練習のルール

成功する練習の法則

ルールまとめ

ルール01　成功を体感できるものにする
正しくやることを練習する。
複雑さを加える前に、理解しているかどうか、時間を掛けて確認し、上手くなるまで練習する。
失敗はスキルより個性を育てることを覚えておこう。

ルール02　最大の価値を生む20パーセントに集中して取り組む
もっとも重要な事が抜群にうまくなるように練習する。
80パーセントの時間をもっとも重要な20パーセントに費やす。

ルール03　無意識にできるようになるまで徹底する
スキルを自動化する。
複雑な状況にも対応できるように、自動化したスキルを増やしていく。

ルール04　無意識にできるようになれば、創造性が解き放たれる
基本的なことに脳の力を無駄遣いしていると、高次元の作業ができない。
一番重要なときに創造力を発揮できるように、基本的なことを反復練習して、精神を他のことに開放する。

ルール05　目的を目標に置き換える
「目的」では不十分だ。
計測、管理できる「目標」に集中して練習する。

ルール06　得意分野を見つけて磨きをかける
うまくいくことに注目し、その力を利用する。
強みを見つけ、さらに強くするために練習する。

ルール07　実戦練習ではなく反復練習でこそ上達する
スキルの向上には反復練習を使う。
実戦練習は、本番への準備と習熟度の評価のためにとっておく。

ルール08　批評ではなく、正しい方法でやり直しを求める
たんにまちがっていると伝えるのではなく、具体的に別のやり方でくり返せるように手助けする。

ルール09　ゲームを分析する
勝利をもたらすスキルがいつも明白とはかぎらない。
観察し、データを集め、分析して自分を驚かせよう。

ルール10　スキルを分離して個別に練習する
新しいスキルは切り分けて教え、練習するのがもっともよい。
小さな個別スキルを定義して、それぞれについて的確な反復練習を考案しよう。

ルール11　スキルに名前を付きて共有する
スキルに名前をつけて、議論や考察に使える練習用の共通言語を作る。

ルール12　スキルを統合して練習を本番に近づける
個別のスキルを習得したあとは、複数のスキルを統合して、徐々に複雑な環境や状況に対応できるようにする。

ルール13　練習計画を立てて修正する
すぐれた練習は、すぐれた計画なしには成り立たない。
データにもとづく目標を念頭に置いて計画を立て、最後の１分まで詳しく内容を練り上げ、計画のリハーサルと修正をおこなう。

ルール14　１分１秒を大切にする
あらゆる瞬間が貴重だ。
極限まで効率を高め、練習の習慣に組み入れる。

ルール15　手本と手順書の両方を使う
確実に理解させるために、手本と手順書の両方をそろえるのがすぐれた教え方だ。

ルール16　事前にすべきことを伝える
具体的なテクニックであれ、打ち合わせの進め方であれ、手本を示すときには、確実に注目させるために、あらかじめ何を見せるか宣言する。
戦略と意図を持って観察するよう指導する。

ルール17　できそうと思わせる手本を示す
理想的な状況で欠陥のない手本を示しても無視されやすい。
現実に即した、信じられる環境で手本を示そう。

ルール18　完全な手本を示す
現実の情況のなかで直接、スキルの手本を示せば、ほかのスキルの適用方法も示すことができる。

ルール19　手本をそのまままねさせる
多くの人は他人をまねたがらない。
ずるいとか、創造的でないと考えるからだ。
しかし、それがいちばんの学習方法になることもある。
「まねする」をいい意味の言葉にして、実行するよう働きかける。

ルール20　分解して手本を示し、くり返す
複雑なスキルを細かいステップに分解して、それぞれ個別に手本を示す。
まず練習者に成功させ、うまくできないことを試すまえに止める。

ルール21　手本に近づく道筋を示す
完璧な最終形だけを示すと、粗末な成果につながることがある。
最終形だけでなく「どのように」到達するかという手順も示す。

ルール22　ビデオを活用する
ビデオには利点がたくさんある。
見せるべきものを編集して、重要な点を強調、分析、復習できる。
実戦と練習の両方で、現状を捉えるために利用しよう。

ルール23　フィードバックを取り入れて練習する
フィードバックを受け取ることと、実際に使うことはちがう。
フィードバックをすぐに取り入れることを習慣にしよう。

ルール24　フィードバックを活用し、あとで考える
じっくり考えることには価値があるが、フィードバックを試すまえではなく、あとで考えるほうがいい。

ルール25　フィードバックのループを短くする
フィードバックはすぐに与えて使うのがもっとも効果的だ。
フィードバックのタイミング（正しいタイミングは「即時」）は、フィードバックの強さにつねに勝る。

ルール26　フィードバックの「ポジティブな力」を使う
フィードバックはたんなる修正用のツールではない。
人々が正しくやるのを見きわめ、くり返しできるように助け、ほかの状況にも応用できるようにする。

ルール27　少数のポイントに集中する
大量のフィードバックは人を圧倒する。
出所が多すぎるフィードバックは混乱のもとだ。
自分も他の人も自制して、的を絞った生産的なフィードバックを与える。

ルール28　フィードバックを日常のことにする
最初から一貫してフィードバックをやりとりし、当たりまえのことにする。
フィードバックが受け入れられるだけでなく、歓迎される環境を作り出す。

ルール29　問題ではなく解決策を説明する
具体的で、わかりやすく、直ぐに行動に移せる指導をする。
頻繁に使う解決策を簡単に表す方法を見つけ出して、手軽にすばやく実行できるようにする。

ルール30　フィードバックを定着させる
フィードバックが意図したとおりに完全に受け取られるようにする。
そのために、フィードバックを要約すること、優先順位を付けること、最初の行動を決めることを相手に求める。

ルール31　まちがいを練習の一部にする
失敗を恐れているとき、人はリスクをとらない。
まちがいが学ぶきっかけとなるアプローチをとる。

ルール32　練習の障害を打ち破る
練習は緊張するし、ときには恐ろしい。
うまく練習を始めるために、障害を打ち破る戦略を考えよう。

ルール33　練習を楽しくする
遊びや競争、サプライズの要素を組み入れ、練習が有意義で楽しくもなる環境を作り出す。

ルール34　全員が挑戦する
真の学習の文化では、トップの指導者はうしろで眺めていたりしない。
ほかの人たちが練習に打ちこめるように、自ら練習に挑戦し、フィードバックを積極的に受け入れる手本を示す。

ルール35　仲間同士の責任感を強める
チームの人々が互いに深くかかわるようになれば、練習への投資と、しっかりしたフォローが生じやすくなる。

ルール36　練習のための人材を選ぶ
つらい練習に前向きに取り組むチームを作るために、採用候補者に練習させ、フィードバックを与えて実行させてみる。

ルール37　仕事を褒める
チームの作業を後押しする有意義な褒め方を日常化する。
性質ではなく行動を褒める。
承認と称賛を区別する

ルール38　できているかどうか観察する
練習で教えたスキルを本番で確認するために、観察すべきことを整理する。
正しいことに集中できるように、観察用のツールを作成する。

ルール39　本番中には教えず、思い出させる
本番中は注意を喚起するときだ。
新しいスキルの導入は練習のときにする。

ルール40　練習について絶えず話し合う
練習中に開発した共通の言葉を実戦で使う。
パフォーマンス中や説明会で手短にコミュニケーションがとれる（教えるのではない）手段を作っておく。

ルール41　支援と要求のバランスをとる
やさしく、厳しいコーチになる。
努力を褒め、改善が必要なときには緊迫感も伝える。

ルール42　成功を計測する
計測は好結果をもたらす。
本番中のデータを集めて、練習を改善する。