闇夜の烏の変な世界

とりあえず、何にでも興味持ちますw
日々、気になった事を日記感覚でアップしてみようかと。

初のSKYACTIVE-X 「MAZDA3」

2020-01-28 16:25:58 | 日記

昨年末、SKYACTIVE-X の試乗車が年明けには準備できそうとディーラーから連絡があった。

で、のこのこと試乗に行ったのですが、その前日にパソコンが吹っ飛んだ。

ために、1月9日の日記が今頃になってしまった。


オートザムさんに着くと、何台もの「MAZDA3」と、出たての「CX-30」が並んでた。

その中の一台。

ホイールが専用の黒メタになってる「MAZDA3」が SKYACTIVE-Xです。

あとは、このリアゲート右に付けられた反転文字の「X」が SPCCIエンジンであることを示してる。

昔から、理想ガソリンエンジンは HCCIと机上の理論では有名でした。

ただ、実際にガソリンをディーゼルみたいに自然発火させて完全燃焼させるのは簡単ではない。

実際、ほとんどの有名メーカーが一度は実験(開発)に着手するも、どのメーカーも実用に至ってない。

国内ではホンダがかなりのセンまで行ったという噂があったが、実際には途中で匙を投げてしまった。

 

じゃぁマツダが実現したかといえば、実は微妙なようです。

HCCIが圧縮熱で完全自然発火させるのに対し、マツダはSPCCIとして、一部にガソリンの濃い部分を作り、普通にプラグの火花で着火。

するとギリギリまで圧縮されてた火室の内圧が「火球」で一機に上昇。

結果的に超リーンバーンでの燃焼に漕ぎつけたらしい。

なので、HCCIが実現したら今のガソリンエンジン比で、相当の燃費とパワー(トルク)のアップが見込めるハズだが、予火球に燃料を使うからか劇的な燃費やパワー(数字上)は出ていない印象が強い。

実際にエンジンを見せてもらった。

これがSKYACTIVE-X。

エンジン本体はこのカバーの下にゴチャゴチャと押し込められてます(撮影失敗…)。

少し離れて見ると、エンジンルーム内が「エンジンだらけ」なので圧倒されます。

カバーで隠れてるが、スーパーチャージャーが付いてます。

メディアでたまに、「スーパーチャージャーが付いてるのにパワーが出てない」と指摘してるのを見掛けますが、通常のエンジンとは用途が違うので、このエンジンにとってはSPCCIでの燃焼を実現するために与圧を高めるために必要でスーパーチャージャーが使われてます。

なので、「あのエンジン、過給機付いてるのにパワー貧弱」って笑ってる人が居たら、心の中で大笑いしてあげましょう。

「ププッ!素人が勘違いして自爆してやんの♪」 ってねw

 

とはいったものの、HCCIに世界一近いエンジンです。

前例が無い上に比較するものが無い。

正直、海のものとも山のものとも、当の私にも分かりません💦

これは言葉で説明されるよりも、実際に触れてみるしか無いワケです。

 

今回試乗にご用意いただいたのは、「MAZDA3」 の SKYACTIVE-X バーガンディー(Lパッケージの更に上!) FF 6ATと、オプションを含め とても手が出ない高価なグレードでした。

基本的にディーゼルでもガソリンでも室内の様子は同じ。

ただ、中央のパネルに SPCCI燃焼中か、通常のガソリンエンジンと同様の燃焼中かを色で表示する機能がある程度ですね。

うだうだやってても仕方ない。

最低限の説明を受け、エンジン始動。

「MAZDA3」自体が4度目なので、操作系をざっとおさらいします。

普段、サイドブレーキがガガガってレバーを引き上げる車に乗ってるので、電動パーキングってのが未だに理解し切れてない私。

左右を確認して走りだす。

 

一般道に出て「どんな特徴があるのか」と鈍い神経を尖らせ、アクセルを踏む。

う~ん、う~ん、う~~~ん???

