81>
<参照2(同) → 江藤淳「閉ざされた言語空間」の研究:「検閲と洗脳工作の実態」 ⑴~⑽~⒇~(25)完>
<参照3 ウィキペディア:「日本における検閲」「プレスコード」>
~次回から、⑵④憲法制定~
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《著者:松永正紀 教育評論家 /h22年度 唐津市・玄海町:小中学校校長会長》
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