やおよろずの神々の棲む国でⅡ

〝世界に貢献する誇りある日本″の実現を願いつつ、生きること、ことば、子育て、政治・経済などについて考えつづけます。

【中学歴史教科書8社を比べる】632  29 日米関係 -196- 《戦後》 Ⅺ 占領期(1945-52)-30- ■まとめと考察 ⑵GHQの占領政策 ④憲法制定 5/n:経緯:考察と評価2/2

2018年12月08日 | 中学歴史教科書8社を比べる(h28-令和2年度使用)

29 日米関係 -196- 《戦後》Ⅺ 占領期(1945-52)-30-

■まとめと考察 ⑵GHQの占領政策

④憲法制定 5/n ~経緯:考察と評価2/2~


 

3 「GHQの改正案に対する日本政府の対応」についての描き方

●日本政府が、「恫喝」されて受け入れた(※受け入れざるをえなかった)状況を描いている。 → 〇 育鵬社、自由社。

●上記の状況をまったく描いていない。 →  他の6社

※育鵬社と自由社以外の6社の表現だと、日本政府がすんなりと受け入れたとしか読み取れない。それは、ほとんど歴史の”ねつ造”に近いと思う。

 

※検証 <ウィキペディア:「日本国憲法」より>

・「日本政府案の作成と議会審議  2月13日に日本政府に提示された「マッカーサー草案」は、先に日本政府が2月8日に提出していた「憲法改正要綱」(松本試案)に対する回答という形で示されたものであった。提示を受けた日本側、松本国務大臣と吉田茂外務大臣、通訳の白洲次郎は、総司令部による草案の起草作業を知らず、この全く初見の「マッカーサー草案」の手交に驚いた。

 この日マッカーサー草案を手交された場において「案を飲まなければ天皇を軍事裁判にかける」「我々は原子力の日光浴をしている」などの恫喝的言動がなされた。

 

 「マッカーサー草案」を受け取った日本政府は、2月18日に、松本の「憲法改正案説明補充」を添えて再考するよう求めた。これに対してホイットニー民政局長は、松本の「説明補充」を拒絶し、「マッカーサー草案」の受け入れにつき、48時間以内の回答を迫った。2月21日に幣原首相がマッカーサーと会見し、「マッカーサー草案」の意向について確認。翌22日の閣議で、「マッカーサー草案」の受け入れを決定し、幣原首相は天皇に事情説明の奏上を行った。

 

 2月26日の閣議で、「マッカーサー草案」に基づく日本政府案の起草を決定し、作業を開始した

 

 

4 「憲法制定に関する検閲」の描き方

●憲法制定についての検閲があったことを書いている。 → 〇 育鵬社。

●上記について書いていない。 → △ 他7社

※1 GHQが、《「草案(改定案)」をGHQが作って強制したこと》を公表禁止にした、という歴史的事実について、”戦後日本人”はみんな知っていなくてはいけない。日本人(国)が未来を生き抜くためには、優勢な敵対的外国はそんなことをするのだということを知っていなくてはならない。(※もう、性善説では危ない時代になった。)

※2 本来なら、上記△は✖なのだが、「検閲」の描き方については、すでに627号で評価が済んでいるので、ここでは△としている。

 

~次回から、⑵④憲法:内容

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者:松永正紀  教育評論家 /h22年度 唐津市・玄海町:小中学校校長会長》

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