 

分からない。

普通のエンジンと何かが劇的に違うという印象が見当たらない。

始動も普通だったし、走り出しも普通だった。

ノーマルのガソリンに対し、カタログ値で3割近くパワー&トルクが出てるせいか、線が太い印象はある。

でも、他社のダウンサイジングターボみたいに無理クリ 引き出される力感とは完全に異質みたい。

 

それにしても、「MAZDA3」の室内は相変わらず静かです。
「走るオーディオルーム」を目指したというスピーカー配置も、国産車の次元を超えてるし。
小声で話してても車内で会話ができる静かさなのに、普通に走ってるとエンジンの音がほとんど気にならない。

つい、肌で高級感を感じてしまう。

 

何か、既存のマツダ車と比較しても、各段に漂う上質感が向上してる気がする。

走りも退化したと揶揄される事の多いリヤサスだが、とてもピントが合っていて踏ん張りも効くし接地感も高い。

やっぱり、マツダのSKYACTIVE 第二世代商品群 は並みでは無い印象が残る。

 

で、肝心のエンジンだが、本当に扱いやすいのです。

低回転から高回転まで、本当に淀み無くスーーーーっと吹ける。

回転が上がると、ちょっとエンジン音が変わって、まだ官能的な音が聞こえてくる♪

全体にトルクが太いのか、思った通りに速度をのせることが本当に容易。

あと、アクセルを入れた瞬間にエンジンからスッと反応が返ってくるレスポンスの良さが、これまた地味に気持ちいい!

多分、EVなら当たり前なのかもしれないけど、内燃機関でこのレスポンスは少々感動ものですねぇ。

 

数字にも表れてたけど、絶対パワーは今どきそんなに珍しくない。

まぁ必要にして十二分という印象だが、スピード狂さんやサーキット用途の方には満足に至らないだろうなぁ。

というか、エンジンにパワフルさあるんだけど、暴力的な表情を見せない。

とことんジェントルで、緻密かつ上品。

もし、何も知らず「これ直列6気筒だから」って言われたら、素直に降りるまで信じると思う。

直4なんだけど、もっと多気筒に乗ってるような印象が面白い。

吹け方も、良くできたNAみたいな感じで、ターボが多いご時世に貴重な気持ちよさがある。

 

う~ん。

言葉でこのエンジンを端的に語るのは、とても難しい。

実際に試乗して、その身で何を感じるか確かめるしか評価のしようがないかも💦

 

実際の試乗を終え、自分が欲しいか否かと考えてみた。

答えは「欲しい」です。

ハイオク(レギュラーでも走るが、力が落ちる)仕様な事を踏まえても、これだけ上品で気持ちのいいエンジンは最近珍しいと感じた。

現状、スーパーチャージャーだの、マイルドハイブリッドだのあれこれ補器が必要なため、かなり高額な車になってるので、現実的には「手が届かない」。

何かの間違いで臨時収入があったりしたら、これは「買い」だと私は感じました!

 

様々なメディアで、「MAZDA3」や「CX-30」に足りないのはパワーソースだと書かれてます。

これは自分も同意見で、クリーンディーゼルはD2.2が消え、D1.8の反応の鈍さと非力さはシャーシのレベルに見合わない。
G2.0とのマッチングでは若干非力感(他社2Lと比較しても)があると言われるし。

なので、SKYACTIVE-X をもって、これらの車種はトータルバランスが完成って感じなのかもしれませんね。

 

では誰にでもお勧めできる資質のものかと考えると、そうとは言えない気がするのです。

このエンジンの五感で感じる気持ちよさの価値が分かるのは、運転歴の浅い方にはピンと来ないのではないかなぁ。

逆に、運転歴がそれなりにあり、様々な車と接してきたスキルのある方にとって、このエンジンは目からウロコになるかもしれない。

悪い意味ではなく、「玄人」向けと言えるかもしれない。

免許取って最初の1台にするには向かない車かもですw

 

さて、夢のエンジン(と言われてた)に実際に触れ、満足(本当は理解が追い付かず混乱も)して帰ろうとした時。

建物の影に渋い色の「ロードスター」を発見、目がロックされました!

第二世代商品群と一緒に追加された ポリメタルグレーです。

日の当たり方でころころと色の印象が変わる、不思議な色。

その「ロードスター」を初めて見たのですが、想像以上に似合う気が!

おまけに、自分の好きな幌タイプ、スマートです♪

でもって、足元を見ると…

スマートなホイールに「レイズ」の文字が、何と高そうな。

オプションかと思ったら純正なのだそうです、これはいいなぁ。

 

とまぁ、新年早々、SPCCIの SKYACTIVE-Xに試乗でき、大収穫でした。

個人的にあと気になるエンジンは、日産のVCくらいなのですが、国内で売る気が無いのか搭載車存在せず。

まぁずっと日産に乗ってて、メーカーに魅力が感じられなくなり見切り付けたので、どんなに良くても今後日産車を買うことは、もう無さそうな気がするなぁ。



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